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鑑三翁に学ぶ[死への準備教育] https://blog.goo.ne.jp/tsuguchan4497

内村鑑三翁の妻や娘の喪失体験に基づく「生と死の思想」の深化を「死への準備教育」の一環として探究してみたい。

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2020/12/12

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  • [Ⅵ286] 安楽死/考 (9) / 鑑三翁は安らかな死を懇願した

    鑑三翁が天に召されるまでの最後の日々の様子は、鑑三翁が深く信頼していた主治医の藤本武平二の日録に記録されている。私の連載(Ⅱ126:さらば、鑑三翁(6)/藤本武平二氏)にも掲載した。その中でこのような場面がある。鑑三翁が亡くなる前日の藤本氏の記録である。これを再掲した。藤本氏は敬愛するキリスト者内村鑑三翁とのやりとりを、日々忘れないように克明に記録していた。※〇3月27日ご容態はよくありません。食欲は振るわず、浮腫が全身に及びました。午後8時半から私一人で枕頭にいました。次の間には高橋菊江姉(注:看護師)が控えていました。10時注射の時間となりましたが、先生は言われました。「じーっと堪えていたら悪魔が二度ほど通り過ぎた。無抵抗主義で勝った。注射なしでやってみよう。」「なかなか戦いがえらい(注:「大変だ」の...[Ⅵ286]安楽死/考(9)/鑑三翁は安らかな死を懇願した

  • [Ⅵ285] 安楽死/考 (8) / 死の「時」

    鑑三翁は人間の生命は神の造られた「像」なので尊ばなければならないとした。ではその人間が死を迎える時/神の腕に抱かれて天に召される「時」は何時なのか。鑑三翁はこれについては次のように記している(全集20、p.270)【「天が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある。生るるに時があり、死ぬるに時があり」(伝道の書3:1-2)と言う。そうであれば信仰をもつ者(原文「信者」)の死すべき時とはいかなる時であるか。信仰をもつ者はいたずらな長寿を保つべきではない。死は彼にとっては神の呪い(原文「呪詛」)ではない。彼には死すべき時がある。その時が来れば彼は感謝して死すべきである。信仰をもつ者は神の僕(しもべ)である。主人から特殊な要務(注:重要な用務のこと)を委ねられた者である。したがって彼はこの要務を果た...[Ⅵ285]安楽死/考(8)/死の「時」

  • [Ⅵ284] 安楽死/考 (7) / 人はみな神の宮殿  

    私が鑑三翁のこの一文で注目するのは「知的障がい者教育の必要性は経済的な打算で説明できるものではない、なぜならば彼らは神の子だからだ」という一点である。そして鑑三翁は続けて以下のように記す。【「この弱い兄弟のためにも、キリストは死なれたのである。」(コリント人への第一の手紙8:11)これが全ての弱き人、全ての苦しむ者、全ての貧しい者を救おうとする最高で最も深い動機である。路頭に迷う家のない子ども、警官に追い立てられる乞食(こつじき)の者、経済的には社会に何の価値も見出せない知的障がいの者、歩行障がいの者、目の見えない者、耳の聴こえない者、話せない者、四肢欠損の者、これらの者は皆「キリストが代わって死なれる弱い者たち」である。しかるがゆえに貴いのである。彼らでさえもし神の御心(原文「聖旨)にかなえば信仰によっ...[Ⅵ284]安楽死/考(7)/人はみな神の宮殿 

  • [Ⅵ283] 安楽死/考 (6) / 人間には神の性質が備わる  

    さて本題に戻る。鑑三翁の「必ず全治することが可能とみなし」の表現だが、「みなし」とは「実際にはそうでないものを,そうだと思って見る」ことを言うのだから、治癒困難/治癒不能の病気であることをほとんどの場合「告知」しなかった鑑三翁の時代ゆえの表現と言う事ができる。つまり医師は実際には治癒しないと診断し確信しているが、それをそのまま患者に言ってはならない、私(医師)は治癒することが可能だと思っていますよ、と伝えることで、医師も治療看護を(放棄せず)継続すべきである、と言っている。鑑三翁はそれが人間の生命の貴重さと尊さを尊重する人間の態度であると言うのだ。今の時代の通念から言えば、それは虚偽ではないのか、誠実な姿勢ではない、事実は事実としてそのまま言うべきだ‥ということになるのかもしれない。しかし考えてみれば数十...[Ⅵ283]安楽死/考(6)/人間には神の性質が備わる 

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