わが命よ、絶えてしまうのなら絶えてしまえ。このまま生き長らえているならば、堪え忍ぶ心が弱まると困るから。
「あはれ」は、心が強く動かされた際の、ことばにならないため息です。そのため、形容動詞として使用される場合、「じーんとして、ため息しか出ない状態」に広く用いられます。文脈にあわせて、適訳を考えましょう。
「こっけいだ」という意味の「痴(をこ)」が形容詞化したという説と、「招き入れる」という意味の「招く(をく)」が形容詞化したという説があります。「をこ」なら①の意味が近く、「招く」なら②の意味が近いことになります。古くは①の意味が多いのですが、平安時代には②③④の使い方が多くなります。中世に入ると、再び①が優勢になります。
今日は「接続詞」について学びましょう。やってやるぜ。どんとこい。では、まず「接続詞」を定義します。「接続詞」の定義◆自立語である。 (文節の先頭になる)◆活用しない。 (語尾が変化しない)◆接続語になる。 (前後の文脈の関係を
これまで「文の成分」について、「主語・述語」「修飾語(ー被修飾語)」などの話をしてきました。今日は「接続語」と「独立語」について話します。やってやるぜ。どんとこい。接続語「接続語」というのは、前の部分と後ろの部分が「どういうつながりであるの
修飾語日本語における「文の成分(文節の役割)」には、①主語②述語③修飾語④接続語⑤独立語の5種類があります。前回は「主語と述語」について話しました。今回は「修飾語」について考えましょう。やってやるぞ。どんとこい。いきなりややこしいことを話す
複数の文節のまとまりできれば「文節」の話を先にご覧ください。日本語における「文の成分」は、基本的に「文節の役割」であり、主に次の5パターンに分類できます。①主語②述語③修飾語(連用修飾語・連体修飾語)④接続語⑤独立語それらをふまえ、今回は「
文の成分 = 文節の役割「文の成分」とは、「文節の役割」だと考えてください。学校で教わる文法だと、次の5つに分けます。主語述語修飾語接続語独立語本当はもうちょっと細かく分ける立場もあるのですが、学校ではこの5つに分ける立場をとります。今日は
文法の勉強の最初の一歩として、「ことばの単位」について学習しましょう。やってやるぜ。どんとこい!単語 < 文節 < 文日本語文法では、ことばの最小単位を「単語」といいます。単語と単語が結びついて「文節」になり、文節と文節が結びついて「文」に
文法の勉強の最初の一歩として、「ことばの単位」について学習しましょう。やってやるぜ。どんとこい!単語 < 文節 < 文日本語文法では、ことばの最小単位を「単語」といいます。単語と単語が結びついて「文節」になり、文節と文節が結びついて「文」に
今日は「連体詞」について学びましょう。やってやるぜ。どんとこい。では、まず「連体詞」を定義します。連体詞の定義◆自立語である。 (文節の先頭になる)◆活用しない。 (語尾が変化しない)◆必ず体言を修飾する。(必ず体言に係っていく)
動詞の活用の種類形容詞の活用形容動詞の活用
「形容動詞」の活用について
「形容動詞」の活用について
「形容詞」の説明です。
「名詞」の説明です。
「ナ行変格活用」の説明です。
「カ行変格活用」の説明です。
意味① 整える・こしらえる・作る② 調達する③ 調理する④ 調伏ちょうぶくする・こらしめるポイント「調」+「す」の複合語です。「周」という字は、もともと「稲を植えめぐらせた田」の形象で、あまねく行き届いているさまを意味しています。「用意周到
「サ行変格活用」の説明です。
『宇治拾遺物語』の一節です。ポイントは、形容動詞「おほらかなり」、動詞「す」、敬語動詞「たぶ」です。
動詞「給ふ(たまふ)」が、「たうぶ」「たんぶ」を経て、「たぶ」と変化した語といわれます。逆に「たぶ」から「たまふ」ができたという説もあります。そのため、訳としては「たまふ」と同じと考えて大丈夫です。「たまふ」よりは、ややくだけた表現とされ、会話で用いられることが多いです。
『枕草子』の一節です。ポイントは、感動詞「いで」、感動詞「あな」、形容詞「心憂し」です。
『枕草子』の一節です。ポイントは、接頭語「うち」、助動詞「す」、敬語動詞「たまふ」です。
『枕草子』の一節です。ポイントは、動詞「おぼめく」、動詞「ゆかしがる」、敬語動詞「申す」、敬語動詞「給ふ」です。
接頭語「うち」は、動詞「打つ」から来ていると言われます。もとは、「さっと勢いよく打つ動作」を示しているのですね。実際に何かを打っているのであれば、動詞「打つ」+別の動詞という複合語になりますが、実際に打っているのでない場合、「うつ」は接頭語です。接頭語として他の動詞につくと、副詞的に様々な訳になります。ただし、単に語調を整えるだけの使い方もあるので、訳出しないことも多いです。
妻子にも、まして従者にも物食はせ、着する事なし。(宇治拾遺物語)
『宇治拾遺物語』の一節です。ポイントは、副詞「まして」、「並列的な修飾」についてです。
動詞「好く」の連用形「すき」を重ねて形容詞になったものです。「好く」は、基本的には「男性が女性に関心を寄せること」に多く用いられましたが、「趣味や風流の世界」に一途であることも示しました。
すきずきしき心ある上達部、僧綱などは、誰かはある。(枕草子)
『枕草子』の一節です。ポイントは、形容詞「すきずきし」、係助詞「かは」です。
『宇治拾遺物語』の一節です。ポイントは、形容詞「頼もし」、形容詞「くちをし」です。
動詞「頼む」が形容詞化したものです。「たのむ」のほうを先に見てもらえるとうれしいです。
「頼む」は、「手(た)」+「祈む(のむ)」であり、もともとは「手を合わせ、頭を下げて祈る」ことを意味したようです。「祈む(のむ)」は上代のことばで、『万葉集』では「懇願する・祈願する」の意味で用いられています。
「下二段活用」の説明です。
「上一段活用」の説明です。
「下一段活用」の説明です。
「ラ行変格活用」の説明です。
上二段活用 ― ヤ行は「老ゆ」「悔ゆ」「報ゆ」の三語だけ ―
「上二段活用」の説明です。
「四段活用」の説明です。
今日は、「自立語」と「付属語」について考えてみましょう。やってやるぜ。どんとこい。自立語・付属語まずはそれぞれの特徴をまとめておきます。自立語と付属語〈自立語〉 ◆それだけで意味が通じる。 ◆単独で文節をつくることができる。 ◆文節の先頭に
今日は「副詞」について学びましょう。やってやるぜ。どんとこい。やる気に満ちあふれているな。では、まず「副詞」を定義します。はじめのうちは、口語文法(現代文法)で話します。副詞の定義◆自立語である。 (文節の先頭になる)◆活用しない。
形容詞「とし」が副詞化したものです。形容詞「とし」は、「鋭い・早い・速い・勢いがある・鋭敏だ」など、多様な意味を持ちますが、副詞「とく」は、「時間・速度」の意味合いに限定されます。「すぐに~」「さっそく~」などの訳で、用言を修飾します。
「磨ぐ(とぐ)」と同根の語という説があります。感覚的には、「スパッ!」ということでしょうね。そのことから、もとは「鋭い」ということを意味したと考えられています。
『枕草子』の一節です。ポイントは、副詞「すなはち」、動詞「おこす」、敬語動詞「給ふ」、助動詞「り」です。
『枕草子』の一節です。ポイントは、副詞「とく」、敬語動詞「きこしめす」、助動詞「す」、終助詞「ばや」です。
『枕草子』の一節です。ポイントは、形容動詞「いみじげなり」、名詞「手」、格助詞「にて」です。
蓑虫のやうなる童の大きなる、白き木に立文をつけて、「これたてまつらせむ」といひければ、(枕草子)
『枕草子』の一節です。ポイントは、格助詞(同格)「の」、動詞「たてまつる」、助動詞「む」、助動詞「けり」、接続助詞「ば」です。
『枕草子』の一節です。ポイントは、接頭語「御」、名詞「はて」、名詞「服」です。
『枕草子』より「円融院の御果ての年」の現代語訳です。
読解を深める学習法 ― 教科書を地道に訳していくのが最も効果的 ―
教科書を読解する入試のための学習としておすすめの方法論は、「教科書を完璧にすること」です。授業で品詞分解をしたりして、けっこう精密にやっていると思うよ。学校の授業では、教科書の作品をいくつかピックアップして扱いますよね。時間の都合で仕方がな
意味① (事物・物事・自然などの)ようす・情景・兆候② (人の)表情・態度・機嫌③ 少しばかり・ほんの少し④ 事情・わけポイント漢語「気色」の呉音読みがそのまま定着しました。「色」ということが示すように、主に「視覚で認識したようす」を意味し
「気(け)」+「這ひ(はひ)」だと考えられています。つまり、「気」が、じわーっと漂っているイメージですね。類義語の「気色(けしき)」が、「目に見えるものの様子」を示すことに対して、「けはひ」は、「聴覚」や、「第六感」みたいなもので感じ取れることを示します。そのことから、「物音」「雰囲気」「(漠然とした)ようす」などと訳します。
『建礼門院右京大夫集』の一節です。ポイントは、名詞「けしき」、連語「ありし」、助動詞「ず」です。
「いかに」に「て」がついて「いかにて」となったものが、やがて「いかで」につまったものと考えられています。「いかに」が、状態・性質・方法・原因などを広く問うものであるのに対して、「いかで」は、手段や原因を問うものであり、やや限定的な使い方であると言えます。
『宇津保物語』の一節です。ポイントは、助動詞「む」、終助詞「にしがな」です。
「ブログリーダー」を活用して、オワンさんをフォローしませんか?
わが命よ、絶えてしまうのなら絶えてしまえ。このまま生き長らえているならば、堪え忍ぶ心が弱まると困るから。
心ならずもこのはかない現世に生きながらえるならば、恋しく思い出されるにちがいない、そんな夜更けの月だなあ。
(あなたが来ないとわかっていれば)ためらわずに寝てしまっただろうに。(あなたを待っているうちに)夜が更けて、とうとう西にかたむくまでの月を見たことだよ。
もろともに あはれとおもへ やまざくら はなよりほかに しるひともなし 和歌 (百人一首66) もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし 前大僧正行尊 『金葉和歌集』 歌意 私がおまえをしみじみいとしいと思うように、おまえ
つつみ隠していたけれど、顔色や表情に出てしまっていたのだなあ、私の恋は。恋のもの思いをいているのかと、人が尋ねるくらいまで。
こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか 和歌 (百人一首41) 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか 壬生忠見 『拾遺和歌集』 歌意 恋をしているという私のうわさは早くも立ってしま
『沙石集』より、「歌ゆゑに命を失ふ事」の現代語訳です。
『平家物語』より、「忠度の都落ち(ただのりのみやこおち)」の現代語訳です。
「こそあらめ」は、係助詞「こそ」+動詞「あり」の未然形+助動詞「む」の已然形です。「こそあれ」は、係助詞「こそ」+動詞「あり」の已然形です。どちらも、多くは「逆接構文」をつくるので、基本的には「~けれど」という逆接のかたちで訳しましょう。
『平家物語』より、「能登殿の最期」です。
「おきつ」の「おき」は、「置く」と同根と言われています。「これからしようとすることを心の中に置く」というイメージであり、実際、「おもひおきつ」「おぼしおきつ」のかたちで使われることが多いです。
『大鏡』より、「行成の器量」「行成とこま」の現代語訳です。 「行成」は「藤原行成」のことです。能書家の達人として、小野道風・藤原佐理・藤原行成を「三蹟(三跡)」といいます。 空海・嵯峨天皇・橘逸勢の「三筆」っていうのも日本史で出てきたね。
漢語「労」を重ねて形容詞化したことばだと言われています。「労」は「年功・熟練」などを意味し、多くの経験を積んだがゆえの「物慣れた巧みさ」を示しています。そういった「熟達性」は、周囲からすると気品があって美しく見えますので、「上品だ」という意味でも用います。なお、「老老じ」を語源とする説もあります。あるいは、「リョウリョウジ」と記す写本もあることから、「良良じ」を語源とする説もあります。
動詞「侮る(あなづる)」が形容詞化したものです。「あなづる」の「軽蔑する・見下げる」という意味がそのまま生きているのが(1)の意味です。「軽く扱ってよい」ということは、「敬意を持たなくてよい」ということなので、やがて「遠慮しなくてよい」「気を遣わなくてよい」という意味でも使われるようになりました。それが(2)の意味です。
「しる(知る・領る)」に、尊敬の「す」がついた「しらす」という語がありましたが、さらに「召す」が付くことによって、非常に高い敬意を示す語として用いられました。もとは「しらしめす」ですが、中古以降は「しろしめす」と言いました。もともと「しる」には、主に「知る/(領地などを)治める」という意味がありますので、その尊敬語として考えておけばOKです。
「たぎたぎし」という語から転じた語という説があり、その場合「怠」は中世以降の当て字といわれます。「たぎたぎし」の「たぎ」は、岩肌を屈折しながら落ちる「滝」と同根で、「道のりが屈折している」「道がデコボコである」「足がぎくしゃくする」といった意味になります。「デコボコ道」を進んでいくことが面倒で困ることであるように、(1)「不都合だ」という意味で使用されます。そういった「平らかに物事が進行しない」状況に対して非難めいた気持ちを込めて用いる場合には(2)「もってのほかだ・とんでもない」と訳します。その説とは別に、漢語「怠」を重ねて成立したという考え方もあります。
『栄花物語』より、「今さらのご対面」の現代語訳です。
つげる! 意味 (1)言う・告げる・宣言する ポイント 主に上代につかわれたことばでです。「言う」と訳して問題ありませんが、「普通のことば」ではなく、「神聖なものにかかわる呪力をもった発語」に用いられました。もともとは神が大切なことばを表明
『栄花物語』より、「世の響き」の現代語訳です。
『大鏡』より、「宣耀殿の女御(せんようでんのにょうご)」の現代語訳です。
「なむ」の識別です。
「なむ」の識別です。
『源氏物語』の一節です。ポイントは、格助詞「の」、副詞「やがて」、動詞「とまる」、終助詞「なむ」です。
「真実(まめ)」「真目(まめ)」ということばから来ている説があります。もともとの性質が「まじめ」であるというのが根本的な意味ですが、表面的な態度について使用することもあります。「物品」について用いている場合には、「実用的」と訳しておきましょう。
助動詞「つ」に、願望を示す終助詞「しか」がついて、さらに、詠嘆を示す終助詞「な」がついたものだと言われています。単純な希望(願望)というよりは、実現が困難なことや、普通に考えると不可能なことについて、「~したいものだなあ」と望む場合に用いられます。ベースとなっている終助詞「しか」だけで「願望(希望)」を示すのですが、「しか」は、過去の助動詞「き」の連体形「し」に、疑問や感動(詠嘆)を表す「か」がついたという説があります。
『枕草子』の一節です。ポイントは、副詞「いかで」、助動詞「けり」、動詞「見ゆ」、連語「にしがな」、動詞「おぼゆ」です。
ラ変動詞「あり」に、推量の助動詞「む」が接続詞、「あらむ」となったものから、「あ」が欠落して「らむ」となり、一語の助動詞として認識されていったものだと考えられています。「む」が主に「未来」を推量するものであるのに対して、「現在」を推量するものが「らむ」であり、「過去」を推量するものが「けむ」です。
『徒然草』の一説です。ポイントは、感動詞「あな」、副詞「などか」、助動詞「けん」、連語「なむ」です。
過去の助動詞「き」の古い未然形「け」に、推量の助動詞「む」がついて一語化したものと考えられています。過去のことを推量する場合は「けむ」、現在のことを推量する場合は「らむ」、未来のことを推量する場合は「む」を用います。
『宇治拾遺物語』より「児のそら寝」を教材にして、動詞の活用行を確認しましょう。
『宇治拾遺物語』より「ちごのそら寝」の現代語訳です。
「憂鬱」の「憂」のイメージどおりの形容詞です。動詞「倦む(うむ)」と同根のことばと考えられています。思い通りにいかないことに対しての「嫌になってしまっている状態」を示します。訳としては、「つらい・嫌だ」といったように、心情語として訳すことも多いです。
『徒然草』の一節です。ポイントは、形容詞「心うし」、動詞「おぼゆ」、連語「かちより」、動詞「まうづ」、助動詞「けり」です。
「憂し(うし)」に「心」がついたものが「心憂し」です。
『大和物語』の一節です。ポイントは、副詞「いと」、形容詞「むつかし」、形容詞「心もとなし」、敬語動詞「はべり」、動詞「参る」、完了「つ」です。
意味① 【完了】 ~てしまう・~た② 【確述・確認・強意】 きっと~・たしかに~③ 【並列】 ~たり、~たりポイント助動詞「ぬ」については、「つ」とセットで考えるとよいので、まとめたページをご覧ください。
意味① 【完了】 ~てしまう・~た② 【確述・確認・強意】 きっと~・たしかに~③ 【並列】 ~たり、~たりポイント助動詞「つ」については、「ぬ」とセットで考えるとよいので、まとめたページをご覧ください。
意味① 【自発】 自然と・ふと~② 【受身】 ~れる・~られる③ 【可能】 ~できる *主に打ち消しの文脈で使用➃ 【尊敬】 お~になる・~なさるポイント助動詞「らる」については、「る」といっしょに考えたほうがいいので、まとめたページをご
意味① 【自発】 自然と・ふと~② 【受身】 ~れる・~られる③ 【可能】 ~できる *主に打ち消しの文脈で使用➃ 【尊敬】 お~になる・~なさるポイント助動詞「る」については、「らる」といっしょに考えたほうがいいので、まとめたページをご
意味① 【使役】 ~させる② 【尊敬】 お~になる・~なさる・~ていらっしゃるポイント助動詞の「しむ」は、「す」「さす」といっしょに考えたほうがよいので、まとめたページをご覧ください。