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  • 時だに

    時だに渦状フラクタルと思ふ三日月の春の夜 大地立て凧上がりて咆哮す

  • 葉桜や

    葉桜や糸引き毛虫風にゆあん 雨毎に春移りて吾時の隧道の闇の中 春移り過ぎゆく時は大渦の闇

  • 春夜逍遥

    春夜逍遥吾付け狙ふ目の気配 藤の枝ビヨンと伸びて顔叩く 摘草や吾が影の首へし折りし 春移時間フラクタルと思ひ至る 花移る蝶ふたひら潔く

  • 春凍え

    春凍え厚着し世界から身隠る 焔立つ燃ゆるが如き新緑の森 摘草や吾手折る如く摘む皮肉 死に化粧息呑む妍けんに異様な春の闇 林蔽ふ高木野生の藤まるでダイダラボッチ

  • 春霞

    春霞仄かな気配蠢きぬ 暗中に野遊するをり闇纏ひ 摘草をする手入魂吾を手折る 野辺の花一輪揺れて挨拶す 朝露に若葉濡れをし青青と 逃げ水や春の暑い日追ふばかり チューリップ花咲き老婆ぢっと見入る

  • 春雷や

    春雷や閃光一閃地煌煌くわうくわう 朔風吹く春雷去りて昂ぶる胸にも 春麗ら終日ひねもす夢魔の思ふまま 衝撃的な不穏な気配に蔽はれて春戦く 断念なる狂気持ちて春に立つ 故親こ しん嗤ふか独り夕餉食べをりて寂しくもある春の宵 … 続きを読む

  • 櫻花

    櫻花萎びて残酷な時は巡る 坂本龍一の音楽は春雨の音際立たせる 雨だれの優しき響き若葉萌ゆる 若葉萌ゆ宇宙顚覆兆しありや テロ起きつ不穏な空気澱む春の日 毛虫付き若葉食べしも古葉近寄らず 春雷や何が哀しく咆哮す

  • 陽炎が

    積 緋露雪俳句集

  • 葉桜に

    葉桜に無常の焔ほむら時の窯変ようへん 生成系AIで身の丈以上に櫻散る 分け入っても静寂の海坂本龍一の遺作 過去溢るAI隆盛未来狭む春 行く春や夢幻空花む げんくうげに生見たる 去来現こ らいげん滅茶苦茶の中春だけは行く …続きを読む 葉桜に

  • 未来詰む

    未来詰む生成系AI蔓延る朧月 櫻散り友死んだ夜生暖かし 駆ける雲花散らしの雨吾も流せ AIといふパンドラの匣はこ開けし春暁 AI旋風吹き荒れる恐慌の春 春の山若葉ほろりと鮮烈に 葉桜に宵の明星皓皓と

  • テロ起きる

    Spread the love テロ起きる恐怖蔓延る春の日 亡き者と巫山戯ふ ざ けた一夜春の夢 心をば踏み潰して尚霞む夜 坂本龍一病に斃れし春半ば 春麗ら終日ひねもす横になる病の身 春霞生生流転蠢く気配 過去の氾濫生成 …続きを読む テロ起きる

  • 夢魔誘ひ

    夢魔誘ひメフェストフェレス現はる春の夜 AIにぞっとするなり春の宵 浄土の門探して歩く野遊かな 霞濃く人がぼんやり消えて行く 霞立つ心の鏡同じかな 道に落つ櫻花びら吾が心 霞む中白影の人幻か

  • どす黒き

    どす黒き欲望抱へ春の宵 枯死匂ふ古木の桜鮮烈に 幹朽ちて尚も桜樹妖艶に 春宵の冥き道行き地獄かな 春雷の稲妻一閃天地割る 春の闇煙草吹かして更に闇 春雷の轟音響き天地揺れ

  • 闇深く

    闇深く更に深きて枯れ桜 自然をも超越するか桜樹は 絶望に苦悶する吾夕桜 四方より圧迫するは宵桜 武骨な桜の幹こそ吾が身の写し どす黒き欲望抱へ花曇 枯死匂ふ古木の桜鮮烈に

  • 花冷ゑの

    花冷ゑの雨に打たれて吾を棄つ   朧月影踏みをして影嗤ふ   妖しげに咲く桜木に彼の世見る   桜持つその妖艶さ死の匂ひ  

  • 残酷な春

    残酷な春あと何度巡るらむ   朧月吾の未来は霧の中   春の闇地獄のやうに美しく   夜櫻や逃げたる吾は何処いづこにや    

  • IT俳句会へ

    IT俳句会の私のページに飛びます。

  • 不合理を

    不合理を春雨打たれ知る吾は   存在の哀切滲みる櫻花   残酷な春あと何度巡るらむ   朧月AIをして未来摘むこと勿れ

  • 早春の

    早春の寒の戻りに老ひ感じ   桜散り人が死ぬ夜生暖かし   愛おしき貴女と淫靡に春雨の夜   執拗に吾が影嬲る春雨の夜  

  • 交はりて

    交はりて吾立ち上がりし蜃気楼   早春の寒の戻りに老ひ感じ   桜散り人が死ぬ夜生暖かし   愛おしき貴女と淫靡に春雨の夜

  • 頭痛する

    頭痛する頭に浮かぶは闇の春   記憶飛び体調悪く春沈む   何度ぶちのめせばいいのか春一夜   陽炎に何を重ねる似而非人間

  • 坂本龍一

    坂本龍一病に斃れし春半ば

  • 春一番

    春一番心ざわつき闇閉ぢる   うたた寝に魂捨つる朧月   暖かき残酷な春にたぢろぎつ   亡きものと巫山戯た一夜春嵐

  • 陽だまりで

    陽だまりで微睡む吾は夢に溺れる   春一番心ざわつき闇閉ぢる   うたた寝に魂捨つる朧月   暖かき残酷な春にたぢろぎつ

  • 君を追ふ

    吾を追ふほど闇深くなる冬の夜   内に棲む吾ならざる吾何を思ふや   不気味に嗤ふは月影の吾   咳一つ虚しく響く木枯らしの夜

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