座禅草ここは浄土か現世か嬰児を抱く慈母めきて座禅草座禅草2
座禅草地より湧き来る笑ひ声怨念をここに鎮めて座禅草座禅草1
のどけしや生きる営み睦まじく春愁や我思ふ故に我在りと春愁
眼差しの先に幸あれ巣立つ春制服のボタンに思ひ交はす春現世は仮の止まり木雁の風呂卒業
ゆっくりと回る地球の雨水かな雨水とや頑固な脳を解かむと雨水
亀鳴くや民の声なき声数多生く途に多き屈託亀鳴きぬ廃寺の崩れし伽藍藪椿少年の一つため息春の愁亀鳴く
二ン月やひねもすのらりくらりゐて義理チョコと判りながらも春うらら二月
サックスの少女煌めく菜の花忌坂の上に一つ雲あり菜の花忌薄氷や青春の日々遠くなりこの星に広く生き鳥雲に入る菜の花忌
凧揚げの園児ら風を拾いけり凧の糸切れて故郷を離りし奴風吹かず揚がれぬ凧で七十坂凧
恋初めし十二のあの日雪割草雪割草谷の瀬音の速み来て越前の訛りの少女雪割草雪割草
地図に無き浄土の道や涅槃西風葉牡丹や人みな笑まふ中にあり雑草の確と根を張る焼野かな涅槃西風
歴史刻む緑青屋根や日脚伸ぶ探梅や相合傘の絵馬一つ日脚伸ぶ
春立つや水子供養の地蔵にも春立ちてふと懐かしきキャンディーズ少年の鳴らぬ口笛春立ちぬ立春
明日を思ひ得る幸せや福は内年の豆笑顔とともに受けにけり豆撒くや舞妓の細き指の先豆撒き
明日を思ひ得る幸せや福は内年の豆笑顔とともに受けにけり豆撒くや舞妓の細き指の先豆撒き
待春やマネキンだけが似合ふ服待春のミニから覗く美脚かな待春3
貧しさの中に足りし夜炭炬燵手足荒る人の心もこ頃は密やかに想う人あり寒菖蒲待春2
くるま座の囲炉裏火とろろ昭和の夜寒搗きの糠の仄香の温みかな待春
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