日々思いついた「お話」を思いついたままに書く
或る時はファンタジー、或る時はSF、又或る時は探偵もの・・・などと色々なジャンルに挑戦して参りたいと思っています。中途参入者では御座いますが、どうか、末永くお付き合いくださいますように、隅から隅まで、ず、ず、ずぃ〜っと、御願い、奉りまする!
2025年5月
そっぽを向き合ったトランとマーベラの隙をついて、ジャンセンは坂を上った。マスケード博士が見下ろす位置に立っているため、姉弟は動かない。……さすが、考古学界の重鎮ね。迫力で押さえつけているんだわ。実際は一歩でも動いたら命はないぞと姉弟間にビシビシと殺気が交錯しているからだった。やっとジャンセンはマスケード博士の前に立つことが出来た。「博士、お待たせしました」ジャンセンは爽やかに笑むと、握っていた右手を手の平を上にしてマスケード博士に向かった差し出し、ゆっくりと開いた。「これがメキトベレンカからもらったベクラモレスです」マスケード博士はジャンセンの手の中を覗き込む。握り締められて金色の塊になっていたベクラモレスは、ジャンセンの手の平で花が咲く様に開き始め、二インチ四方の薄い正方形へと姿を変えた。陽光が反射する...ジェシルと赤いゲート92
2025年5月
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