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akira_shuji’s diary https://akira-shuji.hatenablog.com

男性として生きるトランス男性(FtM)なら、男性学で考えてみては? トランス当事者の本や、男性ジェンダーに焦点を当てた映画の紹介もします。

Hi, I'm a trans man in Japan. Akira Shuji.

周司あきら
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2021/10/09

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  • 『男たちの意識革命』が記録するアメリカの男性解放運動

    アンチフェミニズム的な男性運動やバックラッシュについて調べていて、朝日新聞の編集委員を務めていた下村満子さんの『男たちの意識革命』(『アメリカの男たちは、いま』)は抜群にいい資料だと感じました。 1970・80年代のアメリカの男性解放運動について書かれた本。とにかく人に会って話を聞き、日時・場所・固有名詞を記録してくれているのだからありがたい!検索の仕方が悪いのでしょうけれど、その頃の情報はほとんど見当たらないので……。 男性の権利を求める運動=Men’s Rights Activism(MRA)といえば、今ではトランス差別の文脈で使われる”TRA”(トランスの権利活動家を反フェミニズムだと表…

  • 男性学との距離

    男性学とは、男性の当たり前を疑う学問、だと思う。 他の著名な研究者は異なる説明をしてきたけれど、少なくとも私はそんなふうに捉えている。 もともと、私は男性学という分野を遠い存在だと感じていた。というより、縁がなかった。女性学やフェミニズムの対になる存在(または補填的な存在とでもいおうか)としてそういうジャンルがあると知ったとき、端的にいえば私はまだ「女」領域で自分を捉えていたし、その後性別移行をしている最中も、お金がなくて治療のことで頭がいっぱいだった。 ようやく男性学というものに必要を感じたのは、だから私が一通り身体的な治療を済ませて、これ以上無理な節約をしなくても良さそうだと思えてからであ…

  • トランスジェンダー男性(FtM)の自伝の一人称調べ

    タイトル通り、トランス男性(FtM)の自伝やエッセイの一人称を調べました。 すぐに確認できたのは、全部で14冊でした。記者・研究者・医師らのインタビューで成り立つ本は除外したので、意外と少ない。なお、一人で複数冊刊行している場合(虎井まさ衛さんや杉山文野さんなど)は、一冊だけ取り上げました。 【俺/オレ/おれ】 なんと0人でした! 幼少期の回想シーンで「おれは、男だ」などと自覚する場面では登場するのですが、自伝全体で「俺」を使っている人は見つからなかったです。 【僕(漢字)】8人 岩村匠『性別不問。―――「性同一性障害」という人生』成甲書房、2003年 山本ヒカル『ニューボーイ』文芸社、200…

  • 『ロスジェネのすべて』読書メモ

    雨宮処凛さんが同年代の4名と対談した『ロスジェネのすべて 格差、貧困、「戦争論」』を読みました。 ロスジェネのすべて – あけび書房 「ロスジェネ」は、1970年から1984年ごろに生まれ、バブル崩壊後の1993年〜2004年に学校卒業期を迎えて就職活動をおこなった世代。 本書の冒頭は、ロスジェネと右傾化の話が繰り広げられる。雨宮さん自身が右翼団体に入ったエピソードが語られる。 「頑張れば報われる」という神話が崩壊し、「自分はいらない人間なのだ」と実感させられる日々で、何もないからこそ、国家というストーリーに流れ着いたという。ちなみに、左翼団体は専門用語ばかりで何を言っているのか分からなかった…

  • 「男性性」概念の拡張

    「男性性」とは何か。使用者によってバラバラなのが現状である。 男性性は、「masculinity」の訳語として「男らしさ」と同一視される機会が多く、例えば「覇権的(ヘゲモニック)な男性性(Hegemonic Masculinity)」という語を、「覇権的な男らしさ」と表記する媒体も見かける。 とはいえ、少なくとも私は「男性性」と「男らしさ」はそれぞれ別のものを指していると考えているし、男性学の研究者でも分けている人が多いように見受けられる。 平山亮さんは『男性学基本論文集』で、男性性とは 「男性に関するリアリティのつくられ方」ないしは「男性に関するリアリティ」 だと述べる。この捉え方だと、確か…

  • 性的応対力という尺度【改】

    他者を交えた性的関係において、「性的応対力」と呼べるような尺度が導入されると、もっと話がしやすいのになーと思うことがあります。これは、性愛感情や性的指向や性欲などとは直接的な関係のない、性の話です。これについて書いた前回のブログはとても大雑把でしたから、今回は考え方のベースとなった歴史的背景を踏まえてもう少していねいに書きました。全部で5見出し、6000字強あります。 1、性的応対力とは 性的応対力 ・・・自分が積極的に望むわけではなくとも、相手の求めに応じて、性的サービスを提供する力。その有無や程度。 ※なお、前回のブログでは「性的サービスを提供できる能力」と記述したのですが、それでは「能力…

  • 性的応対力という尺度

    他者を交えた性的関係において、「性的応対力」と呼べるような尺度が導入されると、もっと話がしやすいのになーと思うことがあります。これは、性愛感情や性的指向や性欲などとは関係のない、性の話です。 性的応対力 ・・・自分が積極的に望むわけではなくとも、相手の求めに応じて、性的サービスを提供できる能力。その有無や程度。 これを指す言葉として、性的対応力、性的応対力、性的接待力、性的適応力などを思いつきました。「接待」の場合は、「客をもてなすこと」のニュアンスがしっくりきたのですが、「性的接待」という語になると女性コンパニオンが金持ち男性の性的なリクエストに応じる、といったニュアンスが強い気がしたのでや…

  • ジュンク堂書店池袋本店で『トランスジェンダーQ&A』刊行記念フェア

    ジュンク堂書店池袋本店5階で『いちばんやさしいアロマンティックやアセクシュアルのこと』(明石書店)×『トランスジェンダーQ&A』(青弓社)刊行記念フェアを開催中です(2024年6月2日現在)。 トークイベントも6月16日(日)14:00-15:30にあります。私は出演しませんが、なかけんさん、三宅大二郎さん、高井ゆと里さんがお話しします。 6/16 なかけん×三宅大二郎×高井ゆと里『いちばんやさしいアロマンティックやアセクシュアルのこと』『トランスジェンダーQ&A:素朴な疑問が浮かんだら』出版記念トークイベントonline.maruzenjunkudo.co.jp ちなみに、私(周司)は5冊に…

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