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貧石山人
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2021/09/13

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  • 茅舎石:ミニ水石

    水曜日だから水石を。(あらまだやっとるのかい)「茅舎石」。まあ「ぼうしゃせき」と読んでしまうけど、これ「くずやいし」なんだそうで。水石の一ジャンル。「くずや」は葛屋・葛家で、草葺[くさぶき]つまり藁や茅[かや]の屋根の家屋を指す古い言葉。瓦葺きでないから庶民や農民の質素な家のこと。藁屋[わらや]、茅屋[ぼうおく]、草屋[くさや]。しかしなんで藁や茅が葛になるのかはよくわからない。葛すら生えてるぜという誇張表現かな。「葛屋」と素直に書かずに「茅舎」にしたのは一種のスノビズムか。日本文化はけっこうこういう小細工がうざい。(こら)要するに、草葺の田舎家のような形をした石、つうことですな。自然の石に想像上の情景を紡いで楽しむのが水石の常道の一つで、田舎家を思わせる姿はそれなりの風情がある。盆栽の傍らに置いてもマッ...茅舎石:ミニ水石

  • 鉛鉱物

    亜鉛総ざらいをやったんだから鉛も、と思ったけど鉛鉱物というのはえらくたくさんある。鉛は地殻中の存在度では亜鉛や銅より少ないのに。どうも多くはガレナからできる二次鉱物みたいだけど。多すぎるので有名どころだけ挙げて誤魔化す。(おい)ガレナ(Galena方鉛鉱)PbSアングレサイト(Anglesite硫酸鉛鉱)PbSO4セルサイト(Cerussite白鉛鉱)PbCO3クロコアイト(Crocoite紅鉛鉱)PbCrO4パイロモルファイト(Pyromorphite緑鉛鉱)Pb3(PO4)3Clミメタイト(Mimetiteミメット鉱)Pb5(AsO4)3Clバナディナイト(Vanadinite褐鉛鉱、バナジン鉛鉱)Pb5(VO4)3Clリナライト(Linarite青鉛鉱)PbCu(SO4)(OH)2モットラマイト(M...鉛鉱物

  • パイロモルファイト:リン酸塩の不思議

    Pyromorphite、緑鉛鉱。Pb3(PO4)3Cl。鉛のリン酸塩だけどClがくっついてる。変なやつ。ずいぶん前、ミネラルフェスタでえらくお安くゲットしたもの。当時はあんまり感動しなかったのだけど、今回石の整理をしていたら、やけにピカピカと輝いていて、「ほお」と驚いたのです。この石は強い光だと美しくなるようで、ちょっと暗い部屋だと地味~にしているらしい。美しいクラスターがあちこちで売られているので、見慣れた人には響かないかもしれない。けど、あちきにはピカピカで美しいです。それと、何よりの魅力は、「重い」。鉛だから。ずっしりくる石はいいですねえ。和名は緑鉛鉱だけど、いろいろな色がある。結晶の形も。ぜひmindatのフォトギャラリーを見ていただきたい。百花繚乱で実に楽しいです。なんでこんなに多彩なのだろう...パイロモルファイト:リン酸塩の不思議

  • 青いフォスフォシデライト

    これが同じ石?あのフォスフォシデライト。Phosphosiderite、斜燐鉄鉱。Fe3PO42H2O。鉄のリン酸塩ですね。ヴィヴィアナイト(藍鉄鉱、Fe3(PO4)2・8H2O)と組成的にはそっくり。姿は全然違うのに。何回か書いたけど、最初この石のブレスレットを見て驚愕したのです。あんまりにもすごい色なので人工着色かと疑っていたら、原石を見つけて。それを磨いて。不思議な藤色の石だけど、青のものがあることは途中で知った。見てみたいなあと思ったものの、あんまりぱっとしないし値段も高いのでパスしていた。で、今回、ハッピーギフトさんで美しそうなのが比較的安く出ていたのでゲット。藤色と同じく、マットな質感で透明度はあまりないけど、美しい青。ところが微細に見ていくと、透明度のある美しい結晶もある。おやおや。もっとア...青いフォスフォシデライト

  • 亜鉛鉱物

    亜鉛というのはけっこう身近な感じのする金属なので、地殻中にもたくさんあるのかと思ったらそうでもない。銅と同じくらい。銅鉱物は二次鉱物も含めるとものすごく多種だけど、亜鉛鉱物というのはあんまり多くない。整理というかおさらいというか、管見に入ったものを並べてみる。【硫化】スファレライト(Sphalerite、閃亜鉛鉱)(Zn,Fe,Mn,Cd)Sウルツァイト(Wurtzite、ウルツ鉱)ZnS【酸化】ジンサイト(Zincite、紅亜鉛鉱)ZnOフランクリナイト(Franklinite、フランクリン鉱)(Zn,Fe,Mn)(Fe,Mn)2O4ガーナイト(Gahnite、亜鉛スピネル)ZnAl2O4【珪酸】ヘミモルファイト(Hemimorphite異極鉱)Zn4Si2O7(OH)2・H2Oウィレマイト(Wille...亜鉛鉱物

  • ヘミモルファイト再び

    ヘミモルファイト。Hemimorphite、異極鉱。Zn4Si2O7(OH)2・H2O。前にも一度小さなカボッションを上げたんですけど、この石の色はなんかいいなあと思っていたところ、ヤフオクでほわんとした美しい標本が出た。中国雲南省産。約26㎜。クォーツとカルサイトに混じっているためにライトブルーがボワッと拡がっていて、なんとも美しい。小さいけどカキっとした結晶もあるし、とてもいいです。そしてもう一個、ヤフオク。これも雲南省産。ドゥルージーな微小結晶が集まったもの。この色はたまりません。ヘミモルファイトには無色透明なものもあって、その手は大きな結晶があるけれど、青いのはあまり大きくならずモコモコっとした球状結晶が多い。どういうことなんでしょう。なお、mindatには、2020年頃からオハエラ産のヘミモルフ...ヘミモルファイト再び

  • リューコフェニサイト&ウィレマイト

    どうもめちゃレアらしい。リューコフェニサイト、Leucophoenicite、リューコフェニス石。Mn7(SiO4)3(OH)2。名前はギリシャ語の「(青)白い=レウコス」「赤紫=フォエニス」から。マンガン鉱床からの二次鉱物。ヒューマイト・グループ。日本でも甲賀市で出たことがあるらしいけど、レアみたいであのVECさんにもない。組成は単純なのにね。名前がよく似たのにリューコファナイト(Leucophanite、NaCaBeSi2O6F)、リューコスフェナイト(Leucosphenite、BaNa4Ti2B2Si10O30)がある。ってひどいねこれ。西洋人は混乱しないのかな。ちなみにphanは「見える」の意、sphenは「楔」の意。鉱物学をやるのには古ギリシャ語必須なんですかね。たまたまウィレマイト=珪亜鉛鉱...リューコフェニサイト&ウィレマイト

  • 虎石と段石

    なんとワンコインの水石2つ。ヤフオクです。(迷い込み始めてないか?)まずは湯の岳、虎石。横8㎝くらいの小品。峻険な峰が連なるような姿がなかなか。ちなみに台座はウッド粘土でのお手製。(暇だねえw)まだ塗装はしてない。(いいだろこのままで)湯の岳(湯ノ岳)は福島県いわき市。特に有名な産地ではないみたい。虎石というのは、黄色系と黒系の縞模様の石。なんかやな連想があるな。(しーっ)瀬田川産が有名。けれど縞々模様の石を広くこう呼ぶみたい。この石は出品者さんによると「堆積岩が斑糲岩の貫入による圧力で変化したもののよう」だそうで。また、これは「土中石」つまり土に埋まっていた石で、だからトゲトゲの形が保存されている。こういう尖った形の石は、川石ではほとんどない。水で磨かれて丸くなってしまうから。なるほど確かに。本来は横に...虎石と段石

  • ナミビアン・ジェイド

    「ナミビア翡翠」ですけど、ヒスイ輝石ではない。らしい。じゃあ何だ、といっても詳しい情報がない。mindatには何と項目はあるのに中身は空。からですよ、から。誰も知らんのかいな。VECStoneClubさんの商品説明文には、グロシュラーを主体とした岩石「グロシュラライト」だとある。ふむ。ペリドット主体の岩石はペリドッタイト、ガーネット主体の岩石はガーネタイト。グロシュラー主体だったらグロシュラライトつうわけですかね。頑火輝石主体だとエンスタタイタイトかね。(そんなんあるか?)『岩石と宝石の大図鑑』には「塊状で緑色の灰礬ざくろ石は、サウスアフリカン・ジェードあるいはトランスバール・ジェードの名前で取引されている」とある。トランスバールは南アフリカ共和国の旧称。え?そうなの?知らんかった。ナミビアはその北西の隣...ナミビアン・ジェイド

  • 地殻中の元素の構成比[メモ]

    わからないことをわかったように言うというのは誰もがしばしば行う悪癖であるけれども(君もここでやってるではないか?)自然科学のような欧州中世の教皇庁ばりのいやそれ以上の権威権力がそれを行うのは傲慢でありへたをすれば致命的な罪になるのであって、特に医学や健康などの分野においてはわずかな実験結果をもとに何々が善い悪いと大キャンペーンが展開されてそれがどうもアヤシイとなると取り返しのつかないことになる。(何の話だよ)「地殻の元素構成比」とか「クラーク数」などというのも、さもわかったように表になったりしているけれど、それは推量・仮説であって真実ではない。「クラーク数」なんかに至ってはそもそもそんな概念は正式に存在しないのにそれが真理であるかのように教科書に載って試験問題に出たりする。もっともその言葉は最近は廃止され...地殻中の元素の構成比[メモ]

  • 滝石

    一転して地味ーに。水石です。(まだやってるの?)水石の世界は「ドハ」だの「ジャグレ」だのと訳の分からないジャーゴンが飛び交っているようですけど、「滝石」は読んで字のごとく、滝のような模様がある石。岩石中に石英などの白い脈が走っていて、それが見ようによって滝に見える。これは揖斐川白倉谷の滝石。信濃美術石博物館さんから。確かに岸壁から湧き落ちる水のように見える。黒い石と白い脈の対比がなかなか。裏にも滝模様がある。これは少し滝というのは苦しいかな。「ウブ」、つまり未加工だそうで。この「ウブ」というのも水石界ジャーゴンで、未加工のことを言う言葉。「生まれたて」の「ウブ」でしょうかね。最初知った時は「はあ?」と思ったものでした。なんかやらしい感じもする。(考え過ぎじゃいw)ただ、まったく手の入っていないものだけを「...滝石

  • オーリカルサイト

    ええい、もう一丁。(人騒がせだな一記事にしろよw)オーリカルサイト(Aurichalcite、水亜鉛銅鉱)。(Zn,Cu)5(CO3)2(OH)6。亜鉛混じりの含水炭酸塩。この前上げたローザサイト(亜鉛孔雀石(Cu,Zn)2(CO3)(OH)2)と組成的には近い。つかほとんど同じじゃん。(雑)わりとよく聞くけど、商品は多くない。「オーリチャルサイト」と表記しているところも多いけれど、ギリシャ語の「銅」は「カルコス」だから、「カ」が正しい。カルコパイライトも同じ。(君も前は間違えてたでしょw)ローザサイトより少し緑がかっているかな。こちらは針状・扇状結晶でまた違った味わいがある。小さいけど、透明度のある美しい色です。銅単独の炭酸塩には有名なアズライト、マラカイトがある。似たようなものと言えば似たようなものだ...オーリカルサイト

  • コニカルサイト

    なんか天気が悪くてお散歩にも行けないから連投。皆さんもお暇でしょ?(こらこら)お次は前々から欲しかった石。コニカルサイト(Conichalcite、コニカルコ石)。CaCu(AsO4)(OH)。銅の砒酸塩は興味があったので。名前はギリシャ語の「粉」コニスと「銅」カルコスから。カルサイトとまぎらわしいからコニカルコアイトとかにしてくれればよかったのにね。明るい緑。この手の色はあるようで案外ないような。ペリドットを少し青くした感じかな。多くは球状とか針状とかで大きな結晶にはならない石みたい。美しい色なんだけどミニ標本だから老眼にはつらい。写真もピントが合わせづらい。目が悪くなるのはいやですねえ。銅の砒酸塩にはクリノクレース(斜開銅鉱)Cu3AsO4(OH)3オリーブナイト(オリーブ銅鉱)Cu2(AsO4)(O...コニカルサイト

  • コビャシェヴァイト(コビャシェフ石)

    いけませんねえ。(もう付ける薬なしだね)もう銅鉱物はやめようと思っていたのだけど、エヌズさんのヤフオクで銅鉱物のお安いミニ標本がぽこぽこと出ていたので、つい3つほど。(ついが多過ぎだろ、しかも3つって何だよ)エヌズさんあるいは石の神様に挑発されているような気がする。(妄想乙)最初は「は?銅でこんなんあるの?」と驚いた石。コビャシェヴァイト(Kobyashevite、コビャシェフ石)Cu5(SO4)2(OH)6・4H2O。名前はロシアの鉱物学者から。ポスンジャクにしろこれにしろ、ロシア名は馴れないからか奇体に感じますね。銅単独の硫酸塩。同類にはカルカンサイト(胆礬)CuSO4・5H2Oブロシャンタイト(ブロシャン銅鉱)Cu4(SO4)(OH)6ランジャイト(ラング石)Cu4(SO4)(OH)6・2H2Oがあ...コビャシェヴァイト(コビャシェフ石)

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