現在なろうで投稿中の作家です。 内容は自作のエッセイ・詩・小説。 新しい事をしていく中で得た知識を紹介して頑張る人を応援するエッセイ・詩。 異世界物と児童文学系の小説です。
やる気の出る応援歌特集第3弾 BUMP OF CHICKEN編
やる気の出る応援歌特集第3弾 BUMP OF CHICKEN まだ自分が若い頃に友達からラフメイカーを勧めれ 聴いてからずっと大好きなバンドである。 ゴシップ好きな人なら何故3人になっている今 特集する記事を書くのか疑問かもしれない。 だが筆者の心理は逆で3人になってしまった今だからこそ書くのである。 何故なら今迄BUMPの曲に応援され救われてきたのだから メンバーが思いがけない事態に立ち其れでも戦おうとしているのを 今度は応援し返す時ではないかと思った訳である。 ということで微力ながら応援の意味を込めたBUMP特集だ。 なんて意気込んで書き始めたが動画見なおして1時間立たず 心が洗われて涙が…
集客力を上げる方法【Twitter編】 さて皆さんはどんな理想を目指し頑張っていますか? 漫画家・絵師・声優・作家・ブロガー・お店経営等挙げれば切りがないですが、 其のどれもがどれだけ良いものを作り提供しようとしても 人が集まらないとどうしようもないですよね。 本当に良いものなら口コミで広がるはずという芸術思考も解るのですが、 待つ時間がどれだけ掛かるかは解らない。 なので自分で人を集める努力が必要となります。 だが今は【インスタ】【Twitter】という強力な集客ツールが在るので 其れを利用しない理由は無いでしょう。 【インスタ】【Twitter】での集客関連の動画は沢山在るので 忙しい皆さ…
もうTVを見てない人の為のやる気が出る最近の曲6選 最近ネットは観るけどTV見ないって人増えたよね。 そんな人の為に最近聴いてやる気が出た曲を特集してみた。 (自分も最近は殆どTV見ない) なので紹介した曲全部知ってるよって人は そっと他のページに行こう。 youtu.be フルはまだ無いが継続して聴ける動画も上がってる。 ずっと聴きたくなる気持ち解るよね。 youtu.be ドラマ「未満警察」の主題歌。 曲も良いしドラマもめっちゃ良かった。 この曲でSexyZone好きになった。 youtu.be 歌詞の終わり方カッコ良すぎ。 人生で1回は言ってみたいが機会無さそうなので、 カラオケで唄うし…
55<愉快な仲間達> 俺達、魔王一行が洞穴の外に出ると夜だった。今更だが、洞穴は元々モグラの魔物が住んでいたらしい。そんなジャイアントモォールという愉快な仲間が増えたが、他の奴等に比べれば害は無いだろう。俺を見てもネズの様にヨダレを垂らさないし、ガオンの様に戦闘狂という事も無さそうだ。なんちゃって魔王から魔王に変わるのも、そう遠くないかもしれない。安心したからか何だか腹が減ったなとは思ったが、思いの外長い時間入っていたらしい。そう言えば昼飯すら食べていないが、此処は異世界。もう面倒くさいと思っても、出前なんて頼めない。せめてエミリと自分の分位は食料確保したいが、そんな事を考えているとゴブリンが…
54<睡魔> 立ち塞がるモグラの魔物と俺は向かい合い、今にも戦闘が始まりそうだ。自分が戦いたいと云わんばかりにガオンが俺を見てくるが、今回はそうはいかないだろう。やはり異世界は侮れない。やっと洞穴から出て、帰って眠れるなんて思っていたのが甘かった。一応魔王だと聞いているからか、身構えてはいるもののモグラの魔物は警戒して攻め込んでは来ない。其の隙に使えるスキルでの戦闘を予想してみるが、勝利するイメージは浮かばない。先ず此処には骸骨兵も居ないし、居たとしても時間稼ぎにすらならないだろうし。他には<角創成>で右拳に角創成しての攻撃だが、ミノタウロス同様に固そうな毛皮に通じそうもない。後は<粘糸><微…
53<ネズの反乱> 時は戻り、魔王達が洞穴に入った頃。使役出来そうな骸骨を探せと指示されたネズは、一人で魔王城近くの骸骨探索をしていた。「グレン樣たら私を頼りにするなんて、本当に食べちゃいたいですわ」そんな事を呟きながらヨダレを垂らすネズは、かれこれ一時間は骸骨を探していた。「どうしようかしら、其れにしても見付からないわ……」嗅覚を活かしたネズの捜索能力は高く、其れでも見付からないのには理由が有った。魔王城近辺はグレンが過去に捜索済みで、滅多に人の近付かない此処では見付かる訳が無いのである。「私だけ骸骨探しなんて、そもそもグレン様が私を置いて行くから……」立ち止まり不満そうにブツブツと独り言を…
52<今更>洞穴の行き止まりで心折れた俺達魔王一行が座り込んでいると、近付く異様な音に反応して各々立ち上がり警戒する。キラーアントと対戦していた時には無かった現象から予想すると、新しい敵の可能性が高い。そんな事を考えていると大きな音と同時に洞穴の壁が崩れ、巨大でモグラの様な魔物が姿を現す。新しい魔物の出現に俺達が身構えると、巨大モグラは両手を上げて弁解を始める。「待っでくんろ、オラは敵でね」太い爪に覆われた茶色い全身、モグラの魔物か?其れにしても田舎臭い喋り方だ。巨大な見た目とは裏腹に、何だか今まで出会った魔物の中で一番親近感を感じる。どうしたものかと一同顔を見合わせていると、モグラの背後から…
51<呼び掛け> 目が覚めたら洞穴の中だった。 だが山の様に在った蟻の遺体が無いし、洞穴内も少し景色が違う。 確かエミリを庇って、胸を貫かれたから死んだと思ったが。 もう紅い蟻が居ないのはガオンが倒して、魔法とか回復薬で俺を助けて移動したという事だろうか。 「大丈夫ですか魔王様」 恭しく訊ねるゴブリンに「大したことはない」と魔王らしく答えるが、擬態が解けて人間の身体?人間の身体じゃねーか。 ヤバい。ガオンも居るから、場合に依ってはもう一度殺されるかもしれない。 止まらない冷や汗を拭う余裕も無く、一行の鋭い視線が刺さる。 「……実は」 擬態のLvが上がり、魔王の頼みで成り代わっていた事や。 魔王…
㊿<未熟者> 「こんな事になるなら、来る前にたらふく肉食いたかったぜ」 「喋ってる余裕有るなら、もっと身体動かしな」 戦いながらルドエルは軽口を叩くが、ルミニーの言う様な余裕は無く。 飛び交うキラーアントから、互いに庇い合う戦闘にも限界が来ていた。 避けた先にはキラーアントの爪が容赦無く振るわれ、斬った上からも次のキラーアント牙が飛び込む。 一個体ずつの力量はガルのメンバーが勝っていても、数の力が圧倒的に違い過ぎるので全滅するのは時間の問題だった。 倒したキラーアントの数が八十を超えた頃には、戦闘は一時間を過ぎ。 上空でルミニー達の観戦に飽きたウスロスは、そのまま眠りについていた。 ウスロスの…
㊾<鼓舞> 「だから借りても嫌だって言ったのに……」 ぼやきながらも闘技場に駆け寄るルドエルの尻を叩き、ルミニーは笑いながら鼓舞する。 「そんな冗談言ってる場合じゃないよ」 ガルの三人はルミニーとルドエル前衛二人、リジョン後衛一人に並び。 「リジョン道を塞ぎな」 ルミニーの指示で、リジョンはケルマンとラタが駆けて行った道を岩石魔法で塞ぎ。 出入り出来る場所は、キラーアントの大群が入って来る一ヵ所のみになる。 「逃げ場も無しじゃやるしかねーな」 ルドエルの叫びに呼応する様に、キラーアントの大群は三人に飛び掛かり。 前衛二人が次々とキラーアントを薙ぎ倒していき、リジョンは支援魔法で援助に徹し。 三…
㊽<貸し一> 「少し狭いけど、まるで闘技場みたいですね」 調査隊が最後に着いたのが、あの円形闘技場だった。 見渡すリジョンの言葉に、一行は頷く。 「こんな所で、目一杯魔物と戦ってみたいもんだね」 そう言って闘技場に立つルミニーは、踊る様にステップを踏み剣を回す。 「縁起でもない事を、俺なら絶対に御免だな」 嫌な雰囲気を感じてか、ルドエルは闘技場に上がろうともしない。 「デーモンバスター貸してあげようか」 「借りないし、借りても嫌だ」 ルドエルをルミニーがからかい、リジョンが笑う。 「何も無さそうだし早く行こうぜ」 不安そうにルドエルが急かしていると、崩壊した壁の穴から飛んで来た何かが闘技場の中…
㊼<リサイタル> 「こんなに広いのに、めぼしい物が全然無いですね……」 「見付ければラッキー位だから仕方ないよ……」 殆んどの部屋を周り、収穫無しで疲れ切ったリジョンとルドエルの顔には諦めが漂う。 「まあハズレ引いたけど、報酬は貰えるんだし良いんじゃない」 ルミニーは気にしていない様な事を口にするが、思い出した様にデーモンバスターの手入れを始め。 二人は不満そうにルミニーを一瞥して、ガサツに宝探しを再開する。 「そう言えば此の城、前回の魔法で潰れた場所が修復されてなかったか?」 「所々壊れたし、気のせいでしょ」 「そんな訳ないか……」 余りにも魔物と遭遇しないので、宝探しに真剣な二人は調査の事…
㊻<思惑> 前回ルミニー達が魔王城に来た時は霧で隠された様に感じたのが不気味だったが、まるで誘い込まれた様な今回は更に異質な不気味さを放っていた。 ルミニーが言っていた其れを感じ取ったガルのメンバーは、同様に口をつぐむ。 調査内容として魔王城の存在は聞いていたが、始めて魔王城を目の当たりにしたケルマンとラタは驚き立ち尽くす。 「信じられない……、こんな荒れ地に」 思わずラタは呟き、ケルマンも頷く。 だが其の反応も仕方ない事だと云えるだろう、其れほどに有り得ないのだ。 当初ケルマンは冒険者が金欲しさに嘘を吐いていると疑っていたが、もう認めざるをえなかった。 出来れば近付きたくはない位に、危険な事…
㊺<招待> 一方、時は戻り。 魔王が紅い蟻に胸元を貫かれ殺された頃。 転移魔法で洞穴の入り口に戻ったウスロスは、魔王城に向かい歩き始める。 どうやらウスロスの目的は果たしたらしく、笑い声の鼻唄は高らかに響いている。 洞穴内での道順をコントロールしていたウスロスだが、皆殺しにする気は無かったらしく出口に繋がる道は残していた。 だがそんな事が起きているとは知らない魔王一行のガオンが道を塞ぎ、一行は洞穴内に閉じ込められたのだった。 ウスロスにとってはお遊びの様なものなのか、紅い蟻の誕生や魔王一行が閉じ込められた事等知ろうともせず。 御機嫌なまま帰り道を歩き続けていたのだが、何かを察知したのか突然立ち…
㊹<目覚め> ダンジョン攻略を諦めたからと云っても、出口にワープ出来る様なアイテムは持っていない。 魔王が起きていれば魔法で可能かもしれないが、ガオンに担がれたまま起きる気配は無く。 現時点では自分達で出口を探すしか、脱出する方法は無かった。 先ずは来た道を戻り、塞いでしまった道以外で出口に繋がっていないかを探し始める。 自分はエミリの肩に乗っているだけだから何とも無いが、一行の蓄積された疲労は明らかである。 疲れてきたからか一行は息苦しそうにしているが、今の所酸素が無くなる様な感じはしない。 背後から蟻が来た時、完全に道が塞がっていたらと思うと恐いものである。 其れでも探している間にキラーア…
㊸<手本> しかし良く見ると、倒れている男の顔には見覚えが在る。 本来骸骨である魔王の顔なんて解らないはずだが、思い返していると思い出した。 魔王城の牢屋に居て、一緒に逃げようとしていた男だ。 娘のエミリも気付いた様で驚いた表情をしていたが、今は心配そうに見つめている。 意識は無いが呼吸はしている様子なので、不死鳥の涙で蘇らせる事は成功したのだろう。 だが疑問が残るのは、牢屋に居た人間が実は魔王だったなんて在るのだろうか。 ミノタウロスにも負けていたし、其れは考えられない。 そうなると魔王に成りすましていた事になるが、なら実際の魔王は何処に居るんだ。 あの時、消えた後に倒したは実力的に有り得な…
㊷<理解> 何が起きたのか理解が追い付かない。 紅い蟻が娘のエミリを攻撃しようとしたのを、魔王が前に立ち助けようとしたのか。 紅い蟻も魔物だからAランク以下ならエミリに触れる事は出来ないはずだが、知らない魔王にとっては守るべき配下なのか。 そんな魔王も胸を貫かれ倒れたままで、連れていた骸骨兵も崩れ身動き一つしない。 まさか死んでしまったのか。 魔王なのに、たった一撃で。 そんな事を考えている間にも、魔王が倒れたからか怒り狂ったガオンが紅い蟻に猛攻を始め。 迫る紅い蟻をガオンが突き飛ばしたので現時点では距離は在るが、再び襲ってくるのは眼に見えている。 響くガオンの咆哮と斬激が大地を揺らす。 其れ…
㊶<一対一> 大量の栄養を得て進化した紅いキラーアントは、通常のキラーアントよりも大きく。 もうキラーアントとは別の種族だと云える、だが番いが存在しないのだから種族の繁栄は無く。 他の生物にとっては殺戮しか生まない、災害の発生だと云えるだろう。 そんな誰も遭遇した事の無い災害を前にして、魔王一行は同様に驚き固まっていた。 此れが貫禄というものだろうか。 紅いキラーアントが座る佇まいはまるで王座の様で、其の椅子が残骸の山だと感じさせない。 そんな事を考えていると高らかな笑い声が響き、紅いキラーアントが喋り始める。 「チョウド良い時に飯が来たな、コレは食べ飽きたトコロダ……」 そう言って紅いキラー…
㊵<魔笛> 只の洞穴とは知らず、ダンジョンだと騙されたまま魔王一行は進み続けていた。 少ない敵とは戦わないという、宣言以降の気楽さは口笛ものだ。 勿論魔王という立場が在るし、暗闇で口笛を吹くのは不吉だから実際に吹く事は出来ないが。 多少のキラーアントならガオンが瞬殺だし、後はお宝を手に入れエミリと仲良くなれれば完璧だ。 「魔王樣何か良い事でも有りました? 」 そんな事を考えていると、ゴブリンが話し掛けてきた。 「何もないぞ……」 もしかして、俺は二やついていたのか。 弱いから社畜の部分しか気にしていなかったが、コイツも以外と油断出来ない。 やたらと俺の事を観てやがる。 歩き続けていると、背後か…
㊴<狂想曲> 魔王一行がダンジョン探索を続けていた頃、洞穴の入口では魔王城を守っているはずのウスロスが妖しく笑い内部に入って行く。 すでに下見を終えているのかウスロスの歩調に迷いは無く、微かに響く笑い声は鼻唄混じりである。 そのまま幾つかの別れ道を進みながら、魔法を打ち瓦礫で片方の道を塞いでいく。 其の姿はまるで、新しい玩具を組み立てる子供の様に愉しげに。 そんな事を繰り返し、たどり着いた広場で足を止める。 どうやらウスロスの目的地らしく、笑い声の鼻唄は高らかに響いている。 其の広場はキラーアントの休息地のようで、二百匹は居ようキラーアントが静かに眠っていた。 キラーアントの群れを前にしてもウ…
㊳<宣言> ガオンが寝たのは諦めよう、流石に魔物が来たら起きるだろう。 其れよりも今、気掛かりなのはゴブリンの挙動不審だ。 骸骨兵の帰りを待つ間に気付いたが、魔物を警戒しているのか辺りを何度も見回している。 其れだけならゴブリン自体が弱いから警戒しているのかとも思えるが、時々俺の方もチラ見しているのが気になる。 何か企んでいるのかとも思ったが、あれだけ社畜のゴブリンに限って其れは無いだろう。 となると考えられるのは、ボスである魔王に対しての期待の眼差しだ。 此れはもう有る意味刺客だ。 全く油断出来ない。 戦う姿を見せて弱そうだと思われたら、何が起きるか解らない。 唯一の心の安らぎは傍に居るエミ…
㊲<完璧な布陣> 朝から寝室のドアをノックする音が響く。 偽者とはいえ、わざわざ魔王を起こしに来るとは勇気の在る奴だ。 ドアを開けると、ウスロスが白々しく頭を下げる。 「参謀として重要な報告が在るのですが宜しいでしょうか」 もう相手がコイツという時点で嫌な予感しかしない。 「どうしたんだ?」 「実は城の近くでダンジョンを発見しましたので、至急報告せねばと思いまして……」 まだ怪しい感じはするが一応詳しく聞いてみると、どうやら城近くの岩場に洞穴が有り。 其の洞穴から奥に行くと穴が続いていて、ダンジョンになっているという事らしい。 中には蟻の魔物が居るらしいが大した強さではないので、宝が在る可能性…
㊱<悪巧み> 時は現在に戻り。 ケルマンとルミニーが一時休戦となり、近付く魔物に備えガルのメンバーは書記官のラタを守る為に輪に並ぶ。 索敵報告をしたリジョンの慌てた様子から察すると、魔物が少数の可能性は低い。 そんな一行の予想通り現れた蟻の魔物は一匹二匹どころではなく、二・三十匹は居て全員に緊張が走る。 「アンタ王国騎士だったら、自分の身位は守れるんだね? 」 「ホホッ 随分面白い事を言いますね」 共闘せざるをえないこんな状況になっても、ルミニーとケルマンは牽制し合っている。 戦闘が始まると蟻達は一斉に一行に襲い掛かり、倒された蟻を飛び越え次々と迫る。 ガルのメンバーはラタを守りながらも、攻撃…
㉟<二人の知らない事> 町の人に連れられ、孤児院である教会に預けられたルミニー。 まだ預けられたばかりの頃は笑顔も無く、部屋の隅に一人で居る事が多かった。 そんな両親を亡くし落ち込んでいた気持ちを和らげてくれたのは、同じように両親を亡くした同世代の孤児達だった。 まだ子供だからこその遠慮の無さが、ルミニーの心を開き。 いつの間にか笑い合えるようになり、其の仲間達を兄弟と思えるようになるのも自然な事だった。 「薬草採集行ってくるよ」 シスターに挨拶して、駆け出したルミニーが向かった先は近く森。 成長したルミニーは親から授かった知識を活かし、孤児院の運営費を補っていたので重宝され自由に行動する事が…
㉞<代償> 幼少期のルミニーは活発では在ったが決して攻撃的な人間ではなかった。 町外れの森近くに住んでいたその頃。 父親の職業は木こりで、母親と家で父親の帰りを待つ一般的な家庭であり。 森に詳しい父から生活費に為る薬草や、危険な魔物の種類を教えてもらいルミニーは育っていった。 「ルミニーもしも魔物に襲われたら父さんが命懸けで守ってやるからな」 いつも父親はそう言っていたが、魔物の出没が少ない此の町でそんな事が起きるなんて家族の誰も思ってはいなかった。 そんな平和な生活が一変したのは在る日の夜。 眠ろうと家族がベッドに入った頃、いつもなら静かな森から地響きが近付いて来て家の前で止まった。 魔物が…
㉝<冒険者と貴族> 翌日の朝。 ご機嫌なルミニーとは違い、リジョンとルドエルの二人は不満そうな溜め息を吐いていた。 「・・・・・・戻って直ぐは流石に憂鬱だな」 「良いんじゃない、行くだけで報酬貰えるんだから」 ルドエルが溢す愚痴を、ルミニーは笑い軽くあしらう。 さっきからずっと無意味にデーモンバスターの出し入れしてるルミニーは、二人の不満にすら気付いていない。 上級の冒険者がルミニーの持つ剣を羨ましそうに見ていたのが、余程気分良かったらしい。 そんな事は関係無い二人の吐く溜め息は、更に重くなっていくのだった。 「おいでなすったよ」 調査員として待ち合わせ場所で合流したのは、王国騎士ケルマンとギ…
㉜<ギャンブルの結果> 所変わり。 ルミニーとルドエルとリジョンの三人は、魔王を倒した事を先に伝書で送り。 一行は街に戻って来たのだが、街道に迎える人も無く凱旋という雰囲気ではなかった。 「先に武器屋行って、このデーモンバスターが幾らになるかだけ・・・・・・」 「駄目に決まってるでしょ」 「駄目に決まってるだろ」 本気でギャンブル資金の算段を始めるルミニーだったが、リジョンとルドエルの二人は声を揃え睨みを効かす。 「・・・・・・仕方ないね、取り敢えずギルドに行くよ」 そう言って馬車を走らすルミニーは、通り過ぎる武器屋を名残惜しそうに眺めている。 このルミニーのギャンブル癖が無ければ、魔王を倒し…
㉛<魔王の狩り> 「実際料理なんて出来るのか?」 自分の記憶ではエミリが料理しているのは、そんなに見た事が無い。 其れに食料を魔王が調達すると云っているのだから、とんでもなくデカイ魔物を渡される可能性も在る。 「簡単なので良いなら大丈夫かも・・・・・・」 自信満々という訳ではなさそうなので、取り敢えず厨房を見ててみる事になった。 「本当に大丈夫なのか? 試しに断ってみても良いんだぞ」 「カレーとかシチューだって作った事あるもん」 そういう意味で聞いた訳ではないが、やる気は在るようなので応援しよう。 この鳥の姿では、大して手伝う事も出来ないしな。 不満そうに膨れっ面していたエミリだが、厨房に着く…
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