chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
葉咲透織
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2020/03/24

arrow_drop_down
  • ごえんのお返しでございます【50】

    <<はじめから読む! <【49】 エピローグ その日を境に、僕のスマートフォンは、姉からの着信を告げることがなくなった。頻繁にやりとりをする友人は学校にはいないから、大輔や渚からの着信があるくらいのもので、静かな毎日を送ることになった。

  • ごえんのお返しでございます【49】

    <<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【48】 一日中気を張っていたせいで、今日は食事がほとんど喉を通らなかった。昨日の今日なので、両親は僕のことを心配していた。 もともと、高校生男子にしては食が進まない方であるということは自

  • ごえんのお返しでございます【48】

    <<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【47】 翌日の午前中、親と交渉して休みをもぎ取ってきた大輔と合流して、糸屋へと向かった。嗅ぎつけたのか、大輔から聞いたのか、渚も一緒である。 気分のいい話ではない。大輔は僕の隠し撮り写真

  • ごえんのお返しでございます【47】

    <<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【46】 思い出した。すべて、思い出してしまった。 姉が死ぬ前日、つまり卒業式の日の夜の出来事は、僕の中では完全に黒歴史。思い出したくないトラウマになっていたのだ。 その諸悪の根源である

  • ごえんのお返しでございます【46】

    <<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【45】 身体が重い。高校受験に卒業式、疲労が蓄積した結果か。体がバキバキで、寝返りを打とうとしたら、動けなかった。 なんで? それに、なんだか揺れている気がする。すわ地震かと、僕は一気

  • ごえんのお返しでございます【45】

    <<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【44】 「姉さん、なんか今日、嬉しそうだね」 自分のイベントでもないのに。 僕の溜息交じりの問いかけに、姉は、「うふふふふ」という笑い声を噛み殺す気がない様子で、にやにやしながら頷いた。

  • ごえんのお返しでございます【44】

    <<<はじめから読む! <<5話のはじめから <【43】 大輔と渚に、一緒に帰宅した。家にいた母は、「おかえり」と同時に、目を丸くした。 僕が外出してからも、度々思い出しては泣いたのだろう痕跡が、ありありと残っている。ふたりをもてなそう

  • ごえんのお返しでございます【43】

    <<<はじめから読む! <<5話のはじめから読む <【42】 呼吸が整ったところで、僕は母に、「もう大丈夫だから」と言い残して、大輔のところへ行くと告げた。 行先を言うなんて、学校で指導されたときには、小学生みたいだと思った。けれど、こ

  • ごえんのお返しでございます【42】

    <<<はじめから読む! <【41】 予定通り、一日で退院した。母が迎えに来てくれて、僕はスマートフォンを彼女に渡す。いっそのこと壊してしまえれば、と思ったが、自分の金で買ったものではないから、気が引けた。 家に着いてからも、あれこれと世

  • ごえんのお返しでございます【41】

    <<<はじめから読む! <【40】 第五話 切っては紡ぎ、紡いでは切り 意識をなくした僕は、病院に運ばれた。 目が覚めたとき、見慣れない天井なのに、嗅ぎ慣れた匂いがしたのは、毎月姉の代わりに通っている病院だったからだ。 「紡!」 目の

  • ごえんのお返しでございます【40】

    <<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【39】 遠藤の事件は、学校でも問題として取り上げられた。 夏休み中にも関わらず、緊急の全校集会を開き、「出かけるときはどこに誰と行き、何時に帰宅するか必ず告げること」という、小学生にもイ

  • コスチュームジュエリー 美の変革者たち@パナソニック汐留美術館

    今年は興味を持った展覧会はなるべく行くようにしています。 だいたいこの手の情報は、twitter(死んでもtwitterと言い続ける民)でファッションプレスのアカウントを見て仕入れることが多いです。ピンと来たらムーンプランナーのウィッシュプ

  • ごえんのお返しでございます【39】

    <<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【38】 一週間ぶりの店は、相変わらずだった。埃っぽくなったりもないので、僕の存在意義がいよいよ危うい。徹底して掃除をしてやろう、と箒を手に取る。 文化祭の準備で学校に行く以外にも、大輔に

  • ごえんのお返しでございます【38】

    <<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【37】 もうちょっといけば暴力、というレベルの八つ当たりからどうにか逃げだし、僕は教室を出た。 遠藤は、まだ戻ってきていなかった。本当に先生に捕まっている可能性はある。何せ彼女は、断れな

  • 「人生七周目の予言者は王弟殿下の寵愛を回避したい」(村崎樹)

    〇〇したいというタイトルは、〇〇できなかったよ……と表裏一体なわけで。 「人生七周目の予言者は王弟殿下の寵愛を回避したい」(村崎樹) 未来を先読みする“予言者”として尊敬を集める美貌の薬師ルカ。実は25歳になると命を落とし、再び同じ世界に生

  • ごえんのお返しでございます【37】

    <<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【36】 我が高校の文化祭は、九月が始まってすぐ開催される。始業式が一日、文化祭はその週の土日。したがって、夏休みも返上して準備をしなければならないという、少々面倒な学校であった。 もちろ

  • ごえんのお返しでございます【36】

    <<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【35】 今日は図書館での読書に熱中しすぎて、夕方になってしまった。糸屋に寄る時間もなく、すぐ夕飯だ。まっすぐ帰宅することにして、夕暮れの道を歩いていた。 太陽は、季節によって印象に残る時

  • 「末っ子オメガ、獣人王の花嫁となる」(貴津)

    10月の読了本です。 「末っ子オメガ、獣人王の花嫁となる」(貴津) 去年の角川ルビー小説大賞の読者賞を受賞した作品です。カクヨム経由の応募って見たような気がします。(気のせい?) カクヨム投稿だからか、オメガバースの割にはエッチシーンが少な

  • ごえんのお返しでございます【35】

    <<<はじめから読む! <<4話のはじめから <【34】 糸屋からの帰り道に、たまたま肉のフジワラの前を通りかかると、大輔がひらひらと手を振ってきた。傍らには渚の姿もある。糸を買って帰った彼女のことを思い出して、僕は会釈をして通り過ぎよう

  • ごえんのお返しでございます【34】

    <<<はじめから読む! <<【33】 店には、二日続けて客がやってきた。日がな一日店を開けていても客が来ることはほとんどないのだから、これは快挙である。糸なんて、そんなに大量に買うものでもない。手芸趣味の人であっても、頻繁に買い替えること

  • ごえんのお返しでございます【33】

    <<<はじめから読む! <【32】 第四話 きょうだいあい 夏休みになって、僕は糸屋「えん」に入り浸っていた。 父は仕事に行くが、専業主婦の母は、家にいる。学校がないと、ずっと顔を合わせることになり、気まずい。かといって、自分の部屋に

  • 「黒い羊は銀の魔導士の愛を夢見る」(魚形青)

    今回はこちら。 「黒い羊は銀の魔導士の愛を夢見る」(魚形青) 10月のニコニコカドカワ祭りでは、3冊角川系列の文庫を買いました。そのうちの一冊がこちら。魚形青先生の本は、デビュー作からすべて拝読しております。 今作は転生・・・・・・というと

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、葉咲透織さんをフォローしませんか?

ハンドル名
葉咲透織さん
ブログタイトル
いろ葉書房
フォロー
いろ葉書房

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用