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怖い話と怪談の処 https://kaibana.hateblo.jp/

怖い話、不思議な話が大好きな人は是非御覧ください。 怖い話はあり(出来)次第アップしていきます。

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2024/01/28

  • 海辺のホテルの13号室

    この話はとある寂れた港町にある、海のすぐ近くに佇む廃墟ホテルでの話。 そのホテルは、かつては多くの観光客で賑わっていたそうだが、今は見る影もなく朽ち果て、地元の人間ですら近寄らないと言う。 そんな誰も寄り付かなくなったホテルにまつわる、恐ろしい噂話がある。 それはこのホテルがまだ営業していた頃、宿泊客の一人が謎の失踪を遂げてからというもの、13号室にだけは決して入ってはならない…と、ホテルの従業員の間で囁かれるようになったというのだ。

  • 朽ち果てた家で見つけた日記

    廃墟巡りをしていた人が廃墟で見つけた日記。 7月1日 今日はこの村に引っ越してきた記念すべき日だ。 自然に囲まれた静かな場所で、都会の喧騒を離れて穏やかに暮らしていけると思うと、今から楽しみで仕方ない。 7月15日 この村の人々はどこかよそよそしい。 挨拶をしても目を合わせようとしないし、何かを隠しているような、そんな不気味さを感じる。

  • 赤いヘッドライトの車

    日本各地に存在する「いわくつきのトンネル」。 山の中にある○○トンネルもまた、そんな曰く付きスポットとして地元では有名な場所だった。 私が耳にしたのは、このトンネルで起こる奇妙な現象についてだった。 それは「赤いヘッドライトの車」の怪異。 「深夜、あのトンネルを走っていると、前から赤いヘッドライトの車が対向車線にはみ出してくるんだ。 で、ヘッドライトの光が強すぎて車種まではよく分からないんだけど、どうにも車の種類が古臭い、っていうか今時見ないような型の車なんだよ」

  • トンネルの中に現れる少女

    ある地方の山奥に一つの古びたトンネルがあった。 そのトンネルは長い間使われておらず、昼間でも薄暗い雰囲気を漂わせていて、地元の人々の間では、このトンネルにまつわる恐ろしい噂が広まっていた。 その噂とは、夜になると「白い少女」が現れるというものだった。 その少女は、かつてトンネル近くの村でトラブルにあい命を落とし、その怨念がトンネルに宿っていると言われていた。

  • 深夜にやってきた顔のない客

    深夜のコンビニで働くIさんは、いつものように夜勤に入っていた。 町外れにあるそのコンビニは、夜になると閑散として客足も途絶えがちだ。 時計の針が午前2時を指していた頃、店内はしんと静まり返っていた。 「休憩室に行こうかな…」 Iさんはレジのカウンターに肘をついて、うっすらとため息をついた。 その時だった。 自動ドアが開く音がし、冷たい夜風が一瞬店内に吹き込んだ。

  • 夜の炭焼き小屋の戸を叩く音

    山奥深くで炭焼きを生業とするFさんがいた。 炭焼きは孤独な作業。日が昇ると山に入り、窯の火を見守りながら日が暮れるまでただひたすらに時を過ごす。 ある年の夏の終わり、炭焼き小屋で一晩を明かしていたFさんは奇妙な物音で目を覚ました。 それは小屋の戸をゆっくりと叩くような音だった。 何事かと耳を澄ませていると、戸を叩く音は徐々に速さを増し、まるで何かが中に入ろうとしているかのようだった。 不安を感じ、意を決して小屋の戸を開けたが外には何もいなかった。 Fさんは首をかしげながらも再び戸を閉め、寝床に戻ろうとしたその時、背後からかすかな気配を感じた。 振り返ると小屋の中に一匹の奇妙な生き物がいた。 見…

  • 玄関の前に置いてあった泥団子

    ※虫が苦手な方はこの話は読まない方がいいです。 夏の暑さが本格的になる少し前、古い一軒家で奇妙な出来事が起こった。 雨が降る中、OLのSさんが夜遅くに帰宅すると、玄関のドアの前に見慣れないものが置かれていることに気づいた。 直径10センチほどの泥でできた小さな球体だった。

  • 木に浮かぶ顔

    久しぶりに大学時代の友人たちと再会し、登山をした日の事。 F、Y、Eの3人は、それぞれ社会人となり、忙しい日々を送っていたが、この日は特別な計画があった。 大学時代によく行っていた山に登るため、朝方に駅で待ち合わせしていた。 「久しぶりだな、みんな!」 Fが笑顔で声をかけると、YとEも嬉しそうに頷いた。 彼らは久しぶりの再会に興奮しながら電車とバスを乗り継ぎ、目的の山へと向かった。

  • 深夜2時に天井裏から聞こえる音

    東京より山側にある、とある町でのこと。 そこに一人暮らしをしていた大学生のAさんは、数日前から奇妙な現象に悩まされていた。 それは夜中の2時になると、決まって天井裏から「トトトトト」という足音のような音が聞こえてくるというものだった。 最初はネズミでもいるのかと思い、駆除剤を置いたり業者に依頼したりもしたが、効果はなかった。 それどころか「トトトトト」という音は日に日に大きく、そして不規則になっていった。

  • 夜中に山道で赤い着物を着た女

    あれは確か、私がまだ駆け出しの怪談師だった頃の話でございます。 ある山奥の村に伝わる「赤い着物」の怪談を採集しに行った時のことでした。 その村は、古くから「赤い着物を着た女に出会ったら、決して目を合わせてはならない」という言い伝えがあるそうでして、興味津々の私は早速村人たちに話を聞いて回りました。 しかし、話を聞けば聞くほどその「赤い着物」の女の正体は謎に包まれ、得られる情報は 「夜中に山道で赤い着物を着た女を見た」 「女の顔は影になっていて見えなかった」 「女を見た者はその後、原因不明の熱病で死んでしまった」 といった断片的なものばかり…。

  • 橋のたもとから浮かぶ灯り

    夏手前の蒸し暑い夜、大学の友人グループはKの家に集まっていた。 メンバーはK、M、Rの三人。彼らは怪談や都市伝説に興味を持っており、この夜も新たな冒険を企てていた。 「今日は少し変わった場所に行こうか」 とKが切り出した。 「川辺にある幽霊灯の話、知ってるか?」

  • 廃村の墓地

    梅雨が明けたばかりの初夏の夕方、大学生の3人組、M、T、Kは、ネットで見つけた廃村の墓地へと向かっていた。 Mの運転する車で、彼らは廃村があるという山奥へと進んでいった。 「本当にここに廃村があるのか?」 Tが後部座席から前の二人に問いかける。 「ああ、ネットで見た情報だとこの先にあるらしい。気味悪いけど興味あるだろ?」 Kがスマホの地図を見ながら答えた。 「まあな…肝試しにはうってつけだな。」 Mは運転しながら笑った。

  • 部屋の奥の壁

    梅雨の晴れ間、久しぶりに強い日差しが降り注いだ日のこと。 一人暮らしの女性Sさんが、引っ越しをしようと荷造りをしていた。 段ボールに荷物を詰め込みガムテープで封をしていると、ふと、部屋の奥に何か黒い影のようなものが見えた気がした。 「なんだろう?」 しかし家具の隙間から差し込む光の関係の錯覚だろうと思い、Sさんは気にせず作業を続けた。 箱詰めもあらかた片付いた時、ふと先程の黒い影が気になり壁に目をやった。 「な、何あれ?」 その影の正体に気づいた時、Sさんの顔から血の気が引いた。 それは奥の壁一面に、びっしりと描かれた無数の目だった。 黒く塗りつぶされたような楕円形の一つ一つが、まるでこちらを…

  • 夕暮れの白いモヤ

    梅雨明けが待ち遠しい、ある蒸し暑い日の午後。 高校の美術部の生徒たちは、日没後の風景を描くため校舎の屋上に来ていた。 「先生、もうちょっとで沈みますね」 「ああ、茜色に染まる空をよく観察して描くんだぞ」 教師の言葉に、生徒たちは一斉にキャンバスに向き直る。 しかし、その中でひとりの女子生徒だけが、じっと西の空を見つめていた。 「先生……あれ、何ですか?」

  • 黒板に映った影

    梅雨の晴れ間、むしむしと暑い日が続いていた。 学校では教室の窓を開け放して授業を受けていたが、生ぬるい風は熱気を運んでくるばかりで、生徒たちの集中力は途切れがちだった。 午後の授業中、黒板に奇妙な影が映っていることに気づいたのは、窓際から少し離れた席に座っていた男子生徒だった。 「あれ?」 男子生徒は目を凝らした。 それは、まるで長い髪の女が立っているような影だった。

  • ネット上の怪談師さんが幽霊トンネルに行った時の話

    今からお話する怪談の登場人物をご紹介させていただきます。 語り部である「私、H」と、高校時代からの友人であるK、そしてS、Yの4人で肝試しに行った時の出来事でございます。 舞台は県外にあるYの実家の近くにある、通称「幽霊トンネル」と呼ばれる場所。 そこで私たちが目にしたもの、体験したものとは。 一体全体どんな恐怖が待ち受けていたのか。 それでは皆様、心の準備はよろしいでしょうか?

  • 雨の夜、休憩所にいる赤いレインコートの女性

    雨の夜、都会の一角にある古びた公園。 そこには昔から誰も使わない古い木造の休憩所がり、雨が降るとその休憩所には不気味な噂があった。 ある夜、仕事が遅くなったサラリーマンのケンジは終バスを逃してしまい、仕方なく歩いて帰ることにした。 途中で雨が強くなってきてしまい、濡れるのを避けるために公園にある休憩所で雨宿りをすることにした。 休憩所に近づくと、中には一人の女性が座っていた。

  • 路地裏の水溜まり

    とある都市部の下町での話。 狭い路地裏が多く残るその町で、夜な夜な奇妙な噂が流れ始めた。 「おい、聞いたか?あの路地裏の街灯の下にある水たまりで、奇妙な顔を見たってやつがいたらしいぜ…」 噂の発端は、仕事帰りのサラリーマンだった。 彼はいつものように薄暗い路地裏を歩いて帰宅していた。 雨が降った後で、路地裏にはいくつもの水たまりができていた。

  • 雨の日の通学路

    子供というのは感受性が豊かで、純粋な心の持ち主であるが故に、時として大人には見えない「何か」を見てしまうことがあると言われている。 そして、子供たちが日常的に利用する通学路。 そこは子供たちの無邪気な笑顔と恐怖が隣り合わせに存在する、不思議な空間と言えるだろう。 舞台は関東の山の方、とあるのどかな田舎町。 そこに住む小学3年生のユウタ君は、雨が降ると決まっていつもの通学路の景色がガラリと変わって見えてしまう奇妙な現象に悩んでいた。 ユウタ君の通学路は田んぼの脇を通る一本道。 普段は太陽の光を浴びて緑色に輝く稲穂が風になびく美しい風景が広がっている。 しかし、雨が降るとその風景は一変する。

  • 道素材

    ここの素材を使用したい場合、お手数をお掛けして申し訳ありませんが素材TOPの規約に目を通して下さい。

  • 雨宿りの古寺

    6月も半ばを過ぎた頃、Nという若者が一人旅の途中で激しい雷雨に見舞われた。 ずぶ濡れになりながら雨宿りできる場所を探していると、山道の脇にひっそりと佇む古びたお寺を見つけた。 「こんな山奥にお寺があるなんて」 Nさんは驚いた様子でお寺の門をくぐった。 境内は鬱蒼とした木々に囲まれ、昼間にもかかわらず薄暗くひっそりとしている。 Nさんは恐る恐る本堂へと続く石段を上っていった。

  • 雨上がりの幽霊坂

    この話は、とある山間にある、通称「幽霊坂」と呼ばれる寂れた坂道での事。 古くからこの坂道では、雨上がりの夜に見知らぬ女性の姿を見たという噂が絶えない。 6月も終わりに差し掛かった頃、連日の長雨がようやく落ち着きを見せた夜のこと。 地元に住むKさんは、仕事帰りにその幽霊坂を通ることにした。 「はぁ~、こんな日に限って通行止めとは」 Kさんは、普段は幽霊坂を避けて遠回りをしていた。

  • 乗り物素材

    ここの素材を使用したい場合、お手数をお掛けして申し訳ありませんが素材TOPの規約に目を通して下さい。

  • 土砂降りの中やってきた最終バス

    知り合いのSさんが体験した話。 6月のある夜、土砂降りの雨が続くなか、人気のないバス停でSさんが最終バスを待っていた。 「こんな天気の日に限ってバスが遅れるなんて」 冷たい雨に打たれながら、Sさんはスマートフォンで時刻を確認してはため息をついていた。 スマホで時間を潰していると、遠くの方から「ゴォォォ…」という重々しいエンジン音が聞こえてくる。

  • ネットで怪談を投稿する人の体験談

    これはネットで怪談を投稿し続けている人の体験談。 ある夜更けのこと、いつものように私は集めた怪談話を整理しておりました。 すると、突然部屋の電気が消え、パソコンの画面が真っ暗になってしまったのです。 「これはまた随分と古典的な…。」 そう呟きながら、私は懐中電灯を探そうと机の引き出しに手を伸ばしました。 その瞬間です。 背後からひんやりとしたものが、私の首筋に触れたような気がしたのです…。

  • 赤い影の見えるマンション

    この話の舞台は都内から少し離れた、とある郊外にそびえ立つ築30年ほどの少し古びたマンション。 そのマンションでは、数年前から不可解な噂が流れ始めていた。 それは深夜にエレベーターに乗ると、決まって自分の後ろに真っ赤な人影が映り込む、というもの。 はじめは見た人の見間違いだろう、と噂の域を出なかった。 しかし、その噂を耳にした住人の一部が深夜にエレベーターに乗るようになり、噂は本当だったんじゃないか?と言われるようになった。

  • 廃病院で近づいて来る靄

    ある大学生たちが見つけた噂。 場所は森に囲まれた山奥の廃病院。 かつては賑わっていた病院だったが、今はもう廃墟と化し、ボロボロの建物が寂しげに立っている。 その廃病院には夜な夜な赤い影が漂い、訪れた人を行方不明にするという恐ろしい噂が囁かれている。 噂によると、その影を見た者はまもなく姿を消してしまうのだという。 その真相を確かめるため、好奇心旺盛な大学生3人組が廃病院に足を踏み入れた。 彼らはネットで廃病院の場所を調べ、車で夜中にその廃病院へと向かった。

  • 深夜の黒いタクシー

    ある日の深夜、友人のYとK、そして私は飲み会の帰り道だった。 終電を逃してしまい、タクシーで帰ることにした。 街灯が少ない暗い道を歩きながら、運よくタクシーを見つけた。 黒いタクシーだったが、こんな時間に乗れるだけありがたいと思い、私たちは乗り込んだ。 行き先を告げると運転手は頷いただけで、こちらを一度も見ずに無言で走り出した。 途中、運転手さんに話しかけてみたが無言、その異様さに私たちの会話も次第に途切れていった。

  • 古びた屋敷にあった人形

    友人のSとK、そして俺の三人は、いつも肝試しを楽しんでいる。 ある日、Sが面白い話を持ってきた。 山奥にある古びた屋敷に、青いドレスを着た人形が置かれているらしい。 その人形を持ち帰ると夜中に動き出し、持ち主を襲うという噂があるというのだ。 「どうせただの噂だろ?」 とKが笑い飛ばし、俺たちはその屋敷へ行くことに決めた。 スマホで場所を確認したところ、車でいけば2時間くらいで行ける場所だったので、すぐに出発した。 夕方には屋敷に到着し、ボロボロの外観が俺たちの興味を引き立てた。

  • トンネルの奥から迫ってくる白い影

    山奥にある、廃線になったトンネル…そこには、かつて列車事故で亡くなった多くの犠牲者の霊が彷徨っていると言われている。 その名も「怨霊トンネル」。 好奇心旺盛な若者たちは、この場所を肝試しスポットとして訪れることが後を絶たない。 ある夏の夜、肝試しが大好きな三人組、T、Y、M。 彼らは沢山の心霊スポットを巡っており、そのトンネルの噂を知り、確かめる為にやってきた。

  • 線路上に見えた白いもの

    夜遅く、最終電車が駅と駅の間を走っていると、線路の上を人影が走っているのが見えることがあるらしい。 その影は突然現れて、何もなかったかのように消えてしまうと言う。 その日、Oさんは最終電車を運転していた。 静かな夜、電車のライトが暗闇を照らして行く中、慎重に運転していた。 すると遠くに白いものが動いているのが見えた。

  • 丑三つ時、庭にある井戸から聞こえる話し声

    これは私の友人Kが、大学時代に体験した話。 KとFは夏休みに、二人の高校時代の友人のYが、地方で借りたという一軒家に遊びに行くことになった。 Yの家は二階建てで、広い庭には古びた井戸があった。 その一軒家は驚くほど安い賃料で借りられたとYは話していたが、地元では少し変な噂があるという。 その噂とは、丑三つ時になると、庭にある井戸から誰かが喋っているような声が聞こえてくるというものだった。 KとFはその話を聞き、少し興味を持ちながらも半信半疑だった。

  • 0時の訪問者

    これはある真夏の夜、0時を過ぎた頃に体験した話。 その夜、俺と友人のBは、大学の夏休みを利用してBの親が持っている山奥の別荘に泊まっていた。 昼間は川遊びやバーベキューを楽しみ、夜は涼しい風に当たりながらビールを飲んでリラックスしていた。 夜も更け、時計の針が0時を指す頃、俺たちは別荘のリビングで話し込んでいた。 周囲は真っ暗で、外の音はほとんど聞こえない。 そんな静寂の中、突然玄関の方からノックの音が聞こえた。

  • トンネルで見た横切る影

    ある夏の深夜、俺は友人のAと一緒にドライブをしていた。 都会の喧騒から離れ、山道を走っていたとき、目的地に向かう途中で長いトンネルに差し掛かった。 そのトンネルは古びたオレンジ色のライトが等間隔に並んでいて、薄暗い雰囲気を醸し出していた。 深夜でほとんど車も通らず、俺たちの車だけがトンネル内を走っていた。 途中、ふとトンネルの壁を見ると、少し先の壁から人影が現れたように見えた。 壁からすっと出てきたその影は、反対側の壁に向かって歩きそのまま壁に吸い込まれるように消えていった。

  • アナウンスに混じった声

    病室で知り合ったYさんという方から聞いた話。 それは夜遅くでの事。 「まもなく、〇〇駅に到着いたします。 お乗り換えのお客様は…」 車掌のYさんは、いつものように車内アナウンスをしていた。 しかしその日は、いつものアナウンスに何かが重なっていた。 「…つめたい… つめたい…」 それはかすかに聞こえる小さな声で、そう言ってるように聞こえた。 Yさんは自分の耳鳴りかと思った。

  • オークションに出ていた木彫りの仏像

    友人のRはアンティークや骨董品に興味があり、よくネットオークションを眺めていたそうだ。 ある日、彼はとんでもない掘り出し物を見つけた。 それは木彫りの仏像。 温かみのある木目、柔和な顔立ち、そして何より目を引いたのはその値段だった。 (こんな値段で、ありえない…) 本来なら数万円はするであろう仏像が、たったの数千円で出品されていたのだ。 説明文には「古い蔵から出てきたもの。詳細は不明」とだけ書かれていた。 Rは多少の不安はあったものの、その仏像の魅力に抗えず入札ボタンを押した。

  • 顔が無い・・・

    大学生のサオリは、フリーマーケットで奇妙なDVDを見つけた。 それは骨董品やガラクタが所狭しと並ぶ中、薄汚れた段ボール箱の底に無造作に置かれていた。 ジャケット写真もタイトルも何もない、ただの銀色の円盤。 (なんだろう… これ…?) サオリは不思議に思いながらもそのDVDを手に取った。 (…ちょっと見てみようかな) 売ってる人にこのDVDはいくらか聞くと、「あれ?そんなの持ってきたっけかな?」と不思議そうにしていて、なんだかわからないからタダであげるよと言われた。

  • 廃墟のメリーゴーランド

    大学生のショウタとユウキは、肝試し好きな二人組だった。 「おい、ショウタ、聞いたか?あの廃墟になった遊園地のこと…」 「ああ、"◯◯遊園地"か?なんで急にそんな話…」 ショウタがスマホゲームに熱中しながら答えると、ユウキはニヤリと笑って続けた。 「あそこ、出るらしいぜ…マジもんの幽霊が…」 ユウキの言葉に、ショウタはゲームの手を止めて顔を上げた。

  • 深夜、路地の奥にあった大きな鏡

    OLのミサキは、毎晩のように残業続きで疲れ切っていた。 今日も終電間際の時間に会社を出て、重い足取りで家路につく。 「はぁ…もうこんな時間…」 時刻は午前0時を回っていた。 人気のない通りを歩くミサキの横を、冷たい夜風が吹き抜けていく。 「…早く帰りたい」 ミサキはそう呟くと、足早にマンションへと続く路地裏へと入っていった。

  • 苦しそうな息遣いが聞こえる405号室

    あれは私がまだ駆け出しの看護師だった頃の話です…。 私が勤めていた総合病院は市内で一番大きく、いつも患者さんでごった返していました。 ある夜、深夜勤務を終えようとしていた時のことです。 いつも通り、担当する患者さんの最後の巡回を終え、ナースステーションに戻ろうとした時のことでした。 長い廊下の突き当りにある405号室。

  • 美術準備室から聞こえる音

    ある人に聞いた話。 その学校には奇妙な噂があった。 夜、誰もいないはずの美術室から、カンバスをこする音や絵筆を洗う音が聞こえてくる…というものだ。 「先生、美術室って、夜になると誰か入ってるんですか?」 ある日、好奇心旺盛な女子生徒、サヤが美術部の顧問である森田先生に尋ねた。 森田先生は少し寂しげな笑みを浮かべて答えた。 「ああ、あれはね… イシイ先生が描いてるんだよ」 イシイ先生とは、3年前にこの学校で美術を教えていた先生のことだった。 素晴らしい画力で生徒たちから慕われていたが、ある日突然、病気で亡くなってしまった。

  • 事務所の窓から覗く顔

    深夜2時、都内にあるデザイン会社の事務所で、Aは一人黙々と残業をしていた。 締め切り間近のプロジェクトがあり、デザイナーであるAは、修正に次ぐ修正でへとへとだった。 4階にある静まり返ったオフィスには、Aの操作するPCのマウスのクリック音だけが響いている。 集中して作業を進めていたAだったが、ふと背後から視線を感じた。 「気のせいかな…」 そう思いながらゆっくりと振り返った。

  • 肩に乗っていた白い手

    ある夜、大学の友人たちと肝試しをすることになった。 俺、A、B、C、Dの5人で、キャンパスの裏山にある廃墟に向かった。 噂では、そこには幽霊が出ると言われていた。 夜中の12時、懐中電灯を片手に俺たちは廃墟に到着した。 入り口には「入るな」と書かれた古びた看板があったけど、もちろん無視して中に入った。 中は埃っぽく、長い間人が来ていない感じがした。 Aが先頭で進み、Bが後ろからついてきた。 CとDはふざけて時折「うわあ!」と叫んで驚かそうとしてきた。

  • 目の前を歩いていたサークルメンバー

    これは、大学時代にサークルの友人たちと山奥のキャンプ場に行った時に起こった話。 その夏、俺たちはサークルのメンバー6人で、車2台を連ねて山奥のキャンプ場に向かった。 キャンプは恒例の行事だったが、今回は特に山奥の静かな場所を選んだ。 目的地に着いたとき、辺りは自然に囲まれて人の気配は全くなかった。 日差しが強い昼間、俺たちは森の中を散策したり、川で泳いだりして過ごした。 夕方になると焚き火の準備をしながら、持ってきた食材でバーベキューを楽しんだ。 食事が終わる頃には夜が訪れ、焚き火の周りで賑やかに話し込んでいた。 焚き火の明かりが揺れる中、笑い声が絶えなかった。

  • 庭園に移動するすすり泣く声

    大学時代の友人たちが、夏休みに久しぶりに集まることになった。 彼らは「怪現象が起こる」という噂のある山奥の古い旅館に泊まることにした。 友人の一人が運転する車で、話に花を咲かせながら旅館へ向かった。 夕方、旅館に到着すると、チェックインを済ませて広い和室に通された。 旅館のスタッフは親切だったが、どこか落ち着かない様子で、あまり長く話をしようとはしなかった。 まるで何かを隠しているかのようだった。

  • 廃村の中で囁く女

    ある夏の日、友達のタカシと俺は、山奥にあるっていう廃村を探検することにした。 その村は地図にも載ってなくて、地元の人もその存在をあんまり話したがらない、いわくつきの場所だった。 俺たちは朝早く出発して車で山道を進んでいった。 道は次第に狭くなり、舗装も途切れてきた。 午後になって車を降り、そこからは徒歩で進むことにした。 地図にもない場所だから方角だけを頼りに進むうちに、すっかり迷ってしまった。

  • 深夜、定点カメラに映った白い影

    知り合いのKの話。 Kは大学の生物部員で、夏休みに入った時、先輩から「山の昆虫の生態調査」という課題を任された。 場所は大学の研究林に隣接する、原生林が残る山腹だ。 「定点カメラを設置して一週間ほど撮影するんだ。 どんな昆虫がいつ現れるか貴重なデータが取れるぞ」 先輩はそう言って、使い古された防水型のカメラと三脚を手渡してくれた。 Kは指定された場所、苔むした石段の脇にカメラをセットした。 そこは昼間でも薄暗く、ひんやりとした空気が漂う場所だった。

  • 決まった時間に隣から聞こえる音

    これはA子さんという子が一人暮らしをした時の話。 A子が一人暮らしを始めて3ヶ月が経った。 住んでいるアパートは築年数は古いものの、家賃も安く、駅にも近いので気に入っていた。 ある夜、いつものようにベッドで本を読んでいると、壁の向こうからかすかに音が聞こえてきた。 隣の部屋の住人がテレビを見ているのだろうと思ったが、その音は次第に大きくなり、何かを叩きつけるような音や、何を言ってるかは分からないが怒鳴り声のようなものまで聞こえてきた。

  • 木が鬱蒼と茂る森の中から

    山奥に住むBさんから聞いた、奇妙な体験談。 Bさんがまだ小学生だった頃、山裾の小さな村に住んでいた。 家のすぐ裏は森が広がり、少し歩けば山道が始まるような自然豊かな環境だった。 BさんにはF君とEちゃんという仲の良い友達がいて、よく3人で森の中で秘密基地を作ったり、探検ごっこをしたりして遊んでいた。 ある曇りの日、3人はいつものように森の中で特撮ヒーローごっこに夢中になっていた。 F君が怪獣役、Eちゃんがヒロイン役、そしてBさんが正義のヒーロー役だ。 段ボールで作った剣を振りかざし、F君を追いかけ回していると、突然空がゴロゴロと鳴り出した。

  • 砂浜を歩く影

    6月初旬、Yと友人は気分転換に海辺の安いホテルを訪れた。 まだシーズンオフだったためか、ホテルは閑散としており、宿泊客の姿はほとんど見られなかった。 午前中にホテルに到着した二人は、荷物を部屋に置いてすぐに近くの海に出かけた。 曇り空ではあったが海風は心地よく、波の音を聞きながら砂浜を歩くのは楽しかった。 夕方になると二人はホテルに戻り、すぐそこの海で取れたという海鮮料理を堪能し、温泉で旅の疲れを癒した。

  • 近づいてくる木の音

    夏の終わり、大学生のグループが山奥のキャンプ場を訪れた。 そこは携帯電話の電波も届かないような秘境で、深い森に囲まれた静かな場所だった。 彼らは学生最後の思い出作りに、自然の中で羽を伸ばそうとやってきたのだ。 キャンプ場に着くと管理者のおじさんが出迎えてくれ、簡単な説明を受けてから彼らは森の中にテントを設営し始めた。 まだ夏と言っても森の中、日が暮れ始めると辺りは急速に暗くなっていった。

  • 顔のない蛇の祠

    毎年夏になると、家族で山の別荘に行くのが恒例だった。 別荘の裏手には鬱蒼とした森が広がっており、子供の頃は少し不気味な感じがして近づかないようにしていた。 ある年の夏、好奇心に駆られて森の中に入ってみた。 木々の間を進んでいくと、小さな祠を見つけた。 祠の周りは枯れ葉や小枝が綺麗に掃き清められており、誰かが定期的に掃除をしているようだった。 祠の中が気になって遠目に覗いてみたのだが、遠目からでは何も見えない。 ただ、祠の奥に白い布が垂れ下がっているのが見えた。

  • 注連縄に囲まれた祠

    友人は子供の頃、山間の小さな村に住んでいた。 村の外れには鬱蒼とした森が広がる山があり、そこには「入ってはいけない」と村人たちに言い伝えられている場所があった。 理由は定かではないが、その場所は昔から何かがいると噂され近づく者はいなかった。 ある夏の暑い日、友人は幼馴染みと山に探検に出かけた。 好奇心旺盛な二人は、村の言い伝えを無視してその禁足地へと足を踏み入れてしまった。

  • 山の中で見つけた車

    私の友人はアウトドアが好きで、特にキャンプには目がなかった。 彼はゴールデンウィークの長期休みを利用して、一人で山奥へと向かった。 事前にキャンプ場を予約していなかった彼は、山道を車で走らせ良さそうな場所を探していた。しばらく走ると山道から少し入った場所に、ぽっかりと開けた広場を見つけた。 木々に囲まれていて地面は比較的平ら、テントを張るには絶好の場所だった。 友人は車を停め、早速テントの設営に取り掛かった。

  • トンネルの人影と囁き

    私の友人の家族は、毎年夏になると車で数時間かかる山奥の故郷に帰省していた。 その途中の道に、地元で曰くつきの心霊スポットとして知られる古いトンネルがあり、トンネル内は薄暗く、じめっとした空気が漂いどこか陰鬱な雰囲気に包まれていた。 ある年の夏、友人の家族がいつものようにそのトンネルを通過していると、後部座席に座っていた幼い娘が突然泣き出した。 「ママ、怖いよ。あそこに誰かいる」 娘は震える声でトンネルの壁を指差した。

  • 境内に散乱している子供のおもちゃ

    私の故郷には、小さな山の上にひっそりと佇む古びた神社があった。 子供の頃、その神社は薄気味悪く近づくことを避けていた。 しかし大人になってから故郷を訪れた際、ふとその神社のことを思い出し足を運んでみることにした。 山道を登っていくと、木々の隙間から神社の屋根が見えてきた。 近づいてみると、境内に足を踏み入れるのも躊躇われるほどの異様な雰囲気に包まれていた。 鳥居は朽ち果て、社殿は崩れかかっており、まるで長い間放置されていたかのようだった。

  • 竹藪と色あせた風車

    小学校の帰り道、私はいつも近道のために裏山にある竹薮を抜けていた。 鬱蒼とした竹林は昼でも薄暗く、少し不気味だったが近道できるメリットには代えられなかった。 ある日、いつものように竹薮を歩いていると、奇妙な物音に気づいた。 ガサガサと竹が揺れる音、そして何かが蠢くような気配。 立ち止まって耳を澄ますと、微かに子供の笑い声が聞こえた気がした。

  • 深夜に喋る民族人形

    これはとある神社の神主から聞いた話。 数年前の夏、大学生が神社にやってきて、リュックサックから古びた木彫りの人形を取り出し、神主にこう頼んだ。 「この人形、処分してくれないか?」 話を聞いてみたところ、その人形は彼が最近骨董品屋で購入したものらしい。 アフリカの木彫りの民族人形で、素朴ながらも力強い存在感を放っていた。 だが、家に持ち帰ってからというもの、奇妙な現象が起こるようになったという。

  • 古びた図書館の奥の部屋

    夏の強い日差しが照りつける中、Rさんはドライブを楽しんでいた。 地方の道を気ままに走らせていると、古びた図書館が視界に飛び込んできた。 蔦が絡まり、外壁の塗装は剥がれ落ち、まるで長い間忘れ去られていたような佇まいだ。 「こんなところに図書館が・・・」 好奇心に駆られたRさんは車を駐車場に停め、図書館へと足を踏み入れた。

  • 台車を押す作業着の人

    深夜、台車を押す作業着を着た人

  • 手水舎にいた白い影

    夏休みが始まったばかりの7月、ある中学校の2年生は、恒例の林間学校に出かけた。 場所は山奥にある古いキャンプ場。 生徒たちは自然の中で過ごす3日間を楽しみにしている様子だった。 初日の夜はキャンプファイヤー。 火を囲んで歌を歌ったりゲームをしたりと、生徒たちは楽しい時間を過ごした。 夜の自由時間になり、各班ごとにテントに戻ると、興奮冷めやらぬ様子でしばらくの間はひそひそと話し声が続いていた。

  • 廊下の奥からやってくる人影

    中学校2年生のAさんは、自然体験学習で山奥の宿泊施設に来ていた。 同級生たちと寝食を共にし、ハイキングやキャンプファイヤーなど、都会では味わえない貴重な体験に胸を躍らせていた。 Aさんたちが寝泊まりする部屋は2階にあった。 2日目の夜、Aさんは奇妙な体験をする。 消灯時間を過ぎ、同級生たちが寝静まった頃、Aさんはトイレに行きたくなって目を覚ました。 薄暗い部屋の中、Aさんはベッドから抜け出し廊下へと出た。 宿泊施設は古い木造建築で、廊下は長く裸電球がぽつんと一つ灯っているだけだった。 その薄明かりがかえって廊下の奥を暗く見せ、Aさんは少し怖くなった。 トイレを済ませ部屋に戻ろうとした時、Aさん…

  • 山津波で消えてしまった村

    大学の探検部のメンバーであるA子は、夏休みの合宿で山奥の廃村を訪れていた。 その村は数十年前の山津波によって壊滅し、それ以来無人となってしまった。 A子たちは村の調査を目的として、廃墟となった家屋や神社などを探索していた。 ある日、A子は村はずれの森の中で奇妙な石碑を発見する。 その石碑には見たこともない文字が刻まれていた。 A子が石碑に触れた瞬間、彼女の頭の中に鮮やかな映像が流れ込んできた。

  • 岬に出る白い服を着た女性

    夏休みに入ったばかりの7月の事。 大学のサークル仲間5人、A子、B美、C香、D奈、E子は、海辺のキャンプ場に来ていた。 昼間は海水浴やビーチバレーを楽しんだ彼女たちは、夜になると砂浜に焚き火を囲んで、怪談話を始めた。 「この近くには、曰くつきの岬があるって知ってる?」 地元出身のC香が、意味ありげに話を切り出した。

  • 暗闇の中、声が途絶えてしまった友人

    大学生のA子は、夏休みを利用して友人3人と海辺の別荘に遊びに来ていた。 その別荘はA子の叔母が所有するもので、古くて少し不気味な雰囲気だったが広くて快適だった。 ある夜、4人はトランプをして遊んでいた。 窓の外は嵐で激しい雨が窓を叩きつけていた。 その時、突然停電が起こり部屋は真っ暗闇に包まれた。 「キャー!」 悲鳴を上げたのはB子だった。

  • 教室の中を徘徊する影

    夕暮れ迫る薄暗い校舎。 部活に熱中していたAさんは、気がつけばすっかり日が暮れてしまっていた。 慌てて荷物をまとめ帰路につこうとするが、大事な教科書を教室に忘れてきたことに気づいた。 もうあたりはすっかり暗くなっている。 それでも教科書は宿題の為に必要なものだ。 ため息をつきながら、Aさんは重い足取りで4階の教室へと向かったのだが、向かってる途中で嫌な噂を思い出してしまった。 それは「18時を過ぎると4階の教室の中に黒い影が歩き回っている」というものだった。

  • 山奥にある霧ノ村

    Dさんは旅行が趣味だった。 有名な観光地もいいけれど、Dさんはどちらかというとあまり知られていないような、秘境と呼ばれる場所を訪れるのが好きだった。 ある日、Dさんは、山奥にある「霧ノ村」という村を訪れることにした。 霧ノ村は名前の通り、一年中霧に包まれた村で地図にも載っていないような、まさに秘境と呼ぶにふさわしい場所だった。

  • 真夜中だけのチャットルーム

    学生時代、友達のB子から聞いた話。 B子はパソコンで夜更かしが大好きだった。 学校が終わって家に帰ると、すぐにパソコンを開いてチャットルームに入り浸るのが日課だった。 ある日、B子はいつもとは違うチャットルームを見つけた。 「真夜中の井戸端会議」という名前で、深夜0時から朝6時までしか開いていないらしい。

  • 廃寺でひとりこっくりさん

    Aは、オカルト掲示板の住人だった。 日々様々な怖い話を漁っては、ゾクゾクとしたスリルを楽しんでいた。 そんなAが最近気になっているのが、「ひとりこっくりさん」という遊びだった。 廃寺や夜の神社、いわく付きの場所でやるといいと書いてあったので、Aは廃寺を探して行ってみることにした。

  • 奥の広間にある大仏

    Kさんが高校時代に体験した話。 Kさんは高校陸上部の長距離選手で、夏の合宿で山奥にある古い寺に泊まり込んでいた。 昼間は寺の近くの広場で走り込み、夜は寺の広間で雑魚寝。 一日中走りっぱなしで疲れ果て、夜は泥のように眠りに落ちるはずだった。 しかし、Kさんはなかなか寝付けなかった。 寺の住職が毎晩語る怪談のせいだ。

  • 霧の中に浮かぶ背の高い人影

    これは知り合いの人から聞いた話なので、聞いたそのままをここに記述します。 深い霧に包まれた山奥の森。 焚き火の爆ぜる音だけが響く静寂の中、キャンパーのVは一人、テントの中で不安に震えていた。 さっきから焚き火の向こうの霧の中に、人影のようなものがぼんやりと浮かんでいるのだ。

  • 田んぼ道に集まっている影

    トンネルでの恐怖体験の後、お腹がすいたFさんは、宿の人に教えてもらったコンビニへ向かった。 必要なものを買い込み、宿に戻るために田んぼの横を通る道を歩いていた。 するとどこからか何人かが喋っているような、よく聞き取れないけどザワザワとした声が聞こえてきた。 なんだろう?と周りを見ながら歩いていると、少し離れた街灯の近くに何人かの影が見える。

  • トンネル だんだんと迫ってくる靄

    知り合いのFさんから聞いた話。 Fさんはトンネル巡りが趣味で、各地のトンネルを巡っていた。 今回訪れたのは山奥にある古いトンネル。 マニアの間では変なものが写る所として有名で、以前から気になっていた場所だった。 まず安全確認の為、昼間にトンネルを下見することにした。 トンネルはひんやりとしていて、じめじめとした空気が漂っていた。

  • 押入れの住人

    Aさんは職場から遠くても安いアパートを選んで住んでいた。 普段は規則正しい生活を送っていて、夜更かしをすることなど滅多になかった。 しかし、お盆休みで10日間の休暇に入り、久々の自由時間を満喫していた。 その夜、Aさんは珍しく夜中までネット動画を見ていた。 そろそろ寝ようと時計を見ると、深夜1時を過ぎていた。 寝室に向かい、布団に入ろうとしたその時、押入れの方から微かな物音が聞こえてきた。

  • 廃寺の呪い人形

    山深い集落の奥に朽ち果てた古い寺があった。 そこはかつて栄えた寺だったが、火事で住職一家が亡くなって以来、廃寺となってしまった。 村人たちは寺を恐れて近づかず、いつしか「呪われた寺」と呼ばれるようになった。 ある夏の日、肝試しに来た若者たちが廃寺を訪れた。 彼らは荒れ果てた境内を探索し、本堂の中に入ると薄暗い中に不気味な人形を見つけた。

  • アンティークのランタン

    夏の夜、山奥のキャンプ場。パチパチと音を立てるキャンプファイヤーを囲んで、大学生のY、K、R、Aの4人が集まっていた。 彼らは同じ大学の「不思議探索サークル」のメンバーで、心霊スポット巡りや都市伝説の調査など、オカルトにまつわる活動を行っていた。 「じゃあ、次はYだな」 Kに促され、Yはリュックから古びたランタンを取り出した。

  • 山奥のキャンプ場で見知らぬテント

    社会人2年目のYは、大学時代からの友人S、A、K、山奥のキャンプ場へ向かっていた。 Yの提案で、都会の喧騒から離れて自然の中でリフレッシュしようと計画したのだ。 数時間のドライブの間、車内は音楽と4人の楽しげな会話で溢れていた。 キャンプ場に到着すると、彼らは手際よくテントを設営し、近くの川で釣りを楽しんだり森の中を散策したりして自然を満喫した。

  • 鈴の音の森

    知り合いのAさんから聞いた話。 Aさんは、大学で写真部というサークルに入っていて、この話はその時の夏合宿で山奥のキャンプ場に行った時の事。 メンバーは真面目でしっかり者のB、お調子者だが頼りになるC、そして怖がりのDの3人。 キャンプ場に着くと、管理人のおじいさんから道具やそれらを使う方法等の説明を受けたあと、最後に怖い顔で「奥の森には絶対に入るな」と忠告を受けた。

  • 旅館の部屋の中から聞こえてくる声

    友人のKが大学生の頃、長期休みを利用して、一人でとある県北部の温泉街に旅行に出かけた時の話。 旅行の目的は温泉と、山間に点在する様々なお寺を巡ること。 大学で歴史を専攻していたKにとっては、まさにうってつけの旅先だった。 午前中に旅館に到着したKは、荷物を預けると早速お寺巡りに出かけた。 古い木造の建物、苔むした石段、静謐な空気。それぞれの寺が持つ独特の雰囲気に浸りながら、Kは時間を忘れて散策を楽しんだ。

  • 旅館の廊下から何かを引きずるような音

    友人Aから聞いた話だが、これがかなり気味が悪い。 Aが一人で山奥の温泉旅館に泊まった時のことで、都会の喧騒を離れて、ゆっくり羽を伸ばそうと出かけたそうだ。 Aの部屋は廊下の奥の方。窓の外は真っ暗で虫の声だけが響く静かな夜だったらしい。 そろそろ寝ようかと思った時、廊下から音が聞こえてきたという。 コツン、コツン、コツン… 規則正しい何かが硬い床を叩くような音。それがゆっくりとAの部屋に近づいてくる。

  • 温泉旅館「月影荘」

    深い山奥に佇む古びた温泉旅館「月影荘」。 その名の通り、月明かりが映える静かな夜に奇妙な現象が起き始めた。 ある晩、若い女性が一人旅で月影荘を訪れた。 彼女は疲れを癒やすため、すぐに露天風呂へ向かった。湯船に浸かりながら夜空を見上げると、満点の星空が広がっていた。 しかし、ふと視線を落とすと、露天風呂の隅に黒い影がうずくまっているのが見えた。 女はギョッとしたが暗くてよく見えない。 気のせいだろうと自分に言い聞かせ、部屋に戻った。

  • 山奥にある古びた旅館 天井裏の足音

    大学二年の夏、俺たち三人、SとKとTは、ゼミの仲間と卒業旅行に行った。 行き先はKの地元である東北の温泉地。電車とバスを乗り継ぎ、山奥にある古びた旅館に到着した頃にはすっかり日が暮れていた。 旅館は歴史を感じる木造建築で、廊下は軋み、部屋はどこかひんやりとしていた。 案内された部屋は六畳間で、窓の外は鬱蒼とした木々に覆われていた。 夕食は囲炉裏を囲んでの山菜料理。 素朴だが滋味深く、都会の喧騒を忘れさせるような静けさが心地よかった。

  • ノッペサマ

    知り合いのFさんから聞いた話。 Fさんは子供の頃、近所の子供たち7人くらいでよく遊んでいて、その日は地域にある神社へ向かった。 神社に集まったFさんたちは、だるまさんが転んだをして遊び始めた。 何回かやっていた時、Fさんが鬼の出番になった。 「だるまさんが~、ころんだっ!」 Fさんが振り向くと誰も動いていない。

  • 山小屋に入ってこない人

    知り合いのRさんは山登りが趣味で、週末や長期休暇に登山を楽しんでいた。 夏の初め頃、たまたま取れた長期休暇を利用して、山に登り、山小屋で一泊することにした。 山小屋には2段ベッドが2つあり、Rさんは下の段で寝ることにした。 夜、Rさんが本を読んでいると、山小屋の外で歩く音が聞こえた。 「こんな時間に誰かが来たのかな?」 Rさんは不思議に思いながら本を読み続けた。 しかし、いくら経っても誰も山小屋に入ってこない。

  • 本棚の奥にある暗闇

    深夜、フリーランスのライターUさんは、自宅の書斎でブログ記事の作成に没頭していた。 一区切りついたUさんは、大きく伸びをしてから「そうだ、コーヒーでも淹れて休憩しよう」と立ち上がった。 ふと背後にある本棚に目を向けると、何かが動いたような影を見た。 気のせいかと思ったが、もう一度目を凝らして見ると、やはり本棚の隙間から何かがこちらを覗いているような気配がする。

  • 旅館の湯船から現れた爺さん

    友人のIさんから聞いた話。 Iさんは、会社からようやくまとまった休暇をもらい、リフレッシュしようと山奥にあるG県の旅館へ向かっていた。 Iさんが旅館に到着したのは昼過ぎ。 周囲を高い山々に囲まれたその旅館は古びた木造建築で、どこか懐かしい雰囲気が漂っていた。 Iさん以外に他に客はいないようで、まるで時間が止まったかのように静まり返っていた。 早速荷物を部屋に置き、Iさんは周辺の山を散策した。

  • 深夜の公園のブランコ

    私が何年か前に体験した話。 その日は秋の終わり頃で、深夜の仕事帰りにいつもの道を歩いていた。 街灯がポツポツと灯る静かな夜道、帰り道にある家はほとんど電気が消えている。 公園に差し掛かった時、何気なく公園を見ていると、視界に入ったブランコが音を立てて揺れている。 「キィー…キィー…」 こんな深夜に誰がいるんだろう?

  • かくれんぼの時に草むらから出てきたもの

    知り合いのYから聞いた話。 時期は5月の午後、小学5年生のYは、いつものように友達数人と近くの山でかくれんぼをしていた。 山の中と言っても森のような鬱蒼と茂った木々等はなく、草や雑木、木がまばらにある林のような場所で、子供にとって最高の遊び場だった。 鬼役のAが「数えるよー!」という掛け声で、友達は皆バラけて走って行く。 Yはどこに隠れようかと場所を探す。 木々の間を駆け抜け、草の茂みをかき分け木の裏に回った。

  • 深夜の廊下から響く濡れた足音

    大学生の知り合いAから聞いた話。 夏休みのある日、Aは友人S、Eの3人で日本海側の海の近くのホテルに泊まった。 昼間は近くの海で泳ぎ、夜はホテルで海の幸を堪能した。 温泉に入り、部屋に戻ってカードゲーム等で遊び、気がつくと0時近くになったので寝る事にした。 Aたちは、昼間に泳いで遊んでいて疲れていた為すぐに寝てしまったそうだが、突然Sに揺り起こされた。

  • 泊まった旅館の天袋

    知り合いのKさんが体験した話。 一人の旅を好むKさんは、その日は地方の古い旅館にたどり着いた。 山間のひっそりとした場所に佇むその旅館は、年季の入った木造建築で、どこか懐かしい雰囲気を漂わせている。 早速旅館の入り口で挨拶をし、出てきた主人に予約もなく突然だが泊まれるかどうかを聞いてみた。 すると、ここ数年旅館としてはやっておらず、まともな用意は無いけどそれでもいいのでしたら、という返事が返ってきた。

  • 村はずれにあった祠

    夏休みのある日、私と友達は地方の田舎の廃村を探索していた。 廃村は雑草が生い茂り、朽ち果てた家々が並んでいてまるで現代じゃないような雰囲気だった。 しばらく村を探索していたが、だいたい見終わったので次はその周辺を探索しはじめた。 すると村はずれの森の中に小さな祠を見つけた。 祠は古びていてところどころ壊れかけていた。

  • 田舎に住んでる爺ちゃんちの納屋

    蝉の声が響き渡る夏の夏休み、私は田舎の爺ちゃんの家に泊まりに行っていた。 古い木造家屋は風情があり、縁側でスイカを食べながら爺ちゃんの昔話を聞くのは、子供時代の私にとって最高の楽しみだった。 ある夜、私は縁側に布団を敷いて蚊帳を吊って寝ていた。 周りは山や田畑ばかりだったので、虫の声だけが聞こえるだけの静かな夜だった。 そんな静かな中、うつらうつらとしていると、縁側の向こうの納戸から物音が聞こえてきた。

  • 安アパートの部屋に浮き出るシミ

    大学時代、Yさんは家賃が安く、大学から少し離れたアパートに住んでいた。 夏のある日、夜遅くにアルバイトから帰ってきたYさんは、テレビ等を置いてある部屋の出入り口の壁に、薄っすらとした半円の黒いシミがある事に気がついた。 最初は気にしなかったYさんだったが、数日に一度見ると、確かにシミは移動している。 最初気付いた時は半円だったシミは、いつの間にか楕円形になっていた。

  • キャンプ場のトイレの個室

    秋も深まった頃、山歩きが大好きな友人は、一人秋の山のキャンプ場を訪れた。 昼は色とりどりの紅葉を楽しみ、周辺を散策して充実した時間を過ごしていた。 夜になると持参した食材で夕飯を作り、秋の夜の虫の声を聞きながらゆっくりと過ごした。 そして寝る前にトイレに向かった。

  • キャンプ場の自販機

    中学生のSさんは、2年生の時に隣の市にある山のキャンプ場へ野外学習に行った。 2年生の恒例行事であり、バンガローで一泊二日の予定だった。 1日目の夜の行事が終わり、皆それぞれバンガローに戻っていく。 Sさんは喉が渇いていたので、キャンプ場の入り口近くにある自販機へ向かった。

  • 柳の音

    学生だったAさんは、サークル仲間数人と山奥のキャンプ場を訪れた。 周囲には柳の木が多く、Aさんたちは川のすぐそばにテントを張った。 他に客はいない静かなキャンプ場だった。 夜、外でバーベキューをしながら過ごしていると、時折吹く風と、柳が風で揺れるたびにテントをこする「ザザー」という音、川の流れる音が何とも心地よい。 やがて皆テントの中に入り、眠りにつく。

  • 遭難した時に洞窟にいた人

    大学生のFは登山が趣味だった。 ある日、Fはいつもと違う山に挑戦することにした。 それは人里離れた奥地にあり、難易度が高いことで知られる山だった。 Fは朝早く登山を開始し、順調に山頂を目指していた。 しかし午後になると天候が急変し、濃霧が立ち込めて視界が悪くなった。 Fは道に迷い遭難してしまった。

  • 深夜に現れた2人の子供

    8月も半ばになった時だったと思う、この話は私と友人4人とキャンプに行った時の話。 場所は山奥の河原が近くにある場所。 そこで昼間は川で泳いだり、持ってきた釣り竿で釣りをしたりと川遊びを満喫した。 やがて夜になり、釣った魚や持ってきた食材で夕飯を食べた後、夜更かしをして談笑していた。 気がつくと夜も遅い時間になっていたので、そろそろ寝ようという事になり、いつの間にか眠りに落ちていた。

  • キャンプシーズン真っ只中のキャンプ場の怪異

    知り合いのKから聞いた話。 冷たくなり消えた薪 倉庫の奥の影 消えたテント 客の奇妙な体験 謎の言葉 キャンプ場で起きた事件 冷たくなり消えた薪 真夏のキャンプシーズン真っ只中、キャンプ場の従業員であるKは、夜勤の真っ最中だった。 夜中の静寂を破る虫の声と、遠くから聞こえる客の笑い声以外は何も聞こえない。 Kは明日使う薪の準備をしようと倉庫へと向かった。 倉庫の扉を開けると湿った木の香りが鼻腔をくすぐった。

  • 近づいてくるお経

    知り合いのAが体験した話。 Aは心霊スポット巡りが趣味の社会人の男。 週末の夜、Aはいつものように心霊スポットへと向かった。その日の目的地は山奥にある廃寺だった。 薄暗い廃寺を懐中電灯で照らしながら、ゆっくりと歩きを進めた。 ひんやりと冷えた空気、埃まみれの古い仏像、静まり返った空間。 背筋にぞっとするような感覚を覚えた。 動画サイトに投稿する為、スマホで動画を撮影しながら廃寺を隅々まで探索した。 しかし特に何も起こらず、拍子抜けしながら帰路についた。

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