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Mercury's:マクロ戦略投資ニュースレター https://www.mercurys-assets.com/

Mercury'sでは、平日の毎朝7:30にお届けするニュースレターを中心に、グローバルマクロ戦略等の資産運用に関するインサイトを発信しています。

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2023/03/17

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  • 粘り強いインフレを見せる米ケースシラー住宅価格指数

    2023年4月分のケースシラー住宅価格指数は、前年比-1.70%とデフレでした。しかし、前月比でみるとインフレが再加速しており、米国のインフレとの戦いは長期化しそうです。 毎朝メールで受け取る 前年比ではマイナスがしばらく続く 2023年6月27日に発表された、4月分のケースシラー住宅価格指数(20都市)は前年比-1.70%でした。これは前回の-1.15%よりも減速しましたが、コンセンサスの-2.55%と比べると高い数値でした。 こちらのグラフを見ても分かる通り、2022年のケースシラー住宅価格指数が高い水準にあったため、前年比マイナス、言い換えるとデフレ的な状況はしばらく続くでしょう。 前月比でみると、再び上昇に転じている 一方で、直近の前月比で見ると、再び上昇に転じている点には注意が必要です。 前月比を年率換算した数値は+11.4%であり、前回の+5.1%から大幅に加速しました。この調子での価格上昇が続けば、今後の住宅価格はまた年率10%といった水準に戻っていくことになります。 高金利が続く インフレ率をなんとか9%から4%台まで下げてきたわけですから、FE

  • ガンドラック氏:企業の借り換え難がいよいよ始まる

    ガンドラック氏が、少なくない量の社債が借り換えの時期を迎えることによるショックをツイッターで指摘しました。 毎朝メールで受け取る 数年前にゼロ金利で調達した資金が返済時期を迎える ガンドラック氏は、6月24日に以下のようにツイートしています。 米国の負債は$32Tを超えて、すでに$33Tに向けて爆増している。そうした負債の利払いは、FEDが5.00%も利上げをしてきたことがアクセルとなり、当然増えている。数年前に0%近い金利で発行された短期の社債の少ない数が返済期限を迎えようとしている。おっと。 本ニュースレターの読者の皆様は、これだけで彼の言いたいことが十分に分かるかもしれません。しかし、それでは付加価値がないので、この内容について詳しく見ていくこととしましょう。 まず、社債が過去の各年にどのくらい発行されたのかを見ると、以下のようになっています。 2020年には新型コロナの影響で資金調達需要が生じて、$2,000Bを超える社債が発行されたことが分かります。ガンドラック氏の指摘する「数年前に0%近い金利で発行された短期の社債」というのは、ここに含まれるものでしょう。

  • ガンドラック氏:債券は割安で値上がりも見込める、株式は割高

    引き続き、ガンドラック氏のインタビューです。 毎朝メールで受け取る 株式のバリュエーションは割高 株式市場について問われたガンドラック氏は、今の株式市場の歪な構造について指摘しています。 株式市場の話をするなら、セクターを分けなければならない。まず、S&P7がある。AIといえば株価が20%上昇するような偏った市場だ。それから、S&P493がある。こちらは直近追い風が吹いているが、数週間前までは年初から横ばいだった。 S&P7の筆頭格はエヌビディアでしょう。AIブームによって、最先端の半導体を製造しているエヌビディアの株価は年初来で3倍ほどになっています。 以前紹介したように、これをピタリとあてて、ロングショート戦略で利益をあげたドラッケンミラー氏もさすがですが、そうした一部の銘柄による相場の牽引を危険視するガンドラック氏の見方も理解できます。 * ドラッケンミラー氏:AI関連のNVDIAやMicrosoft株を購入 ガンドラック氏が、今の株式市場が割高であると指摘する背景には2つの要素があります。 1つは逆イールドなどの景気後退の予兆から、近い将来に企業業績が下が

  • ガンドラック氏:FEDが利上げを続ければ、経済は壊れる

    引き続き、FOMC後に放映された、CNBCのガンドラック氏のインタビュー内容をお送りします。 毎朝メールで受け取る 失業率がFEDの予想通りに上昇すれば景気後退入りする 前回は、ガンドラック氏が利上げはもう終わったと考えていることをお伝えしました。 * ガンドラック氏:これ以上の利上げはない とはいえ、そもそもガンドラック氏はFF金利は5.00%を超えないと年初に予想しており、今は5.25%ですから、すでに過去のガンドラック氏の予想はFEDに裏切られた形となっています。 * ガンドラック氏:FEDが何と言おうとFF金利は5%を超えない この差は、FEDがコアインフレ率と雇用を最重視しており、ガンドラック氏がその他の幅広い経済指標を見ていることから生じています。失業率が下がり切るのを待っていたFEDは利上げを始めるのが遅れて高インフレを招いたし、今は逆にインフレ率が下がり切るのを待っているので、利上げを続けているわけです。 では、ガンドラック氏の予想が再び外れて、FEDが予告している通りに利上げが行われた場合にはどうなるのでしょうか。ガンドラック氏は、以下のように述

  • 日本の消費者物価指数(2023年5月分)は+3.2%で正念場

    日本の消費者物価指数は前年比+3.2%で、前回から0.3ポイントの減速となりました。 日本の消費者物価指数ベースのインフレ率は横ばいの形を見せ始めており、今の前年比+3%程度の水準で横ばいになると、日本株や日本経済にとっては恩恵が大きいと考えられます。 一方で、エネルギーおよび食料品を除いたコアコアのインフレ率は+4.3%に加速しています。また、企業物価指数は+5.1%という高水準であり、5月は輸入物価指数も上昇に転じているため、インフレ加速への警戒は引き続き必要です。 日銀が早めに対処して、インフレの加速を防ぎ、今のマイルドなインフレを継続させることが重要でしょう。 毎朝メールで受け取る 日本の消費者物価指数は前年比+3.2% 2023年5月分の日本の消費者物価指数は前年比+3.2%で、前回から0.3ポイントの減速となりました。 一方、エネルギーおよび生鮮食品を除いたインフレ率は、前年比+4.3%で、前回からは0.2ポイントの加速となりました。 前回はインフレが再加速している旨を指摘して、警戒を促しましたが、基本的にはエネルギー価格のデフレが、根っこのインフレを相殺

  • レイ・ダリオ氏:米国債はインフレ負けするリスクが高い

    過去にも本ニュースレターで何度か紹介していますが、レイ・ダリオ氏は「米国債の需給バランス崩壊を発端とした、中央銀行による国債買いからハイパーインフレ」のシナリオをたびたび提唱しています。 * レイ・ダリオ氏:米国債の買い手がいなくなり、米国政府の財政は破綻する 今回もCNBCで同様のシナリオを語ったダリオ氏ですが、非常に分かりやすい話の流れであったため、こちらの内容をあらためてお届けします。 毎朝メールで受け取る アメリカが抱える債務問題の終着点 米国の過剰債務の行き着く先について、警鐘を鳴らし続けているのが世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツの創業者レイ・ダリオ氏です。 国家の経済は、個人や企業の経済と変わらない。あなたは借金をすることなく、収入以上のお金を使うことはできない。そして借金は返さなければならない。違いはお金を印刷できるかどうかだけだ。 世の中には、「国債は国民の借金ではない」、「国家はお金を印刷できるのだから予算の制約はない」といったレトリックを振り回す論者もいます。果たして、その考え方は正しいのか、レイ・ダリオ氏はそうした発

  • ガンドラック氏:これ以上の利上げはない

    今回は、直近ベア派の筆頭格になりつつある債券王ガンドラック氏のFOMCに対するコメントをお伝えします。 なお、ガンドラック氏は、インフレを早い段階から警告しており、その後、今年のインフレ減速をピタリと当ててきました。一方で、FEDのFF金利については、5%を超えることはないと過去に発言しており、それについては外れています。 * ガンドラック氏:FEDが何と言おうとFF金利は5%を超えない 毎朝メールで受け取る FEDは経済の先行きを予想できない 今回のFOMCは鷹派だというのが一般認識ですが、それについて問われたガンドラック氏は、鷹派ではなかったと回答しました。 言葉遣いは鷹派だったが、行動は利上げの停止であり、鷹派ではなかった。FEDは近眼のマグーのようになっているように見える。前回のミーティングは利上げだが鳩派であり、今回は鷹派の利上げ停止だ。7月のミーティングではどうなるか見ものだ。 ガンドラック氏は、FEDの言っていることと実際の行動がちぐはぐであることを指摘しています。FEDは本音では利上げをせずに様子を見たいと思っているであろうことは、先日のニュースレター

  • 米国小売売上高:2023年5月はマイナス成長を回避して、粘り強さをみせた

    最近はお届けすべき著名投資家のコメントや他の重要指標等も多かったため、少し遅くなってしまいましたが、今回は先週発表された米国小売売上高を確認しておきましょう。 米国小売売上高は、アメリカの消費者の動向を知る上で重要な指標であり、前回4月の数値は成長が急減速して、いずれマイナス成長に陥りそうだということをお伝えしました。 * 米国小売売上高は前年比マイナスに迫る水準で景気後退を示唆 しかし、先週発表された2023年5月の数字は強く、プラス成長で踏みとどまりました。 毎朝メールで受け取る プラス成長で踏みとどまった米国小売売上高 2023年5月の小売売上高は、前年比+1.6%でした。 長期でみると下降トレンドが続いていますが、前回からは、ほぼ横ばいの状態となり、プラス成長で踏みとどまっています。 なお、小売売上高は名目ベースの金額ですから、インフレ率が前年比+4.1%ある中での+1.6%というのは、実質ベースではすでにマイナスです。 インフレが下げ渋れば、プラス成長での推移もありうる さて、小売売上高が+1.6%ということは、インフレ率があと1.6ポイント下がれば

  • 国内PPI:2023年5月の企業物価はインフレ減速も高水準、第二波にも警戒必要

    先週発表された2023年5月の国内企業物価指数(PPI)は、前年比+5.1%でした。これは前回の+5.9%から0.7ポイント減速して、企業物価のインフレ減速トレンドが維持されていることを示しました。 一方で、前年比+5.1%という水準は依然として高水準であり、企業がこれらの値上がりを最終商品の値上げに転嫁した場合、消費者物価指数にはまだ上昇の余地があることになります。 また、PPIに先んじて下落していた輸入物価指数が反発して上昇に転じたように見えることも気になります。日本のインフレ加速懸念は引き続き存在していると考えます。 毎朝メールで受け取る 0.7ポイント減速して前年比+5.1% 2023年5月の国内企業物価指数(PPI)は、前年比で+5.1%でした。前回の+5.9%からは0.7ポイントの減速となりました。 前年比+5.1%は十分に高水準で注意が必要 上のグラフを見ていると、インフレは順調に減速しているように見えます。 しかし、前年比+5.1%

  • 6月FOMCは利上げ見送り、米国経済へのダメージを見極めたいFED

    6月FOMCでは利上げが見送られ、5.00%〜5.25%の政策金利が維持されました。 今の金利水準でも、地銀破綻問題や商業不動産ローンの破綻をきっかけに信用収縮の連鎖が始まる可能性があり、FEDは「許されるならば、これ以上の利上げをせずに様子を見たい」と考えていると思います。 毎朝メールで受け取る 6月FOMCは利上げを見送り FEDは、6月の利上げについて、市場の予想通りに見送りました。政策金利は、引き続き5.00%〜5.25%が維持されることとなります。 前日の米国消費者物価指数(CPI)のデータも前年比+4.0%(前回から0.9ポイント減)と順調なインフレ減速を示していたため、FEDからすると、今回は一旦の様子見の機会を得られたといえるでしょう。 高金利が米国経済に与えたダメージを見極めたいFED 今の政策金利は5.00%〜5.25%であり、これはすでに総合インフレ率の+4.0%を上回っています。 原油および食料を除いたコアコアのインフレ率は+6.0%なので、これに対しては、まだ政策金利が負けていますが、先日のニュースレターでも書いたように、

  • 2023年5月の米国CPIは前年比+4.0%まで急減速、秋以降を警戒

    6月13日に発表された2023年5月の米国消費者物価指数は、予想の前年比+4.2%を0.2ポイント下回る+4.0%で、前回の+4.9%からは急減速しました。 毎朝メールで受け取る エネルギー価格の下落を受けて、4.0%まで急落した米国消費者物価指数 6月13日に発表された、2023年5月の米国消費者物価指数は4.0%まで急落しました。 この消費者物価指数(前年比)の+4.0%という数値は前回の+4.9%から0.9ポイントの急落であり、予想の+4.2%を0.2ポイント上回る下落でした。 本ニュースレターでは、4%台で横ばいに入ることを予想していましたが、予想以上の急落となりました。 * 米国CPI:アメリカのインフレ率は4%台で横ばいへ その背景にあるのが、原油価格の急落です。 4月には80ドル台まで戻していた原油価格は、5月に入って70ドル台前半にまで下落して、5月中に75ドルを超えることはありませんでした。 結果、

  • ガンドラック氏:おすすめのポートフォリオを公開、債券が多め

    前回に引き続き、DoubleLine Capitalのオンラインセミナーから、ガンドラック氏の相場見通しをお伝えしていきます。 毎朝メールで受け取る マネーサプライの減少は、いずれインフレを低下させる ガンドラック氏は、以前から米国のインフレは下げ渋ると発言していました。 * ガンドラック氏:FEDの予想する年末インフレ率3%は実現できず、インフレは高止まりする 今回も同様の発言は見られましたが、もしもFEDが今の引き締めを続けるのであれば、遅かれ早かれ、いずれCPIは下がってくるだろうとも述べました。 その根拠となっているのが、マネーサプライの減少です。 以下のグラフでは、マネーサプライの前年比とインフレ率が連動する様子が示されています。 良い点は、マネーサプライの減少はインフレを減速させるということだ。このグラフはその証明だ。これはM2とCPIを並べたもので、M2が大きく下がると、インフレも落ち着くことが見てとれる。これはCPIも下がっていくであろうことを示唆している。 マネーサプライについては、以前のニュースレターで詳しく触れました。 * 米国実質マネー

  • ガンドラック氏:3月の銀行破綻は過去の経済危機に匹敵する規模

    債券王としても知られる、DoubleLine Capitalのガンドラック氏が、年半ばのオンラインセミナーを行いました。今回はそこから今年3月の銀行破綻に触れた箇所をお伝えしたいと思います。 毎朝メールで受け取る 3月の銀行経営破綻問題 2023年3月にはシリコンバレー銀行などを中心にいくつかの銀行が経営破綻しました。 * シリコンバレー銀行が経営破綻、米国債金利は低下へ この話については、本ニュースレターで何度も取り扱ってきたため、再度の詳しい説明は避けますが、(1)米国債などの資産がFEDの急速な利上げで大きく値下がりしたこと、(2)短期金利が上がったことで銀行預金を引き出して、短期のMMFや米国債を購入する動きが広がったこと、の2つが組み合わさった結果、取り付け騒ぎのようになったことが、その経営破綻の原因でした。 ガンドラック氏は、利上げが終わらない限り、人々が銀行から預金を引き出す動きは止まらないので、銀行の経営破綻が続くだろうと指摘していました。 * 利上げを止めないと預金の引き出しは止まらない 多くの人々は、米国6ヶ月国債が当時で5%、今でも4.5%や

  • ドラッケンミラー氏:中国は将来性を感じない、日本株には強気

    引き続き「Bloomberg Invest New York」から、今回はドラッケンミラー氏のインタビューをお送りします。 ドラッケンミラー氏は、中国の将来性についての悲観的な見方と、日本株の強さ、AIブームの大きさなどについて語りました。 毎朝メールで受け取る 中国には将来性を感じない まず、今の中国については魅力を感じないと一刀両断しました。 私は6年〜7年前まで中国が大好きだった。上海のエネルギーは、コカインを吸ったニューヨークのようだった。素晴らしいエネルギーがあり、起業家たちは興奮していた。しかし、習近平が彼の政策をとった。中国の台頭をみると、国内には大きな資本主義があった。ダイナミックな経済の中で、ニューヨーカーのように次々と新しいビジネスを起こす人たちがいた。 中国は鄧小平が資本主義を取り入れて以降、急速に成長しました。 グラフからは、1980年に底打ちしてから、一人あたりGDPが急速に伸びていったことがわかります。これが中国という広大な土地と膨大な人口を抱える大国が資本主義を取り入れた成果でした。 だが、習近平は彼が資本主義者ではないと証明したし

  • ドラッケンミラー氏:中国は将来性を感じない、日本株には強気

    引き続き「Bloomberg Invest New York」から、今回はドラッケンミラー氏のインタビューをお送りします。 ドラッケンミラー氏は、中国の将来性についての悲観的な見方と、日本株の強さ、AIブームの大きさなどについて語りました。 毎朝メールで受け取る 中国には将来性を感じない まず、今の中国については魅力を感じないと一刀両断しました。 私は6年〜7年前まで中国が大好きだった。上海のエネルギーは、コカインを吸ったニューヨークのようだった。素晴らしいエネルギーがあり、起業家たちは興奮していた。しかし、習近平が彼の政策をとった。中国の台頭をみると、国内には大きな資本主義があった。ダイナミックな経済の中で、ニューヨーカーのように次々と新しいビジネスを起こす人たちがいた。 中国は鄧小平が資本主義を取り入れて以降、急速に成長しました。 グラフからは、1980年に底打ちしてから、一人あたりGDPが急速に伸びていったことがわかります。これが中国という広大な土地と膨大な人口を抱える大国が資本主義を取り入れた成果でした。 だが、習近平は彼が資本主義者ではないと証明したし

  • ソロス・ファンド運用担当者:プライベートクレジットは銀行の貸し渋りを埋められない

    前回のレイ・ダリオのインタビューに続き、「Bloomberg Invest New York」のインタビュー内容をお伝えします。今回は、現在ジョージ・ソロスのソロスファンドを運用しているフィッツパトリック氏のインタビューです。 毎朝メールで受け取る いま投資妙味のある資産クラスは住宅ローン証券 フィッツパトリック氏は、最初にいま一番投資妙味のある領域として、住宅ローン証券をあげています。 いま最も興味深いのは、退屈な資産クラスだが、住宅ローン証券だ。現在、主な保有者のうち3分の2である中央銀行と銀行が売りに回っている。金利のボラティリティも大きいため、その領域のバリュエーションは他の資産クラスに比べて、非常に安くなっている。それに、いくつかの地銀が経営破綻して、FDICがそのポートフォリオをオークションにかけているので、それも価格の下落に影響している。住宅ローン証券は唯一、興味深い資産クラスだ。 住宅ローン証券というのは、住宅ローンを証券化したもので、満期まで金利収益を受け取って、満期になると元本が償還されます。 不動産ローンの領域は、商業不動産ローンは今後が危険視されて

  • レイ・ダリオ氏:米国債の買い手がいなくなり、米国政府の財政は破綻する

    世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツの創業者レイ・ダリオ氏は、「Bloomberg’s David Westin at Bloomberg Invest New York」に出演して、いずれ米国債の買い手がいなくなり、最終的にはFEDが米国債を買うしかなくなると指摘しました。 毎朝メールで受け取る 長期サイクルの終盤で起きること レイ・ダリオ氏は、長期サイクルの終盤で起きることとして、財政ファイナンス、国内対立、覇権国家の対立をあげました。 歴史上は繰り返してきたが、我々の世代では経験していなかったことが3つ起こっている。膨大な量の財政ファイナンス、貧富の差の拡大に伴うポピュリズムの台頭などの国内対立、日米の権力対立と戦争の可能性だ。 さて、財政ファイナンスが行われるほど、インフレ的な経済になります。 このとき、債権者はインフレ率を上回るリターンを求めるため、インフレを抑えようと思うと、金利がインフレ率を上回る(実質金利がプラスになる)必要があります。 金利は、債権者と債務者の両方を満足させる水準でなければならない。つまり、金利は債権者に実質リ

  • 米国ISMサービス業景況指数:サービス業は景気拡大するも減速がみられる

    ISMサービス業景況指数は50.3%で景気拡大を示しましたが、前回の51.9%と比べると1.6ポイントの減速となりました。また、注文残の減少、顧客在庫の増加など、ISM製造業景況指数と同様の悪化傾向が見られました。 毎朝メールで受け取る ISMサービス業景況指数は50.3% 6月5日に発表された、2023年5月のISMサービス業景況指数は50.3%でした。 5 月のサービス業景況指数は50.3%を記録しました。4月の51.9%と比べると、1.6ポイントの減速となりました。 本指数は、50以上であれば景気が拡大していることを意味します。そのため、50.3%という数値は2023年5月もサービス業全般は景気が良かったことを示しています。これは景気の悪さを示していたISM製造業景況指数とは大きな違いです。 * 米国ISM製造業景況指数:5月は46.9%で悪化、今の米国経済はインフレ頼み 一方、上のグラフを見ていただくと、景気の拡大速度については、2021年の下旬から減速傾向が続いていることも分かります。このペースであれば、早ければ来月には景気減速に転じる可能性もあります。

  • FEDは7月にもう一度利上げする

    CMEの債券先物市場参加者は、FEDが7月にもう一度利上げすることを予想しはじめました。1ヶ月前には、7月頃には利下げに転じて、年末には4.50%〜4.75%というシナリオを予想していたことを考えると、大幅な金利予想の上方修正です。 毎朝メールで受け取る 債券市場の参加者は、7月の追加利上げを予想 直近、インフレ率が4%台で下げ渋るようになったのをみて、債券市場は7月にもう一度利上げがあることを予想しはじめました。 * 米国CPI:アメリカのインフレ率は4%台で横ばいへ * 米国雇用統計:5月は失業率がやや上昇 CMEの債券先物価格をもとに算出されたFEDの利上げ予想は、2023年7月に5.25%〜5.50%を予想しています。 利下げは11月に先延ばし 次に、FF金利が5.00%〜5.25%になる、つまり利下げが行われるタイミングについては、11月が予想されています。 4月下旬に以下のニュースレターで確認した際には、年末時点で4.50%〜4.75%を予想していた債券市場ですが、この1ヶ月で年末時点のFF金利予想を0.5ポイント上方修正したことになります。 *

  • 米国ISM製造業景況指数:5月は46.9%で悪化、今の米国経済はインフレ頼み

    2023年5月の米国ISM製造業景況指数は46.9%で、4月の47.1%からさらに悪化しました。今の米国の状況は、経済活動は実質的に停滞しており、雇用の強さとインフレ頼みの名目成長が続いている状態だといえます。 毎朝メールで受け取る 米国ISM製造業景況指数の概観 米国ISM製造業景況指数は、前月の47.1%から悪化して46.9%となりました。 ISMの景況指数は、製造業、非製造業などに分かれており、いずれも50%を下回ると景気が悪化していることを示します。 米国の製造業景況指数は悪化しました。5月に46.9%を記録して、4月の47.1%から0.2ポイントの悪化となりました。7ヶ月連続で50%を下回っており、2022年6月に始まった下落トレンドが継続しています。そのトレンドが反映されて、ISM製造業景況指数の12ヶ月平均は49.4%へと下落しました。 米国製造業景況指数の詳細 内訳の数字を個別に見ていくと、製造(Production)やEmployment(雇用)で成長が見られたものの、新規注文(New Orders)や注文在庫(Backlog of

  • 米国雇用統計:5月は失業率がやや上昇

    5月の雇用統計は失業率がやや上昇して3.7%となりました。今後、継続して上昇した場合は景気後退が強く意識されるでしょう。一方、賃金インフレは4%台で下げ渋りをみせています。やや、スタグフレーション的な状況が強まっているように見えます。 毎朝メールで受け取る 2023年5月の米国雇用統計では失業率が上昇 非農業部門の雇用者数は339,000人増えました。これは予想の190,000人を上回りました。 一方、失業率は3.7%となりました。これは前回の3.4%から0.3ポイントの増加となり、予想の3.5%も上回りました。 しかし、上のグラフを見ていただくと分かるように、3.7%というのは昨年にも8月と10月にタッチしている水準です。そのため、今回の失業率の上昇を持って、米国が景気後退に向かっていると判断するのは少し尚早でしょう。 一方、失業率が今後3.7%を超えて、4%に向かって上昇を続けることがあれば、市場では景気後退が強く意識される展開になると思います。その場合、金利は下がり、景気に敏感な業種の株式も下がるでしょう。 以前、ガンドラック氏の失業率と景気後退に関する発言をお伝

  • 米国実質マネーストックは、すでに2020年の水準まで減少している

    現在、米国の中央銀行(FED)は、インフレ抑制のために金融引き締めを進めています。その進捗を確認する方法のひとつがマネーストックですが、インフレを考慮した実質ベースでみると2020年4月〜5月の水準まで減少しており、金融引き締めはあと一歩だと考えられます。 毎朝メールで受け取る 米国の金融引き締めは、まだ足りないのか 現在、米国の中央銀行(FED)は、インフレを退治するために金融の引き締めを続けています。FEDが行う金融引き締めは主に2種類あります。1つが利上げ、もう1つが量的引き締めです。 利上げは金利をあげることで、事業者や消費者がお金を借りることを難しくする金融政策です。事業者や消費者がお金を借りると、銀行の信用創造機能によって世の中のお金の量が増えます。逆に、お金を借りにくくすれば、過去の借金が返済されるに従って、世の中のお金の量は減っていきます。2023年5月末現在、政策金利(FF金利)は5.00%-5.25%です。 また、量的引き締めは、FEDが保有する米国債などを市場で売却する金融政策です。米国債を市場で売却すると、買い手は対価としてFEDにお金を支払うので、

  • ドラッケンミラー氏:「年金は大丈夫」という政治家は詐欺師

    さて、引き続き、ドラッケンミラー氏のインタビューをお送りしています。ドラッケンミラー氏は、以前よりドルに対してネガティブな見方をしていますが、その背景に深く入っていたので、今回はその部分をお伝えします。 毎朝メールで受け取る 債務上限問題よりも本質的な年金問題 まず、現在米国は債務上限問題で騒いでいますが、ドラッケンミラー氏はより本質的な問題を指摘します。 近い将来の2040年には、年金と金利の支払いが税収を超える。2052年には、税収の117%となる。 先進国は基本的に慢性的な赤字に陥っていますが、年金と負債の利払いだけでも赤字になってしまうというのは、根本的に構造問題を抱えていることになります。そうした構造問題と素直に向き合わない政治家をドラッケンミラー氏は詐欺師だと切り捨てています。 年金の支払いカット以外の資金源はなくなる。お金はそこにある。私たちは、確実にこの国の年金をカットすることになる。「年金をカットしなくても大丈夫」という言論は嘘か妄想だ。 そして、支出を削って、負債を減らさなければ、その間、利払いを続けることになります。今のアメリカは長期金利が4%もあ

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