◇『開戦と終戦をアメリカに発した男=戦時外交官加瀬俊一秘録』著者:福井雄三2020.4毎日ワンズ刊太平洋戦争時代日本の外交官として活躍した加瀬俊一の生涯をなぞると共にこの時期の日本を巡る国際状況と日本の外交関係を解説する。著者は国際政治学を専門専門とする。加瀬俊一自身の回想録を初め多くの著書を渉猟した評伝であり、かつ外交官の目を通した歴史の裏側の記録でもある。そしてこれは太平洋戦争につながるアメリカとの軋轢から、開戦そして無条件降伏という屈辱の敗戦交渉まで立ち会った稀有の外交官の記録となっている。加瀬俊一はまれに見る俊才であり、類い稀な英語力を見込まれ、多くの大使、外相の首席秘書官として重要な外交交渉場面に立ち会った。幣原喜重郎、石井菊次郎、松岡洋右、東郷茂徳、重光葵、など先輩外交官の優れた外交力を学びつ...福井雄三の『開戦と終戦をアメリカに発した男』戦時外交官加瀬俊一秘録