作者:松原 始 発表年:2018年 カラス料理の本。 ではなく、ある動物行動学者の話。 カラス屋、カラスを食べる 動物行動学者の愛と大ぼうけん 表紙 カラスの話はほんの一部。 そこは、本書中で、本を売るための姑息な手段と認めている。 作者は、カラスの研究者として、日本で5本の指に入るそうだ。 日本には、カラスの研究者が5人ぐらいしかいないことも本書中で認めている。 そんな感じで、研究生活を面白おかしく語っている。 さて、本書ではなく、自分の話。 ある日、繁華街を歩いていたら、ベチャと音がした。 目の前に汚物。 上を見上げると、カラス。 やつらは狙って糞をかけてくる。 昔、ポーランドで、女性たち…
The Scarr's Pizza Cookbook: New York-Style Pizza for Everybody
作者:Scarr Pimentel 発表年:2025年3月25日 腹がへった。 ピザ! The Scarr's Pizza Cookbook: New York-Style Pizza for Everybody ピザ屋のオヤジが書いた料理本。 Scarr's Pizza 場所 店は、チャイナタウンの近く。 ニューヨーク。 Scarr's Pizza 記事 けっこうな人気店。 ピザ生地のつくり方 ピザを作る人にはあこがれる。 しかし、この本は本格派で「簡単じゃねえんだ」という主張がビシバシと伝わってくる。 フライパンで作らせてくれよ。 結局、店に来いよってことなのね。 ちゃんちゃん。
作者:福澤 諭吉 訳者:斎藤 孝 発表年:1872-76 (斎藤孝訳版:2009) 最近は、ネットのフェイク情報で踊る人が多い。 「祭りじゃ!祭りじゃ!同じ阿呆なら踊らにゃ損々♪」 と、踊っている人も多いことだろう。 現代語訳 学問のすすめ 「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」 この文句で始まることで日本では有名な書物である。だが、海外では、まったく有名ではない。 当時の日本人に向けて、西洋の思想を紹介していていることもあって、海外の読者にとっては、新鮮味も面白みもない書物なのである。。 ここで、あえて言わせてもらう。 面白いよ、これ。 現代に通じるよねということも多いぞ。 そんな本…
作者:イワン・ツルゲーネフ 発表年:1847-1851:22篇。のちに3篇を追加。 「二度と出て来ない物件ですよ♪」 「じゃあ、買うわ」 ペンを取る。 契約書にペンを降ろす。 不動産屋の鼻息だけが聞こえる。 「中古とはいえ家が10万円は安すぎだよね・・・」 ペンを置く。 「乗りかけた舟には、ためらわずに乗ってしまえですよ♪」 「やめた」 世には、数多くの格言がある。 「乗りかけた舟には、ためらわずに乗ってしまえ」 自分でそう思うのは一向に問題が無いのだが、他人からこの格言が出たら、その事を止めた方がいい。わが経験則だ。 格言の主はツルゲーネフ。 代表作、猟人日記。 猟人日記:あひゞき 猟人日記…
作者:C・S・ルイス 発表年:1950-1956:全7巻 これが欲しいと、初めて買ってもらった本。 そして、最後に買ってもらった本。 いつだろう・・・8歳ぐらいか? ナルニア国物語。 ナルニア国物語 第7巻 さいごの戦い 間違っているかもしれない、あらすじ――― 第二次世界大戦によって、ロンドンから田舎に疎開してきた、4人の子供たち。彼らは疎開先でワードローブの奥にナルニアへ通じる道を発見する。そこで子供たちは、ナルニアを永遠の冬に閉じ込めていた邪悪な白い魔女から、ライオンのアスランと共にナルニアを救ったのだった。そして、子供たちはこの新しい国の王と女王になり、ナルニアの黄金時代を築いたのだ。…
作者:吉村 昭 発表年:1985 『お舟様』 貧しき人々の物語。 破船 読んだのは、ずいぶんと昔。 また10分ほど乱読しなおして、こんな話だったっけ?と、思った。それは、物語の本筋ではなく、主人公を取り巻く環境、そんな時代が印象的だったからだろう。 あらすじ――― 伊作。9歳。 与作ではないので木こりではない。 隔絶され、貧しく、小さな漁村。 村の男や娘は年季で身を売り、村には老人、女子供しか残されていない。 伊作は、そこに生まれた。 伊作の父も3年の奉公に出ていた。 残された、伊作、母や弟妹たち。 伊作は、家族と生きつなぐために、海で得た魚や塩を、隣村のブツとブツブツ交換して生活していた。 …
Russia and the Russians: A History, Second Edition
作者:Geoffrey Hosking 発表年:2011 2001年に出版された、Russia and the Russians: A History の第二版。 英国人研究者がまとめた、ロシアとロシア人の歴史。 第二版では、さらに、2011年までの時代が追加されている。 Russia and the Russians: A History, Second Edition ロシア語がちりばめられて読みづらい。 なので、人気が無いが、評価が悪いわけではない。 この本の稀有なところは、著者が英国人研究者であるのに、他の本のように西洋からの上から目線でないところ。 ■近年のロシア 1985年 ゴルバ…
作者:Richard Bach 発表年:1970 飛ぶことを追求したカモメの話。 カモメのジョナサン中国語版 好きな本で、英語版、日本語版、中国語版まで手にしたことがある。 大量殺人者である村井秀夫が、オウム真理教に出家した時に、引き留める母親に対して「この本に出家の理由が書かれている」と言ったそうだ。 そんなこともあったので、好きではあるが、おすすめはできない本でもある。 また、2014年になって第4部となる続きを発表した。 もう、原作者の私生活や、スピリチュアルな言葉を色々と聞いて、原作者には興味を失っていたので、数分の立ち読みで済ませた。許せ、五木寛之。 といって、この本が好きであること…
作者:David Grann 発表年:2017 日本では、それほど評価されなかった2023年の映画。 キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン その原作。 Killers of the Flower Moon 史実をもとに、殺人事件、歴史が描かれたノンフィクション。 殺人事件以上に、米国の歴史が衝撃的だった。 そんな中から、一部超訳―――。 1893年 9月16日正午。 入植者は 42,000 区画の土地のうち、ひとつが手に入ると発表された。 ただし、最初に、その場所に到着したらだ。 開始の数日前から、何万人もの男性、女性、子供が、カリフォルニアやニューヨークなど遠方からやって来た。土地の境界に沿っ…
作者:Daniel Keyes 発表年:1959 (short story):1966 (novel) アルジャーノンに花束を Flowers for Algernon ―――あらすじ 目の混乱の原因は、光から闇に出ることと、闇から光に入ることの、二つから生じる。これは肉体の目だけでなく、心の目についても当てはまる。 プラトンの言葉から物語は始まる。 チャーリイは、大きな体に子供の心を持つ、優しき知的障碍者だった。 そんなチャーリーのあずかり知らぬ所で、研究者たちが、脳手術によって、動物を知能向上させる研究をしていた。ハツカネズミのアルジャーノンの手術では成功をおさめ、劇的な知能向上をしていた…
作者:山田 正紀 発表年:1977年 神をテーマにしたSF。 神々の埋葬 昔は、いつも、風呂で本を読んでいた。 この本が、けっこうお気に入りで、何度も持って入った記憶がある。 ――― あらすじ 神の眷属。超能力を持つ主人公。 始まる、神の人類虐殺計画。 主人公は、神に反逆し、人類を救おうと決意するのだった。 残念なところは、話が尻つぼみで終わるところ。 だが、その尻つぼみの、やるせない感じが好きだった。 余談だが、尻つぼみは、尻すぼみが正しいという人がいる。 漢字にすると、どちらも「窄む」。 これは、「つぼむ」と「すぼむ」という日本語の、どちらかという問題であって、漢字は、誰かが後になって当て…
作者:オスカー・ワイルド 発表年:1888年 子供の頃にインパクトを受けた子供向け短編小説。 幸福な王子 ――― あらすじ ある街に、王子の像が建っていた。ある日、王子の足元で寝ようとしたツバメに、 不幸な人々に自分の装飾品をあげてきて欲しいと頼んだ。ツバメは言われるままに、王子を飾る金や宝石を貧しい人々に届けて回った。 やがて、王子はかつての輝きを失い、みすぼらしい姿になった。南の国へ渡り損ねたツバメも衰え、王子の足元で死んでしまった。 みすぼらしい姿になった王子は、汚らしさに街の人々の不興を買い、柱から取り外され、ツバメと一緒にゴミとなった。 記憶によれば、ここで話は終わっている。 だが、…
作者:高橋三千綱 発表年:1978年(書籍化は1981年?) 半年にわたって執筆したコラムをまとめたエッセー集。 我が人生で、唯一、出版社に電話して再販どうなってんのと聞いた作品。20年ぐらい前だったか。 実家を離れて数年後。父から、邪魔くさいお前の本は全部処分したと連絡があった。古本屋は、2万冊が入った段ボールたちを開けずに1万円と値付けしたと、喜ぶ父の声音と、大好きな作品たちが消えうせた脱力感が思い出深い。 そんな2万冊の中に、この作品はあったわけだ。 余談だが、その後も、本は自然繁殖して困る生物だった。定期的に捨てていたが、多すぎて自治体から文句が来たこともあった。処分した父は正解だった…
作者:小松左京 発表年:1972年 青少年向けSF小説。 青い宇宙の冒険 まもるたちは、怪現象の調査にむかう。 スケールが壮大なSF冒険物語。 もう何十年前に読んだか分からないが、人生が変わるかもしれないぐらいインパクトがあった。人生は冒険だ! まあ、あれだ。 アメブロの方に、これ以上ジャンルを加えると、ごちゃごちゃになりそうなので、こちらで「たまに」おすすめ本を書こう。 書籍の表紙は、法で許された引用の範囲内と言う人もいるが、著作権侵害と言う人もいる。グレーな引用だが、訴えられたという例が無いそうなので、引用する。はっはっは!
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