馬伯庸/早川書房/お薦め度 ★★★★☆ 華文冒険小説 「両京十五日Ⅱ 天明」→「両京十五日Ⅰ 凶兆」逆読み。 1425年、中国、明、第四代皇帝・洪煕帝は、皇太子の朱瞻基を遷都のため、首都の北京から南京に使わす。到着すぐに朱瞻貴らを乗せた巨船が爆破される。その危機を救ったのは無能呼ばわりされている金綾の捕吏・呉定縁だった・・・ 定縁を見込んだ下級役人・千謙に騒動の調査を命じる。その過程で男装の女医・蘇荊渓と出会う。太子のもとに皇帝の危篤の報が届く。朱瞻其らは南京を脱出、北京へ引き返す。 ここから本書へ。 脱出劇に大いにかかわるのが、白蓮教の指導者・”仏母”と教徒の護法・昨葉何・・・白蓮教はかつて叛乱を起こした過去を持つ。 敵が事を決するまで十五日、決死行が始まる。 逆読みなので前半の部分が欠落しているが、ダイナミックな決死行、特に紫禁城内における逃走劇、は頁をめくる手が止まら..