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  • 東響オペラシティシーリーズ第141回(9月28日)

    ドイツを中心に活躍する台湾出身のTung-ChieChuangを指揮台に迎え、英国の若手ヴィオリストDimothyRidoutをフューチャーした初秋のマチネである。スターターはバッハの管弦楽組曲第3番より「アリア」だ。今回はグスタフ・マーラー編曲のヴァージョンで演奏された。なのでさぞや色んな音がするのだろうと耳を澄ましたが、ほぼ原曲に忠実で、イントネーションが多少ロマンティックになっているくらいの差異しか私には聞き取れなかた。小編成で弦はノンヴィブラート奏法。なのでその清澄な音色とマーラーが加えた若干のロマンティックな味わいのミックスが不思議な雰囲気を醸し出していた。続くウォルトンのヴィオラ協奏曲はティモシー・リダウトの独壇場だった。3楽章構成で、第2楽章は短いスケルツオではあるものの、両端楽章はオーケス...東響オペラシティシーリーズ第141回(9月28日)

  • 紀尾井ホール室内管第141回定期(9月21日)

    このところオペラ畑で大活躍のフランスの指揮者ピエール・デュムソーを迎えたロシア物をフランス物2曲で挟んだプログラムだ。1曲目は珍しいアルベール・ルーセルの交響的断章〈蜘蛛の饗宴〉作品17。あまり馴染みのない作曲家なので交響曲しか聞いた事がなかったが、これはその即物的な印象とは随分に違うとても色彩的な音楽だ。ここではまず細密画のようなオーケストレーションを明快に描き分けてゆくデュムソーの手腕が見事で、初っ端から紀尾井の瑞々しい弦と秀でた木管アンサンブルからフランスの香が漂った。夜の帷(とばり)が降りる昆虫達の行き交う庭にポツンと一人落とされたような幻想的な雰囲気が醸出され、筆致の描写性も十二分に引き出された名演だった。続いて昨年2月のショスタコのコンチェルトに続いて2度目の登場になるニコラ・アルトシュテット...紀尾井ホール室内管第141回定期(9月21日)

  • 東フィル第1004回オーチャード定期(9月15日)

    東フィルの定期演奏会には毎年名誉音楽監督チョン・ミョンフン指揮するオペラが組み込まれるのがこのところの定番となっている。今年はヴェルディの「マクベス」(1865年パリ改定版)である。「ファルスタッフ」、「オテロ」とここ二年程連続でヴェルディのシェークスピア物をやっていて今年がその最後の年ということになる。結果として一番若書きのこの作品が最後になったが、シェイクスピアを熱愛したヴェルディが満を辞して世に問うたこの力作の音楽史的意味は、「トリ」を努めても良い程に大きいであろう。声楽陣はマクベスにセバスティアン・カターナ、マクベス夫人にヴィットリア・イェオ、バンクオーにアルベルト・ベーゼンドルファー、カウダフにステファノ・セッコ、マルコムに小原啓楼、侍女に但馬由香、それに新国合唱団という十分な布陣。毎度のことだ...東フィル第1004回オーチャード定期(9月15日)

  • 東京シティ・フィル第372定期(9月6日)

    東京シティ・フィル秋のシーズンの開幕は、常任指揮者高関健の振るブルックナーの交響曲第8番ハ短調だ。このオケは2020年8月にこの組み合わせで第2稿ハース版を使用した立派な名演を残したばかりで、それはCDにも記録されている。しかし今回は生誕200周年ということで、最新の第1稿ホークショウ校訂譜を使用した演奏だ。この第1稿の特色は、指揮者レヴィに「演奏不能」と突き返され、弟子に促されて改定を施す際に切り捨てた部分を復活させたり、また改変したオーケストレーションを元に戻したりし、この曲が最初に生まれた無垢な形を復元したことにある。私は今回初めてこの初稿が実音となったのを聞いたわけだが、これまで長年聴き親しんできた第2稿が随分効果を狙い、メリハリたっぷりに、その意味では合理的(?)に書き換えられていて、実はその一...東京シティ・フィル第372定期(9月6日)

  • 第44回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバル (8月28日〜30日)

    毎夏の恒例になった草津の音楽祭に今年もやってきた。ノロノロ台風10号の来襲で生憎の天気ではあったがその分涼しい草津は酷暑に疲れた体には大層楽であった。今年のテーマは”モーツアルト〜愛され続ける天才”だ。28日は”ショロモ・ミンツが奏くモーツアルトの協奏曲”と題されたコンサート。一曲目にモーツアルトのアダージョとフーガハ短調K.546、二曲目はこの一月に惜しくも逝去した前音楽監督の西村朗を引き継いで音楽顧問に就任した吉松隆の「鳥は静かに・・・」。それは朋友西村との死別に寄せる悲歌にも聞こえた。続いたバイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218でのミンツの歩みは、通常の闊達なモーツアルトとは一味も二味も違うジックリと丁寧に噛んで含めるような独特なスタイル。そして打って変わってアンコールはH.W.エルンストの「無伴奏...第44回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバル(8月28日〜30日)

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