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  • オヤジのあくび655

    養老孟司「ものがわかるということ」を読む 養老先生が大学生の頃、家庭教師で中学生に数学を教えていた経験から「なぜやらなきゃならないのか、よくわからないけれど、なにしろやるしか仕方がない。」ことがあると本書は始まる。 情報社会とは、言葉や記号が変わらないのに人間は変化すると言うギャップに課題がある。生身の人間の生の感覚、言葉や記号では伝えられない変化していく感覚の大切さを養老さんは説いています。しかし人間そのものが情報化してしまった状態を養老さんは情報化社会と呼んでいます。 その延長で、個性とは身体にあると。心は共通性を基盤にしているが、身体こそが唯一無二なのだと。学んだことが「身につく」とは身…

  • オヤジのあくび654

    橘玲「テクノ・リバタリアン」をkindleで読む 序章において、著者は、保守とリベラル・共同体主義とリベラリズム・功利主義と市場原理の否定・・様々な対立軸を提示しながら、タイトルにもなっているテクノ・リバタリアンの輪郭を浮かび上がらせている。保守とリベラルは政治的な立ち位置を表すためによく使われるが、現時点で自分が共感できる思想は何か? 振り返る作業にも有効な気がします。 続いてシステム化された脳と共感脳の比較が出てくる。シリコンバレーの成功者たちは、システム化された脳によって、高度な数理処理能力を発揮しているが、他者に共感する力が弱いと、その典型をイーロン・マスクを例にして語っている。 ピー…

  • オヤジのあくび653

    藤岡換太郎「フォッサマグナ」を読む2 フォッサマグナと言えば、糸魚川〜静岡ラインと思っていたのですが、これはあくまでも西側のラインらしい。しかもフォッサマグナの北側と南側では地質が違っていて、北側(大雑把に言って諏訪湖より北)は、日本海のできかたと関係があり、南側は伊豆半島や丹沢山塊のできかた=フィリピン海プレートの動きと関係している。さらに西日本から伸びてきた中央構造線がフォッサマグナのところで一旦姿を消して、関東山地の東側=下仁田あたりでまた現れる。さらに地下6000mより深いところはわからず、フォッサマグナの深さも現時点ではよくわかっていないと言う。 何だ、わかっていないことだらけじゃん…

  • オヤジのあくび652

    藤岡換太郎「フォッサマグナ」を読む1 本書は地質学の本なのですが、最初に登場するのは若きドイツ人ナウマンです。あのナウマンゾウに名前を残している科学者は地質学者だったのですね。ミュンヘン大学で学び20歳で博士号を取得したナウマンは、お雇い外国人教師として来日し21歳で新設間もない東京大学理学部の教授となります。 彼が打ち込んだ仕事は、日本の地質図作成でした。来日直後から調査旅行に出かけています。野辺山近くの平沢という集落で、嵐の翌朝ナウマンは見たこともない風景を目にします。細長い土地の両側に2000m以上の山が壁のように聳えているのです。後年彼はこの地溝帯をフォッサマグナ(ラテン語で巨大な溝)…

  • オヤジのあくび651

    坂本龍一「音楽は自由にする」を読む2 坂本龍一さんは自由劇場繋がりで、やがて鈴木茂に会うのですが、それまで「はっぴいえんど」を聴いたことががなかったと告白しています。正直クラシックバリバリ芸大作曲科卒業の坂本とポップミュージックどっぷりの仲間との間に辿ってきた音楽履歴の溝を感じます。だって「はっぴいえんど」は、すでに新しいポップスの開拓者として広く知られる存在だったわけですから。続いて山下達郎に会い、大瀧詠一に会い、ようやく本書に細野晴臣さんが登場するのですね。クラシックとポップスの溝と書きましたが、それをラクに跨ぎ越えて行ったのが坂本龍一その人なのだと思います。 YMOで登場する直前に「千の…

  • オヤジのあくび650

    坂本龍一「音楽は自由にする」を読む1 坂本龍一の愛称は「教授」。芸大大学院の作曲科を出ていることと無縁ではないでしょう! 高一の時に新宿高校の先輩である池辺晋一郎さんに「今受けても受かるよ。」と言われて、あとは学園運動まっしぐら! 制服制帽、なんと試験がない高校が実現してしまったそうです。 芸大に入って、所属する音楽学部より美術学部の方に入り浸っていたのは、なんとなくわかります。当時の音楽学部内でロックの話題などで盛り上がる友だちなどいなかったでしょうしねぇ。それでも小泉文夫さんや野口体操の野口三千三さんの授業には熱心に出ていたそうです。やがて美術学部の仲間繋がりでアングラ演劇に気持ちが動き、…

  • オヤジのあくび649

    森林貴彦「Thinking Baceball」を読む 序章で「最後はデータよりも感性を優先しよう」という言葉が出てくる。相手投手のストレートを想像以上に速いと感じたら、データではなくストレート待ちであっても変化球待ちに変えてよいと言うのです。「データにおいて必要なのは、翻弄されず人間が使う側であり続けること」と。なるほど。 昨年甲子園を沸かせていた話題の中で、慶應高校野球部のテーマ「エンジョイ・ベースボール」が話題になりました。森林さんは自身が高校二年生の時に当時の監督から「セカンドへの牽制球のサインを考えなさい。」と言われた経験を紹介しています。意図を聞くと「自分たちで決めた方が楽しいだろう…

  • オヤジのあくび648

    藤子・F・不二雄「大人になるのび太たちへ」を斜め読みする プロのゲーマー梅原さんがこんなことを言っています。「僕は不器用だから、特にぼくと同じような子には、『諦めることにメリットなんかない。自分がやりたいんだったら、周りが何か言おうと、やり続けると、結構人そこで踏ん張ったなりの見返りってあるよ』って伝えたい。他の人が諦めたところからが自分の時間だぞって」 プロのゲーマー! ボクらオヤジ世代にとってはまさに前人未到、諦めたという友だちの気持ちも想像できます。けれど本物のパイオニアって、彼のような人が新しい地平を切り拓いていくのだろうなぁ・・とも感じます。 仮面ライダーだった菅田将暉のところまで読…

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