「死んだ中原」君の詩は自分の死に顔がわかつて了つた男の詩のやうであつたホラ、ホラ、これが僕の骨と歌つたことさえあつたつけ僕の見た君の骨は鐵板の上で赤くなり、ボウボウと音を立ててゐた君が見たといふ君の骨は立札ほどの高さに白々と、とんがつてゐたさうなほの
「北の海」海にゐるのは、あれは人魚ではないのです。海にゐるのは、あれは、浪ばかり。曇つた北海の空の下、浪はとことどころ歯をむいて、空を呪つてゐるのです。いつはてるとも知れない呪。海にゐるのは、あれは人魚ではないのです。海にゐるのは、あれは、浪ばかり。
「眼にて云ふ」 だめでせう とまりませんな がぶがぶ湧いてゐるですからな ゆうべからねむらず血もでつづけるもんですから そこらは青くしんしんとして どうも間もなく死にさうです けれどもなんといい風でせう もう清明が近いので あんなに青ぞらからもりあがつて
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