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  • 井戸川射子『ここはとても速い川』を読む

    井戸川射子著『ここはとても速い川』(2021年5月28日講談社発行)を読んだ。講談社BOOK倶楽部の内容紹介第一詩集で中原中也賞を受賞した注目詩人による、初めての小説集。児童養護施設に暮らす小学5年生の集(しゅう)。園での年下の親友・ひじりとの楽しみは、近くの淀川にいる亀たちを見に行くことだった。温もりが伝わる繊細な言葉で子どもたちの日々を描いた表題作と、小説第一作「膨張」を収録。第43回野間文芸新人賞受賞。本書には、表題作と『膨張』の2作。「ここはとても速い川」児童養護施設で暮らす少年・集(しゅう)とひじり、よしいち等の日々を子供目線の関西弁で淡々と語る。現実は大人に振り回されて、どうともならずにあきらめることも多い。しかし、集たちは大人たちが一方的に押し付けることの真の意味をちゃんと嗅ぎ取っている場合も多く...井戸川射子『ここはとても速い川』を読む

  • 井の頭公園の花だより(4.満開)

    3月28日9時半、満開を信じて井之頭公園へ。まずは三角公園の神田川に枝を伸ばすサクラをパチリ。満開だ。お気に入りの定点観測地点のひょうたん橋からも。水面にわずかに写るサクラ。月曜日の9時半、まだ人影はまばら。しかし、池には既にかなりな数のボート。向こう岸にはサクラの壁が。見上げると青空を背景にサクラのコントラストが見事。おなじみの七井橋の北側たもとの地点から。よく見るとわずかに蕾も残っているのだが、間違いなく満開だ。橋の上からこのサクラを見る。池の上に両岸から枝を伸ばすサクラ。「三鷹の森ジブリ美術館はここから1,100m」との看板の上からトトロが顔を覗かせている。そういえば、まだ美術館へ行ったことがない。日程を拘束される予約は、定年生活では避けたいのだ。満開の時期の土日には渋滞になるこの階段もパラパラと人が通る...井の頭公園の花だより(4.満開)

  • 濱野ちひろ『聖なるズー』を読む

    濱野ちひろ著『聖なるズー』(集英社文庫、は56-1、2021年11月25日集英社発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」。大型犬を「僕の妻だよ」と紹介する男性。七匹のねずみと「群れ」となって生活する男性。馬に恋する男性。彼らはときに動物とセックスし、深い愛情を持って生活する。そんなズーたちと寝食をともにしながら、自身の性暴力体験を背景に、人間にとって愛とは何か、暴力とは何か考察を重ねる。人間の深淵に迫る、第17回開高健ノンフィクション賞受賞作。解説は松浦理英子。本書には、そして以下の私の記述にも、とくに“えげつない”行為や露骨な描写は含まれていないと思う。しかし、不快に思う不安のある方は、以下は読まれない方が良いと思う。本書に関する著者へのインタビューが集英社のサイトに掲載...濱野ちひろ『聖なるズー』を読む

  • 花見前の井の頭公園

    3月17日、花見前の井の頭公園を散歩した。井の頭通りから神田川源流の水門へ出る水門通りを南へ行くと、井の頭線のガードにぶつかる。左から渋谷からの井の頭線が通過。直後に右から吉祥寺駅を出たばかりの渋谷行が通過。むかしむかし、駅のホームで「どちら側から電車が来るの?」と聞いて、母親を困らしたことを思い出す。電車は左側通行であることを分かっていれば、答えは簡単だったのだ。行と帰りの線路が交差していない普通の駅では常に左側通行になるよう(右側に反対方向の電車を見るように)に電車は来るのだ。公園にはまだサクラは咲いていない。池端では白いコブシの花だけが咲いている。「こちらの遊具は桜花の期間の間使用できません」と使えないようになっている。本当に必要なのだろうか?お役人の言い訳のために子どもがかわいそうなめにあっている気がす...花見前の井の頭公園

  • 3月(2)の散歩花

    定点観測地点のミモザ。今年は3月16日±5日を満開と宣言します。(参考:「2月の散歩花」)3月20日、さらに見事なミモザを発見。拡大すると、小さな花が固まって房になっているのがよくわかる。大きな赤いボケ。白とピンクが混じるボケ。ほぼピンク一色のボケ。何本か並ぶ白梅?ズーム撮影すると、花びらの先端が割れている。梅だ。左側に白梅が多く、右側がほぼ紅梅。下の方の枝分かれ部分の左が白、右が赤。接ぎ木したのだろうか。木肌の感じからも、こちらは桜だろう。庭先に咲くコブシの花?伸び上がるコブシ赤のジンチョウゲ白いジンチョウゲ。あの良い香りが感じられないが、臭覚障害?青と黄色のパンジー。これなら私でもわかります。白もあるで~。開き切ったチューリップ2種。花と葉を見ればこれも画像検索しなくてもわかる。派手さはないが、落ち着いたそ...3月(2)の散歩花

  • 井の頭公園の花だより(3) 桜はまだかいな

    3月24日9時、ひょうたん橋から見た桜。このところの寒さから期待はしていなかったが、なんとけっこう咲いているではないか。といっても2,3分かな?3月17日、1週間前の朝9:40にはまだまだ蕾で、花一輪も見えなかった。3月24日、歩きながら見上げると、ちらりと花を見つけることができて、ほころびかけた蕾があちこちにチラチラと見える。七井橋たもとのサクラも、蕾が膨らんでいるように見える。ズームすると、ほら、ほころびかけているでしょう。3月17日にはまだこんなに固かったのだから。「梅は咲いたが桜はまだかいな」桜は、春は、もうそこまで来ています。この記事、急遽すでにアップ済のものと差し替えました。予約投稿で半月くらい先まで投稿済なもので、タイムリーな記事を急遽アップするには差し替えが必要になる場合があります。退屈なときに...井の頭公園の花だより(3)桜はまだかいな

  • 時代小説の勧め

    生来の本好きである。もっとも難しい本は読まず、もっぱらエンタテインメント小説を好む。心の負担なく気軽に読めるミステリーもお勧めだが、ここでは若い人に人気が無いのではと思われる時代小説をお勧めしよう。歳と共に好きな本の分野は変化していく。小説に限っても、若い頃は先端的な小難しい小説を好んだ。といっても私は革新的とか、難解とかの評判の小説を買って、ほぼこれ見よがしに持って歩くだけだったが。仕事に追われる中年になると、楽に読めてくつろげるエンタテインメント小説しか読まなくなる。私は子供の頃から漫画を馬鹿にする癖があって、そこまでは落ちたくない(?)と小説にこだわった。時代のせいもあるが、ゲームにも凝ることはなかった。引退して家事など生活が身近になると、本好きの相方の影響もあって、女性作家による日常の生活に根差した、あ...時代小説の勧め

  • 藤沢周平(ふじさわ・しゅうへい)の略歴と既読本リスト

    藤沢周平(ふじさわ・しゅうへい)の略歴と既読本リスト1927年12月26日-1997年1月26日。山形県鶴岡市に農家の次男として生れる。1949年、山形師範学校卒後、隣村の中学校教師に赴任。1951年、肺結核が発見され休職。1953年、東京・東村山の病院で手術。1957年、5年間闘病生活で休職期間が切れ、業界紙記者となる。以下、2、3の小業界紙を転々。1971年、「溟い海」により44歳で「オール讀物」新人賞1973年、「暗殺の年輪」で直木賞受賞1986年、「白き瓶」で吉川英治文学賞1989年、「市塵」で芸術選奨文部大臣賞、菊池寛賞受賞。その他、『たそがれ清兵衛』、『隠し剣鬼の爪』、『蝉しぐれ』、『武士の一分』などが映画化。他、『三屋清左衛門残日録」、『周平独言(しゅうへいどくげん)』、『時雨のあと』、『天保悪党...藤沢周平(ふじさわ・しゅうへい)の略歴と既読本リスト

  • 本というものが好きだった

    子供の頃から本が好きだった。本の先に広がる世界に魅せられていた。でも一体、そもそも本の何が好きなのだろうか?もちろん一番は、読んで楽しく、なるほどと思う内容が好きなのに違いない。しかし、本を読む楽しみ自体は大きいのだが、考えてみれば、本を読んでしまい、時が経てば多くの記憶は消え去り、わずかな思い出だけしか残らない場合がほとんどだ。それなのに、本自体を大切にとっておき、棚に丁寧に並べていた。中学生の頃は、消しゴムで蔵書印など作って、御大層に数冊しかない我が本の巻末に押して、フムフムと満足していた。本の見た目にも私には好みがある。本屋で漫然と本を探すとき、タイトルが心を誘うかどうかも重要だが、本の装幀、手に取ったときの感覚も私を誘う。村上春樹自身の装幀という「ノルウェイの森」のあの一面赤と緑の鮮やかな表紙は衝撃だっ...本というものが好きだった

  • 3月(1)の花

    3月7日に届いた花黄色、ピンク、紫などのラナンキュラス7本とヒョロヒョロな小さな花芽が3本。高く突っ立っているストック2本。白く広がったコワニー。遠景にユキヤナギ。「お手入れ方法」に書いてあったが、ラナンキュロスは茎が柔らかいため、茎が痛みやすい。右下のラナンキュラスは茎が折れてお辞儀しっぱなし。翌日には一本刺しにしたが、茎が折れて糸のようになりしなびてしまった。幾重にも重なる花びらが、中心の蕾の周りにふんわりと開く。花言葉通りの「華やかな魅力」を持つ花だ。幾重にも花びらが重なるタイプもある。白い花は、アリウム・コアニ―。目立たないけどよく見るとけっこう可憐。ネギ属と言われると、そんな気もしてくる。先端の方まで咲くとなかなかあでやかなストック。4日後にはもう滅びの前の美しさ、哀れさを漂わせている。女性ならさしず...3月(1)の花

  • ロマンス

    子供の頃、小田急線の線路の傍に住んでいた。当時最高速度を記録した箱根行きの流線型特急ロマンスカーが、ときどきピーポー、ピーポーとサイレンを鳴らしながら走ってきた。小学生の私は外で遊んでいるときにその音を聞くと、家の前の崖をよじ登って、線路ぎわへ急いだ。特急は高いサイレンの音を響かせ、代々木上原駅のカーブを傾きながらすごいスピードで近づいてくる。風を巻き起こして豪快に先頭車両が目の前を過ぎると、とたんに音は低音でちょっと間延びしたピイーイー、ポーオオーとなり、長い列車が地面を揺らし轟音と共に一気に通り過ぎる。そして、東北沢駅の方へまっすぐ延びた遠い線路上へあっという間に小さな点になってしまう。子供にはけして行けないはるか遠くの世界へ、甘酸っぱい幼いロマンを乗せて消えていってしまう。ロマンス

  • 3月(1)の散歩花

    道端に無造作に置かれていた花。じっと見つめていると肉厚な花びらが原始時代の花のようで気味悪く思えてくる。Google画像検索では「ArtificialFlower造花」と出て来たが、気持ちはわかる。サボテンの花だろうか?画像が少なくて困ったときの柑橘系。生垣の足元など所々に見かける低木。たいていは黒ずんできているのに、ここのは日が当たっているせいだけなのか、鮮やかな赤色だ。Googleは葉だけに切り取っても、「木」とだけ。梅、4種。3月25日3月7日、桜?3月10日、3本並び3月15日。しだれ梅?群生する小さな花。Googleさんは「easternredbudアメリカハナズオウ」と聞きなれないことをおっしゃる。葉が少し大きいように思いますが、サザンカでしょう。Googleさんは「rose」ですって、ハイハイもう...3月(1)の散歩花

  • 井の頭公園花だより(2)

    3月12日(土)9時半、井の頭公園の東に隣接する三角公園から。ヒイラギナンテン(柊南天)の大株がいくつか。満開の桜の木(?)。大きなツバキの木木の下に花がそのまま落ちているので、サザンカでなくツバキだろう。井の頭公園に入るとジョギングの人が多い。走っている人は、スリムでその必要がなさそうな人ばかり。そろそろ何とかしないと、と思えるような人は走っていない。途中経過の人は見られないのか?それとも、なんとかしようと思い、実行する人はもともといないか、すぐやめてしまうのか?ひょうたん橋からの定点観測。土曜日の9時26分なので、「ART*MRT」アートマーケッツ(手作りアート作品と大道芸の出展)の準備を始める人たちが。七井橋たもとの観測地点拡大すると花は無いが、蕾が膨らんでいるような気がする。東京は19日開花と聞いた。9...井の頭公園花だより(2)

  • DONQ(ドンク)でランチ

    吉祥寺駅の東側を走る吉祥寺大通りと、JRとの交差点近くでパワー切れ。もっとも手近なアトレ吉祥寺東館1Fにあるパン屋・DONQ(ドンク)でランチした。ドンクは今年で創業116周年という伝統あるパン屋さん。しかし、食事処は狭く、いつも混んでいて、今回はカウンター。店でパンを買って、奥にあるカウンターで飲物を注文して食べることもできるのだが、手軽なランチセットを注文。私は冬限定のカスクルートセット・ドリンク付き(¥770)。カスクルートとは、バゲットにハム、チーズをはさんだサンドイッチのことらしい。それなりの味で、手軽。傘寿の私でもちょっと物足りないが、相方のお流れをいただいてご満悦。ちなみに傘寿は数え年で80ということで、満年齢ではありません!どうでも良いとお思いでしょうが、念のため。相方はキッシュ・ロレーヌ・ドリ...DONQ(ドンク)でランチ

  • 久しぶりの「梅の花」でランチ

    吉祥寺東急に10時半開店と同時に入店したのに、買物を済ますと11時半。手近かなところでランチして帰ろうと、今なら混んでいないだろうと9Fへ。どこも早くも混んでいて、待たなくて良いのは「梅の花」だけ。豆腐尽くしの店だが、色々工夫した料理で、飽きさせることはない。「梅の花」は、横浜に住んでいた頃、はるか昔に「立場店」に良く行っていた。最近では新百合丘店へ時々行ったのだが、吉祥寺東急の店には入ったことがなかった。いつも行き当たりばったりで、予約しないので断られていたのだ。今回は、大広間か、カウンタ席ならと言われて入店した。下の写真の突き当り右側へ曲り、靴を脱がずに入れるカウンタ席へ。半円形のカウンタ席の前は畳敷きで、ひざまずいてサーブしてくれる。私の選んだメニューは「春の特別ランチ」まず運ばれたのは、次に、豆乳もち海...久しぶりの「梅の花」でランチ

  • 井の頭公園の花だより(1)

    今日は3月5日(土)。まだ井の頭公園の桜の満開には1か月ほど早いが、花模様ならぬ蕾模様を偵察にでかけた。井の頭公園駅から西へ少し神田川にかかる「よしきり橋」から井の頭線のガードを振り返る。逆に、「ひょうたん橋」の方向、神田川の起点を見る。玉川上水の雰囲気。土曜日とはいえ11時前。広場には遊具がいつくか並ぶが、子どもを遊ばせる姿もほとんどない。「ひょうたん橋」から池を眺める定点観測地点からパチリ。ここからでは蕾も見えない。池には水鳥がのんびり。「七井橋」北側たもとの定点からパチリ。拡大しても蕾は固いままで、ほころんでいない。東京の開花は23日、満開は29日と聞いたが、春の足音はかすかに聞こえても、まだ遠い。土曜日の11時となると、ボートはけっこう出ている。次々とボートに乗り込む人と、ただ一匹、孤高の水鳥。ちょっと...井の頭公園の花だより(1)

  • 2月(2)の花

    2月21日に届いた花チューリップ6本、内2本八重、キンセンカ2本、センニチコウ2本、レースフラワー1本、ムギ2本。1時間経過したら、チューリップが皆、頭を垂れてきて、慌てて茎を短くした。キンセンカも脇芽をみんな摘んだ。翌日朝には回復し、ピンとなった。右下の八重のチューリップは開き切っていていつまでもつか心配。一重のチューリップの湯呑状の花の中を覗き込む。八重のチューリップ開き切っていた八重のチューリップも、バラバラにならず頑張っている。5日後、早くも最後の時。赤と赤紫の八重のチューリップは滅びの前の怪しい美しさ??白いチューリップも開き切ってしまって哀れさを誘う。でも命あるもの、花びらが散る最後までお付き合いしよう。2月(2)の花

  • 砂原浩太朗『高瀬庄左衛門御留書』を読む

    砂原浩太朗『高瀬庄左衛門御留書(おとどめがき)』(2021年1月18日講談社発行)を読んだ。講談社BOOK倶楽部の内容紹介(抜粋)◎第165回直木賞候補作◎……美しく生きるとは、誇りを持ち続けるとは何かを問う、正統派時代小説。藤沢周平、乙川優三郎、葉室麟ら偉大な先達に連なる新星、ここに誕生。……神山藩で、郡方を務める高瀬庄左衛門。50歳を前にして妻を亡くし、さらに息子をも事故で失い、ただ倹しく老いてゆく身。残された嫁の志穂とともに、手慰みに絵を描きながら、寂寥と悔恨の中に生きていた。しかしゆっくりと確実に、藩の政争の嵐が庄左衛門を襲う。……人生に沁みわたり、心に刻まれる、誰もが待ち望んだ時代小説の傑作。武家もの時代小説の新潮流、砂原浩太朗「神山藩シリーズ」第1作。【本屋が選ぶ時代小説大賞(第11回)】【舟橋聖一...砂原浩太朗『高瀬庄左衛門御留書』を読む

  • ガラスの花と紙の花

    「クリスタルガラスの花」で紹介したスワロフスキー社のコスモスの花を、遊びに来た孫娘たちに自慢しました。小学2年の孫が「おじいちゃん、貸して」と手を出したので、「はいよ」と渡しました。大人達がテーブルで話し込んでいると、孫がやってきて、「これあげる」と持ってきたのが、右の紙細工です。チョコチョコっと作り上げたにしては良く出来ていると、爺馬鹿で思ってしまいました。思うだけでなく、ブログにわざわざ載せるのだから、私も相当なものだと自画自賛、いや違う、感心盛ん??です。ガラスの花と紙の花

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