◎要約《スーザン》(19歳の時に母親から提供された情報)・第二子で、ごく早期からはっきりした自閉的傾向を現していた。(人に反応しない、世話をいやがる、泣いてばかり、眠らない、触られること・抱きしめることをきらう、母乳を受けつけない)・出産直
◎要約【六人の自己流治療例】 《オルガ》(1946年5月生まれ・第2子・姉はヘレン)・妊娠中は正常であったが、陣痛促進処置をした。体重3500グラム。出産後、翌日になるまで子どもは母親に渡されず、母乳を与えることができなかった。出産後3日目
《第10章 事例》◎要約【はじめに】・この章では、当面どうしたらよいのか、どのようなやり方が最善かについて、詳細に示そうと思う。どのような状況や因子が子どもを自閉症にするか、それがケースによってどのように違うか、どうすればその障害を回復させ
「自閉症・治癒への道」解読・21《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》
《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》◎要約【遊び心の重要性】《過度にまじめな環境はむしろ病的である》・学校でも家庭でも、まじめすぎる緊張の高い雰囲気は避ける必要がある。・現代の社会全体が能率主義と競争主義の方向へ動いており、そ
「自閉症・治癒への道」解読・20《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》
《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》◎要約【治療教育者からの助け】《動物》・動物も人づきあいを育てる架け橋になる。:絆ができたために、執着してしまって人を排除するようにならなければ、ペットは治療教育者としての可能性をもつ。親、
「自閉症・治癒への道」解読・19《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》
《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》◎要約【その他の配慮】《安全な隠れ場所の重要性》・自閉症児の場合も、回復するにつれて「安全の傘」は、徐々に「代理人」で代わりうるし、必要な回数も減少していく。(大事なことは子どもが安全だと感
「自閉症・治癒への道」解読・18《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》
《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》◎要約【情緒的絆の回復】《抱きしめる行為ではなく「心」が重要》・自閉症の子どもの母親にできる最良のことは、「抱きしめ」(ウェルチ療法)により、自分と子どもの間の絆を確立ないし再確立するための
「自閉症・治癒への道」解読・17《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》
《第9章 指導法の実際・・・両親と保育者のために》◎要約・われわれは、自閉症の「すべてを知っている」わけではない。以下に述べることは、暫定的な「試案」であり、将来大いに改善される余地がある。・この指導法は、害よりは益のほうが多いと感じるし、
「自閉症・治癒への道」解読・16《第8章 全体にわたる結論》
《第8章 全体にわたる結論》◎要約・最も重要な要因は心理学的要因である。:自閉的状態とは、不安に支配された情緒不均衡であり、それが対人的なひきこもりにつながり、それに続いて(母子の絆がうまく確立していない時にしか現れない)対人的な相互作用・
《第7章 方法論について》《感想》 ここでは、これまでの論述をふりかえり、自閉症に関する「研究方法」に対して「一般的な注釈」を加えている。その内容は、従来の「児童精神医学」における研究方法の「不完全さ」「誤り」を(暗に)批判し、その中に「比
「自閉症・治癒への道」解読・14《第6章 自閉症はどこまでよくなるか》
◎要約《その他の「治療法」》 ⑵シュリープマンとケーゲルの行動変容療法:従来ふうの言語治療で「技術を教える」という面が多いが、それらすべてのことが温かい、愛情深い、心のつながりの中で行われている。�その治療がうまくいくのは「情緒
「自閉症・治癒への道」解読・13《第6章 自閉症はどこまでよくなるか》
《第6章 自閉症はどこまでよくなるか》◎要約【いろいろな見解】・「予後が暗い」というのは一つの見方にすぎない。1970年にオゴーマンが「過去におけるわれわれの努力はおおかた経験的なもの(こじつけか、当てずっぽう)であり、大体において無効であ
「自閉症・治癒への道」解読・12《第5章 何が子どもを自閉症にするのか》
《第5章 何が子どもを自閉症にするのか》◎要約【「結果的」自閉症】《聾・風疹などの結果としての自閉症》・一次的な欠陥の二次的な結果として、自閉的になっていく子どもも数多くいる。・デ・ソート症候群というまれな病気によって、自閉症になる場合もあ
「自閉症・治癒への道」解読・11《【自閉症を発生させる要因のリスト】》
◎要約【自閉症を発生させる要因のリスト】*このリストは(一部)は、確固たる証拠に基づいたものというよりもむしろ暫定的なものであり、直観に基づいたものである。《出生前の影響》・妊娠中の母親の風疹(風疹が原因で聾になり、聾が原因で自閉症になると
「自閉症・治癒への道」解読・10《第5章 何が子どもを自閉症にするのか》
《第5章 何が子どもを自閉症にするのか》◎要約【はじめに】・自閉症の病因、発生をどう理解したらよいかという問題について、�最初に自閉的逸脱ないし脱線を起こさせるものは何なのか、�不可避と思われているその後の荒廃を起こすものは何か、という二面
「自閉症・治癒への道」解読・9《第4章 自閉的状態の分析⑵・・・子どもの行動》
《第4章 自閉的状態の分析⑵・・・子どもの行動》【感想】《葛藤仮説の実験的検証》 この節では、著者夫妻(の研究グループ)が行った実験で、「葛藤仮説」が検証されている。その第一ステップは「自然の実験」(非意図的実験)である。子ども
「自閉症・治癒への道」解読・8《第4章 自閉的状態の分析⑵・・・子どもの行動》
《第4章 自閉的状態の分析⑵・・・子どもの行動》◎要約・仮説によると〈自閉症の子どもは、二つの動因、一方では特定の対人的物理的状況からひきこもろうとする(その状況へ近づくまいとする)傾向をもち、もう一方では、その同じ状況に対して
「自閉症・治癒への道」解読・7《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》
《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》 ◎要約 《葛藤行動のカテゴリー》 �抑制された志向動作:ひき起こされる行動全体のうちの冒頭の、始まりの部分。(例・カモメの「直立姿勢」、人間が(敵対者に対して)「拳を握りしめる」姿勢、「振り
「自閉症・治癒への道」解読・6《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》
《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》◎要約【動物と人における葛藤行動】・動物における動因の葛藤の研究は、「ディスプレイ」と呼ばれる行動や「情動の表出」、それに関連した行動の解釈を始めたときからスタートした。・動物行動学者達が「デ
「自閉症・治癒への道」解読・5《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》
《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》【感想】《人あるいは場面との出会い》 ここからは、(いよいよ)�一見混沌としている自閉症の「奇妙な」行動の中にどんな規則性を見いだせるか、�「自閉的である」とは正確にいってどういうことなのか、
「自閉症・治癒への道」解読・4《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》
《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》【感想】《方法論について》 ここでは、ティンバーゲン夫妻の「研究方法」、具体的には「自閉的状態の分析」方法について述べられている。その方法は、まず「チャイルドウォッチング」から始まった。以下は
「自閉症・治癒への道」解読・3《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》
《第3章 自閉的状態の分析・・・その方法と概念》【感想】《はじめに》 ここでは、1985年当時の「自閉症研究者」が自閉的状態の本質について、どのように考えているか、著者(ティンバーゲン夫妻)は、その考えをどのように評価(批判)しているか、に
《第2章 序章》【感想】 ここでは、まず「『自閉症児』とはどんな子どもたちか」について述べられている。その要点は以下の通りである。�正常な対人関係を結ぶことがまったくあるいはほとんどできないこと、�慣れない世界に踏み出すことをしたがらないこ
《第1章 まえがき》【感想】 冒頭は「『自閉症は治らない』という結論は誤りだ」という見出しで書き始められている。その結論は�1970年代初頭、BBCテレビ番組(英国自閉症児協会代表者の意見)、�1978年秋、オックスフォードの講演(サマーコ
「自閉症・治癒への道 文明社会への動物行動学的アプローチ」(ニコ・ティンバーゲン、エリザベス・A・ティンバーゲン著 田口恒夫訳・新書館・1987年)
「自閉症・治癒への道 文明社会への動物行動学的アプローチ」(ニコ・ティンバーゲン、エリザベス・A・ティンバーゲン著 田口恒夫訳・新書館・1987年)という本を読み始める。通販サイト・アマゾンの「商品説明」では以下のように述べられている。〈本
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