道元禅師に於ける「受戒」と「持戒」

道元禅師に於ける「受戒」と「持戒」

道元禅師の布施観を知るためには「菩提薩埵四摂法」巻を読まねばならないが、布施について端的に「むさぼらざるなり」と「へつらわざるなり」という2つの規定がある。この内、後者の場合は僧侶が布施に対してへつらうことがないことを強調しながら、僧侶と在家人との無関係を唱えている。つまり、僧侶は在家人によって規定されない。むしろ、僧侶とは在家人が布施とする対象にすることによって、在家人にとって僧侶となるのであり、僧侶の資格・外見には前提がないということも可能である。この問題はまた、別の記事で検討したい。さて、もう一方の「むさぼらざるなり」という態度に従った生き方を僧侶に求めながら、考察を深めていきたいと思う。また云く、戒行持斎を守護すべければとて、また是れをのみ宗として、是れを奉公に立て、是れに依て得道すべしと思ふもま...道元禅師に於ける「受戒」と「持戒」

2023/12/17 10:47