習近平国家主席は絶対君主?―台湾有事は誰のため?

習近平国家主席は絶対君主?―台湾有事は誰のため?

今年、2023年3月に中国の首都北京で開催された第14期全国人民代表大会は、習近平国家主席が自らの独裁体制を固める転機ともなりました。国家主席への就任以来、‘戦争のできる国’へと人民解放軍の改革を着々と進めてきたこともあり、武力による台湾併合を睨んだ布陣との見方も聞こえます。習主席は事あるごとに台湾併合を主張し、アメリカの介入を牽制してきたのですが、その際に、しばしばその根拠としてあげられてきたのが、同主席の沽券の問題です。中華人民共和国建国以来の中国共産党の悲願であった台湾併合を自らの手で実現することにより、習主席は、歴史的な偉業を成し遂げた‘指導者’としてその名を残したいというのです。言い換えますと、習主席は、台湾併合を実現することこそ、自らの‘ミッション’と見なしていると言うことになりましょう。しか...習近平国家主席は絶対君主?―台湾有事は誰のため?

2023/04/07 18:10