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  • 痛み

    ウイグルシャマンコシャック詩「アザイム」より 「痛み」(私の懐は君と共に) 先ほど「痛み」の全編の作曲が終わりました。時間を見て録音してアップします。(^_^) 2022/1/31 一連のみの作品(詩は三連まであります) 痛み01-03(第1連) on Vimeo (一) 夜に服を着たまま寝てしまった者 小道に危険な灰を撒き散らしていく者 素足で砂に詩を書く者 赤から黄を分けた者 顔を洗わずに朝餉(あさげ)を摂る者 逢魔が時にアッラーを愛することから 解放されなかった者 死は君たちの傍らをすり抜けていった 見たのか かつて 私は句読点のない場所で生きていた 紙にある黄ばんだシミを唾で拭いたまま…

  • 痛み01-03(第1連)

    タヒル・ハムット・イズギル氏の詩「痛み」の第1連の作曲が完了しましたので、ここにアップしておきます。新たに最初から録音し直しました。 第一連(01-03) 痛み01-03(第1連) on Vimeo 夜に服を着たまま寝てしまった者 小道に危険な灰を撒き散らしていく者 素足で砂に詩を書く者 赤から黄を分けた者 顔を洗わずに朝餉(あさげ)を摂る者 逢魔が時にアッラーを愛することから 解放されなかった者 死は君たちの傍らをすり抜けていった 見たのか かつて 私は句読点のない場所で生きていた 紙にある黄ばんだシミを唾で拭いたまま その古い紙 そして死ぬ間際の黒いインクの愛おしい香りの 何という柔らかさ…

  • 痛み01-02

    タヒル・ハムット・イズギル氏の詩「痛み」の01から02までの部分への作品です。(^_^) 今日はここまで作曲して録音しました。急がずまた続きを思いつき作曲ができたらアップします。(^^ゞ 痛み01-02 on Vimeo 第一連の冒頭~中間部分01-02 夜に服を着たまま寝てしまった者 小道に危険な灰を撒き散らしていく者 素足で砂に詩を書く者 赤から黄を分けた者 顔を洗わずに朝餉(あさげ)を摂る者 逢魔が時にアッラーを愛することから解放されなかった者 死は君たちの傍らをすり(通り)抜けていった 見たのか かつて 私は句読点のない場所で生きていた 紙にある黄ばんだシミを唾で拭いたまま その古い紙…

  • 痛み「私の懐は君と共に」

    ウイグルシャマンコシャック詩「アザイム」より 「痛み」(私の懐は君と共に) 痛み01 on Vimeo 第一連の冒頭部分 夜に服を着たまま寝てしまった者 小道に危険な灰を撒き散らしていく者 素足で砂に詩を書く者 赤から黄を分けた者 顔を洗わずに朝餉(あさげ)を摂る者 逢魔が時にアッラーを愛することから解放されなかった者 死は君たちの傍らをすり抜けていった 2009年1月 ウルムチ 原詩:タヒル・ハムット・イズギル 日本語編訳:むかいだいす、河合眞 (詩集「聖なる儀式」より) 作曲:historyninjin 2022/1/28 詩の全文

  • 午睡

    むかいだいすさんTwitterリンク https://mobile.twitter.com/muqeddes100/status/1480141217837219843?t=k7SD9jQ39jL1VslKvZSJOA&s=19 午睡 on Vimeo 「午睡」 陽光で乾いてしまわない 雨で溶けてしまわない 寒さで固まってしまわない 風で飛び散ってしまわない 大きくなって道を外してしまわない 運命の定めより早く死んでしまわない 綺麗な子がやってきた 2016年3月 ウルムチ 原詩:タヒル・ハムット・イズギル 日本語編訳:むかいだいす、河合眞 (詩集「聖なる儀式」より) 作曲:historyni…

  • ダスマン(長編叙事詩)「片思い」三部作

    ◆オープニング「私が一歳半の時」 https://ninjinmusic.hatenablog.com/entry/2022/01/01/191558 ◆君への思い「私は待ち侘びていた」 https://ninjinmusic.hatenablog.com/entry/2022/01/26/021801 ◆エンディング「私はすでに死んだもの」 https://ninjinmusic.hatenablog.com/entry/2022/01/26/030103

  • 私はすでに死んだもの (「片思い」終章)

    私はすでに死んだもの on Vimeo ダスマン(長編叙事詩)「片思い」 終章エンディング楽曲 「私はすでに死んだ者」 (作曲者が歌っている歌詞) 君は私を細い一本の 糸として知るがよい 一束の朦朧とした 光として知るがよい 口から洩れ出す一瞬の 子音として知るがよい 君は私を細い一本の 糸として知るがよい 一束の朦朧とした 光として知るがよい 口から洩れ出す一瞬の 子音として知るがよい 相手がいない片思いの 者として知るがよい 私はすでに死んだもの 再び戻ることはない あてどなく彷徨う旅路を 終わらせると知るがよい 私はすでに死んだもの 再び戻ることはない 耐え難い惨めな思いを 持ち去ると知…

  • 私は待ち侘びていた

    私は待ち侘びていた on Vimeo 「私は待ち侘びていた」 (作曲者が歌っている歌詞) 凍てつく長い冬の夜に 私は待ち侘びていた 気を失った木の枝先で 垂れ下がった氷柱の中で 君が一人出てくるのを 凍てつく長い冬の夜に 私は待ち侘びていた 毒を持つ棘の先端で 狂おしい吹雪の背中で 君が一人出てくるのを 凍てつく長い冬の夜に 私は待ち侘びていた 憂鬱な雪の華の鋭い鋒先で 迷える老いた烏の翼の先で 君が一人出てくるのを 君が一人出てくるのを 凍てつく長い冬の夜に 私は待ち侘びていた 凍てつく長い冬の夜に 私は待ち侘びていた 原詩:タヒル・ハムット・イズギル 日本語編訳:むかいだいす、河合眞 (詩…

  • ホータンの石

    Twitterにむかいだいすさんが投稿されたウイグルの詩に作曲しました。どこまで詩の世界に近づけたか分かりませんが載せておきます。 ホータンの石 on Vimeo 強制収容所につれていかれ17年の刑を言い渡されたウイグルの詩人Gulnisa Imin Gulxan氏の詩へのメロディー 【作曲者が歌っている歌詞】 兄は痺れた疲れたその手で ひたすら希望を掘る 兄は痺れた疲れたその手で ひたすら命を掘る 家にいる待ちくたびれた 女子供たちの期待をひたすら掘る 掌に握られたホータンの石が 掌で静かに彼を見つめている 掌に握られたホータンの石が 恥じらいながら静かに彼を見つめている 兄の痺れた疲れたそ…

  • 私は待ちわびていた

    タヒル・ハムット・イズギル氏のダスマン(長編叙事詩)「片思い」の中から詩の一部を抜粋し、曲をつけました。 先ほどできたばかり。下書きです。真夜中に自然に目が覚めたときは、大抵YouTubeで国際情勢や歴史関連のニュースなどを見ているのですが、ふとした瞬間に心のなかにメロディーがわき上がってきて、聞き流して忘れてしまうことも多いのですが、メモして眺めて言葉を探すこともあります。 詩は次の部分です。 厳冬の長い夜に 気を失った木の枝先で待ち侘びて 垂れた氷柱の中で待ち侘びて 毒を持つ棘の先端で待ち侘びて 狂おしい吹雪の背中で待ち侘びて 憂鬱な雪の華の鋭い鋒先(ほこさき)で待ち侘びて 迷った老いた烏…

  • 片思い、終章

    タヒル・ハムット・イズギル氏の長大な詩「片思い」の最後の部分を短い歌にしました。 そのうち録音しようと思います。どんな風に作曲しているのか、ほんの少しだけ足跡をご紹介しますね。(^_^) といっても下書きの楽譜をお見せすることぐらいしかできませんが。(^^ゞ これです。 メロディーが先に出てきました。何について作曲しようとは初め考えていませんでした。哀切なメロディーだなということは感じていました。微細な音使いを何度もやり直したり訂正したりしました。最終的には楽譜の外れに小さく書いた小節が最終案になる予定です。(^_^) そうこうしているうちに、このメロディーに合う詩は何だろうとごそごそ本をめく…

  • 「無限」part2

    前掲の「無限」をアレンジしてpart2を作りました。お聞きください。タヒル氏は「それでも私は鎖に繋がれた犬のように安心している」とうたっているが、果たして本当に安心しているのだろうか、ある面真実かも知れないが、他方私の目には逆説的な表現のように映る。 無限part2 on Vimeo 「無限」part2 私は言葉から意味を探し求め 言葉を失った悪夢から目覚める 弟子はとっくに死んでしまっている ジンが既に消えてしまっている 私は羊の糞 カザフ人の羊飼いの 手の中の糞かもしれず 自分が他人の運命を 決められると感じる 私は丸の中の曲線 私は老木の若い年輪の中 私は夕焼けの光の輪の中 私は指紋の中…

  • 浮遊するものに関する随想

    夜の歌 on Vimeo タヒル・ハムット・イズギル氏の詩のなかに出てくる「浮遊するもの」について少し書いておきます。 下記の二つの詩のなかに「浮遊するもの」が登場する。一つは「埃」であり、もう一つは「幼い娘たち」である。 ◆浮遊する「埃」(夏は一つの陰謀) https://ninjinmusic.hatenablog.com/entry/2021/09/12/204956 ◆浮遊する「幼い娘たち」(夜の歌) https://ninjinmusic.hatenablog.com/entry/2022/01/10/235404 どちらも所在は空中にある。空中にあるということから想像を逞しくすると…

  • 夜の歌

    夜の歌 on Vimeo 「夜の歌」 私は私たちの中で一番の間抜け 闇の由来など気にも留めない (闇の由来など気にも留めない) 気温が上がった時に 金魚が閉じ込められた氷の塊を思い出す (氷の塊を) 私たちを動かすスープが 私も動かし続ける 家で天塩を(に)かけて育てた飛べる子羊を 悦に入りながら締めている時に 幼い娘たちが頭の上を浮遊し見つめている 焦げた山の麓に 容易く咲くメロンの黄色の花が 夜の歌声が止んだ時には独りになってしまう 口から火を吹く白い雀が 黄色いなつめの上で物思いに更けながら仰向けに横たわる 私たちにはこのような決まりがある (私たちにはこのような決まりがある) 誰かの寿…

  • 「都市の夜」

    都市とは近代都市として存在するウルムチのことでしょう。ウルムチのことを様々な表現で言い表しているが最後に、自分の敵は己れ自身であると結んでおり、興味深く読むことができます。 [都市の夜 on Vimeo 「都市の夜」 空港から 駅から バス停から 流れ出る無数の人が 狂ったように都市に飛んで行く 地面に勢いよく撒かれた汚水のように吸い取られる けれど 私は歩いてその夜の近くに行く 輝きながら私の目の前を過ぎて行く 頑固な通りと怒りっぽいバス 腰を屈めたビル群 睨みつける街灯 乱れた道 侘しい塵 美しい牢屋と剥き出しのセメントの柱 私は来た いつも来るように まるで誰もが離れていなかったかのよう…

  • 「無限」

    言葉で表すことのできるものは無限であるがゆえに、私はウイグル語で詩を書き記す・・・ 無限 on Vimeo 「無限」 私は言葉から意味を探し求め 言葉を失った悪夢から目覚め 早口で喋ることに慣れ 背中に羽が生え出ることを恐れ 雀のケバブが好きな娘たちを ホータンの夜のバザールで見かけて 空が大きなドームであることを信じる 私は一人の割礼されたムスリム タリム盆地を女の子宮に例える この例えを疑っては苦しむ 国を出ることなく四十五歳になろうとしている一人の民 国境という言葉を死という言葉のように思い 可笑しい状態で元気になる 古代から取り残された一人のシャーマンかもしれない 弟子はとっくに死んで…

  • 「身体」

    よくわかりませんが、推測するとするならば、中共の共産主義洗脳過程で、唯物弁証法を強要された集会の悲惨で非生産的な状況を詩に綴ったものでないかと思います。最後は「石」にならなければ耐えられない世界なのでしょう。 身体 on Vimeo 「身体」 亡命した水と 流離(さすら)いの集会 徹底したぶつかり合い 見知らぬ抱き合い 氷のように寄り添い 果てしなく踏み躙(にじ)られることに 静かに転がることに 静かに丸くなることに そして 結果なく忘れられることに しまいに 沙は石と化した 1998年3月 カシュガル 原詩:タヒル・ハムット・イズギル 日本語編訳:むかいだいす、河合眞 (詩集「聖なる儀式」よ…

  • 「崩壊過程」

    タヒル・ハムット・イズギル氏の詩「崩壊過程」へのメロディーです。ウルムチでタヒル氏がおそらく教職に就いておられた時代のことをしたためたものと思われます。中共による思想的統制と弾圧の中での葛藤が描かれているのではないかと考えられます。 音楽動画にはシュールレアリズムの広島県出身の靉光(あいみつ又はあいこう、本名石村日郎)の1938年の作「眼のある風景」を選びました。 崩壊過程 on Vimeo 「崩壊過程」 1 一つの目がもう一つの目に話しかけていた その真ん中を(私は)通った 言葉は私にぶつかってこなかった 私も彼らに触れていない 二つの目が互いを見られれば良いのに 2 学生たちが私の口に入っ…

  • アッラーへの呼びかけ

    アッラーに呼びかけた詩を集めてみました 私は愛する方の中にいる on Vimeo ◆「アッラーが巡り合わせた故に」 https://ninjinmusic.hatenablog.com/entry/2021/05/29/122913 ◆「千夜一夜」 https://ninjinmusic.hatenablog.com/entry/2021/10/18/070504 ◆「川辺にて」 https://ninjinmusic.hatenablog.com/entry/2022/01/08/225454 ◆「光の中の祖国」 https://ninjinmusic.hatenablog.com/entr…

  • 川辺にて

    川辺にて on Vimeo ◆川辺にて◆(原題:「川」) 静かで清涼な水面に一片の黄色と一瞬の熱風を見た重みは私の肩にのしかかった 静けさは昨日から来た重みは水に似る ああ アッラーよ独り いかに耐えらるか 緑の川岸にいても心は全く空っぽ 原詩 タヒル・ハムット・イズキル(詩集「聖なる儀式」ムカイダイス+河合眞編訳より)作曲 2020/6/4 historyninjin 詩の一部に手を加えました・・・3行目「重みは」→「その重みは」8行目「川岸に」→「川辺に」このことから題名を「川辺にて」としました。

  • 「光の中の祖国」(=続「私の居場所」)

    牢獄のような環境の中にあるウイグルの親子 光の中の祖国 on Vimeo 「光の中の祖国」 アッラーよいつまでなのですか 私を忘れているのですか とこしえにこの痛みは続き悲しみを抱き続ける アッラーよいつまでなのですか 私を忘れているのですか とこしえにこの痛みは続き悲しみを抱き続ける いつ私は行ってあなたの顔を見ることができるのか 光の中に祖国はいつ立ち現れてくるのだろう アッラーよいつまでなのですか 私を忘れているのですか とこしえにこの痛みは続き悲しみを抱き続ける とこしえにこの痛みは続き悲しみを抱き続ける 悲しみを抱き続ける 作詞・作曲 historyninjin 2022/1/8 「…

  • もう一つの「私の居場所」への随想

    私の居場所 on Vimeo ◆プロローグ 前に書いた「私の居場所」への随想の延長上に、もう一つの「私の居場所」への随想をここに置いておこうと思います。 前に書いた随想の末尾に私は「いつ、私は行ってあなた(神)の顔を見ることができるのだろうか」と書きました。 書かざるをえなくてそこに書きおきました。 本当は書くつもりはなかったのですが、もう一人の私が私の中から現れて書いてくれと言った気がしたのです。最初ほんの少し躊躇しましたが、押し出されるように書いておくべきだと思い、書きました。 この言葉の原典(根拠)は旧約聖書にあります。旧約聖書の詩篇第13篇。そこにはこうあります。 主よ、いつまでなので…

  • 「私の居場所」への随想

    私の居場所 on Vimeo タヒル・ハムット・イズギル氏の詩「私の居場所」という詩を歌い続ける内に私の中に去来した様々な思いを自由に集めて一言一言に対してその意味を探って思ったことを随想の形にしました。 「私の居場所」 ◆ここは 町の斜め東の名前が多くの人々の記憶に張り付いた眠くなる場所 ・・・町の名はウルムチ決して「眠く」なるような場所ではないが、敢えて眠いという言葉を用いて、その反対の無念さを表そうとしているように、私には聞こえる。 ◆私は誓える世の中でこのような場所があることを魚は知らないここはまた角のある風の巣窟 ・・・私たちが対峙している世界と無縁な世界があると仮定してみよう、そう…

  • 私が一歳半の時

    私が一歳半の時 on Vimeo「私が一歳半の時」 原詩:タヒル・ハムット・イズギル (2015/12/31ウルムチ) 日本語編訳:むかいだいす、河合眞 作曲:historyninjin 2022/1/1 原詩は詩集「聖なる儀式」より長編叙事詩(ダスマン)の「片思い」よりの抜粋。片思いの第3連からその一部を抜粋してその内容より「私が一歳半の時」と表題をつけ、その詩に作曲したもの。 ◆詩「私が一歳半の時」 私が生まれて間もない頃 父と三人の兄が戦で死んでいった 母は「私たちは空から滴り 大地から芽生えた」と言っていた 私はこの言葉を理解できなかったにしろ この言葉を信じていた そして(この)出来…

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