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  • つれない夏の終わり〜本塁打0、怖くない4番打者

    ●2-3DeNA(18回戦:横浜スタジアム) 夏の終わりはなぜか切ない。あんなに鬱陶しかった猛暑も、寝苦しい夜も、今となっては少し懐かしい気さえする。毎週のように通った市民プールは一年間の閉園に入り、明日の朝には通勤電車もまた学生でごった返す日々が始まるのだろう。 いつのまにか夜になると鈴虫の鳴き声が聞こえるようになった。コンビニのお酒コーナーには秋限定ビールが並んでいる。こうした日常の些細な変化から季節の移ろいを感じられるのは、四季折々を持つ日本ならではの光景と言えるのかもしれない。 今年は3年ぶりに開催された祭りに手がけたという人もたくさんいることだろう。賑やかな祭囃子の音色を聞き、ようや…

  • シーズン最終盤、根尾はどこへ向かうのか?!

    ●0-6DeNA(17回戦:横浜スタジアム) 降りしきる大雨の中、甘く入った150キロのストレートをオースティンに完璧に捉えられ、背番号7は投げ終えた身体を打球の飛んだ方へ向け、その行方をただ眺めていた。 残り試合、根尾の今後はどうあるべきか 根尾昂がウエスタン・リーグで「投手デビュー」を果たしてから4ヶ月。華々しい1軍投手デビューを経て、もがき苦しんでいる。 ピッチャーとしての実力が不足しているという訳ではない。これまで上手くいっていた歯車が噛み合わなくなり、その軋轢が大きくなって今に至っている。そこに輪をかけて夏場の疲労が根尾を襲っているという構図だ。 それがシーズン途中の投手転向となれば…

  • 哀しきワンサイドゲーム〜負け癖に打ち勝つために

    ●0-6DeNA(17回戦:横浜スタジアム) 降りしきる大粒の雨。もしこれがシーズン序盤であれば間違いなく試合中止か、降雨ノーゲームになっていただろう。今となっては、できればそうなって欲しかったと溜め息を吐くことしかできない。 今季まだ3勝しかしていないDeNA戦だが、内容を見ても紙一重ではなく一方的にやられるゲームが目立つ。決して偶然ではなく、必然であることを数字が雄弁に物語る。38得点に対して61失点、6本塁打に対して13被本塁打、端的に攻撃力を示すチームOPSは.543と、野手、投手ともにこのカードでは極端に弱体化してしまうのだ。 DeNAといえば本拠地17連勝という信じられないような快…

  • 先週のナイスプレー!(8/25現地版)

    基本的に月曜日はゲームがない移動日、と言うことで「先週のナイスプレー!」という企画を行っている。今回は現地観戦した8/25の巨人戦からピックアップした。 投手部門:状態は上向き、福敬登のパーフェクトピッチング 先発の高橋宏斗が7回2失点の好投で、この日の中日の話題を掻っ攫った。戸郷翔征との投手戦は令和における川上憲伸VS上原浩治を彷彿とさせるような、非常にハイレベルな投げ合いとなった。 さて、その高橋宏斗がマウンドを降りた8回、バトンを受け継いだのが福敬登だった。3年連続で50試合登板を重ねた左腕も、ここ数年の勤続疲労から今年は本調子になれない日が続いている。3年間で72のホールドポイントを稼…

  • クリーンヒット〜柳裕也を変えた痛恨の一撃

    ○4-1阪神(23回戦:バンテリンドーム) いつもより丁寧に靴紐を結び、まっさらなマウンドに上がる。その表情は、心なしか緊張しているようにも見えた。2週間ぶりの登板となった背番号17、柳裕也である。一球一球、確かめるように投げるその姿は、まるでプロ登板のルーキーのようでもあった。 奇しくも阪神先発は文字通りプロ初登板のルーキー・森木大智。しかし150キロ超のスピードボールをテンポ良く投じる森木に対して、むしろ柳の方が慎重になり過ぎていた感さえあった。 6回5失点と試合を壊し、2年ぶりのファーム調整を命じられたのが2週間前のこと。前年の投手二冠がこの時期に、怪我でもないのにファーム落ちするという…

  • 隣から見ても青くない芝生〜ビシ40本打法は何処へ…

    ●1-5阪神(22回戦:バンテリンドーム) 隣の芝生は青く見える、と言うが果たしてそうだろうか。阿部寿樹、ビシエド、溝脇隼人で組むクリーンアップはどう考えても火力が弱く、敵の立場から “青く” 見えているとは到底思えない。 3人合わせて11本塁打97打点。燕の4番とは比べるべくもなく、12球団見渡してもワーストぶっちぎりの貧打線は、いかにもチームの惨状を物語っている。長らく5番を打った木下拓哉を二軍へ落とし、レビーラは現状バットに当たる気配すらない。人材不足はその通りだが、それにしたって新興球団でももう少しマシなクリーンアップを組めるのではないのか?……というわけで、2005年楽天の8月27日…

  • 掴もうぜレギュラー〜土田龍空19歳の挑戦

    ○5-2阪神(21回戦:バンテリンドーム) 昨夜の巨人戦を終えてどこか虚無に襲われたのは、二度の満塁を活かせなかったことよりも、9回無死一塁でのバント失敗ダプルプレーがあまりにも痛かったからに他ならない。その当事者である土田龍空は、ナゴヤに移動したこの日さっそく早出のバント練習を行ったという。 里崎智也氏いわく「バントが上手なプロ野球選手などいない」。なぜなら、アマチュアでバントを命じられるような選手はそもそもプロにはなれないので、プロ野球の選手はプロに入って初めてまともにバントの練習をするのだと。 目から鱗だった。たしかに浅野翔吾(高松商)や内藤鵬(日本航空石川)がバントをしているシーンは見…

  • 巨人を最下位に突き落とせ!③〜エース高橋宏斗、間合いの妙

    ●1-2巨人(20回戦:東京ドーム) プロ2年目と4年目によるバチバチと音が聞こえてきそうな次世代エース同士の投げ合いは、ハーラートップタイを走る戸郷翔征に軍配が上がった。試合終了の瞬間、東京ドーム内に響き渡る「敗戦投手・高橋宏斗」という無情のアナウンス。 また勝ちを付けることができなかったか……。相次ぐチャンスをことごとく潰した打線に対して、言いたいことは山ほどある。特にバッティングを期待されて先発起用されながら、3打席3三振に倒れた福田永将については……溜め息しか出ない。ただ、負け試合にもかかわらず充実感があるのは、高橋宏斗という逸材の底知れぬポテンシャルをあらためて確認できたからだろう。…

  • 巨人を最下位に突き落とせ!②〜ビジター男の投球術

    ○4-1巨人(19回戦:東京ドーム) イヤだな〜、イヤだな〜と。心の中の稲川淳二がざわつき始めたのは、3回表を終えた時の事だった。印象の割に、点数が少なすぎるんですよねぇ〜と、淳二がギョロリとこちらをにらむ。 3回終わって早くも6安打。さらにパスボールやら送球エラーが重なり、間違いなく試合はドラゴンズ優勢で進んでいた。サッカーでいう「支配率」で表せば、9割方はこちらが主導権を握っていた感覚だ。 ところが、である。肝心の得点はわずか3点止まり。もう5,6点は取っていてもおかしくないほど攻めまくっているように思えて、実は大して効率よく得点できていなかったわけだ。結局、序盤でノックアウトできそうだっ…

  • 巨人を最下位に突き落とせ!①〜天敵中田翔

    ●0-6巨人(18回戦:東京ドーム) お盆過ぎれば涼しくなる。たしかに先週あたりから、朝夕の空気の変化を肌で感ぜられるようになった。窓を開けたときに入ってくる風が、まとわりつくような熱風ではなく、ひんやりとした秋風のそれなのだ。 ビデオ考古学者のコンバットRECさんの言葉に「8月過ぎたら消化試合」というのがある。なるほど、言い得て妙だ。一年の移ろいの中で、9月にもなればいつの間にやら冬になり、気づけば年の瀬になっているものだ。秋というのは、一年の総括に突入する季節なのかも知れない。 プロ野球も9月に入った途端、たちまち消化試合の色合いが濃くなる。もちろんそれは熾烈な優勝争いと表裏一体なのだが、…

  • 先週のナイスプレー!(8/16~8/21)

    基本的に月曜日はゲームがない移動日、と言うことで「先週のナイスプレー!」という企画の行っている。今回は8/16~18の広島戦、19~21のヤクルト戦の中からピックアップした。 投手部門:悪いなりにゼロを刻んだ、根尾の2イニング目(8/20 ヤクルト戦) この日の根尾昂は明らかに本調子ではなかった。ストレートも150キロに届かなければ制球も少しずれ、キャリア初の1イニング複数与四死球。ゴリ押しで討ち取ってきたパワーピッチングがミートされ粘られ、ギリギリのラインに打球を運ばれて1失点。8回の1イニングを終わらせるのに22球を要してしまった。 そんな酷いマウンドでも、8回の裏の攻撃時に根尾はベンチ前…

  • 戦術としての「逃げ」〜上田洸太朗に備わる“程よい割り切り”

    ○5-2東京ヤクルト(18回戦:バンテリンドーム) “飄々” という言葉が似合う投手がドラゴンズに現れたのは、とても喜ばしい事である。売り出し中の2年目サウスポー・上田洸太朗は、ピンチになろうが村上宗隆を迎えようが顔色ひとつ変えずに淡々とボールを投げる。これは本人の性格もさる事ながら、石井一久とか涌井秀章の系譜に連なる “タレ目” の特権なのではないかと思われる。 表情だけではなく、程よい割り切りが備わっているのも上田の評価すべきところだ。初回2死二塁、先制のピンチでその村上を迎えた場面を思い出して欲しい。当代最強打者との対戦……男であれば誰しもが奮い立ち、チームの勝利を脇に置いてでも白黒付け…

  • 破壊の美学〜村上宗隆の襲来

    ●2-7東京ヤクルト(17回戦:バンテリンドーム) 怪獣映画の白眉は都市破壊シーンにある、といっても過言ではない。東京に現れた初代ゴジラが国会議事堂を壊したとき、映画館の観客から歓声と拍手が沸き起こったというのは有名な逸話だ。『シン・ゴジラ』ではうねうねと移動する通称「蒲田くん」が下町を無惨に壊しまくるシーンが話題を呼んだ。 東京タワーに繭を張り、成虫へと羽化したモスラをはじめ、シリーズを通してキングギドラやラドンといった大怪獣たちは六本木ヒルズ、さっぽろテレビ塔、みなとみらい、名古屋城、福岡タワー等々、日本中の100万都市に出現しては執拗にランドマークを破壊し、その “勇姿” は怪獣映画の見…

  • 新時代とマルチタレント

    ○4x-3東京ヤクルト(16回戦:バンテリンドーム) 「厳しい言葉ですけど今までのレギュラーだと勝ててなかったわけです。(今まで)Aクラスにギリギリ入るようなチーム状況だったので、勝てるチームのレギュラーを作っていかなきゃいけないと立浪監督は考えていると思っています」 8月14日放送回の『サンデードラゴンズ』のなかで、若手を積極起用する立浪監督の意図を谷繁元信はこう説明したそうだ。谷繁が監督を務めた時期(2014-16年途中)も過渡期とは呼ばれていたものの、衰えるベテランに対してその座を脅かすような若手の台頭はほぼ無いに等しく、かろうじて高橋周平が頭角を現した、そんな時代であった。 あの頃に比…

  • 表情観察〜三好大倫、淡々と三塁打を放つ

    ○6-1広島(20回戦:MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島) 最近はプロ野球を楽しむにも映像は観ずに、スポナビの速報だけで済ませるというスタイルも定着しつつあるように思う。会社帰りの通勤電車、隣の席のサラリーマンがスポナビ速報をチェック……という場面にしばしば遭遇する。 ひいきのチームが勝っていれば帰宅してから中継を観たり、夜のスポーツニュースを梯子するのも乙なものだが、ボロ負けでもしようものなら観る気も起こらないのが普通の感覚だと思う。私はブログを書いている手前、どんな試合でも一通り映像をチェックするわけだが、確かに負け試合を観るのは苦行に近いものがある。 ただ、勝とうが負けよ…

  • レビーラ成長譚〜キューバ産エンタメを楽しむ

    ●0-1x広島(19回戦:MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島) 昔テレビ愛知でやっていた『TVチャンピオン』が好きで、よく観ていた。内容は2パターンあって、和菓子選手権やプラモデル選手権のような職人技術を競う回。一方、私が好きだったのは特撮選手権とかユーミン選手権(ウソじゃない、本当にあったのだ)のようなカルト知識を競う回だった。今にして思えば、プロ野球の遥か昔のできごとを調べてはニヤニヤするという私の変態的性分は、あの番組によって培われたものだったのかも知れない。恐るべし、テレビ愛知。というかテレ東。 で、番組のラストではチャンピオンに輝いた人がスタジオに登場し、田中義剛と松本…

  • 悲壮感すら漂わせ〜柳裕也の苦悩

    ●0-5広島(18回戦:MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島) どうにもこうにもピリッとしない。今季の柳裕也の投球である。京セラドームでは若手の躍動で阪神をスイープし、3連勝で迎えるは敵地の広島戦。実は立浪ドラゴンズは「4連勝」が壁となっており、今季は4月に二度(1〜5日、7〜14日)記録したのを最後に、3連勝での “打ち止め” が続いている。 借金を少しでも減らすためにはカード勝ち越しを続けるか、大型連勝するかの二択に絞られる。そのどちらもできないから最下位に甘んじているわけだが、ここにきてチーム状態は上がってきており、今度こそは4連勝行けるぞと。これを足掛かりに我が軍も待望の大…

  • 先週のナイスプレー!(8/9~8/14)

    基本的に月曜日はゲームがない移動日、と言いたいが9連戦明けの移動日ということで「先週のナイスプレー!」という企画のお時間です。今回は8/9~11の巨人戦、12~14の阪神戦の中からピックアップした。 投手部門:昨年からの進歩を確実に見せた、小笠原の7イニング(8/13 阪神戦) 最高の投手戦だった。藤浪晋太郎との投げ合いになったこの日、小笠原慎之介は甲子園優勝投手の先輩に一歩も引かない好投をみせた。7回119球、11奪三振は見るものすべてを引き込むナイスピッチングだった。 昨年、初めて規定投球回に到達した左腕は今シーズンいきなりのコロナ陽性を受けて戦線離脱を余儀なくされた。勝っては負けての繰り…

  • ジャンピングスクイズ失敗を招いた、中日首脳陣の頭脳と木下拓哉の技術力

    ○5-4阪神(20回戦:京セラドーム大阪) 勝敗を分けた9回表の “あのプレー” を言語化するとしたら、「ジャンピングスクイズ失敗・暴投・盗塁・ホームスチール」とでも表すのが適当であろうか。なんのこっちゃ分からないが、あの一球で本当にこれ全てが起こったのは紛れもない事実だ。 1死一、三塁。打席には最高の切り札・木下拓哉。満塁には弱いが、決してチャンスに弱いわけではない。ドラゴンズとしても、木下で決められなければ諦めがつく。そういう存在だ。 だからこそ、この局面で大いにあり得る「スクイズ」の選択肢は、少なくとも私の中では5%程度しか想定していなかった。つい2日前に豪快な本塁打を打ったばかりの強打…

  • ドラゴンズ、始まったな〜風か魔かリューク

    ○4-0阪神(19回戦:京セラドーム大阪) 岡林勇希と土田龍空。このW若竜の名を、阪神ファンは嫌でも脳髄に叩き込まれたに違いない。 甲子園V投手同士のマッチアップとなったこの試合、最初にピンチを迎えたのは小笠原慎之介だった。4回表、無死二、三塁。「得点確率」の指標によると、この状況で得点が入る確率は80%を超えるそうだ。まして、打席には佐藤輝明である。最低でも1点は覚悟。あるいは……という場面だが、緩急を巧みに駆使する小笠原は、この窮地をなんと3者連続三振でみごとに切り抜けたのだった。 覚醒した若きサウスポーの躍動に震えた。心の奥底から震えたのだが、そんな小笠原の更に上をいくのが今夜の藤浪晋太…

  • エースの証明〜マダックスもならずも……大野雄大、完封

    ○4-0阪神(18回戦:京セラドーム大阪) 敗軍の将・矢野監督は試合後、この日の攻撃に関して「何もできなかった」と振り返った。何もさせなかったのは背番号22、ドラゴンズのエース・大野雄大である。 “エース” の定義は実にあやふやだ。トランプの「A」で表示される1の札。転じて「チームの柱となる投手。主戦投手」と辞書にはある。古くは金田正一、稲尾和久などが泣く子も黙る大エースとして知られる。しかし彼らほどの確固たる存在は稀で、多くの場合はシーズンによってその称号を持つ投手はコロコロ変わるというのが実情だ。 この点については、落合博満も自身のYouTubeチャンネルで指摘しており、曰く「今の野球界は…

  • 場当たり的〜京田陽太の明日はどっちだ

    ●1-6巨人(17回戦:バンテリンドーム) シーズン100試合目。繋がらない、決め手に欠ける打線は改善の兆しすら掴めぬまま淡々と試合数を重ね、この日もルーキー・山﨑伊織の前に4安打1得点に封じ込まれる「いつもの貧打」で、3万の観衆を集めたバンテリンドームには溜め息が充満した。 借金13で最下位に沈む立浪ドラゴンズだが、これまでの戦いを通じて目立つのは、立浪監督による “チャレンジ精神旺盛な起用” だ。開幕当初からその傾向は顕著だった。石川昂弥の開幕スタメン、鵜飼航丞の積極起用に始まり、根尾昂の投手転向や、最近ではレビーラ、ガルシアの支配下登録、土田龍空のショート起用など……。 大抵の監督が「誰…

  • 満塁・木下拓哉の苦悩は続く

    ●1-2巨人(16回戦:バンテリンドーム) ライデルで負けた。俺たちのライデルが打たれた。7回1失点の上田洸太朗に白星をプレゼントする事ができなかったどころか、負け試合になってしまうなんて……。 9回表ツーアウト。どう考えても本塁打しか狙っていない中田翔に対して、5球連続ストレートで勝負に行ったのは不用意と言わざるを得ない。ちなみに昨夜の対戦ではスプリットで空振り三振を奪っている。カウント1-2とまだ遊べる状況だっただけに、力勝負を仕掛けたのは安易ではなかったか。 まして、相手は中田翔である。力と力による殴り合いには絶対の自信を誇る番長キャラだ。そういう相手にこそ真っ向から挑みたくなるのが勝負…

  • 野球の華〜チームを救った土田龍空の好プレーと、レビーラの打球

    ○3-2巨人(15回戦:バンテリンドーム) 以前から何度も書いているが、私はホームランテラス賛成派である。理由は単純で、その方が楽しいから。エンターテイメントは客を退屈させた時点で負けなのだ。 「ホームランは野球の華」とはその通りで、ファンの心に何十年も残る名場面というのはホームラン絡みのシーンがほとんどだ。ドラゴンズでいえば、落合博満が斎藤雅樹から打ったサヨナラ弾だったり、タイロン・ウッズの満塁弾だったり……。範囲をプロ野球に広げても、天覧試合の長嶋茂雄サヨナラ弾、WBCの「蘇れ、福留!」などホームラン目白押し。 ちなみに私自身、子供の頃に観に行ったナゴヤ球場の試合ではっきりと覚えているのは…

  • スーパースターになるために

    ここ数週間は出張準備、出張、そして出張後対応と多忙でなかなか野球観戦に時間を割けずにいます。開幕から続けていた「先週のナイスプレー!」も盆休みの帰省のため一旦中断とさせていただきたいと思います。 先週は守備の乱れが多く発生しました。特に8/3(水)のヤクルト戦では、大島洋平が6打数6安打という結果を残しながらも試合に敗れ、かつ試合後の監督談話では大島の守備のまずさを指摘されるというフラストレーションの溜まる試合になりました。 私はこの日の帰宅が23時過ぎと全く試合を追えなかったのですが、帰りの電車で見たハイライトや動画でいくつかのシーンを確認しました。その中の一つに、サンタナが打ち上げた飛球を…

  • 抑止力60号〜チームと高橋を救った岡林のミラクル返球

    ○5-0DeNA(16回戦:バンテリンドーム) 夏の甲子園は愛工大名電が2回戦に駒を進めた。15安打14得点の猛打もさる事ながら、中日ファンとしてはやはり岩瀬仁紀の息子・法樹の登板には心躍るものがあった。意図的に演出したわけではあるまいが、父親さながら9回にマウンドに上がり、試合を締める姿には感慨が込み上がってきた。 一方、初戦を戦った八戸学院光星にはかつてドラフト2位でドラゴンズに入団した洗平竜也の息子・歩人が登場。制球を乱す場面もあったが、2イニング1失点の投球でチームの勝利に貢献した。 次戦では、なんと両校の直接対決が実現。岩瀬vs.洗平の投げ合いなんて事になれば、古参ファンは涙なしには…

  • 逆方向アーティスト〜一瞬声を挙げてしまった平田良介の右飛

    ●0-1DeNA(15回戦:バンテリンドーム) スポナビの「連載:2004年・新人監督落合博満」。第6回に登場した証言者は、当時スカウト部長を担当していた中田宗男。 落合は自らが課すハードな練習に耐え得る選手を求めたため、必然的に発達途上の高校生ではなく、ある程度体が完成している大卒、社会人を指名するケースが多くなったのだという。 2004年ドラフトではスカウト陣が推す「本命」に落合監督が首を縦に振らず、結果的に社会人の樋口龍美を1巡指名。12巡目まで大量11人を獲得し、全員が大社卒という極端なドラフトになったのも落合の意向が強く反映された結果であろう。 しかし2005年からいわゆる分離ドラフ…

  • 忘れ物と決別する夏

    104回目の夏がやってきた! 開会式の入場行進はいつの時も特別だ。今大会はプロ野球選手とつながりのある選手が数多くいる。ドラゴンズファンから熱い視線を集めるのは、岩瀬仁紀を父に持つ岩瀬法樹(愛工大名電)だ。 父とは異なる右投げだが、決め球は勿論スライダー。愛知大会・準決勝での好リリーフがなければ、愛知の名門が聖地の土を踏むことはできなかったかもしれない。 甲子園では、リリーフ投手としてエース左腕・有馬伽久を助けることになるだろう。現在の高校野球では、ハイレベルの複数投手を擁することは勝ち抜く上で必須。上位進出した際は、重要な場面で登場することも大いにある。 岩瀬親子だけじゃない! 元ドラ選手を…

  • オトナの分別〜大野雄大が泣いた夜

    ●2-4DeNA(14回戦:バンテリンドーム) オトナとは何ぞや、について考えてみた。タバコを吸う事、 酒席のマナーを心得ている事、休日はゴルフ接待に出かける事、ジャンプではなくビッグコミックや漫画ゴラクを愛読している事、カラオケの十八番が「酒と泪と男と女」である事……etc. 子供の頃に漠然と思い描いていた “オトナ像” に、いざ自分が大人になって近づけているかと言えば、正直なところ全然だ。何なら趣味嗜好は10代の頃から大して変わっていないし、未だにジャンプは毎週欠かさず読んでいる。そりゃたまには酒を飲まきゃやってられない夜もあったりするが、だからと言ってスナックやキャバクラでチーママ相手に…

  • 足りないのは技術か、執念か〜岡林勇希の失敗

    ●7-9東京ヤクルト(15回戦:明治神宮野球場) まるで記録のバーゲンセールだ。村上宗隆の5打席連発に続き、今夜は大島洋平が6打数6安打の球団新記録を打ち立てた。NPB全体で見ても1試合6安打以上は史上8人目という、歴史的な固め打ちである。こんな夜は勝って大島の打棒を称賛したかったが、なかなか現実はうまくいかないものだ。 しかも6安打以上の過去7例は、いずれも打った選手の所属するチームが二桁得点を挙げて大勝を飾っている。一桁点数も初なら、負けるのも初。ある意味で「屈辱的な敗北」と言ってもよかろう。 打ちも打ったり16安打。それでも押し切られたのは、ひとえに拙守が響いたからに他ならない。1点ビハ…

  • 勝負を挑みたくなる打者〜粉砕された柳裕也の意地

    ●0-5東京ヤクルト(14回戦:明治神宮野球場) またしても村 “神” 宗隆が球史に名を刻んだ。おととい阪神戦での3打席連続から引き続いて、この日は柳裕也から2打席連続アーチ。これで通算5打席連続本塁打の日本新記録樹立となった。これまで四死球を挟まない4打席連続本塁打は王貞治、R.バースをはじめ13人が記録しているが、5打席連続はMLBを含めて史上初の快挙だという。 ドラゴンズがその当事者となったのは不運である。今夜の映像は未来永劫、村上の凄さを物語る資料として機会があるごとに繰り返し再生させることになるだろう。そのたびに、両手を膝についてうな垂れる背番号17の姿を我々は目にするのだ。王貞治に…

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