「雷風恒」は夫婦の道でもある。初、二、三の各爻は妻を、四、五、上の各爻は夫とみて解説してみる。久しく変わらない道は中々大変で残念な爻が多い。「初六、恆を浚(ふか)くす。貞しけれど凶。利しき攸无し。」竣の字は、竣工として使われるが、川や井戸を深く掘ることである。「恆を浚(ふか)くす」とは、恆を深く求めることである。それが求め過ぎるのである。「貞しけれど凶。利しき攸无し。」考え方は正しいが、良くない。何をやってもダメだ。これは新妻が結婚生活はこうあるべきだと、真面目に朝から晩まで勤めているのに、なんだか夫の方はそっぽを向いてしまう。そんな気の毒な姿が目に浮かぶ。もっと、時間をかけて、ゆっくりと恆を築いていかなければならない。「九二、悔亡ぶ。」「悔亡ぶ」とは、悔いることはないであるから悪い訳ではない。しかし、吉...「雷風恒」(爻辞)