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matsubockrin 子どもの本棚 https://matsubockrin.hatenablog.com/

絵本と児童文学、子どもの世界のあれこれを。読んで良かった本の事を中心に、子どもや育児のいろいろを書いていきたいと思います。

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2021/04/28

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  • しろぶたくん『なにをたべてきたの?』

    お腹が空いたしろぶたくんが、食べ物を探しに行きます。 赤いりんご、黄色いレモン、緑のメロン、紫のぶどうを食べて、しろぶたくんの体の中にはきれいな色の玉が並びます。 まだまだお腹が空くので、ぴかぴかの石鹸を見つけて食べると、お腹の中で泡がぶくぶくしてきました。 きれいな線で描かれたしろぶたくんのお腹の中で、食べたものが鮮やかな色の玉になっています。 最初はイライラ怒っている様子だったのに、ひとつふたつ食べていくと、しろぶたくんの表情も明るくなって、元気が出てきます。 そして食べた物が増えると、体も伸びて、大きくなっていきます。 とてもシンプルで、「食べたら増える」という繰り返しが、子どもにもわか…

  • やっちゃダメって言ってるのにやっちゃう話

    11歳の娘は小さい時から落ち着きがありません。 ちょこまかしていて、公園に行ったら、瞬きしている間にどこかへ行ってしまいます。 さっきまでそこで遊んでいたのに、振り向いた瞬間、別の場所で遊んでいたりします。 大きくなった今もあんまり変わらず、もう6年生なのに、公園に行くと水に放たれた魚みたいにいなくなります。 目に入ったものは何でも触ってみたくなっちゃって、宿題を取りにランドセルまで行ったのに、戻ってくる途中にあるもの全部に引っかかって、なかなか戻って来ません。 調理中のフライパンをちょっと揺すってみたいけど、「危ないから触らないでね」と母に言われても、そっと手を出し、揺すって怒られます。 弟…

  • 昔も今もおもしろい『はれ ときどき ぶた』

    最近はお姉ちゃんの影響で、角川つばさ文庫の『怪盗レッド』や『少年探偵 響』ばかりを読んでいる3年生の息子。 図書館へ行ってもつばさ文庫ばかりを借りてきて、児童書は借りるものの、あまり手をつけません。 アニメのコナンも大好きだし、冒険や推理ものはおもしろいのだと思います。 ライトノベルは文章も読みやすいし、挿絵もアニメ的でなじみやすい。 夢中で読んでいる姿を見ると、それもいいかなと思うのですが、母としてはまだまだ児童書も読んで欲しいのです。他にもおもしろい本はいっぱいあるよ、と。 そんなプチ刺激に慣れた3年生が読むのにぴったりかなと思ったのが、『はれときどきぶた』です。自分が小学生の頃の定番で、…

  • 恐竜も人間も同じ舞台『せいめいのれきし』

    宇宙に太陽が誕生し、地球が出来、生命が誕生して、現在の私たちの生活になるまでの歴史を、わかりやすく説明してくれます。 第1幕から第5幕までの劇仕立てになっていて、初めは三葉虫などがいた古生代、次に恐竜の生きた中生代、そして哺乳類が台頭してきた新生代へと舞台が変わっていきます。 人間が登場してからは、作者の住むアメリカ大陸へと舞台が移ります。 開拓者が土地を整えていくところから、人が家を作り、家族を作っていく一生を追い、次に一年の季節の移り変わりから一日の日の移ろいと、時間の単位が小さくなっていきます。 太陽が生まれた頃から恐竜の生きた時代を経て、自分たちが生きる一日につながっていく事で、地球の…

  • 風まかせの旅人『ふらいぱんじいさん』

    大好きな卵を焼く仕事を、新しいめだまやきなべにとって代わられたふらいぱんじいさんが、自分の役目を探すために外の世界へ飛び出します。ジャングルでヒョウやサルに捕まったり、海で嵐に巻き込まれたりと大冒険をしながら、自分が必要とされる場所を探しに行きます。 ふらいぱんじいさんの意思とは関係なく巻き込まれていく冒険が、次から次へと展開して子どもたちを飽きさせません。狭い台所しか知らなかったじいさんが旅で出会う景色は、砂漠や海などスケールの大きなものばかりです。大きな場所で小さなフライパンが四苦八苦している様子がおもしろく、途中で出会う生き物もまた、フライパンの事を知らないので、勘違いが生まれます。 で…

  • 友情だけじゃない『アレクサンダとぜんまいねずみ』

    人間に嫌われ、いつも追いかけられているねずみのアレクサンダは、ぜんまい仕掛けのねずみウイリーに出会い、友達になりました。ウイリーは大好きだけど、人間に可愛がられる彼が羨ましく、自分もぜんまいねずみになりたいと願います。 ある日アレクサンダは、庭の隅にいる魔法のトカゲの話を聞きます。満月の夜、紫の小石を持っていくと、生き物を他の生き物に変えてくれるのだそうです。 アレクサンダはぜんまいねずみになりたくて、紫の小石を探しますが、見つかりません。すると、物置の隅で箱に入れられ、捨てられそうになったウイリーを見つけます。 嫌われ者のねずみと人気者のおもちゃのねずみという、境遇の全く違う二匹が、初めてで…

  • もしもあったら何をしよう?『おおきな きが ほしい』

    庭に大きな木があったら、はしごをかけて登っていって、自分だけの小屋を作りたいな。台所でホットケーキが焼けるし、高い所は見晴らしもよくて、夏は涼しいかもしれない。秋は落ち葉の掃除を鳥が手伝ってくれるかもしれないし、冬はリスがくるみを持って遊びに来てくれるかも。 そんな「もしも」の子どもの夢が、たくさんつまったかわいいお話です。 男の子が大きな木に登って行く所から、ページの向きが変わります。 左右の見開きページから上下の見開きになって、ページをめくる度に上へ上へと登って行きます。 登った先には空の広がりがあり、下を見れば小さくなった家とお母さんがいます。 まるで本当に大きな木に登ったかのような気分…

  • やってみたい!が いっぱい詰まった『ひとまねこざると きいろいぼうし』

    今では“おさるのジョージ”として有名な、ひとまねこざるの1作目です。黄色い帽子のおじさんに連れられて、アフリカから街へやって来たジョージが、次から次へと騒動を起こします。 船ではカモメの真似をして飛んでみたら海へ落っこちて、おじさんの家では電話がおもしろくて消防車を呼んでしまい、怒られて牢屋に入れられてしまったけれど窓から抜け出し、電話線を伝って風船の束で空を飛んで行きます。 目の前の事、目に見えた事を何でもやっちゃう。誰かに似ていると思ったら…うちの子です。 さすがにカモメの真似をして飛んだりはしないけど、気になったものについつい手を出してやってみたくなっちゃうのは、子どもたちにそっくりです…

  • 古き良き昔話『3びきのくま』

    女の子が森の中で迷子になってしまいました。帰り道をいくら探してもみつかりません。すると一軒の小さな家をみつけました。中に入ってみると、テーブルの上には大きいスープ、中くらいのスープ、小さいスープが置いてありました。女の子は小さいスープを食べ、小さいイスに座って、小さいベッドで眠ってしまいました。でもそこはクマの親子の家だったのです。 緑の表紙に3匹のクマが並ぶ姿はインパクトがあり、中を開くと挿絵がまた迫力満点です。子どもの頃はクマがちょっとリアルで怖かったけど、絵本全体から漂う外国の雰囲気や、心地好さそうな家の中が、なんとなく素敵だなと思っていました。 物語は非常に素朴で、大・中・小の物の比較…

  • 初めての 絵探し絵本『きんぎょが にげた』

    大きな金魚鉢から、きんぎょが一匹逃げました。カーテン、お花、キャンディなど、日常にある物の中に逃げ込んで、どこへ行ったか探します。小さな子ども向けの、かわいい絵探し絵本です。 五味太郎さん独特の色彩が紙面いっぱいに広がっていて、眺めているのも楽しくなります。初めは似たような形、似たような色から探していきますが、そのうち部屋の風景の一部になっていたり、たくさんのおもちゃの一つになっていたりと、だんだん物に紛れていくと、意外と大人も迷います。 色とりどりの物の中に入っても、きんぎょが浮かずに馴染んでいるのは、紙面全部の色のバランスがいいからなんだろうなと思います。安定の色合いを、安心して子どもに見…

  • あかちゃんだって つまんでパク!『くだもの』

    ぶどう、なし、りんごなど、普段目にする果物が、本物そっくり、それ以上に美味しそうに描かれています。果物まるごと描かれていて、次に食べやすくむかれた形で「さあ どうぞ」と差し出されます。思わず「ありがとう」と受け取って食べたくなるくらい美味しそう! 1歳前後の娘も息子も、姪っ子も友人の子も、みんなつまんでパクッもぐもぐもぐ…と食べるまねをしていました。 だんだん食べられる物が増えて食が広がり、果物もたくさん食べて、美味しいものがわかって来たころ。 食への興味もうれしいですが、それより何より、本の中の果物を口に入れるごっこ遊びを自然としたこと、もぐもぐしながら「おいしいね」と笑い会えた瞬間、鳥肌が…

  • ちょっとかして!『ねずみくんのチョッキ』

    おかあさんが編んでくれた赤いチョッキを、うれしそうに着るねずみくん。素敵なチョッキに「ちょっときせてよ」とお友達が次々に着ていくと…。 シンプルなモノクロの絵に、ねずみくんのチョッキだけが赤く目立っています。小さなねずみくんの着ていた小さなチョッキが、アヒル、サル、ライオンと、着る動物が変わるたびに、チョッキもすこしずつ変化します。 繰り返しの楽しさと、「ちょっとかして」という気持ちの共感、チョッキを借りて着た動物たちが、みんな誇らしげな表情なのも楽しくなります。 大きくなったモチーフは、たいてい元に戻ることが多いのですが、ねずみくんのチョッキはそのままです。 だけど最後のちょっとひねった結末…

  • お姉ちゃんってこんな気持ち『あさえと ちいさい いもうと』

    あさえにはちいさい妹がいます。とことこ歩く、かわいいあやちゃんです。 お母さんが出かけてしまって、あさえはあやちゃんと二人で外で遊ぶことにしました。道路にチョークで線路を描いてあげると、あやちゃんは大喜びです。もっともっと喜ばせたくて、あさえが夢中で線路を描いていると、いつの間にかあやちゃんがいなくなっていました! 子どもの頃初めて読んだ時、自分の事が書かれているのかと思うくらい、びっくりしたのを覚えています。自分がちょうどあさえと同じくらいの頃、ちょうどあやちゃんくらいの妹がいて、薄茶色の柔らかい髪の毛や、水玉模様のかわいい服など、本当にそっくりでした。 そして本当に妹って、ぱっといなくなる…

  • 幸せな変身!『どろんこハリー』

    黒いブチのある白い犬のハリーは、お風呂が大嫌い。ある日、お風呂にお湯を入れる音がしてきたので、急いでブラシを庭に隠して逃げ出しました。 街に出たハリーは、工事現場で遊び、機関車の橋の上でススだらけになり、石炭トラックの上で遊んで真っ黒になりました。今では白いブチのある黒い犬です。 遊び疲れて家に帰ると、家の人は誰もこの真っ黒な犬がハリーと気づきません。 逆立ちしたり、宙返りしたり、いつもの芸をたくさんしても全然だめ。ハリーは悲しくなってとぼとぼ外へ出ようとしますが、突然、庭に隠したお風呂のブラシを思い出します! 古今東西、老若男女、変身するお話はみんな大好きですね。仮面ライダーやプリキュア、シ…

  • 他の子とは違う? 『スイミー』

    小さな魚のスイミーは、たくさんの兄弟と暮らしています。みんな赤いのに、スイミーだけ真っ黒。でも泳ぐのがとても早かったので、スイミーだけマグロに食べられずに逃げました。 ひとりぼっちで泳いでいると、今まで見たこともなかった海の景色に出会います。大きな伊勢海老や昆布とわかめの林、長い長いうなぎなど。そしてスイミーと同じような、小さな赤い魚の群れに出会います。大きな魚を怖がっている仲間たちに、スイミーはあるアイデアを提案します。今度こそ大きな魚に負けないように、みんなで力を合わせる方法です。 自分の中の遠い記憶では、スイミーは一匹だけみんなと違って真っ黒で、でもそれを生かして活躍する、というお話だっ…

  • なぞなぞのすきな女の子

    子どもってなぞなぞが大好きですよね。自分で答えるのも好きだけど、問題を出すのも大好き!ひとつ覚えると問題を出して、「う~ん」と考えている顔を見て満足そう。「それってダジャレじゃ…」って答えにも、得意になって教えてくれるのでおもしろいです^^ なぞなぞのすきな女の子も、あんまりなぞなぞを出すのでお母さんがお手上げになり、一緒になぞなぞをしてくれる人を探しに出かけます。 途中おなかを空かせたおおかみに出会うのですが、女の子は得意のなぞなぞを出し、おおかみは考え込んでしまいます。 おまぬけおおかみと、機転の利いた女の子のやり取りがユーモラスで、子ども達は大喜び。最後はまるで昔話にあるようなぴしゃりと…

  • ふたりはともだち

    がまくんとかえるくんの小さな友情のお話が5つ入った短編集です。 教科書に取り上げられている『おてがみ』のお話が入っているのが『ふたりはともだち』で、他に『ふたりはいっしょ』『ふたりはいつも』『ふたりはきょうも』の4冊があります。 どのお話も、がまくんとかえるくんがゆったりと丁寧に生きていて、二人の関わり方もすごくシンプルです。 相手がいると楽しいし、元気がなければ悲しいし、おいしいものがあったら一緒に食べたいのです。 好きだから一緒にいたい、好きだから悲しませたくないという思いは、おなかが空いたからごはんを食べて、眠いからねる、といった、がまくんとかえるくんの生き方そのもの。 だからこそ、子ど…

  • エルマーのぼうけん

    言葉を話す不思議な猫から、どうぶつ島に囚われたりゅうの話を聞いたエルマーは、かわいそうなりゅうを助けに行くことにしました。そのりゅうはまだ子どもで、うっかりどうぶつ島に落ちてしまったところを動物たちに捕まってしまい、囚われて、川の橋渡しとして働かされていました。 エルマーはたった一人で船に忍び込んで島へ渡り、猫の話を思い出しながら歩きます。途中、侵入者を嫌う動物たちから何度も脅されますが、その度に素晴らしい機転でかわし、りゅうを助けに進みます。 小さな子が読む、初めての冒険の物語にぴったりです!不思議な猫から聞く不思議などうぶつ島やりゅうの話は、日常とかけ離れたファンタジーの世界に、子どもたち…

  • かいじゅうたちのいるところ

    いたずらっこのマックスは、かいじゅうみたいに大暴れするので、お母さんに叱られて、寝室に閉じ込められてしまいます。すると突然床から木が生えて森になり、波が打ち寄せて船が現れると、マックスは長い航海に出てかいじゅうたちのいる所に辿り着きます。 かいじゅうたちはマックスを見つけると大きな声を出して怖がらせますが、マックスが怒鳴り、睨み付けると恐れ入ってしまい、自分たちの王様して一緒にたくさん遊びます。 今はあまりないかもしれませんが、昔は叱られるとどこかに閉じ込められる、という事がよくあったと思います。そういえば私も何度か押入れに閉じ込められました。 真っ暗でひとりぼっちで、怖くて寂しいのですが、だ…

  • からすのパンやさん

    いずみがもりの木の上に、カラスのパンやさんがありました。 夫婦でお店を切り盛りしていましたが、4羽のかわいい子どもが生まれてからは、お世話で仕事もままならず、パンを焦がしたり、お店が汚れたりで、すっかりお客さんがいなくなってしまいました。 貧乏になったカラス家の子ども達が、おやつに出来損ないのパンを食べていると、周りの子ども達が「おいしそう!」と興味津々。 パンを買いに来る小さなお客さん達の為に、カラス一家は知恵をしぼって、たくさんの種類のパンを作ります。 かこさとしさんの絵本には、細かな物や人がたくさん出てきます。 『だるまちゃんとてんぐちゃん』では、だるまちゃんの為に家中の帽子や履物を広げ…

  • 11ぴきのねこ

    懐かしい『11ぴきのねこ』のお話です。子どもの頃、11匹のねこ達のとぼけた顔がかわいくて大好きでした。が、「なぜ11ぴきなんだろう?」と思っていました。 でもきっと、とらねこ大将1匹ではダメで、大将の他3匹くらいでも面白くなくて、その他10匹のねこ達がいるからこそ面白くなるのかなと思います。11匹がみんな腹ペコで、みんなで遠くの海にいる大きな魚を捕まえる野望を持ち、作戦をたて、何度も失敗をする姿は、なぜかとてもユーモラスです。 そしてこのねこ達の一番の魅力は、大きすぎる野望を持ったり、ダメと言われた事をみんながちょっとやってしまう所。いい子でないのが魅力なのです。しかも11匹全員。 それで困っ…

  • 14ひきのひっこし

    お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんと10匹の子どもたち、合わせて14匹のねずみ一家の引っ越しです。新しい家を探しに森の奥へと進みますが、途中天敵のいたちに出くわしたり、流れの速い川を渡ったりと危機を乗り越えて、ついに素敵な木をみつけてみんなで家を作ります。 ねずみ達がとても健気でかわいくて、時々クスっと笑ってしまいます。 人間と同じように服を着て、同じように失敗したり助けたりしている様子が丁寧に描かれているので、とても身近な家族のお話に思えます。 昔は当たり前だった、おじいちゃんおばあちゃんがいる生活、たくさんいる兄弟は、ひと昔前の大家族を再現しているのかもしれません。さらに自給自…

  • だるまちゃんとてんぐちゃん

    小さいだるまちゃんは、お友達のてんぐちゃんが持っている物が何でも欲しくなってしまいます。うちわ、ぼうし、はきもの、そして長いはなも! その度にだるまちゃんのお父さんは、家にある物をたくさん出して来て、気に入る物を探してくれます。ぴったりの物はないけれど、だるまちゃんは素敵なアイデアで、てんぐちゃんと同じような物を作ります。 子どもの頃は、たくさん出された団扇や帽子一つひとつが面白くて、「これはどんな格好に使うんだろう?」と想像したりしていましたが、大人になってからは、ただただ、だるまちゃんの「あれほしい」に付き合ってあげるお父さんがすごい!と思ってしまいます。しかも最後はおじいちゃんおばあちゃ…

  • ノンタン ぶらんこのせて

    ノンタンシリーズの第1作目です。 子どもたちがみんなノンタン大好きなのは、きっとノンタンが子どもそのものだから!楽しいことは楽しいし、やりたいようにやりたいし、まわりの事はおかまいなし。でもそれでちょっと失敗してしまい、「あれ?」と気がつきます。 ぶらんこに乗ったノンタンも、楽しくてなかなか終われません。後ろにお友達が並んでいても気にしません。そこで、実は3までしか数えられないノンタンと一緒に、みんなで楽しく10を数えて交替します。しかもかわいいおまけつきです。 「かわってー」「まだまだー」のやり取りは、幼児期の遊びでは本当によくあります。社会性を教える絶好の場ではありますが、子ども本人が必要…

  • ととけっこう よがあけた

    わらべ歌を元にした絵本です。「ととけっこう よがあけた」「まめでっぽう おきてきな」とにわとりがみんなを起こしてまわり、ページをめくるとみんなが起きて来ます。 巻末に楽譜もついていますが、「ととけっこう~」と口に出すと、ぴったりのリズムと抑揚が自然と出てくると思います。それくらい馴染みやすく、やさしい歌です。 保育園、図書館、支援センターなどでの赤ちゃん向けの読み聞かせには、必ず登場する本でした。絵本を使った親子のコミュニケーションの取り方を、たくさん教えてもらった気がします。 「ととけっこう」と呼びかけると笑顔で返してくれて、赤ちゃんながらも気持ちが通じてるな〜と幸せな気持ちになります。 と…

  • はらぺこあおむし

    本物のアオムシを見つけたら飛び上がって驚くのに、このあおむしを見つけるとうれしくなって手に取ります。最近はグッズも増えて、世界一有名で愛されているあおむしです。 絵の具を塗った薄い紙を何枚も重ねて描かれるエリック・カールの絵は、一目ですぐ分かるほど独特で美しく、もはや発明品と思えます。 月曜日から徐々に食べ物が増えていく階段状のページや、食べられた跡のパンチ穴など、色彩だけでなく紙面の工夫も施されていて、視覚と仕掛け両方の魅力を併せ持つ絵本です。 息子が保育園1歳児クラスの時、先生が歌付きで読み聞かせをしていて、「歌があるんだ!」と驚きました。あおむしが順に食べて行く様子をのっそりのっそり歌っ…

  • しろくまちゃんのほっとけーき

    ホットケーキを焼く時には必ず思い浮かべる絵本です。 小さいしろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを焼くのですが、生地をフライパンに入れてから焼けるまでの途中経過が、順を追って描かれています。 「ぽたあん」と入れて「ぷつぷつ」してきたら、「しゅっ」「ぺたん」とひっくり返すと「ふくふく」焼けてきます。 簡単な言葉と絵だけなのに、匂いまで伝わって来そうなすばらしさ!見ると必ずホットケーキが食べたくなります。 何でも興味津々、何でもやりたがりの2歳児にはたまらなく魅力的らしく、何度も何度もこの本を見ては、自分で作って食べた気になっていました。 もちろん本当にホットケーキを焼く時は、必ず台を持って…

  • しりとりしましょ! ーたべものあいうえお

    言葉のリズムと絵で見せる赤ちゃん絵本から、少しずつ文章のある絵本に移って行く中で、子どもの好きな物が描かれていたら興味を持ってくれるかなと思い、図書館でこの本を選びました。 2歳のころの娘は食欲も旺盛で、食べる事が大好きだったので、食べ物がたくさん描かれていたら喜んでくれるかなと思いました。しかも“しりとり”遊びも出来てちょうどいい! 食べ物がそれぞれキャラクターのように描かれていて、独自の動きをしています。 ユーモラスな場面の連続で、「何をしているのかな?」と親子で想像を膨らませながら見るのも楽しみの一つです。 案の定、娘はこの本が大好きになり、図書館へ行くと毎回選んで持って来ていました。 …

  • おおきなかぶ

    「うんとこしょ どっこいしょ まだまだ かぶは ぬけません」 歌うようなこのフレーズとともに、おじいさん、おばあさん、孫、犬、猫…と、かぶを抜く人が増えていきます。 同じパターンの繰り返しは、ストーリーのある本を読み始めた小さな子にはぴったりです。「それで?それで?どうなるの??」と、目をキラキラさせて期待してくれます。 また、うちでは何度も読み聞かせをする中で、かぶを引っぱる人に息子本人や、おねえちゃん、父、母、おじいちゃんおばあちゃんなど、身近な人をどんどん登場させていたら、とても喜んで本の世界に入り込んでいました。 おおきなかぶ ロシア民話/A.トルストイ:再話/内田 莉莎子:訳/佐藤 …

  • ぐりとぐら

    みんな大好き『ぐりとぐら』!親子で読み継がれている、絵本会のレジェンドです。 ぐりもぐらもかわいいし、お鍋のふたを転がして歩くのは楽しそうだし、卵の車は憧れるし、何より大きくてふわふわのカステラがたまらなく美味しそう! やってみたいこと満載の、夢のような世界です。 カステラが焼けるのを待つ間ぐりとぐらが歌う歌は、『友達賛歌』のメロディーで歌うと歌詞がぴったりはまります。 読み聞かせでは子どもたちが大喜びです^^ ぐりとぐら なかがわ りえこ:著/おおむら ゆりこ :絵福音館書店 // リンク

  • しょうぼうじどうしゃ じぷた

    街の消防署には4台の車がありました。高い場所の火も楽に消せるはしご車、強い水圧で一気に消火するポンプ車、けが人をすぐ病院へ運ぶ救急車、そして古いジープを改良した小さな消防自動車“じぷた”です。 華やかな仕事ぶりの3台に比べて、じぷたは自分が小さくて、役に立たないと引け目を感じています。 そんな時山小屋で火事が起こり、じぷたに出動命令が下されます。 小さく強い車体を活かして、山道をぐんぐん登って現場に向かいます。 オレンジ色に大きくじぷたが描かれたこの絵本は、家でも図書室でも児童館でも、子どもの本棚にはいつでもあった気がします。 初版は1963年ですが、そこから現在まで、常に絵本の第一線で読まれ…

  • ぐるんぱのようちえん

    大きなぞうのぐるんぱは、ひとりぼっちでくらしていました。あんまりさみしくて悲しいので、働きに出ることになりましたが、ビスケット屋さんでも、お皿屋さんでも、靴屋さんでも、自分サイズの大きなものを作ってしまい、お店の人に「もうけっこう」と断られてしまいます。 そんな中、12人の子どもがいるお母さんから、子どもたちと遊んでほしいとお願いされます。 それまで不要とされていた、大きなビスケットもお皿も靴も使って、ぐるんぱは幼稚園を開きます。 娘が2歳の時に、友人からプレゼントにもらった本でした。 幼稚園に入る前に、楽しそうと感じてもらえたらいいなと開いてみたら、なんと幼稚園を開くお話でした! でも、大き…

  • おしゃべりなたまごやき

    “寺村輝夫/作”と見ると、「おもしろそう」と反応してしまいます。 子どもの頃に読んで面白かったお話に、寺村さんのものが多かったからかなと思います。その中で一番初めに読んだお話が、この『おしゃべりなたまごやき』です。 毎日が退屈な王様が、ぎゅうぎゅうづめのニワトリ小屋の戸を開けてしまいます。弾けるように飛び出したニワトリたちが、王様を追いかけて城中大騒ぎになりました。自分が開けたと言い出せない王様は、一部始終を見ていた一羽のニワトリに「だれにも言うなよ」と言い聞かせます。 それまで読んでいた昔話に出てくる王様は、威厳があったり、威張っていたりと“大人”でしたが、寺村さんの王様は、お茶目で愛嬌のあ…

  • ちいさいおうち

    静かな田舎の丘の上に、ちいさいおうちが建てられました。とても丈夫な家で、何年もずっとそこに建っています。その間に、まわりの景色はどんどん変わっていきました。 ひなぎくやりんごの木の代わりに、大きな道路ができ、電車が走り、ビルが立ち並びました。ちいさいおうちは、以前のような場所に戻りたいと思うようになりました。 バージニア・リー・バートンの、あたたかみのある絵がとてもかわいい! ちいさいおうちと、そのまわりに住む人たちがとてものどかで平和です。 でも大きな道路が出来てから、どんどんその風景が壊されていきます。 どんどん、どんどん壊されていって、「もうやめてー」と思うくらい。 のどかな風景から一変…

  • いやいやえん

    『ぐりとぐら』作者コンビのデビュー作です。 『けんたうさぎ』で初めて児童書の読み聞かせをしてみて、3歳、5歳の息子と娘が楽しそうに聞いていたので、次の本に選びました。 文字が多くなるので、子どもたちが聞き続けられるか心配でしたが、最初の章で心をがっちり鷲づかみ! とにかく“しげるちゃん”がワルなのです。 保育園の決まりをことごとく破って、うわばきを手にはいて顔をなでたり、髪の毛についた紙くずをほうきではいたり、ぬれた手で拍手をしたりするのです。 そんなしげるちゃんの悪行に、聞いている子どもたちは大爆笑! 「わるい〜」とかなんとか言いながら笑っていました。 保育園という日常で、しげるちゃんの自由…

  • けんた・うさぎ

    『ぐりとぐら』の作者、中川李枝子さんと山脇百合子さんの児童書です。 娘が幼稚園年長さんの時に先生が読み聞かせをしてくれて、初めてこの本を知りました。 それまで家では絵本ばかりを読み聞かせしていたのですが、楽しそうにこの本の話をする娘を見て、児童書も読み聞かせ出来るんだ…と気づかせてくれました。 お話はうさぎの男の子“けんた”の日常です。くるくる変わる発想で、いたずらしたり、困らせたりして、うさぎかあさん、うさぎとうさんに思いきり甘えます。 お母さんとお父さんも、けんたを愛情たっぷりに受け入れて、なんだか子育ての理想の形です。 ちょうどその時3歳だった息子とけんたがそっくりで、けんたの動作一つひ…

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