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2005/08/02

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  • 棄てられぬ男、花に学ぶ

    ちょいとけじめをつけた気分もあったので、またぞろ書棚の整理に取りかかった。1箱ぐらいは古本屋に送ろうという算段もあった。土曜午前から取りかかって30分も経たないうちに棄てようか棄てまいかといういつもの葛藤が起きた。「棄てられない男」だという自覚は十分ありながら、以前と全く同じではないか。これは「整理好き」だからと思ってみた。いや正確には「整理をする自分が好き」なのだ、きっと。結果いつもうまくいかず断念し、それを忘れ(いや覚えているが、今度はうまくいくと信じている)、同じ行動を繰り返すのだ。まあ、これが整理で、生理的な艶っぽい方向でなくて良かったと気分転換し自虐的に笑った。夕方までかかり、残っていた教育書などの箱詰めはようやく完了した。次は様々な実践資料や記録である。これも当座はということでクリアファイルに...棄てられぬ男、花に学ぶ

  • 走り終えて水無月末へ

    様々なことが一段落した安堵感のある月末となった。まずは少しずつ書き進めた本の印刷が終わり届いたこと。知己や関係者にはほぼ渡し終えた。構想そのものは昨年からあったが、本格的に取り掛かれたのは4月当初から約二カ月。いろいろと想いは巡るが、忙しくもありつつ、編集まで楽しくできたのが何よりだ。それから、このブログにリンクを貼ったので気づかれた方もいるかもしれないが、新ホームページ「羽後噺」を立ち上げた。もっとも内容は図書館時代のブログの再構成である。しかしこれは自分がやるべきことと、少しばかりの使命感もあった。取りあげるのは過去ではあるが、気持ちとして未来志向も含んでいる。それにしても無料のホームページ作成サイトを使ったのは、結構な挑戦だった。未だに慣れておらず、更新頻度は低い。HP作りを始めてから四半世紀が経つ...走り終えて水無月末へ

  • 実は「記号接地問題」に悩む

    本屋大賞作品のRe53『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈新潮社)を読んだ。その続編であるRe54『成瀬は信じた道をいく』も翌日に読了した。主人公の持つ痛快さ、ユニークさがこの物語の骨子となり、確かに面白く読めた。こうした設定がウケるのは、自分も含め読者が彼女に一種の憧れを感じるからに違いない。『隠蔽捜査』の竜崎しかり、古くはTVドラマ(コミックか)の『斎藤さん』しかり、そのいずれもが正義感が強く、日和らない、めったにぶれない…多数がそうありたいと願う人物像を据える。だから「変わっていく」のは本人ではなく周辺人物。読み手は誰かの心境に共感するのかもしれない。そんな思いが浮かんだ。「二百歳まで生きる」と宣言した冒頭に成瀬の真骨頂があり、掲げていく他の様々な目標とつながらないように見えて、一つ一つクリアしてい...実は「記号接地問題」に悩む

  • そえたい「か」は学びの時

    『数学の贈り物』(森田真生)に、著者が紹介・引用した語は実に印象深い。数学者らしい選択となっているが、全て人の生き方そのものに関わってくる気さえする。一つは「かぞえる」。これは、かの白川静によれぱ、「かぞえ(へ)る」←「か+そへる」←「過ぎ去った日に『か』の音を『そえ』ていく」という由来らしい。「はかばかし」や「はかどる」の「はか」が、田んぼの区画を分かつときに使われた単位であることは、かなり昔学習で扱った記憶がある。今回、それが「はか(則、計、量)」に通ずることを読み、そこを基点とした計算認識の浸透によって、「さらなる便利と効率を追求しようという動き」の拡大が何をもたらすか考える。ダンプカーのおもちゃで石集めに夢中になる息子を見て、著者はこう語る。「僕の頭はいつも『いま』を、過去や未来との対比のなかで『...そえたい「か」は学びの時

  • 行為に先立つ意味がないのは…

    『数学の贈り物』(森田真生ミシマ社)の感想メモの続き。「意味」と題された章は、なるほどと思った。数学が苦手と語る人々は「『意味が分からなくなった』ことを以て『挫折』と決めつけてしまっているようである」と記し、分数の割算や、負の数によるかけ算などの例を出している。確かに思い当たるふしがある。ふと教員採用になる半年前、講師の時に中学校3年生へ数学を教えた(補充だったのだろうか)その教室で「1/2÷1/2の意味が分かる奴はいるか」と問い、いわゆる秀才も含め誰一人挙手できなかった場面が蘇ってきた。本質を理解しないまま包含除の考え方で誤魔化した時間が今さら恥ずかしい。そもそも意味は必要か。著者は、数が当初は意味を表現する道具だったが、記号として自立すれば演算は意味の記述のために定義されないと述べる。始めから予定され...行為に先立つ意味がないのは…

  • 「いまのいま」の豊かさを

    Re52『数学の贈り物』(森田真生ミシマ社)は、実にいい本だった。もちろん専門書ではなくエッセイ集である。数学的な記述は確かに多いが、どちらかと言えば「ことば」全般について色々と考えさせられた。メモしたい想いが多くあり、身辺雑記を交えながら何度か続けて書いてみたい。まず冒頭の一文に惹かれた。先日、もうすぐ三歳になる息子が、「おとーさん、だれかのおとしものをさがしにいこうよ!」と誘ってきた。「――偶然の贈り物」と題された前書きにあるこの件だけで、豊かさが迫ってくる感覚を受けた。暗い夜道を懐中電灯を手にして歩く親子は「だれかのおとしもの」を探している。そして場所は京都の、あの「哲学の道」である。子どもが見つけた「小石」を、私達はどのように受け止め評価できるか、全てがそこに通じる。午後のTV再放送枠で「フラジャ...「いまのいま」の豊かさを

  • 良作や難作や凡作や

    『流星シネマ』のアナザーストーリーとも言うべきRe48『屋根裏のチェリー』(吉田篤弘角川春樹事務所)を読んだ。これもなかなか面白かった。話者人物への共感というより、登場者たちの見え方が当然ながら『流星~』より広がり、姿がくっきりしてくる。こうした手法や展開のさせ方の小説がもっとあっていい。マイ吉田篤弘ブームで続けて取ったのは『天使も怪物も眠る夜』(中公文庫)だが読了できず。「螺旋プロジェクト」という企画は8人の作家の「原始から未来までの歴史物語」の競作。「正体不明な未来のガジェットが頻出し、決して読みやすいお話ではなかった」と著者があとがきで記す通りで、高齢者は第一章で断念。Re49『隠蔽捜査10一夜』(今野敏新潮社)。お気に入りのシリーズは、図書館の予約待ちでようやく借りた。しかし今回は凡作だ。筋書きは...良作や難作や凡作や

  • 水無月の絶望も希望も

    6月2日(日)昨夜は友人たちと久しぶりに楽しく飲めた。ある程度睡眠もとれたので、さほど体調も悪くない。競馬の安田記念、参戦した外国馬の強さが目立った。それでも微妙にプラス。これで春のGI10戦は4勝6敗。収支はからっきし駄目である。六月は大相撲もないし(笑)、ここはいろいろなボランティアに専念するか。6月3日(月)薬の処方箋を変えてもらったがどうも合わないようで、体調悪し。これはかかりつけ医へ申し出ねば…。購読紙の一面トップに「『希望』最下位、どうする秋田」の大見出し。月曜からがっくりする者も多いか。しかしその下にヤクルト石川投手の「44歳23年連続勝利」という記事がある。順位付け無用、進むのみ。6月4日(火)こども園での読み聞かせ。前回、あまりの小人数に驚いたが、今日は休んでいた女の子たちがいて何故か落...水無月の絶望も希望も

  • 手離さなければ、自ずと残る

    Re44『旅屋おかえり』(原田マハ集英社文庫)。既にドラマ化されていて視聴した覚えがある。それなりに面白いドラマだった。当然、原作は違う部分も多くあり、こちらも気軽に楽しめた。「旅屋」という発想はあるようでなかった気がする。人が旅に込める思いは範囲も広く、また深く、テーマは無限にありそうだ。数年前にずいぶん売れた。その時読んだことは失念していた。結果、再読となるRe45『それでもこの世は悪くなかった』(佐藤愛子文春新書)。その時に「ずいぶんと『侠気』に富む」と記していた。まさに今回の読後感も同じ。どうやら映画化されるようだが、私たちは何かこういう痛快さに飢えているような気がする。100円だったので何気なくカゴにいれたRe46『上機嫌な自分でいるコツ』(和田秀樹新講社)。主対象はビジネスマンのようだった。キ...手離さなければ、自ずと残る

  • 水無月朔日の述懐

    以前ならば6月1日というと真っ先に「衣替え」という語が思い浮かぶものだったが、いつ頃からかそんな季節感との結びつきが壊れかかってしまった。半世紀以上前に一人の男子高校生だった自分には、ある意味「心ときめく日」とも言えた。女子高の制服が「夏服」になる。そして、当時は制帽のある時代だった。その色も、「紺」から「白」になる。それだけで、何か華やかに感じたし、好意を抱いていた子の笑顔が一層眩しく見えたものである(笑)。Y北高はなんと言ったらいいか…いわゆるハット系だったし、Y商高はベレー帽だった。当時「帽子に憧れて…」という進学理由を口にする子がいたのは、まんざら嘘ではない。そんな昔話から書き始めた水無月朔日は、読み聞かせボランティアグループの研修会。郡市内にある5つの団体が交流して互いに発表しあう。当番が我が町...水無月朔日の述懐

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