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  • 川口マーン惠美『メルケル 仮面の裏側』を読む

    川口マーン惠美著『メルケル仮面の裏側ドイツは日本の反面教師である』(PHP新書1254、2021年3月30日PHP研究所発行)を読んだ。メルケルは好ましいと思う私は、ちょうちん持ちの本より、あえてメルケルに否定的な本書を読んでみようと思った。表紙裏にはこうある。ドイツ国民の多くは、「世界で一番影響力のある女性」アンゲラ・メルケル首相を誇りに思っている。民主主義・人権・環境――彼女は魔法のように、ドイツ人の思考を変えてしまった。しかし、その副作用としてドイツは自由を失いつつある。かつてのライバルCDUとSPDは連立が長期化し過ぎて呉越同舟、野党・緑の党は信条的にメルケルと一番フィーリングが合うという不思議。唯一のコアな野党AfDには極右のレッテルが貼られ、叩くか無視する以外は許されない。ドイツ社会は、異なった意見...川口マーン惠美『メルケル仮面の裏側』を読む

  • 1月早朝の井の頭公園

    1月14日(金)朝9時、今なら人も多くないだろうと、井の頭公園まで散歩の足をのばす。ひょうたん橋近くの井の頭池の東端、橋でも作るのだろうか、水中に鉄骨が。朝日が水面に反射してまぶしい。柵の陰が幾何学模様。風が無く、それほど寒くなく、爽やかな朝。手前に水仙を置き、ソメイヨシノの平均寿命を超えて70歳にはなっているだろう老木は先端から枝をはやしている。早朝から多くの水鳥が元気に泳ぎ回る。水中にもぐって朝食中。こちらの鳥はまだネボタン。背中にジャラジャラぶら下げた中学生?修学旅行?どこで流行ってるの?いつも散歩中の犬がいっぱいのスタバのテラス席、今日は1匹だけ。まだ10時だから?珍しく空いているので一休み。ドリップ・コーヒーとチャイティー・ラテ。拍子抜けするほど空いている七井橋通り、金曜日朝10時。混み合う場所での散...1月早朝の井の頭公園

  • 1月(2)の花

    1月17日に届いた花白、黄色、ピンク、オレンジ、赤のガーベラが2本づつと、チューリップが3本、ナノハナとカスミソウが1本づつ。2日後、チューリップは1本は蕾のままでが、2本が開き切って限界。ガーベラの花の形は拡大すると色ごとに微妙に異なる。ピンク赤チューリップの花の中を覗き込むと、何か不気味。開き切って散る寸前のピンクの花は、単純な中をさらけ出している。拡大写真でも撮らないとじっと見ることないナノハナとカスミソウ。4日後には早くも老年期。思わず応援してしまう。1月(2)の花

  • 1月の散歩

    西荻窪駅南口から、西荻南口中通街へ歩き出す。といっても解る人はほぼいないだろう、ピンクの象がぶら下がる南への抜け道だ。神明通りに出て、評判が良い蕎麦屋さんの「そば処鞍馬」でランチをと寄ってみる。コロナで人数制限をしていて、満員で入れない。神明通りを北西に数メートル戻り、いかにもクラシックな名前のカフェ「西荻窪珈琲店」に入る。店内はきちんと整頓されていて清潔な感じだが、店主らしきおじいさんが一歩一歩ゆっくりあるいている。私より10歳は年上ではないだろうか。もう一人も、80歳目前の私と同い年くらいとみた間違いなくおじいさん。すべてがゆったりと進む。他に2組のお客がいて、タバコをプカプカ。二人で顔を見合わせて「どうする?」となったが、ついそのまま居座ってしまった。この店はタバコを吸いに来る人が入る店なのだろう。結局、...1月の散歩

  • 杉並区役所から吉祥寺へ

    所要があって阿佐ヶ谷駅へ行き、杉並区区役所へ歩く。阿佐ヶ谷駅南口を降りて、横断歩道を渡りながら、「ふむ、何か気になるものがあったな」と振り返る。写真中央を拡大すると、最近珍しい托鉢僧が。前回にぎやかで驚いた「すずらん通り」を通るが、まだ9時過ぎなので多くの店は開いていない。青梅街道に出て、回り込んで杉並区役所へ。正面南側にある男女の像。庁舎1階には中学生の書初めの展覧会。なかなか力強い見事な墨蹟。朝10時前とあって区役所はガラガラで手早く用を済ませて、阿佐ヶ谷駅へ戻る。駅のスターバックスで一休み。このスタバは朝早いからか、空いていて、席が簡単に確保できた。私が「カフェミスト」で相方は「チャイティー・ラテ」。JRで吉祥寺へ出て、図書館の本を返却し、丸井吉祥寺3F、Simple&Naturalの生活用品の店「ケユカ...杉並区役所から吉祥寺へ

  • 今村夏子『星の子』を読む

    今村夏子著『星の子』(朝日文庫、い93-1、2019年12月30日朝日新聞出版発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。林ちひろは中学3年生。出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族のかたちを歪めていく……。野間文芸新人賞を受賞し、本屋大賞にもノミネートされた著者の代表作。《巻末対談・小川洋子》単行本発売直後に芥川賞候補作に選ばれて、人気を呼んだ。今村さんの発表された単行本は『こちらあみ子』(三島由紀夫賞受賞)、『あひる』(芥川賞候補、河合隼雄物語賞受賞)の2作だけという寡作ながら、ファンを増やし続けている今村さんの最新作にして最長編作です。語り手は中学3年の林ちひろ。未熟児で生まれ、生後半年目に湿疹に苦しみ、医者にかかっても原因不明で、耐えきれな...今村夏子『星の子』を読む

  • 私の戦争体験から思うこと

    その人の思うことは、育った時代に大きく影響されます。2歳で太平洋戦争終戦(敗戦)を迎え、経済的に破綻し、世界からも疎外された敗戦国日本で育った私は、戦争はなんとしてでも避けるべきものと身体に沁みついています。(私の戦争体験)自国に誇りを持つというのは自然な感情ですが、私は強制される愛国心は施政者の意図でゆがんでいると思った方が良いと信じています。国家というものは、必要悪だと思う私は、政治的にも、経済的にも、福祉以外には、小さな政府を理想と考えます。したがって、愛国心とは、日本の国土、風土、文化を誇りに思い、愛おしいと思うことであり、国家そのものを愛することとは次元が異なると思うのです。まして、他国を下に見て、自国を誇ることではないのです。私は、今や自虐的とも言われてしまう戦後民主主義教育で育ったので絶対平和主義...私の戦争体験から思うこと

  • 私の戦争体験

    終戦時、2歳だった私に直接の戦争体験はありません。しかし、物心ついた後も、親や親戚、あるいは近所のおじさんなどから、屋根に落ちた焼夷弾を引っ張り下ろした空襲の話や、陰湿ないじめを受けた軍隊の話(*1)を聞かされました。また、身の回りにはまだ戦争の傷跡がくすぶっていて、我家の庭には防空壕の埋め跡があり、都心の駅には戦災孤児(*2)がたむろし、街では進駐軍の軍人(*3)、電車には傷痍軍人(*4)がいました。ラジオでは引き揚げ船(*5)情報、尋ね人の放送(*6)がありました。私の家は借家だったのですが、立派な門と玄関があり、乞食や押し売り(*7)などがたびたび押しかけてきました。そしてなにより、空腹(*8)が敗戦を常に実感させていました。以下、年寄が昔を懐かしんでいるだけの話ですが、戦中戦後の労苦を知らない人や、遠い...私の戦争体験

  • 一穂ミチ『スモールワールド』を読む

    一穂ミチ著『スモールワールド』(2021年4月20日講談社発行)を読んだ。講談社による特設サイト(本編未収録の特別掌編「回転晩餐会」の全文と朗読を掲載しています)第1話「ネオンテトラ」夫との関係に鬱々としていた美和は、ある夜、一人の中学生男子と出会う。水槽の中で泳ぐペットの熱帯魚と孤独な少年を重ねながら、二人の逢瀬は続けられ……。第2話「魔王の帰還」鉄二の平和な高校生活はある朝くずされた。泣く子も黙る恐ろしい姉ちゃんが出戻ってきたのだ。傍若無人でめちゃくちゃな姉だが、その裏には悲しい理由がありそうで……。第3話「ピクニック」生後十ヵ月の女児が不慮の死を遂げた。幸せな家族に向けられる恐ろしい疑惑――赤ちゃんを殺したのは身内ではないのか。衝撃のラストが待ち受けるミステリー。第4話「花うた」兄を殺され、天涯孤独の身と...一穂ミチ『スモールワールド』を読む

  • 伊坂幸太郎『火星に住むつもりかい?』を読む

    伊坂幸太郎著『火星に住むつもりかい?』(光文社文庫い58-1、2018年4月20日光文社発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環視の中で刑に処されてしまう。不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人。ディストピアに迸(ほとばしる)るユーモアとアイロニー。伊坂ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!あとがきで、伊坂さんは「落ち込んだとき聴くデヴィッド・ボウイの名曲「LIFEONMARS?」の和訳は本のタイトルのような意味だと思いこんでいたが、後から「火星に生物が?」という意味だと知った。」と書いている。監視カメラと密告制...伊坂幸太郎『火星に住むつもりかい?』を読む

  • バナナと三日月

    何故か、バナナと三日月ネタ。スーパーで買い忘れたバナナを探しに店内を戻った相方が手ぶらで戻ってきた。房が多くて持ち上がらなかったという。「なんだよ!いくら多くたって持てないなんて」と取りに行って驚いた。14房あり、片手では持ち上がらなかった。チンパンジーじゃない年寄の二人暮らしでは余ると思ったが、198円(14円/房)の安さにつられて購入。大きさは多少小ぶり。3日経って、朝に昼に頑張ってもまだ半分残っていて、黒くなりかけている。どうなることやら。1月5日の19時、北東の地平線近くに見えた三日月。写真ではボケているが、本当は眉月と言われるくらい細く、鋭く光る月だったので、思わずスマホでパチリ。強引だが、バナナに見えなくもない。心ときめく美しい夜空がそのまま撮れるカメラと腕が欲しいと思う。バナナと三日月

  • 伊岡瞬『仮面』を読む

    伊岡瞬著『仮面』(2021年6月30日KADOKAWA発行)を読んだ。KADOKAWAによる内容紹介真の姿を隠しているのは誰か?衝撃のノンストップ・クライムサスペンス!読字障害というハンディキャップを抱えながらもアメリカ留学の後、作家・評論家としてTVで活躍する三条公彦。三条の秘書として雇われた菊井早紀はその謎多き私生活と過去が気になっていた。そんな折、パン店経営者の妻・宮崎璃名子の白骨遺体が発見される。行方不明となった新田文菜の捜査にあたる刑事の宮下と小野田は、文菜と璃名子の不審なつながりに気づく。人気評論家の三条は二つの事件に関わっているのか?宮下たちは捜査を進めるが――。ラストまで目が離せない、瞠目のクライムサスペンス!各節での主人公を変えて27節。宮崎璃名子(りなこ):パン屋経営。喫茶店経営の高岡と浮気...伊岡瞬『仮面』を読む

  • 正月の花、その後

    下の写真は、元旦にアップした正月の花。松2本、千両1本で4枝、シンビジュウム2本、ユリ1本で5輪、金色の枝2本。1月5日の花。ユリは、2輪が開花し、1輪が開きかけで、他2輪は蕾がほころびかけ。1月7日には最初に咲いたユリが枯れ始めてカット。咲いていたユリも花粉が散るからと雌しべをカットされ、なんだがしまらない姿に。開きかけのユリは雌しべこそあるが、なんだかひねて、いじけてる。迷ったのだが、蕾のうちに手でむいてあげればよかったのだろうか。もう一つの蕾はきれいな形で安心だ。1週間経って、満開だったシンビジュウムの大半は花びらの先端部が茶色になってカットされた。残ったのは少々。地味なセンリョウはユリと違い相変わらず瑞々しい。以上が正月の花の栄枯盛衰。以後の終末期は私だけひっそりと見守らせていただきます。正月の花、その後

  • 玄関のスズメ

    後ろを向くのが嫌いな性分だった私も、最近は何かにつけて昔のことを思い出します。狭いマンションの玄関でふと立ち止まり、子供の頃に住んでいた家の玄関が想い浮かびました。六畳ほどの広さで、半分がつやつやした青っぽい小石を埋め込んだたたきになっていました。この玄関で小学生だった私はたった一日だけでしたがスズメを飼ったことがあるのです。庭の地面に降りてきたスズメに部屋から石を投げ見事命中させてスズメを取ったのです。残念ながらそれは私ではなく同居していた年上の従兄なのですが、気絶していたスズメを私がもらい受けたのです。毛布の切れ端を巣の代わりにして玄関のたたきの上に置き、スズメをそっと横に寝かせました。しばらくするとスズメは起き上がりヨチヨチと歩くようになりました。羽を痛めたのか飛ぶ気配はありませんでした。一人っ子だった私...玄関のスズメ

  • 南杏子の略歴と既読本リスト

    南杏子(みなみ・きょうこ)1961年徳島県生まれ。日本女子大学卒。出版社勤務を経て、長女が2歳の時、東海大学医学部に学士編入。卒業後、都内の大学病院老年内科などで勤務。スイス医療福祉互助会顧問医などの後、都内の終末期医療専門病院に内科医として勤務。2016年『サイレント・ブレス』でデビュー他に『ディア・ペイシェント絆のカルテ』(NHK連続ドラマ化)、『ステージ・ドクター菜々子が熱くなる瞬間(とき)』、『いのちの停車場』(2021年映画化)、『ブラックウェルに憧れて』、『ヴァイタル・サイン』南杏子の略歴と既読本リスト

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