「酸をH+を供与するもの,塩基はH+を受容するもの」という定義は,1923年にブレンステッドとローリーが独立に発表しています. 彼らは,なぜそのような定義をしたのでしょうか? ブレンステッド(左,Johannes Nicolaus Brønsted, 1879-1947)とローリー(右,Thomas Martin Lowry, 1874-1936)今回は私の論文をもとに,ブレンステッドとローリー,それぞれについて酸塩基の定義を思いつくに至った経緯を探っていきましょう. 【参考】論文発表のお知らせ:ブレンステッドからミカエリスへ