『ノット・ライク・ディス トランスジェンダーと身体の哲学』読書メモ
藤高和輝『ノット・ライク・ディス トランスジェンダーと身体の哲学』(以文社)を読みました。 www.ibunsha.co.jp 全編通して、置き去りにされてきたトランスジェンダーの蓄積の破片を拾い集める作品になっています。読んでいる最中は非常に胸が熱くなったのですが、時間が経つとじっくり考え込んでしまいます。これまで、私はいったい何を読んで(読まされて)きたのだろう? トランスジェンダーの存在が徹底的に無視される世界。 トランスジェンダーの語りが、せいぜいシスジェンダーの尺度でしか解釈されない世界。 序章では、映画『マトリックス』とトランスジェンダーの世界観の類似を見、しかしトランスジェンダー…
2024/05/24 23:49