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ミステリーな森の生活 https://blog.goo.ne.jp/thomaz_2007

ミステリー(主に洋書)を読む楽しみを伝えたく思います。英語学習、洋画レビューもあります。

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2007/08/26

  • 山女日記(湊かなえ)

    湊かなえの「山女日記」を読んだ。湊かなえの作品では、「告白」以来である。この「山女日記」は、山ガールの人生を描きながらそれぞれの山に登る8篇の連作になっている。自分の登ったことのある山も一つあり、前半は、結構、面白く感じたが、後半、特に、一番、長い作品だった「トンガリロ」は、15年前と現在の二部構成が、ちょっと、わかりずらくもあり、退屈に感じてしまった。しかし、普通の山岳小説とは、ちょっと、違った人生模様も描けているのは、さすが、湊かなえと言えるかも知れない。山女日記(湊かなえ)

  • 帰り船(辻堂魁)

    辻堂魁の風の市兵衛シリーズの第3作目を読んだ。最後の解説で、「読み心地の良さを、これほどまでに味わえる作品にはなかなか出会えまい」という言葉があったが、なるほどなと思った。今回は、抜け荷を暴いて、悪を成敗するといった、やはり、せいせいする市兵衛の活躍が見れる。また、船上の戦いという、はらはらどきどきも味わえる。気が付けば、3作目まで来たが、また、きっと、4作目も読むことになるのかも知れない。帰り船(辻堂魁)

  • THE TESTAMENT(JOHN GRISHAM)

    JOHNGRISHAMのTHETESTAMENTを読んだ。ある大富豪が、遺言書を書き換えた後に、飛び降り自殺する。その遺言書によると、すべての財産を、ブラジルのジャングルに宣教師として赴任して、どこにいるかもわからない子供、妻ではない女性に産ませた子供に託すというのだ。二人の元妻に産ませた子供たちは、遺産相続を期待していたから収まらない。それぞれ、弁護士を雇って、書き換えた遺言書は、無効と訴える。一方、大富豪の顧問弁護士は、宣教師の女性をアル中で、リハビリをしていたパートナーに探すように指示するのだ。ジョングリシャム得意の法廷劇もあり、一方、珍しいジャングルクルーズのようなアドベンチャーもありで、楽しめた。THETESTAMENT(JOHNGRISHAM)

  • 偽傷の鳥はつかまらない(荻堂顕)

    荻堂顕の新潮ミステリー大賞受賞作である本書を読んでみた。読売の書評で、この作家のことを知って興味を持った。ちょっと、変わった作品であることはまちがいない。ストーリーとしては、少し前に読んだミッドナイトライブラリーに近いかもしれない。他の地域に逃げたり、現実に絶望して、人生から逃げるのを助けるのが主人公の女性だ。ミッドナイトライブラリーの場合は、自分で、やり直したい人生の分岐を選べたと記憶している。そして、何度となく、試せるのだ。一方、本作では、理想の人生が決められていて、そこにいると、幸福を感じて、満足するというのだ。どうなるのか、気になって、一気に読むことができた。しかし、読後感であるとか、終わり方については、若干、違和感を感じざるおえなかった。自分との相性のようなものだろう。偽傷の鳥はつかまらない(荻堂顕)

  • 映画 「碁盤 斬り」

    映画「碁盤斬り」を見てきた。時代劇であり、草薙ファンであり、かつ、原作が、落語とあっては、見ないわけにいかない。事前に、ユーチューブで、志ん朝の「柳田格之進」を聞いておいた。久しぶりに落語を聞いたのだが、志ん朝の人情噺は、やはり、うまかった。さて、映画だが、かなり、脚色され、登場人物も変えられていた。しかし、上手に変えられていたので、違和感もなく、また、すっきりまとめられていた。時代劇に必要な、剣劇も、十分、楽しめた。さすが、剣道初段の草薙である。身のこなしも速い。囲碁の勝負も、この映画の見どころで、かなり、凝っていたのだが、超初心者の私でも、楽しめたし、緊張感のある映像となっていた。登場人物、キャストもすっかりはまっていた。それぞれが、良い演技をしており、名前の知らない俳優も気になったくらいだ。映像も、...映画「碁盤斬り」

  • 北穂高岳殺人山行(梓林太郎)

    最近、BSなどで、梓林太郎原作の山岳ドラマが再放送されている。もう、20年以上前の作品ながら、結構、楽しめた。梓林太郎氏は、今年の1月に亡くなっている。それを追悼して、かってのドラマを再放送しているのかも知れない。山岳ミステリーは、随分、読んでいたが、梓林太郎氏の作品は、読んでなかったので、今回、読んでみることにした。本作は、本格山岳ミステリーの傑作と言われている。女性登山者の転落死体が発見され、単独登山の事故と見られていたが、後ろ姿だけが写っていた男性の同行者がいることがわかった。しかし、転落した女性を残して、いなくなってしまったのだ。いったい、その男性とは、誰なのか?結構、楽しめたので、また、読んでみたい。北穂高岳殺人山行(梓林太郎)

  • 帰郷(浅田次郎)

    浅田次郎の「帰郷」を読んだ。いわゆる、戦争小説と言えるものだ。帰還兵の話だったり、高射砲の修理兵の話、父が戦死した息子の話などなど、6篇の短編からなる。一番、最初の「帰郷」が、救いもあり、好きな作品だった。最後の「無言歌」が、何とも、悲しく、救いのない中で、最後にふさわしい作品だった。著者は、私と同じく父母が戦争体験のある戦後第一世代である。それでも、こういった戦争小説が書けるのは、驚きだった。そういえば、私の子供の時にも、まだ、渋谷には、傷痍軍人がいた記憶がある。解説の最後に、戦争小説を非戦小説にねりあげていったとあるが、ちょっと、疑問に感じた。帰郷(浅田次郎)

  • 完全なる白銀(岩井圭也)

    岩井圭也の山岳小説、「完全なる白銀」を読んだ。中々、面白かった。まず、主要登場人物が3人の女性ということだ。アラスカの温暖化により、いずれ、海の下になって、なくなってしまう島に住む2人の現地人女性と日本人女性が主要登場人物だ。温暖化を世界に訴えるため、まず有名人にならなければならない。そのために、女性で初めて、冬のデナリ(アラスカ最高峰)登山を目指す女性リタ、彼女をサポートするシーラ。それから、写真家として自立を目指す日本人女性,緑里。困難な登山シーンなど、はらはらどきどきものだった。ただ、最後のエピローグは、やや、長すぎた感があった。完全なる白銀(岩井圭也)

  • 禁断の中国史(百田尚樹)

    百田尚樹の「禁断の中国史」を読んだ。図書館で目についたので、読んでみたのだが、隣の中国という国について思い知らされた。宦官、纏足、科挙制度など、聞いたことのある制度のほか、刑罰や共産党の実態を読むに日本の感覚との違いに恐ろしくなった。それも、遠い昔のことではないのである。書評でも、すべての日本人が読むべきというコメントがあったが、なるほどと思った。禁断の中国史(百田尚樹)

  • THE ENGLISH PATIENT(MICHAEL ONDAATJE)

    映画は見たことがないが、アカデミー賞は取っているし、原作も、ブッカー賞を取っているということで、読んでみた。今までには、もっと、手ごわい作品にもトライしたことがあるだけに、何とか、読み終えた。しかし、どこまで、理解したかは、わからない。一見、読み進めることができそうでいて、頭には、すっきり入ってこないのだ。あとで、他の人の書評を読んで、その点がはっきりした。詩的表現が多く、登場人物の視点も、固定されず、頻繁に変わり、時間軸も前後行き来する。自由奔放な作品ということだ。また、ヘロドトスや歴史、文化、文学への知識も膨大だ。ストーリー的には、戦争で心身に傷を負った4人の人物の心のふれあいが描かれているわけだが、それも、自分の理解力では、少々、あいまいもことした程度だった。THEENGLISHPATIENT(MICHAELONDAATJE)

  • 命もいらず名もいらず(山本兼一)

    山本兼一の「命もいらず名もいらず」を読んだ。以前から、読みたい本だったが、上下巻の分厚さに尻込みしていた。内容は、幕末の3舟の一人、山岡鉄舟の史実をもとにしたフィクションだ。山岡鉄舟という人物は、ドラマでも、坂本竜馬や、勝海州にような主役では、あまり見たことがない。しかし、今回、読んでみて、江戸城の無血開城に最終交渉したのは、西郷と勝だが、その前に、西郷に説得に行ったのは、山岡鉄舟であり、そのとんでもない行動力がなければ、歴史も変わっていた可能性が高い。その魅力にあふれた山岡鉄舟の一生を描いた本作は、その長さも忘れて、一気に読んでしまった。酒を9升も飲んだり、とても、常人ではない人間が、明治天皇のお目付け役とも言える侍従になるなど、不思議でたまらなかったが、その謎が本書で解き明かされる。山岡の死は、侍の死...命もいらず名もいらず(山本兼一)

  • 君たちはどう生きるか

    アカデミー賞を受賞したとのことで、再度、映画放映されだしたので、「君たちは,どう生きるか」を、先月、見に行った。平日だったせいか、数えるほどの人数で、しかも、私も含め、中年以上が多かった。映像は、さすがという美しさだった。7人の小人ならず、7人のおばばが出てくるのが面白かった。声優に豪華な俳優陣をふんだんに使っているのも、面白かった。ストーリー的には、今までにない新規性は薄かったが、ジブリ的ファンタジーを楽しめた。表題になった「君たちはどう生きるか」の本が映画の中で、最後に出てくるのだが、著者が、吉野源三郎と山本有三の共著になっているのが気にかかった。山本有三は、中学の頃に読んだ「路傍の石」に感動した記憶がある。調べたところ、山本有三が、体の具合が悪く、吉野に委託して作成されたらしい。当初は、共著と表記さ...君たちはどう生きるか

  • 勝負(升田幸三)

    ユニークな将棋棋士として有名な升田幸三の本エッセイを読んでみたくなった。非常にユニークな部分もあるが、文章は、いたって普通なのに驚いた。将棋と新聞社というのは、今もそうだが、繋がりがあり、本著も新聞に連載されたものだ。あとがきで、当初の意図は、若いサラリーマンに読んでもらいたいとのことだったようだ。印象に残ったのは、有名な話で、戦後、GHQに呼ばれ、将棋は、取った駒を使って、捕虜虐待じゃないかと質問され、反論し、チェスは、王様を助けるために、女王を盾にするのはどういうわけかと逆に質問したという。また、殺気を呼ぶため、対局前に血のりのついた太刀を抜き、素振りをして、勝つのだぞと言い聞かせたことがあるという。それから、奥さんに刀は隠されたそうだが。勝負(升田幸三)

  • 忍者群像(池波正太郎)

    池波正太郎の群像シリーズの忍者群像を読んだ。忍者というと、どうしても、甲賀と伊賀の戦いを思い描いてしまう。また、屋根裏をうごめいたり、堀の中を泳いだり、手裏剣をなげあったりである。しかし、この忍者群像に出てくる忍者は、少し違う。どちらかというと、スパイなのである。敵の中に入り込んで、信用され、必要な情報を得たり、敵の作戦を頓挫させるような戦国時代のスパイとしての活動なのだ。本作は、7作の短編小説からなるが、どれも、面白く読めた。さすが、池波正太郎である、非常な忍者にも、人間味や非情でない部分を見せたりするのがうまい。忍者群像(池波正太郎)

  • THE MIDNIGHT LIBRARY(MATT HAIG)

    MATTHAIGのファンタジー小説、「THEMIDNIGHTLIBRARY」を読んだ。書評で、かなりの評価を得ている作品だ。職場も首になり、ペットの猫も事故で亡くなり、絶望から、死にたいと思ったとき、目の前に不思議な図書館が現れ、その書棚から本を選ぶことで、こうすれば良かったと思う人生のやり直しを試せるのだ。誰でも、あの時、こうすれば、どうなっていただろうとか、想像することがあるかも知れない。それが、何度でも、お試し可能なのだから、お得と言おうか、理想と言おうか。しかし、そう簡単なわけではない。何度も試しているうちに、少々、飽きてきて、うんざりしてきてしまう。いったい、このあと、どうするんだ?しかし、心配は無用だ。ちゃんと、素晴らしいエンディングが待っているのだ。文体も、結構、美しい文体のような気がした。...THEMIDNIGHTLIBRARY(MATTHAIG)

  • ミステリウム(エリック・マコーマック)

    このブログに最もあった題名の小説を読んでみた。ちいさな炭鉱町で、記念碑などの破壊のあと、つぎつぎに人が殺害されていく。行政官の命で、この町民の取材をゆるされた主人公が、正体不明の奇病におかされた町民とインタビューをし、謎をとこうとするのである。今までに読んだことのないミステリーと言っても過言ではない。翻訳家は、大変、苦労しただろうと推測される。編集者も、この作家の熱烈なファンのようだから、翻訳家を励まし続けたのかも知れない。読むのも、結構、大変だったが、つぎつぎに終わることのない謎の多さに驚かされる。ちょっと、変な読後感だった。ミステリウム(エリック・マコーマック)

  • 向田理髪店(奥田英朗)

    奥田英朗の「向田理髪店」を読んだ。少し、軽いものを読みたくなると、奥田氏の作品を手に取ることにしている。この作品は、「空中ブランコ」に比べれば、いたって、まじめな作品だ。かっては、炭鉱で栄えたが、今では、寂れ、高齢者ばかりになった北海道の町で、理髪店を営む主人公の物語だ。こんな町では、何の希望もないから、若者は、外に出ていくべきと、悲観的に考える主人公に対して、息子が、帰ってくるという。そして、失敗を恐れず、何かをしなければと考える若者、希望が描かれていく。短編形式で、中国から花嫁がきたり、映画撮影ロケ地になったり、この町にとっては、大きな事件が起きるのだ。ユーモラスに描かれるのだが、リアリティーもあり、最後には、ちょっと、感動もする。向田理髪店(奥田英朗)

  • 帆神(玉岡かおる)

    玉岡かおるの新田次郎賞、舟橋聖一生ダブル受賞作の「帆神」を読んでみた。新田次郎賞受賞作品は、結構、自分の好みにあうようだ。船乗りでありながら、船の新しい帆布の創造、拡大に貢献して、かつ、港の浚渫までやってのけ、士分にまで上り詰めた工楽松右衛門の歴史小説と言える。また、女性作家のせいか、男女の恋愛の想いについても、描かれている。少々、長く、読むのに苦労したが、工楽松右衛門という人物のスケールの大きさと魅力に魅了された。帆神(玉岡かおる)

  • FALSE IMPRESSION(JEFFREY ARCHER)

    JEFFREYARCHERのFALSEIMPRESSIONを読んだ。何とも、盛りだくさんで、スピーディーな物語だった。英国の旧家が、負債に苦しんでいた。そこで、所持する名画を処分して、借金を返済しようとした。しかし、その女主人が、暗殺され、一番の名画が借金を一手に引き受けている銀行に移動されようとする。さて、それからが、大変だ。何しろ、米国の9.11事件の貿易センタービルにその会社があり、飛行機が突入して、ビルが崩れるシーンが描かれるのだ。何とか、旧家の持つ名画を取り戻し、処分して、借金を返済しようとする女主人公と、女殺し屋を使って、自分の欲しい名画を得ようとする悪玉との対決になるのだ。その中では、いろいろな名画が出てきたり、殺し屋との対決もあり、息も付かせず、面白く読めた。FALSEIMPRESSION(JEFFREYARCHER)

  • 雷神(辻堂魁)

    辻堂魁の「雷神」を読んだ。これは、風の市兵衛シリーズの第二弾だ。最後の広告で、何と、既に22巻まで続編が出ていることに驚いた。さすがに、テレビドラマ化しているだけのことはある。テレビドラマのキャストを頭に描いて読むと、頭には入りやすい。主だったキャストについては、うまいこと選んだものだと思う。さて、2巻目だが、内藤新宿で、不当に立ち退きを迫られた老舗に主人公がやとわれ、陰謀に立ち向かうのだ。悪役も、なかなか、怪しく、手ごわく、面白く読めた。機会があれば、また、第3巻も読んでみたいと思う。雷神(辻堂魁)

  • なぜ「星図」が開いていたか(松本清張)

    ときどき松本清張が読みたくなる。正直言って、がっつりは、読んだことがない。最近、テレビで、松本清張の作品をドラマ化したものを見た。「ガラス...」とかの題名だったが、結構、面白かったので、読んでみたくなった。この短編集には、初期作品8作品からなる。一作品、「張り込み」は、読んだことがあると思った。その他の作品は、若干、トリックというか、ネタにこっている感じがした。その辺が、文体などは、総合的には好きなのだが、がっつりはまらない理由かも知れない。「顔」とか「声」とか、なかなか面白い作品だった。ときどき、電話が一家に一台なくて、近くのお店に借りたり、古さを感じるが、それ以外は、ちっとも古さを感じないのがさすがだと思った。電話も一家に一台を通り過ぎて、ひとり一台の携帯電話になっているなど時代の流れを感じた。なぜ「星図」が開いていたか(松本清張)

  • CALICO JOE(JOHN GRISHAM)

    JOHNGRISHAMのCALICOJOEを読んだ。JOHNGRISHAMの作品には、法廷ものと呼ばれるものが多いが、いくつかの作品は、まったく、法廷には関係しないものもある。この作品がそうであり、プロ野球選手の話だ。新人起用され、すさまじい勢いで、ヒットやホームランを量産して、スーパースターになるJOEという野球選手に、ビーンボールが当たり、昏睡状態になる。死線をさまよい、生き延びたが、片目の視力がなくなり、野球選手をやめざるおえなくなってしまう。そのビーンボールを投げた投手の息子は、その現場を目撃する。その息子の物語なのだ。194ページと比較的、短く、野球用語や野球選手の名前が多く出てくる前半は、ちょっと、大変だったが、慣れてきたら、何とか、読み切ることができた。あたかも、実際にあった話のごとく展開し...CALICOJOE(JOHNGRISHAM)

  • 敵の名は、宮本武蔵(木下昌輝)

    読売新聞の書評で、興味をもって、本書を読んでみた。山本周五郎賞、直木賞、山田風太郎賞の候補になった作品という。題名が、なかなか、刺激的だ。最強と呼ばれた剣豪、宮本武蔵と対戦した相手側からの物語かなと想像させた。7章に分かれているが、最初の3章は、それに近く、中々、面白く読めた。しかし、4章以降、ちょっと、話が込み入ってきた感じがした。第六章で、4~5章の謎めいたものが整理されていくのだが、小次郎や武蔵の父、無二斎の存在が、あまりに、従来のものと違っており、受け入れるのが難しい感じがした。吉川英治の武蔵像が、多くのフィクションでありながら、イメージとして焼き付いているためだろうとは思うが、新しい武蔵像が、ぴんと来ないのだ。山田風太郎の摩訶不思議な剣豪小説を読んだことがあるが、ちょっと、それに近い感じになって...敵の名は、宮本武蔵(木下昌輝)

  • 英国諜報員アシェンデン(サマセット・モーム)

    サマセット・モームは、うん十年前の学生時代、「人間の絆」を読んで以来だ。あの、サマセット・モームが、小説家が主人公のスパイ小説を書いていたのか?それどころか、ウイキペディアによると、サマセット・モーム自身が、実は、諜報活動をしていたという事実に驚愕して、この本を読んだ。小説家が、諜報活動に関わるという設定は、よくある設定らしい。過去読んだ、ジェフリー・アーチャーの作品の中でも、記憶力抜群の小説家が、ロシアの小説家の作品を口述で聞いて丸暗記して、西側で出版するという話を記憶している。今回の主人公、アシェンデンには、そのような特殊な能力があるわけでもなければ、007のようなアクションがあるわけではない。ただ、非常に、冷静であり、人間観察に優れているというものだ。その結果、信頼され、徐々に、より大きな任務につい...英国諜報員アシェンデン(サマセット・モーム)

  • HANNIBAL(THOMAS HARRIS)

    やっと、THOMASHARRISのHANNIBALを読み終えた。約2か月かかった。546ページというから、それほど長かったわけではなかった。しかし、結構、大変だった。過去の羊たちの沈黙では感じなかった格調の高さとでもいうのか、語彙も難しく感じた。イタリアの芸術関係の記述が多かったせいかも知れない。ただ、映画を見ていたのは、おおいに助かった。結末以外は、かなり、原作に忠実に描いているように感じた。映画のクラリスは、ジョディ―フォスターに換わって、ジュリアンムーアが演じていたのだが、ジョディ―フォスターのイメージが強くて、いまだに、クラリスというと、ジョディ―フォスターの顔が思い浮かぶ。結末が変わったのは、この二人の意向らしい。Xファイルのジュリアンアンダーソンがクラリス役の候補になったらしいが、契約上、別の...HANNIBAL(THOMASHARRIS)

  • 東海道をゆく(白石一郎)

    読売新聞の書評で、ゆったりとした作品という言葉につられて読んでみた。十時半睡事件帖のシリーズの7巻目、最終巻らしい。著者の絶筆でもあるらしい。事件帖とあるが、この巻については、事件らしい事件があるわけではない。海洋ものに比べるとかに、ゆったりとした作品だ。丁度、三島近辺に旅行に行ってきて、箱根八里の街道を知ったばかりのせいか、小田原ー三島ー元箱根ー沼津といった地名や、その街道が、身近に感じることができた。話は、主人公の息子が病気とのことで、江戸から、福岡に一時帰ることになった十時半睡が、道中、わけありの武家の女性と一緒に旅をすることになるというものだ。実際の事件帖も読んでみたいものだ。東海道をゆく(白石一郎)

  • 死に山(ドニ―・アイカ―)

    久しぶりに、山関係の作品を読んだ。読売新聞の書評で見つけた本だ。”世界一不気味な遭難事故”と副題がついている。1959年に、ソ連のウラル山脈に登山した9名の若者がテントから一キロ半ほども離れた場所で、凄惨な死を遂げた。氷点下の中で、衣服もろくに付けていなかったり、靴も履いてなかったのだ。最終報告書では、「未知の不可抗力によって死亡」と記載されていた。地元住民は、「死に山」と名付けた。この事件を知ったアメリカ人ドキュメンタリー映像作家の著者が謎の解明に挑む話だ。ネタバレになるので、あまり言えないが、中々、面白く読めた。死に山(ドニ―・アイカ―)

  • 海狼伝(白石一郎)

    白石一郎の直木賞受賞作、「海狼伝」を読んだ。白石一郎の作品は、以前にも読んだことがあるが、久しぶりだ。戦国時代、海で育った笛太郎が、村上水軍の海賊と行動をともにするようになり、新しい船を建設して、当時の中国に旅立つまでを描いている。海洋冒険時代小説の最高傑作と言われているが、なるほどと思った。当時の船同士の戦い方や、いろいろな船の種類、操船の仕方など、海流の影響など、詳細に描かれており、見事な作品だ。まさに、男たちの夢とロマンを描いている作品だ。続編「海王伝」も、いずれ、読んでみたいと思う。海狼伝(白石一郎)

  • 切願(長岡弘樹)

    長岡弘樹の自薦ミステリー集、「切願」を読んでみた。6つの短編集からなるが、どれも、ユニークで、独特の雰囲気を持っている。長岡氏は、短編ミステリーの名手と言われているらしい。後半のちょっと長めの2作、「迷走」と「真夏の車輪」は、中々、面白かった。予想もつきにくかった。切願(長岡弘樹)

  • 黒牢城(米澤穂信)

    ようやく、米澤穂信の「黒牢城」を読めた。直木賞を受賞して、図書館では、長らく、待ちが続いていた。読んでみて、驚いた。時代小説的なのだが、ミステリー小説でもある。織田信長に反旗を翻し、有岡城に籠城した荒木村重の物語だ。大きな合戦が描かれているわけではないが、籠城している中で、種々の事件が起こり、その一つ一つの事件を解決せねば、士気にかかわると、村重が推理を働かせるのだ。緊迫感もあり、面白く読むことができた。本当に、この作家は、今までに読んだこともない世界を見せてくれる。黒牢城(米澤穂信)

  • 草雲雀(葉室麟)

    葉室麟の「草雲雀」を読んだ。葉室麟の作品にしては、少し、軽めの奇想天外な物語だ。主人公は、師範代を務める剣客なれど、兄の世話になり、結婚もできず、女中を妾として、同居している。一方、道場仲間から、用心棒になってくれと、頼まれるのだ。元家老の妾腹の子供であることがわかり、もし、家老になれたら、藩の剣道指南役にして、結婚できるようにするというのだ。引き受けたのは良いが、次々に刺客が現れるのだ。この二人の掛け合いが実に面白い。また、他の登場人物も、ユニークなのだ。それにしても、これだけ、奇想天外にもかかわらず、最後の数ページで、ちょっと、ジンとくる葉室麟ワールドに導いてくれるのだから、うれしくなる。草雲雀(葉室麟)

  • 家日和(奥田英朗)

    ちょっと、気楽に読めるものが欲しい時に、奥田氏の作品は、ぴったりである。今回の短編集も、よくありそうな日常の中で、おこりうる物語をさらりと描いている。inthepoolなどに比べれば、現実的であるのだが、だからといって、それほど深刻でもない。6作の中で、「家においでよ」が、一番、気に入った。突然、妻に別居された男の行動である。自分の若かりし頃の理想の生活を実践するのだ。終わり方が、良かった。家日和(奥田英朗)

  • 真珠湾の冬(ジェイムズ・ケストレル)

    書評で高い評価であり、エドガー賞受賞作の本作品を読んでみた。先日、読んだ佐々木譲の「エトロフ・・」と同じく、真珠湾攻撃の時期を舞台にしているのに興味を持ったのも一つの理由だ。読んでみて、驚いた。自分のイメージしていたものとは、全く、違っていたのだが、自分の好みの文体と、好みのストーリー展開、見事な結末だったのだ。近年、読んだ小説の中でも、5本の指に入る傑作と言っても良いだろう。ストーリーを簡単に述べると、1941年のホノルルが舞台だ。そこで、白人男性と日本人女性の惨殺された死体が発見され、主人公のマグレデイ刑事が捜索にあたる。主人公は、やや、ハードボイルドで、陸軍の狙撃兵も経験した射撃の名手のかっこよさが際立つ。やがて、犯人の手がかりを追って、香港に飛ぶのだが、そこで、仕組まれた罠に落ち、投獄される。そし...真珠湾の冬(ジェイムズ・ケストレル)

  • 天国までの百マイル(浅田次郎)

    浅田次郎「天国までの百マイル」を読んだ。心臓病を患う母の命を救うため、天才的な心臓外科医のいる病院まで、母を車で運ぶ破天荒な末っ子の物語だ。映画やテレビにもなった作品だ。親子の絆、男女の悲しい恋模様を描いた感動の傑作と背表紙にあるが、その通りだと思う。今、何故か、この作品を読んでみたく思った。ちょっと、幸せの黄色いハンカチを連想させるロードムービー的な作品だ。ピーターポール&マリーの500マイルの歌詞が重要な役回りになっている。昔、ギターを覚えたての頃、よく歌っていたが、あらためて、歌詞の意味を確認してしまった。素晴らしい作品に感動したのだが、あまりに、いろいろな思いが込められており、また、自分の今の心境から、言葉で表すのが難しい。天国までの百マイル(浅田次郎)

  • 乳房(池波正太郎)

    池波正太郎の鬼平犯科帳の番外編とも言える本書を読んでみた。ちょっと、不思議な作品と言えるのではないか。主人公は、「お松」という薄幸の女性だが、美人でもなんでもないのだ。しかも、亡父から顔に傷を付けられている。捨てられた亭主にも、「不作の生大根」などと怒鳴られていたのだ。この作品では、その「お松」の数奇な人生が描かれていく。並行して、鬼平の盗賊の捕物が描かれていくのが、中々、接点があるようで、結びつかず、並行して話が続くのだ。そして、最後の数ページにやっと、この表題の意味がわかってくるのだ。この終わり方は、素晴らしい。この終わりを味わいたくて、再読みする人もいるというのが、うなずける。乳房(池波正太郎)

  • THE OVERLOOK(MICHAEL CONNELLY)

    MICHAELCONNELLYのTHEOVERLOOKを読んだ。前作が、ECOPARKのようだが、読んだのに、ほとんど、記憶がなかった。書評の中で、短かったというのがあったが、確かに260ページというのは、短い方かも知れない。ストーリーとしては、殺人の上、放射性物質が、盗まれる。FBIは、放射性物質の行方を追うのを、安全保障のための、最優先事項として動く。ハリーボッシュは、自分のやる仕事、殺人犯を突き止めることにまい進する。FBIや新しい相棒との葛藤の中で、真実にたどり着くという感じだ。非常にスピーディーに話が進み、面白いのだが、ちょっと、今までのハリーボッシュとも違う感じがなくもない。ちょっと、あせりすぎという感じだ。THEOVERLOOK(MICHAELCONNELLY)

  • エトロフ発緊急電(佐々木譲)

    佐々木譲の「エトロフ発緊急電」を読んでみた。山本周五郎賞受賞作だ。真珠湾攻撃前の情報戦が主なストーリーなのだが、非常に内容が濃密であり、大作とも言えるページ数(623ページ)だった。南京大虐殺も描かれており、残虐な戦争犯罪にぞっとした。一方で、主人公である日系米国人の不思議な魅力と、ハーフの女性や、朝鮮人、アイヌなどが、複雑に絡み合い、人種というものの難しさや、愛憎までも描かれている。面白かったが、少々、疲れた。エトロフ発緊急電(佐々木譲)

  • 剣客群像(池波正太郎)

    池波正太郎の剣客群像を読んだ。8篇の短編からなる剣客の物語なのだが、決して、著名な剣客をとりあげているのではないことが面白い。名もなき剣客、創作上の剣客なのだ。池波正太郎は、女性の剣客が好きなのか、2編は、女性の剣客も取り上げている。どれも、剣技だけでなく、人として、人生として一味も二味もある物語となっているのが、面白い。このシリーズは、忍者群像とか、仇討ち群像もあるようなので読んでみたいものだ。剣客群像(池波正太郎)

  • メナハウスホテルの殺人(エリカ・ルース ・ノイバウアー)

    アガサ賞最優秀デビュー長編賞受賞の本書を読み終えた。なかなか面白かった。第一容疑者だった主人公が、自分の嫌疑を晴らすために、いつのまにかシロート探偵になっているのだ。場所の設定も、エジプト、ピラミッドの見れる実際に存在する高級ホテル、メナハウスホテルなのだ。登場人物も、それぞれ、過去に明かせない秘密があったり、怪しい人物も多く登場する。若干、話の展開に無理がある気もしないではないが、主人公とその相棒になる二人の関係もばっちりであり、次作以降が楽しみな作者だ。メナハウスホテルの殺人(エリカ・ルース・ノイバウアー)

  • CAMINO ISLAND(JOHN GRISHAM)

    忙しかったり、途中で、やめた作品があったので、少し、間があいたが、やっと、この作品を読み終えた。異常な暑さのせいで、読書がつらかったせいもある。まず、この作品の出だしのスピーディーさには驚いた。JOHNGRISHAMにしては、珍しいアクション映画でも見ているようなストーリー展開なのだ。厳重な図書館から貴重な直筆原稿を盗み出すという物語だ。5人の一味のうち、2人はあっけなく捕まってしまう。そこで、ガラッと話の展開が変わるのだ。CAMINOISLANDというビーチの町の話になる。そこには、書店があり、その店主はまちに住む作家と交流を持ち、また、貴重な初版本などの収集もしているのだ。この店主が、盗まれた原稿を所持しているとの情報があり、保険会社が秘密裏に調査するのだ。後半は、スローな展開となり、前半とは、ガラッ...CAMINOISLAND(JOHNGRISHAM)

  • きたきた捕物帖(宮部みゆき)

    久しぶりに宮部みゆきの時代劇の小説を読んだ。岡っ引きの親分に拾われた孤児で、本業である文庫(本や小間物を入れる箱)売りで生計を立てる少年の物語だ。親分がフグに当たって亡くなってから、周りの人に助けられながら、事件を解決していくのだ。4編からなる中編小説だが、最初の2編は、やや、ゆっくりとした展開だったが、3編から、もう一人のキタさんが登場し、4編目は、スピード感も出てきて、面白く読めた。登場人物もユニークであり、今後が期待できそうに思えた。きたきた捕物帖(宮部みゆき)

  • ウインダム図書館の奇妙な事件(ジル・ペイトン・ウオルシュ)

    新聞書評でお勧めの本書を読んでみた。ウインダム図書館という創設者の本だけを保存している図書館には、おかしな規約があった。一切、本を増やしたり、減らしたりしてはいけない。それを確認するための監査が入ることがあるというのだ。そのウインダム図書館で、学生が殺害される。主人公がユニークだ。大学の学寮付き保健師の女性なのだ。普段から学生の体調や困ったことの相談にのってやることから、警察をいやがる学生も、信頼して、話をしてくるのだ。少々、こみいった設定もあり、やや、まどろっこしい部分もあるが、いかにも、イギリス人が好きな英国ミステリではないかと思う。中々、最後まで、全貌がわからない面白いミステリーだった。ウインダム図書館の奇妙な事件(ジル・ペイトン・ウオルシュ)

  • 帝国の亡霊、そして殺人(ヴァシーム・カーン)

    新聞の書評で見つけた本書を図書館で見つけて、読んでみた。英国推理作家協会賞ヒストリカル・ダガー賞受賞作とのことだ。インドのボンベイが舞台で、英国外交官が殺害される。はきだめのような警察署の中で、インド初めての女警部が担当となる。女性ということで、警察組織の内外でも逆境に立たされながら、正義感旺盛で、頑固なまでに不屈な主人公が、難事件に挑む。インド、パキスタンの分離独立運動や、共和国化の混沌も描かれており、重厚な作品にもなっている。そして、最後の章での、見事な謎解きは、アガサクリスティーのポアロを思わせる見事さであり、絶賛に値する。作者は、両親はパキスタン人とのことだ。また、読んでみたい。帝国の亡霊、そして殺人(ヴァシーム・カーン)

  • 江戸職人き譚(佐江衆一)

    佐江衆一氏の「江戸職人き譚」を読んでみた。9編からの江戸時代の職人などを主人公にした短編集だ。錠前師、凧師、葛籠師、人形師、大工、化粧師、桶師、女刺青師、引札師などを描いており、そのユニークさに感嘆した。もともと、純文学から初めて、時代小説に移っていったとのことで、文章も素晴らしかった。特に、抑えたエロチシズムとでも言うのであろうか、男女の想いが良く描けていた。気に入ったのは、2番目の笑い凧と最後の思案橋の二人であろうか。江戸職人き譚(佐江衆一)

  • 町長選挙(奥田英朗)

    奥田英朗の伊良部医院シリーズ第3弾を読んだ。すっかり、このおかしなシリーズにはまってしまったようだ。4つの短編からなるが、だんだん、洗練されてきたような気がする。一作目、二作目に負けず劣らずの第三弾だった。第4弾が楽しみだ。町長選挙(奥田英朗)

  • ユージニア(恩田陸)

    恩田陸の「ユージニア」を読んだ。傑作ミステリーとのことで読んだのだが、正直言って、自分にとっては、不完全燃焼だった。話の展開や会話のおもしろさは、さすが、恩田陸だと思ったが、これをミステリーと呼ぶには、もやもやっとしたものだが湧いてくる。もちろん、怪しさや、話が前後左右に振られる目まぐるしさなど、まあ、よく書いたなあという感想はあるのだが・・・最後のユージニアノートなるものが付いていたが、これまた、流し読みするのもつらく感じてしまった。ユージニア(恩田陸)

  • END OF WATCH(STEPHEN KING)

    STEPHENKINGのビル・ホッジス3部作の最後を読んだ。STEPHENKINGの時々、わからない単語、造語、スラングなどにも少し慣れてきた。辞書に出てなくても、まあ、だいたいの意味がわかればよいかと読み進めるのが苦痛でなくなったきたのが不思議だ。今回は、メルセデス事件で捕まった犯人が動けない中で、病院のようなところから、ゲーム端末を使って、催眠術で端末使用者をコントロールして自殺に追い込むのを阻止する物語だ。主人公のホッジス、ホリー、ジェロームが活躍する。後半のスピーディーな対決も面白く読めた。この後も、ホリーが活躍する続編があるようなので、読んでみたい。ENDOFWATCH(STEPHENKING)

  • 大獄 ・西郷青嵐賦(葉室麟)

    葉室麟の「大獄」を読んでみた。西郷さんと言えば、維新前後の話が多いところだが、そこまで行く前の若かりし頃の物語だ。新将軍に一橋慶喜を推し、徳川慶福を推す井伊直弼一派の暗躍に敗れ、月照とともに海に飛び込んで死んだことにされ、奄美大島に名前を変えて隠される。井伊直弼は、安政の大獄の反動で、桜田門外の変で、暗殺される。そういった時代の話だが、面白く読めた。それにしても、島津斉彬という人物の先見の明と薩摩藩という大名の藩主ながら、日本国という国を第一に考える姿には、感銘した。当時、外国に威圧されながら開国を迫られた日本のあるべき姿を描けた数少ない人物だったのだろう。大獄・西郷青嵐賦(葉室麟)

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