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雑読猫「ぬこ」のブックレビュー。「ブックレビュー」「コラム」「イラストブックレビュー」の3パターンの形でレビューを描いています。

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2020/02/10

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『やせる石鹸(上) 初恋の章』歌川たいじ (著)

    叔母が女将をする料理店で料理を運ぶ仕事をしているたまみ。巨デブである彼女は、幼い頃から指を指されたりからかわれたりしてきたことで、周囲の人との距離を取るように。ところがある日、店に来た客から食事に誘われ告白されたたまみだが、素直にその言葉を受け取ることができない。そんな中、たまみは中学生時代の同級生、よき子と遭遇。当時、同じく巨デブだったよき子はまるで別人のような姿になっていて…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『プロジェクト・インソムニア』結城真一郎 (著)

    睡眠障害ナルコレプシーのために職を失った蝶野は、中学時代の同級生・蜂谷から人体実験へと誘われる。「プロジェクト・インソムニア」と名付けられたその実験は、選ばれた七名が九十日間夢の世界で毎晩生活をする、というもの。それは望んだとおりのものを作り出すことができる理想郷であり夢の中で死ぬことはない。そう説明を受け参加を決めたが、メンバーの死体が夢の中に現れる。そして現実の世界でも死者が…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『占』木内 昇 (著)

    咲山町の一軒家に、翻訳の仕事をしながら独りで暮らしていた桐子は、家の修繕に来た大工の伊助と深い仲になる。伊助は生き別れとなった義妹がおり、何よりも大切なのだと言います。それでは自分の存在は何なのかと怒り、悩む桐子は時追町の占い館で伊助の気持ちを見てもらうのだが…(「時追町の卜い家」)。「占い」から欲しいものを求め、振り回され、混乱しながらも、自分なりの真実を求めて力強く生きていく女性たちの姿を描いた短編集。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ドミノin上海』恩田 陸 (著)

    上海の中でも多くの観光客が集まる中国式庭園、豫園の東にある骨董品店に「『蝙蝠』が上海に入った」と連絡が来る。窃盗されたこのお宝を手に入れるべく、店主の衛春は店を出る。しかし、その品は予定されたものと異なった方法で、何故か人気のホテル、青龍飯店の厨房へ…。ホテルのお客やスタッフ、そこへ動物園からの脱走をはかる猛獣までもが入り乱れ、お宝はこちらからあちらへと移動していく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『銀色の国』逸木 裕 (著)

    NPO法人「レーテ」で自殺志願者のセーフティネットとしての活動を行なっている田宮晃佑のもとに友人の悲報が届く。亡くなる前、VRにのめり込み飛び降り自殺したのだという。VRが自殺に関係しているのでは、と考えた晃佑は元ゲームクリエイターである友人の城間宙とともに調査を開始。仮想現実の世界で人を死へと誘導することは可能なのか。そして晃佑たちは彼らの死を止めることができるのか。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『お探し物は図書室まで』青山 美智子 (著)

    小学校の隣にある、二階建の白い建物「羽鳥コミュニティハウス」。いろいろな講座や催しが行われるこのコミュニティハウスの中には図書室がある。スタッフは若い女の子、森永のぞみと大柄で色白な女性の司書、小町さゆり。様々な悩みや問題を抱えた彼らに適した本のセレクトと、ちょっとした「付録」を司書が提供。おすすめの本と「付録」を手にした彼らが見つけたものとは。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『雪月花』北村 薫 (著)

    本の世界には、実に様々な驚きと発見がある。ホームズの相棒、ワトソンの、知られざるミドルネーム。誰もが知っていた句の本当の作者。出会った人から、はたまた自分の頭の奥に眠っていた記憶から、言葉や文章はつながり、広がりを見せ、やがて目の前に見事な着地を見せたりする。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『丸の内魔法少女ミラクリーナ』村田 沙耶香 (著)

    茅ヶ崎リナは魔法のコンパクトで変身する魔法少女ミラクリーナをはじめてから27年になる36歳の会社員。仕事のストレスや日々の鬱憤を晴らすために役立っていたのだが、モラハラ男に苦しめられている親友を救うため、その男と魔法少女ごっこをすることになってしまい…。表題作「丸の内魔法少女ミラクリーナ」ほか、常識という壁をやすやすとぶち破る4編をおさめた衝撃の短編集。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『蝉かえる』櫻田智也 (著)

    昆虫好きの青年、魞沢泉(えりさわせん)は旅先で様々な謎に出会う。山形盆地で出会った青年が十六年前に見た幽霊、知人のペンションに宿泊していた客が転落死した理由、アフリカから帰国した友人が持ち帰ったもの…。飄々としいた佇まいでその場の空気にするりと馴染む彼が、旅先で遭遇した謎と意外な真相を描く5編を収めたミステリー。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『猫君』畠中 恵 (著)

    明るい茶虎、キンメ銀眼の雄猫・みかんはこの世に生まれてもうすぐ二十年で『猫又』になりかかっている。そこで新米猫又たちが集まり教育を受ける場所、江戸城内の「猫宿」へと向かう。追いかけられたり、探しものをしたり、戦いを仕掛けられたりと新米猫又たちにい訪れる数々の難題を、みかんを仲間たちと協力しながら挑んでいく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『悪意』増田忠則 (著)

    行政書士である斉木のもとにかかってきた一本の電話。「娘さんを預かりました」そう言って指定の場所に来るようにと指示した犯人。金でもなく、個人的な恨みでもない、と話す犯人の目的とは何なのか。斉木が指定の場所に着くと、誘拐犯はビルの屋上に。悪意の連鎖が日常を崩壊させていく恐怖を描く4編を収めた短編集。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『口福のレシピ』原田 ひ香 (著)

    料理学校「品川料理学園」の後継者として生まれ育った留希子は、家業を継ぐことを拒否。友人の風花と暮らしながらSNSで料理を発信。いくつかのレシピがバズり、料理関係の仕事も入るように。さかのぼって昭和二年の品川料理教習所では、女中方向のしずえが声量野菜のセロリーを前に、どう調理したものかと頭を悩ませていた。令和と昭和、料理を考え、作り続ける女性たちを描く料理小説。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『村田エフェンディ滞土録 』梨木 香歩 (著)

    十九世紀末の土耳古、スタンブール。この地の歴史文化研究に来た村田は、イギリス人のディクソン夫人の屋敷に下宿していた。トルコで発掘される膨大な量の遺跡、それらに対する学者個人の、そしてそれぞれの国の考え方を下宿人たちと語り合い、新たな発見と驚きを得る日々を過ごす村田。知人から小さなキツネのついた根付を譲り受けたところ、大きなものが走り回っているような音が村田の部屋のから聞こえてきて…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『過ぎる十七の春』小野 不由美 (著)

    十七歳になる直樹は、中学生の妹の典子とともに、伯母の美紀子と従兄弟の隆が住む家へとやってきたが突然隆の様子がおかしくなる。心穏やかで優しかった隆は、昏い目をして、伯母への態度も冷たくそっけない。完全に隆は別の人間になってしまった。その原因を探るため、伯母の部屋をかき回していた直樹は一冊の過去帳を発見。ページをめくり先祖をたどっていくと驚くべき事実が…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『菖蒲ちまき 木挽町芝居茶屋事件帖』篠 綾子 (著)

    暦が夏を迎えた四月の半ば。江戸で評判の美男・喜八と弥助、そして旬の素材を使い気が効いた料理を作る松次郎らが働く芝居茶屋「かささぎ」では茗荷料理で客をもてなす。すると茗荷料理ばかりを食べさせて客を物忘れにさせる気だ、と騒ぐ客が現れる。「それは迷信だ」と、その理由を解説してくれたのは武家の中間である藍之助。この藍之助はある人物を探しているようで…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ザ・ロイヤルファミリー』早見 和真 (著)

    ビギナーズラックで馬券を当てたことで、人材派遣会社「株式会社ロイヤルヒューマン」の社長・山王耕造に気に入られ、秘書として働くことになった栗須栄治。多くの馬を所有する馬主である山王とともに、セリ市へ出かけ、馬の成長を見守り、レース展開に手に汗握ります。昔の恋人、加奈子の実家の牧場で手に入れた「ロイヤルホープ」が山王やその家族、栄治ら関係者たちの夢を背負い駆け抜ける。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『無実の君が裁かれる理由』友井羊 (著)

    大学生の牟田幸司は、同じ大学の鈴木亜梨朱に対するストーカー行為を疑われる。全く心当たりがないが、情報が拡散され、周囲から嫌悪の目を向けられ困惑。バイト先の店主から「冤罪の専門家」として遠藤紗雪を紹介される。牟田の無実を証明するため、紗雪が亜梨朱から状況を詳しく聞き出し、牟田と二人で現場の再現を行う。その検証で明らかになったこと、そしてストーカー事件の真相とは。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『春告げ桜 眠り医者ぐっすり庵』泉 ゆたか (著)

    京料理で有名な高級料亭、桜屋で奉公修業をすることになった藍。やり手の商売人、一心からはこの体験から、桜屋を盛り立て、江戸の人々が喜ぶものを考えるように言われるが、慣れない仕事に四苦八苦。合間にもらった休みでぐっすり庵へと向かえば、眠れない人々がやってくる。藍の兄、松次郎と助手の福郎は、人を眠りに誘うための物を何やら作り出そうとしている様子で…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『カッコーの歌 』フランシス・ハーディング (著)

    池に落ちて気を失った十一歳の少女トリス。ベッドの中で意識を取り戻したとき「あと七日」という言葉が笑い声とともに頭の中に響く。私を憎んでいる九歳の妹・ペンはトリスを偽物だと主張する。異常な食欲に恐ろしい記憶。そして耳もとでささやかれる声は夜が明けると「あと六日」に。トリスに何が起こっているのか。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『白い夏の墓標』帚木 蓬生 (著) 新潮文庫

    パリで開催された肝炎ウィルス国際会議に出席した佐伯は、一人の老人に声をかけられた。アメリカの陸軍微生物研究所のべルナールと名乗るこの老人は、かつて佐伯が机を並べて研究をしていた友人、黒田の上司であり、友人だったのだと言う。そしてアメリカで事故死したと聞いていた黒田は、実はフランスで自殺していたことを佐伯に告げる。二十数年前の黒田とのことを思いながら、佐伯は彼の足取りをたどる。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『福猫屋 お佐和のねこかし』三國 青葉 (著)

    お佐和がはじめた『福猫屋』ではお茶とちょっとした甘味を楽しみ、猫たちを眺めたりいっしょに遊ぶことができる。また猫を出張させてのネズミ捕りや、お佐和の作る小物や、名人の型を使って染められた手拭いなどの雑貨の売り上げも軌道に乗ってきた。そんな矢先、猫が突然姿を消す「猫さらい」の噂が江戸の町に流れる。気をつけようと心がけた矢先、福猫屋から白猫のユキの姿が見えなくなり…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『自転しながら公転する』山本文緒 (著)

    母が重度の更年期障害となり、父とともに看病にあたるため、茨城の実家へと帰ってきた三十二歳の都。地元のアウトレットモールのアパレルで、契約社員として働きながら同じモールの回転寿司店で寿司を握る三十歳の貫一と付き合いはじめる。。結婚、仕事、両親、そして自分自身。どこも問題だらけで先の見えない不安に焦り、苛立ち、落ち込んだ後に都がたどりついた答えとは。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『麦本三歩の好きなもの 第二集』住野 よる (著)

    春を迎えたこの季節、大学図書館に勤めてから三年目となった三歩に、なんと後輩ができる。快活で礼儀正しい二十二歳の後輩ちゃんに圧倒されつつ、彼女に対するミッションを遂行しようとする三歩だが…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『月桃夜』遠田 潤子 (著) 新潮文庫

    江戸時代、薩摩の支配下にあった奄美は砂糖を作り納めていた。働き手は奴隷のような身分であるヤンチュ。ヤンチュ同士の間に生まれた子供はヒザと呼ばれ、さらに下層の扱いを受ける。身寄りのないヒザの少年フィエクサは、父を亡くし一人ぼっちになった少女サネンと兄妹の契りを交わす。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『本のない、絵本屋クッタラ: おいしいスープ、置いてます。』標野 凪 (著)

    札幌市内にある「絵本屋クッタラ」。本を置かないこの店は、店主の広田奏と共同経営者の八木が、季節の素材で作るスープと、お客の要望に合った絵本を提供する。年季の入った木造二階建て、尖った三角屋根が目印のこの店には様々な客がやってくる。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『DRY』原田ひ香 (著) 光文社文庫

    三十三歳の藍は離婚して生活が困窮し、祖母と母がいる実家へと引っ越すことに。金にうるさく見栄っ張りで身の回りもだらしない上にケンカばかりする祖母と母。そんな二人に挟まれた藍の話を聞き、助けてくれたのは隣に住む美代子。次第にい打ちとけていった二人だが、あるきっかけで藍は美代子の秘密を知る。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫』友井 羊 (著)

    高校生の菓奈は吃音があり、なるべく人前で喋ることを避けるようにしていた。うまく話せない菓奈の話をじっと聞いてくれるクラスメイトの真雪君はお菓子作りが得意なスイーツ男子。ある日、真雪が保健室の眠り姫こと篠田悠姫子に頼まれて作ったチョコレートが家庭科室から紛失。チョコが消えた理由や状況を考え、真相にたどりいついた菓奈は、犯人を前につっかえながらもその推理を伝える。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『とっても不幸な幸運(新装版) 』畠中 恵 (著)

    ビルの地下一階でひっそりと営業している『酒場』。腕っぷしの強い三十代半ばの店長が提供する酒とつまみを求めて、今日も常連客が店に集う。ある日、店のテーブルに一人の女子中学生が座っていた。店長・小牧洋介の義理の娘であるこの少女・小牧のり子は『とっても不幸な幸運』と書かれた缶を見ている。興味津々な様子の常連客たちに、洋介はこの缶のせいで起こったことを話しはじめるのだが…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『第四トッカン 警視庁特異集団監視捜査第四班』鷹樹 烏介 (著)

    警察の秘密組織『ラグエル』は表向きは宗教として活動するテロ組織の潜入捜査を行っていたが『協力者』の間で不自然な自殺や事故死、失踪が相次いで発生。この事態を受け、警視庁内に特別作業班である特異集団監視捜査第四班、通称『第四トッカン』が編成された。呪術を使ったテロ活動を行う集団を相手に対抗する能力を持つ呪いのスペシャリスト井手口を筆頭に、狙撃手の志茂、剣士の飯笹、分析官の御車の四人が立ち向かう。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『ちびねこ亭の思い出ごはん からす猫とホットチョコレート』高橋由太 (著)

    特異だったピアノが弾けなくなった中学生の一花は春休みに千葉県君津市で一人暮らしをしている祖母の家へ行くことに。玄関の戸を引くと、祖母が廊下に倒れていた。去年のお盆に祖母が話してくれた昔の話を一花は思い出していた(「からす猫とホットチョコレート」)。芸能事務所の会長、出水亨はかつて所属していた俳優・熊谷が立ちあげた劇団のお芝居を見ていた。観劇後、挨拶に来た熊谷へ、芝居のモチーフとなった「ちびねこ亭」と自分の関わりについて語り出す(「黒猫食堂と焼きおにぎり」)。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『カルトからの大脱出』鯨 統一郎 (著)

    夫を事故で亡くした村野好美は、保険営業員として働きながら、女手ひとつで娘のあすかを育ててきた。ある日、高校三年生のあすかが家を出ていき、カルト教団「新しい神のルール」へと消えた。憔悴する好美に協力を申し出てくれたのはマジシャンの谺(こだま)。娘を取り戻すために彼が立てた作戦とは。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『上流階級 富久丸百貨店外商部 (4) 』高殿 円 (著)

    富久丸百貨店芦屋川店の外商員となって四年目、四十歳の鮫島静緒は営業チームの長となり、うち二人のメンターも兼ねることに。顧客の悩みや要望を聞き、部下を指導し、合併後新たに上司となった女性からも仕事が回ってきては報告を求められ、静緒の疲労はピークに達する。自分にとっての幸せとは何なのか。改めて自分を振り返り、答えを出した静緒は、また明日への力強い一歩を踏み出していく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『妻は忘れない』矢樹 純 (著)

    私はいずれ、夫に殺されるかもしいれない。義父の葬儀の後、夫は何かと出歩くように。不審に思った私は夫の通勤バッグの中にある物を見つけてしまう(「妻は忘れない」)。私のもとに、ある一本の電話がかかってきた。それは警察からで、大学生の息子・哲生に元交際相手障害事件の参考人として話を聞いているという。(「戻り梅雨」)。人には言えない秘密が平和な日常をおびやかす悲劇を呼ぶ五篇のミステリ。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『見知らぬ人』エリー・グリフィス (著)

    ヴィクトリア朝時代の作家、ホランドの邸宅だった建物はイギリスの中等学校タルガース校の旧館となっている。同校の英語教師のクレアは、教鞭を取りつつホランドの研究にも取り組んでいる。そんなある日、クレアの同僚が自宅で刺殺死体となって発見された。遺体のそばには「地獄はから(空)だ」と書かれたメモが。ハービンダー部長刑事はかつて通った母校で起こる事件の謎を追う。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『銀座「四宝堂」文房具店』上田 健次 (著)

    銀座の一角に佇む老舗の文房具店・四宝堂。三十代半ばの青年・宝田硯が一人で切り盛りするこの店には様々な思いを抱えた客がやってくる。思い出の文房具や店主の言葉で客たちの心がやわらかくほぐれていく。大切なものを思い出させてくれる、胸があたたかくなる物語。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』C・A・ラーマー (著)

    ミステリ好き、なかでもクリスティの大ファンである雑誌編集者のアリシアはミステリ好きの読書会を作る。アリシアとリネットの姉妹を加え7名でスタートした「マーダー・ミステリ・ブッククラブ」。ところが、第二回目の読書会で一人のメンバーが無断欠席。家にも帰っておらず事件に巻き込まれた可能性も。読書会メンバーは会合を重ねながらその行方を捜そうとするが、新たな事件が発生する。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『葬式組曲』天祢 涼 (著)

    北条葬儀社は二十代の女社長、北条紫苑をはじめとした個性的な四人で切り盛りする小さな葬儀会社。遺族から高い評価を受けているが、いくつもの変わった葬儀の相談が舞い込む。次男を喪主に、火葬はダメ、火葬場で消えた遺体など、葬式に関する様々な謎に、クセの強い社員たちが挑む。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『11文字の檻: 青崎有吾短編集成』青崎 有吾 (著)

    平成十七年(二〇〇五年)四月二十五日に起こったJR福知山線脱線事故を題材にしいた人間ドラマ「加速してゆく」、奇妙な刑務所に閉じ込められた者たちが脱出のためのパスワードを探り続ける「11文字の檻」など、人気コミックのトリビュート作品からショートショートまでバラエティ豊かな8編を収めた短編集。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『短編旅館』集英社文庫編集部 (著)

    一人で、あるいは家族で過ごす旅館でのひとときは、忘れていた大切なことを思い出したり、自分と向き合ったり、新たな発見をしたりと、様々なものに出会う時間でもあります。日本各地の旅館を舞台に描かれる五つの人間模様が胸を打つ。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『吾輩こそ猫である』チェ・ジニョン (著)

    『充電中と言ってはスマホを1日中眺めている。人間はエネルギー効率が悪すぎる。』『旅に出ようと思いついたのはいいけれど準備の段階で疲れてしまった。』猫の目線で眺めてみれば、人間ってあれこれ悩んであちこち動き回って浮かれたり落ちこんだり、いったい何をやっているの?と感じているのかも。そんな人間の不思議な言動や行動を、韓国で人気のイラストエッセイストが綴ります。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ここだけのお金の使いかた』アミの会 (編集)

    物価は上昇するけど給料は上がらない。そんな時代だからこそ、何にいくらお金を使うかは人生の重要事項になってくる。百万円の宝くじが当たったら夫に言う?働かずに稼げる方法って?ゲーム課金にいくら使う?七名の女性作家がお金をテーマに人生の悲喜こもごもを描くアンソロジー。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『自己満足のデザイン 無名からSNS発デザイナーへ』いま いません (著)

    「自己満足のデザインなんてダメだ」。本やネットの記事でもこうした考えが一般的であるとされる中、あえて自己満足を突きつめた作品を発表し続け、受け入れられるようになったのは、そこに他者の目を意識した要素を含まない、力強い個性が感じられるからではないでしょうか。本書はそうしたデザインの作り方や考え方を、そこに至るエピソードを交えながら解説しいていきます。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『がん消滅の罠 暗殺腫瘍の謎』岩木一麻 (著)

    日本がんセンターに勤めている医師の夏目は、保険会社の友人・森川から奇妙な案件が続いている、という話を聞く。がんの診断を受ければ未払い分の住宅ローン支払い義務がなくなるというがん団信で、住宅ローンを組んでから一年以内にがんと診断されるケースが続けて発生している。また、医師の連続殺人が起こり、夏目のもとにも警察が。さらに脅迫を受けていると言う政治家から「人工的にがんを発生させることは可能なのか」と相談される。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『疑惑の入会者 ロンドン謎解き結婚相談所』アリスン・モントクレア (著)

    戦後のロンドンで結婚相談所を営むアイリスとグウェン。白人だけでなくあらゆる人種にも門戸を開こうと決意する二人だが、い一方でグウェンは彼の言葉が嘘ばかりであることに感づく。また、グウェンの義父・ハロルドがアフリカから帰宅。彼の暴君ぶりに邸中の人間が苦しむ。何とかせねばと対策を練るグウェンはある災難に巻き込まれ…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『珠玉』彩瀬 まる (著)

    国民的な人気歌手だった真砂リズを祖母に持つ歩。自身のファッションブランドを持つが、華やかで偉大な祖母に比べ、自分には見た目も才能も秀でたものがない、と感じながら生きてきた。共に仕事をしていたモデル兼ジュエリーデザイナーにも別れを告げられ落ち込んでいたところ、一人の美しい青年・譲司と出会う。芸能事務所との契約を切られ職を失いかけている譲司は、歩のブランドの建て直しを手伝おうとするのだが…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『銀二貫』高田 郁 (著)

    安永七年(一七七八年)。大坂を襲った大火災「天満焼け」の被害に遭った「天満の天神さん」への寄進、銀二貫を持っていた寒天問屋「井川屋」の店主、和助。天神さんへ行く途中、仇討ちにより父を斬られ、その息子までもが刃を向けられる場に遭遇し、その仇を銀二貫で買う。息子は「松吉」と名付けられ、井川屋の丁稚として生きることに。商いを教えられ、多くの人と出会い、別れをくり返す中、商品である寒天への知識と愛着を深めていく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『増補版 九十歳。何がめでたい』佐藤 愛子 (著)

    身体のガタが来ているというのに、声が大きいために元気なばあさんだと思われて困る。スマホとは何ぞや、便利になった生活で失われたものは何か。九十歳を過ぎた今思ううこと、起こることを笑いと涙あふれる文章でイキイキと綴るエッセイ集。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『楽園とは探偵の不在なり』斜線堂 有紀 (著)

    いつの頃からか、この世界には天使が現れるようになった。グロテスクな見た目を持つこの天使は、2人以上殺した人間を即座に地獄へと引き摺り込む。探偵の青岸焦は、大富豪である常木に誘われ、天使が多く集まる常世島へとやってきた。この島で、起こるはずのない連続殺人事件が。犯人はなぜ、天使によって地獄に落とされずにいるのか。またどのようにして犯行に及んだのか。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『シュガータイム』小川 洋子 (著)

    大学四年生のかおるは、自分の食欲が普通でないことを感じ、食べたものを記録するために日記をつけはじめた。恋人である大学院生の吉田さんとの関係、親友の真由子との語らいと、ちょっとした冒険、そして弟・航平と過ごす時間。青春最後に流れる、美しく透明な時間を描く物語。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『いちねんかん』畠中恵 (著)

    江戸の大店、長崎屋の店主とその妻が九州へ湯治にい行くことに。跡取り息子の一太郎は両親が不在の一年間、主として店を預かることになった。ところが、商品をかすめ取ろうとするいかさま師の登場や疫病の流行、大坂の大店からの無理難題など次々と災難がやってくる。妖たちは何とか一太郎を助けようとするが、無事にこの一年間を乗り越えることができるのか。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『サード・キッチン』白尾 悠 (著) 河出文庫

    ある人物の援助を受け、アメリカの大学に留学することができた尚美。会話がうまくいかず、ほぼひとりぼっちで過ごす毎日。ある日、人種や性別などあらゆるマイノリティが集う特別な食堂「サード・キッチン」に招かれます。学生たちが自らの手で作る多国籍料理に心を満たされますが、同時に尚美自身が差別や偏見の目を持っていたことに気づきます。傷つき、傷つけ合いながら仲間を信じ、支えつつ前を向いて進んでいく若者たちの姿を描く、感動の青春物語。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー 『シーソーモンスター』伊坂幸太郎 (著)

    昭和後期。人々がバブルに沸くころ、ごく普通の家庭である北山家では、かつて情報員だった経歴を持つ妻・宮子と姑のセツによる激しい争いが怒っていた(「シーソーモンスター」)。アナログ回帰の近未来、配達人の水戸は一通の手紙の配達を依頼される。ところがこの手紙をきっかけに、ある事件に巻き込まれ、因縁の相手である檜山に追われることに(「スピンモンスター」)。時空を超えてつながる、逃れられない「運命」とは。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『マンガでわかる! 気分よく・スイスイ・いい方向へ「自分を動かす」技術 』

    勉強や仕事をしなくてはいいけないのについ他のことに目移りしてしまう、ダイエットしたいのに食べてしまう。頭では理解しているのに、望ましくない行動に出たり、動けなかったりするのは、自分をコントロールしきれていないから。本書では、そうした自制力を身につけるための方法を漫画を交えてわかりやすく解説。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『魔女たちは眠りを守る』村山 早紀 (著)

    桜の花びらが舞い散る春の宵、古い港町に若い魔女の娘がふさふさした毛におおわれた黒猫とともに帰ってきた。長く赤いくせっ毛の魔女の名は七竈・マリー・七瀬。旅の途中に寄った、かつて住んだことのある町で「魔女の家」と人の子に呼ばれているカフェバーに滞在しながら、人の子の生き様と死を時に手助けしながら見守っていく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『涼音とあずさのおつまみごはん』内田健 (著)

    三十歳の有村涼音と一つ歳上の妻、あずさの夫婦は結婚して三年になる。フルタイム共働きの二人は、マイホームの取得を目指して節約し、日々工夫をしながら交替で食事を作る。そんな夫婦の、ゆるくて美味しい日常を描く物語。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー<br>『傲慢と善良』辻村 深月 (著)

    親の跡を継ぎ、東京で輸入業の代理店を経営委する三十九歳の西澤架は、半年後に結婚式を挙げる予定だっった。しかし、婚約者である三十五歳の坂庭真実が失踪し、行方不明に。彼女が話していたストーカーと何か関係があるのか。架は群馬にある真実の実家や、真実の友人・知人らをたずね、彼女の居場所を探そうとするのだが…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ノッキンオン・ロックドドア2』青崎有吾 (著)

    「ノッキンオン・ロックドドア」は挙動が荒っぽい巻き毛男の御殿場倒理と地味眼鏡男の片無氷雨が、しっかり者のアルバイト薬子ちゃんの助けを受けながら経営する探偵事務所。密室やトリックなど不可能な事件を倒理、動機や状況などが不可解な事件を氷雨が担当。そんな彼らのもとには数々の奇妙な事件が持ち込まれる。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『バック・ステージ』芦沢 央 (著)

    忘れ物を取りに会社へ戻ると、上司の机を漁っている先輩の姿を発見してしまった松尾。先輩である康子さんは、パワハラ上司・澤口の証拠を探していると言う。その勢いに巻き込まれ協力することになってしまった松尾は、翌日康子とともに、自社がプロモーションする舞台へ。劇場周辺では息子のことで悩むシングルマザーや役者に届いた脅迫状など、いくつかの事件が起こっていた。彼らの出来事と、松尾と康子らの行動が次第につながりを見せはじめ、驚きの結末へと導くミステリ。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『種もしかけもない暮らし ~花森姉妹はいまが人生で一番楽しい~』鳩見 すた (著)

    古ぼけたマンションの2LDKに住むマジシャンの姉妹の暮らしを見守っている、豆苗です。しっかり者の姉、ちずさんとふんわり系の妹、いずみさんはマジシャンとして別々に活動していましたが、大物マジシャンのすすめでビジネス姉妹としてやっていくことに。コンビ名を考える様子、日々のアルバイト、たまに入るマジックの仕事や食べること寝ること。そんな二人の暮らしぶりを豆苗目線でお伝えします。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー<br>『天使も怪物も眠る夜』吉田 篤弘 (著)

    2095年、東京は「壁」によって分断され、人々は不眠に悩まされていた。睡眠コンサルタント会社で働くシュウは新しい部署に配属される。任務は睡眠からの覚醒を促すタブレットを開発すること。未完に終わった映画『眠り姫の寝台』のポスター、脚本、出演女優、強力な眠りを誘う酒に、壁で生まれつつある怪物。謎めいた多くのモチーフと登場人物たちが網の目のように絡まりあい、新しい物語を紡いでいく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー<br>『火喰鳥を、喰う』原 浩 (著)

    東京での出張を終えた久喜雄司が信州の家に戻ると、奇妙な出来事が起こっていた。太平洋戦争で戦死した大伯父・貞市の名が墓石から削り取られ、同時期に彼が戦地に残した日記を綴った手帳が送られてきた。その日記を読んでから祖父の失踪、知人の負傷、連続する悪夢など様々な怪異が起こる。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー<br>『三匹の子豚』真梨 幸子 (著)

    ネット配信ドラマ用に手がけた作品が大きな賞にノミネートされたことで、再び仕事が舞い込んできた脚本家の斉川亜樹。引き受けた朝ドラの脚本『三匹の子豚』は大ヒット。そんな亜樹に一通の封書が届く。会ったこともない叔母の扶養義務について書かれたその文書を受け取ってから亜樹の人生は次第に傾いていく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『満月珈琲店の星詠み~メタモルフォーゼの調べ~』望月 麻衣 (著)

    『変容』を司る冥王星が水瓶座に入る2023年3月。満月珈琲店のマスターとヴィーナス、マーキュリー、マーズ、ジュピター、サートウルヌス、ウーラノス、ルナたちの面々は北海道の音楽祭に来ていた。転職のために札幌へとやってきた小雪は、自分と同じように猫のマスターが営むトーレーラーカフェでの体験をした人たちと連絡を取る。その中の一人である女性から小樽での昔話を聞くのだが。

  • あけまして おめでとうございます

    2023年も多くの素敵な作品と出会えますように。今年もレビューを書いていきます!よろしくお願いします。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー<br>『玉の輿猫 お江戸けもの医 毛玉堂』泉 ゆたか (著)

    谷中感応寺の境内にある動物専門の養生所「毛玉堂」。口数が少なく愛想はないいが、見立ては確かな医師の凌雲と、動物好きの妻、お美津の二人で営むこの養生所には、様々な状態の動物とその飼い主が助けを求めてやってくる。。人々と動物の愛と絆を描く五篇の時代小説集。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『福猫屋 お佐和のねこだすけ』三國 青葉 (著)

    十八年連れ添った夫の松五郎が突然亡くなり、お佐和は塞ぎこみ食事も摂らず、1日中布団をかぶって寝ていた。そんなお佐和のもとに、ある日一匹の猫が迷い込む、お佐和はこの猫に福と名付け、世話をするうちに少しずつ立ち直っていく。そんな福にネズミを捕ってほしいい、という依頼が入ったことで、お佐和は猫へ何か恩返しとなるような商売はないものか、と思いをめぐらせる。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー<br>『夜勤 ~夜に産まれた者だけが戦う世界~』友浦 乙歌 (著)

    昼生まれか、夜生まれか。この世界では生まれた時に日の光を浴びたかどうかで人生が決まる。夜に生まれた人間は太陽の光が猛毒となる。彼らは「夜勤」と呼ばれ、夜になると発生する死獣を倒すために戦っている。滝本一琉はある日一人の少女と出会う。昼生まれの少女、野々原まひるの正体が明らかになる時、一琉と仲間たちは新たな敵へと戦いを挑んでいく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『歌舞伎町の沼』草凪 優 (著)

    結婚して三年になる二十九歳の瑠依は、友人に誘われて行ったホストクラブで二十歳のホスト、ユーセイと出会う。純朴で頼りなさげな彼を気に入り、「推し」へ貢ぐお金を稼ぐため、マッチングアプリで出会った剣持と愛人契約を結ぶ。ホストへの思いを「推し活」として客観的にとらえながら、次々と官能の扉を開けていく女性が歌舞伎町という沼に沈んでいく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『窓辺の愛書家』エリー・グリフィス (著)

    海岸沿いに建つ高齢者向け共同住宅で一人の老婦人が亡くなった。九十歳で本好き、多くの推理作家と交流していたペギーの死因は心臓発作によるものとされたが介護士のナタルカはこの死に不審に感じ、ハービンダー刑事に相談。さらにペギーの友人であった老紳士のエドウィン、カフェオーナーのベネディクトらとともにペギーの死について真相を探るうち、彼女と関わりのあった人物が殺害される。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『消えない月 』畑野 智美 (著) 角川文庫

    小さなマッサージ店に勤める二十八歳の河口さくらは、三十一歳の常連客、松原と付き合うことに。最初は優しかった松原だが、次第にさくらに対して高圧的だったり、束縛したりするように。耐えきれなくなったさくらは、LINEで「別れたい」と告げる。しかし、松原はそれから何十件ものLINEをさくらに送り、さくらの合鍵を返そうともしない。次第に松原の行動はエスカレートしていき…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『銀花の蔵』遠田 潤子 (著) 新潮文庫

    1968年夏。小学四年生の銀花は父の実家である老舗の醤油蔵で暮らすことになった。何とか馴染もうと頑張る銀花だが、母の盗癖や蔵を切り盛りする祖母と父の不仲、そして父の年の離れた妹からぶつけられる言葉に思い悩む。やがて蔵を継ぐことを決意した銀花は祖母が隠してきた一族の過去を知る。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『代表取締役アイドル』小林 泰三 (著) 文春文庫

    地下アイドルの河野ささらは、握手会でファンが起こした騒動のせいで活動休止に。そんな中、巨大企業から社外取締役のオファーが舞い込む。古い感覚をふりかざす現社長とその息子、彼らが打ち出す非現実的な目標設定。追いつめられた社員たちは粉飾会計やデータの改ざんを行う。会社のことなどなにひとつわからない、全くの門外漢のささらは、会社を救うことができるのか。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ベーシックインカムの祈り』井上 真偽 (著)

    日本語が好きで勉強中であり、保育園で働くエレナは子どもの日々話す言葉からその内容を分析していく(『言の葉の子ら』)。AI、VR、人間強化、ベーシックインカム。近未来に実現し得る技術を背景に描き出す本格ミステリ五編を集めた短編集。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『相続人はいっしょに暮らしてください』夏桜井美奈 (著)

    高校三年生の花城佳恵はアパートで一人暮らしをしていたが家賃滞納で立ち退きを求められ困っていた。そこへ祖母の遺産相続の話が舞い込む。亡くなった母の代わりに受ける相続は現金と猫。さらに他の二人の相続人と同居すること、という条件が。ほぼ初対面の、年齢も境遇も様々な四人の奇妙な生活が始まる。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『ティンカー・ベル殺し』小林 泰三 (著)

    大学院生の井森健は夢の中でファンタジーの世界に迷い込み、その時はいつも間抜けなとかげのビルになっている。ある日、井森は夢の中でピーター・パンとウェンディ、ティンカー・ベルらに拾われる形でネヴァーランドヘト向かう。しかしそこは大人と子供が互いに殺し合う血に塗れた恐怖の国だった。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『カーテンコール! 』加納 朋子 (著)

    三月に閉校することが決まっていた萌木女学園では卒業できなかった女学生たちを卒業させるため特別補講を行うことになった。外部との連絡を断ち、寝食を共にする生活の中で互いのコンプレックスや学業を阻むものの正体が明らかになっていく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『二木先生 』夏木志朋 (著)

    内向的で本を好む高校二年生の田井中は何か発言するたびに馬鹿にされ、自分は地球に放り込まれた異星人であるかのように感じていた。そんな中、担任の美術教師が大きな秘密を抱えていることを知り、ある取引を持ちかける。社会からはじき出され、受け入れてもらえない個性を持った教師と生徒が、その生き様をぶつけ合い模索していく。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『六畳間ミステリーアパート』河端 ジュン一 (著)

    フリーランスのライターをしている田中は家賃一万二千円という破格の「ことだま荘」に引っ越してきた。「言葉の呪い、祓います」という売り文句に惹かれ契約を結び、暮らしはじめたことだま荘には、様々な問題や悩みを抱える人間たちがやってきて…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『緑の我が家 Home,Green Home』小野 不由美 (著)

    一人暮らしをすることになった高校一年生の荒川浩志は、細い路地の突き当たりにあるハイツ・グリーンホームへ引っ越してきた。六号室に住む同じ年頃の和泉聡から「出て行ったほうがいい」と言われ、さらに差出人が不明の手紙、無言電話、夜中に落書きをする男の子など、奇妙な出来事が浩志に起こる。幽霊が出る、と噂のグリーンホームで起こる怪異の正体とは。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『占い日本茶カフェ「迷い猫」』標野 凪 (著)

    今年三十二歳になる如月たんぽぽは、愛猫のつづみとともに依頼のあった先で日本茶とお菓子、そして占いを提供する出張日本茶カフェを営んでいる。ご当地のお茶や水、お菓子でもてなすと、訪れたお客は心がほぐれていく。心がほっこり温かくなる連作短編集。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『マリアビートル』伊坂 幸太郎 (著)

    幼い息子の命を救うために敵に挑むアルコール依存症の元殺し屋「木村」。可愛らしい見た目に反して悪魔のような心を持つ「中学生」。闇社会で恐れられる人物からの仕事を受けた腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。運に見放され続ける気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の中で狙う者と狙われる者、それぞれの思惑が交錯する。予測不能なノンストップ・サスペンスアクション小説。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『猫は知っていた 新装版』仁木 悦子 (著)

    仁木雄太郎と悦子の兄妹は、友人の世話で箱崎医院の二階の一部屋を借りることになった。ところが兄妹は奇妙な連続殺人事件に巻き込まれる。防空壕に作られた秘密の抜け穴、蛇毒の塗られたナイフ、そして行方不明ののち、殺人現場に現れた猫。素人兄妹探偵が事件の真相に迫る。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『殺しへのライン』アンソニー・ホロヴィッツ (著)

    作家であるわたし、アンソニー・ホロヴィッツは探偵ダニエル・ホーソーンと組んで解決した事件を小説にした『メインテーマは殺人』の刊行を三ヶ月後に控え、宣伝を兼ねて文芸フェスに二人で参加することに。どことなく不穏な空気が漂う中、文芸フェスの関係者のひとりが死体となって発見される。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『妻の終活』坂井希久子 (著)

    今年七十になる廉太郎は、四十二年連れ添った妻・杏子が末期ガンで余命一年の宣告を受ける。会社一筋で生きてきて家のことは何ひとつできない廉太郎。娘からは母を解放してやれと責められ、妻のいなくなった生活を想像し、がくぜんとする廉太郎。長年連れ添った夫婦の後悔と絆、そして愛を描く物語。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『同姓同名』下村敦史 (著)

    サッカー部で活躍する大山正紀は高校三年生。大学からスポーツ推薦の話もあり、プロサッカー選手への道を進んでいた。そんな中、六歳の少女がナイフでめった刺しにされ殺される事件が発生。日本中を騒がせた犯人の名前は大山正紀。同姓同名であるがゆえに己の人生が狂い出した十人の大山正紀は『「大山正紀」同姓同名被害者の会』で出会う。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『アクション 捜査一課 刈谷杏奈の事件簿』榎本憲男 (著)

    秋川渓谷で女装した男性の首吊り死体が発見された。趣味で映画製作に携わり、女優業もこなす刈谷杏奈はあきる野署の内藤とコンビを組み、アメリカ淵と呼ばれる場所で首を吊って死んでいた北原という男について調べはじめる。果たして北原は自殺か他殺か。殺されたとしたら一体誰に。署内でのはみ出しコンビが真実を追う。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『毒島刑事最後の事件』中山 七里 (著)

    皇居近くで二人の男性が射殺される事件が発生した。テロリストかと世間が騒ぐ中、警視庁一の毒舌と検挙率を誇る毒島は「チンケな犯人」と嘲笑。そして犯人を捉えるためにある罠を仕掛ける。出版社の爆破事件、女性を狙った硫酸攻撃。一連の事件の背後に潜む「教授」の正体とは。とらえどころのない犯人に毒島が挑む。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『本を守ろうとする猫の話』夏川 草介 (著)

    夏木林太郎は、色白で無口、少し厚めの眼鏡をかけた、ごく一般的な高校生。古書店を営む祖父との二人暮らしだったが、その祖父が亡くなり叔母に引き取られることに。ある日、店の棚の奥から声が聞こえ、見てみるとそこには一匹のトラネコが現れ林太郎に向かって「お前の力を借りたい」と言った。閉じこめられた本を救うために、林太郎の力が必要だと言うのだが…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『倒産続きの彼女』新川 帆立 (著)

    倒産の危機に瀕する老舗アパレル会社・ゴーラム商会。この会社に一件の内部通報が入る。勤めた会社全てを倒産に導く経理部の女性社員の身辺調査を行うことになった弁護士の美馬玉子と剣持麗子。そんな中、ゴーラム商会の「首切り部屋」と呼ばれる部屋で死体が発見され…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『彼女たちの犯罪』横関 大 (著)

    三十四歳の神野由香里は医者である智明と結婚して八年になる。義母や夫に従順な彼女はある日突然失踪し、後に海で遺体となって発見される。また、同じく三十四歳の日村繭美は交際相手が既婚者であることを知り、ショックを受ける。ワケありの女が集まると犯罪が起こる!?予測不能などんでん返し連続のミステリー。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『屑の結晶』まさきとしか (著)

    三十三歳の小野宮楠生は二人の女性を殺害した容疑で逮捕された。「誰を殺そうと俺の自由だろ」と供述し、送検時には満面の笑みでピースサインを出す。彼の弁護をすることになった四十九歳の弁護士、宮原貴子は楠生との接見で違和感を覚える。態度や言動に一貫性がなく、つかみどころのない楠生の本心とは何なのか。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『おんなの花見 煮売屋お雅 味ばなし』宮本 紀子 (著)

    下り酒問屋の大店の内儀であったお雅は、夫と離縁し、京橋南にある水谷町で煮売屋を営んでいる。お雅のもとには気難しい差配が現れたり、常連客の色恋沙汰に巻き込まれたり、なんと元の亭主が店にやってきたりと様々な出来事が起こる。江戸の人情と季節を感じる物語。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『熱源』川越 宗一 (著)

    明治期、樺太で生まれたアイヌのヤヨマネクフ、リトアニアに生まれたブロニスワフ・ピウスツキ。日本人としての生き方を押し付けられたアイヌ人と、故郷の国を乗っ取られ母国語を話すことすら禁じられロシア人にされそうになったポーランド人。文明をたてに、アイデンティティをも揺るがされた二人を突き動かす『熱』とその生き様を描く冒険歴史小説。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『5人の名医が脳神経を徹底的に研究してわかった究極の疲れない脳』

    集中力が続かない、記憶力が低下している気がす。それは脳の疲れが影響しています。身体の疲れは休めば回衣裳しますが、脳の疲れは休んでも治りません。本書ではスーパードクター5人が脳が疲れる原因や仕組み、疲れにくい脳を手に入れるためのマインドセットから食事や生活習慣などをわかりやすく解説。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『あきない世傳 金と銀(十三) 大海篇』高田 郁 (著)

    大坂は天満に本店を構える呉服商の五鈴屋が、江戸の田原町に出店して十五年。一度絶たれた呉服商いに復帰し、身分の高い客を抱えるようにもなったが、これまで気軽に木綿を求めに来ていた客に対して敷居が高くなってしまうのでは、と店主の幸は思い悩む。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『図書館島』ソフィア・サマター (著)

    文字を持たない小さな島で、豊かな農園を営む家で生まれ育った少年、ジェヴィック。ある日父が連れてきた外国人・ルンレを家庭教師に異国の言語を学び、書物に夢中になる。島で採れた胡椒を売るために船に乗ったジェヴィックは不治の病に冒された娘・ジサヴェトと出会ったために彼の運命は大きく動き出す。

  • 『優等生は探偵に向かない』ホリー・ジャクソン (著)のイラストブックレビューです

    高校生のピップは友人のコナーから失踪した兄・ジェイミーを探してほしいと頼まれ、ポッドキャストを使って情報を拡散・収集。操作の進捗状況も配信していく。関係者へのインタビューやSNSなどの情報により、ジェイミーの足取りが少しずつ明らかに。そしてピップが辿り着いた真相とは。

  • 『潜入ルポ アマゾン帝国の闇』横田 増生 (著)のイラストブックレビューです

    成長し続ける大企業、アマゾン。著者は2020年にアマゾンの潜入ルポを上梓し、今回はこれに続く第二弾です。今回も新しくできたアマゾンの巨大倉庫に潜入。その様子と、世界各国での倉庫の仕事やアマゾンを立上げたジェフ・ベゾスの野望と経営のあり方、アマゾンが落としていった影などあらゆる角度から巨大企業の内側を探るルポルタージュ。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『Iの悲劇』米澤 穂信 (著)

    過疎化により六年前に無人となった南はかま市簑石。この土地を再生させるべく市ではIターン居住の支援と推進を行なっている。このプロジェクト担当である万願寺は住民たちに心地よく過ごしてもらおうと奔走する。しかし居住者たちは次々とトラブルに見舞われ、一人また一人と簑石を去っていき…。

  • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『椿宿の辺りに』梨木香歩 (著)

    化粧品メーカー直属の研究所に勤める佐田山幸彦は肩の痛みに悩まされていた。従姉妹の海幸彦に紹介された鍼灸院で治療を受けた後、鍼灸師のふたごの妹、亀子にすすめられ、かつて曽祖父が住んだこともあるという椿宿へと向かう。

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