社内報の製作担当となった若竹七海。企画会議で小説を載せる話が持ち上がり、先輩に執筆の相談をしたところ、先輩の知人である匿名作家を紹介される。毎月届く、日常の謎を描く物語が広報誌に彩りを添える、一年間の連載を終え、若竹はいよいよ匿名作家と対面する。
社内報の製作担当となった若竹七海。企画会議で小説を載せる話が持ち上がり、先輩に執筆の相談をしたところ、先輩の知人である匿名作家を紹介される。毎月届く、日常の謎を描く物語が広報誌に彩りを添える、一年間の連載を終え、若竹はいよいよ匿名作家と対面する。
マイスター・ホラと名乗る正体不明な人物の声に導かれ、加茂冬馬は1960年の時代へタイムスリップした。生死をさまよう妻を助けるためには、この年に起こった彼女の祖先である竜泉家を襲った殺人事件の真実を解明し、阻止しなければならないのだとホラは言う。
大阪発のアイドル『ベイビー⭐︎スターライト』は結成から四年を迎え、様々な問題を抱えていた。苛立ちを彼女らにぶつける社長、グループ内での人気格差、恋人から殴られているセンター…。そんな彼女たちにさらなる問題が襲いかかる。
芝居茶屋かささぎに下総から江戸へ遊びに来たという、美人のお菊とぼうっとした大男が店にやってきた。そこへ店にいた久作と名乗る男がお菊に化粧水を買わないか、と声をかける。その様子を見ていた喜八は、その販売方法がどうも気になり…。
柚木陸は小学4年生。放課後には幼馴染の神山美鈴、ミステリマニアの辻堂天馬と3人で集まりミステリクラブとして活動する。ある日、小学校のプールにたくさんの金魚が放たれるという事件が発生。一体誰が何のために、そしてどうやって行ったのか。
ダメになってしまったロケ用の食材を時間内にそろえる、出張先から危篤状態の父のもとへ向かう。絶対に間に合わない状況なのに何故か時間内に送り届けてくれるタクシー運転手の正体とは(「間に合わせます」)。気まぐれで優しい神様たちと人間との縁を描くシリーズ第三弾。
キャバレーで雑用係をしている二十歳の章介は母が置いていった父の骨壷と共に過ごしていた。ひょんなことからマジシャン、歌手、ダンサーというメンバーたちと1か月の間、同居することに。彼らとの賑やかな日々は、章介に寂しいという感情や家族の温もりを教えてくれる。
る梶壮太は、国際テロ班に所属する公安調査官。ジョギングの途中目にした看板から中国・北朝鮮・欧米の組織が複雑に絡んだきな臭い事案の調査を担当することに。同僚の西海帆稀とともに神戸の町で裏から糸を引く謎の男を追跡するのだが…。
優秀な若き弁護士、二宮彰はサイコパス。これまでに感情を僅かでも動かすことなく、自分の邪魔になる人間を何人も殺してきた。しかし、ある夜二宮は怪物のマスクを被り、手斧を持った人物に突然襲われる。
「あずかりや」では一日百円でどんなものでも預かってくれる。目が見えない店主のもとには様々な預かってほしい「もの」を持ったお客たちがやってくる。また預けたものを受け取りに来る客や、時には招かざる客も…。
大学の友人に誘われ、湖の近くに建つ別荘へとやってきた推理作家の美袋。同じく別荘に来ていた佑美子に心を奪われ、一夜を共にする。しかし彼女は死体となって発見され、状況から美袋が容疑者とされてしまう。
17歳の高校生、ピップのもとに一通の招待状が届いた。友人・コナーの家で架空の殺人事件の犯人当てゲームへの誘いに招待されたメンバーは、指示された配役を演じ発言する。様々な状況やメンバーの発言を分析し、推理を深めていく作業にピップはのめり込んでいく。
蒸し暑いさなか、雨が降る。木挽町の芝居茶屋「かささぎ」では芝居好きの老人・岩蔵と、金貸し屋の奉公人をしている若者・長助が相席に。芝居談義で盛り上がっていいたが、岩蔵の放った言葉が場を白けさせてしまう。
ジェイクと付き合いはじめて二ヶ月弱。彼が生まれ育った家へ、彼の両親に挨拶をしに二人で車で向かっている。彼との強い結びつきを感じながらも、私はそれを終わりにしようと考えている。この気持ちをジェイクに伝えることができないまま、車は走る。
学校でいじめられている男子高校生、、落ち着かないチンピラ、友樹を女手ひとつで育てる母親、伝説の歌姫。小惑星の衝突により地球が滅びるというニュースが流れ荒廃していく世界の中で彼らに起こったこと、目にしたもの、そして芽生えたものとは。
のここちらは初対面の男女が軽トラで岐阜から東京への往復1000キロの旅を描く物語よ。ぬこ往復1000キロ!!結構な道のりだな。それをなんだって軽トラなんだ?のこ実家である農家で作られた大量の米を引き取ることになった女性が、格安料金で運搬を引
のここちらはロボットのタングとベン一家を描くシリーズ第六弾。新たな同居人を迎えたり、タングが思春期に突入したりする中、友人カトウから衝撃的な話を聞くの。ぬこタングが思春期だって!?こりゃまたひと騒動起きそうだな。それにカトウも久々だな。日本
ノース・カロライナ州の湿地で、一人の若い男性の死体が発見された。村の人々は6歳の頃からたった一人で暮らしている「湿地の少女」と呼ばれるカイアへと疑いの目を向ける。村人からの蔑みの目線を避け、湿地の豊かな自然に包まれひっそりと暮らしていたカイアは犯人なのか。
紋章上絵師の章次は、仕事で20年ぶりに元恋人の山本賢子と再開。出会ったきっかけは紋であり、また二人が離れるきっかけとなったのも紋だった…。紋に込められたある「思い」とは。表題作「蔭桔梗」のほか、恋愛が絡んだ11編の謎解きを収めた短編集。
母を亡くし、ぼんやりと日々を過ごしていいた真中百花。眠れぬ夜、散歩に出かけたも百花。閉園した遊園地の園内へ入ると「満月珈琲店』と看板の出たトレーラーカフェが。大きな三毛猫のマスターから百花に提供されたスイーツとは。
散策の途中で出会った少女がバラバラにされていく「天使解体」、姉とともに祖父の殺害を図る「サイレン」、美しいものを描きその生命を絵の中に閉じ込める画家の末路を描く「赤假面傳」。ホラーや幻想う小説が多様な武運隊で描かれる、グロテスクで鮮やかな十五の物語を収めた短編集。
40キロもの減量に成功し、別人のような姿になり人生を謳歌しいているかのように見えた同級生のよき子は拒食症からの心不全で死んでしまう。巨デブ女子・たまみは太っているというだけで意味もなく傷つけられる世の中を変えることを決意。そんなたまみのもとに志を同じくした巨デブたちが次々と集まり始める。彼女たちが挑んだ戦いの行方は。
清の第十七皇子・永璘のもと菓子職人見習いとしいて働く仏華ハーフのマリー。いずれ菓子職人として独立したいと考えているが、そうもいかない難題が次から次へとやってくる。乾隆帝の譲位、故郷フランスで起こった革命の結末、敬愛する主夫妻に降りかかる受難。度重なる試練に立ち向かい、マリーは新たな夢を追いはじめる。
叔母が女将をする料理店で料理を運ぶ仕事をしているたまみ。巨デブである彼女は、幼い頃から指を指されたりからかわれたりしてきたことで、周囲の人との距離を取るように。ところがある日、店に来た客から食事に誘われ告白されたたまみだが、素直にその言葉を受け取ることができない。そんな中、たまみは中学生時代の同級生、よき子と遭遇。当時、同じく巨デブだったよき子はまるで別人のような姿になっていて…。
睡眠障害ナルコレプシーのために職を失った蝶野は、中学時代の同級生・蜂谷から人体実験へと誘われる。「プロジェクト・インソムニア」と名付けられたその実験は、選ばれた七名が九十日間夢の世界で毎晩生活をする、というもの。それは望んだとおりのものを作り出すことができる理想郷であり夢の中で死ぬことはない。そう説明を受け参加を決めたが、メンバーの死体が夢の中に現れる。そして現実の世界でも死者が…。
咲山町の一軒家に、翻訳の仕事をしながら独りで暮らしていた桐子は、家の修繕に来た大工の伊助と深い仲になる。伊助は生き別れとなった義妹がおり、何よりも大切なのだと言います。それでは自分の存在は何なのかと怒り、悩む桐子は時追町の占い館で伊助の気持ちを見てもらうのだが…(「時追町の卜い家」)。「占い」から欲しいものを求め、振り回され、混乱しながらも、自分なりの真実を求めて力強く生きていく女性たちの姿を描いた短編集。
上海の中でも多くの観光客が集まる中国式庭園、豫園の東にある骨董品店に「『蝙蝠』が上海に入った」と連絡が来る。窃盗されたこのお宝を手に入れるべく、店主の衛春は店を出る。しかし、その品は予定されたものと異なった方法で、何故か人気のホテル、青龍飯店の厨房へ…。ホテルのお客やスタッフ、そこへ動物園からの脱走をはかる猛獣までもが入り乱れ、お宝はこちらからあちらへと移動していく。
NPO法人「レーテ」で自殺志願者のセーフティネットとしての活動を行なっている田宮晃佑のもとに友人の悲報が届く。亡くなる前、VRにのめり込み飛び降り自殺したのだという。VRが自殺に関係しているのでは、と考えた晃佑は元ゲームクリエイターである友人の城間宙とともに調査を開始。仮想現実の世界で人を死へと誘導することは可能なのか。そして晃佑たちは彼らの死を止めることができるのか。
小学校の隣にある、二階建の白い建物「羽鳥コミュニティハウス」。いろいろな講座や催しが行われるこのコミュニティハウスの中には図書室がある。スタッフは若い女の子、森永のぞみと大柄で色白な女性の司書、小町さゆり。様々な悩みや問題を抱えた彼らに適した本のセレクトと、ちょっとした「付録」を司書が提供。おすすめの本と「付録」を手にした彼らが見つけたものとは。
本の世界には、実に様々な驚きと発見がある。ホームズの相棒、ワトソンの、知られざるミドルネーム。誰もが知っていた句の本当の作者。出会った人から、はたまた自分の頭の奥に眠っていた記憶から、言葉や文章はつながり、広がりを見せ、やがて目の前に見事な着地を見せたりする。
茅ヶ崎リナは魔法のコンパクトで変身する魔法少女ミラクリーナをはじめてから27年になる36歳の会社員。仕事のストレスや日々の鬱憤を晴らすために役立っていたのだが、モラハラ男に苦しめられている親友を救うため、その男と魔法少女ごっこをすることになってしまい…。表題作「丸の内魔法少女ミラクリーナ」ほか、常識という壁をやすやすとぶち破る4編をおさめた衝撃の短編集。
昆虫好きの青年、魞沢泉(えりさわせん)は旅先で様々な謎に出会う。山形盆地で出会った青年が十六年前に見た幽霊、知人のペンションに宿泊していた客が転落死した理由、アフリカから帰国した友人が持ち帰ったもの…。飄々としいた佇まいでその場の空気にするりと馴染む彼が、旅先で遭遇した謎と意外な真相を描く5編を収めたミステリー。
明るい茶虎、キンメ銀眼の雄猫・みかんはこの世に生まれてもうすぐ二十年で『猫又』になりかかっている。そこで新米猫又たちが集まり教育を受ける場所、江戸城内の「猫宿」へと向かう。追いかけられたり、探しものをしたり、戦いを仕掛けられたりと新米猫又たちにい訪れる数々の難題を、みかんを仲間たちと協力しながら挑んでいく。
行政書士である斉木のもとにかかってきた一本の電話。「娘さんを預かりました」そう言って指定の場所に来るようにと指示した犯人。金でもなく、個人的な恨みでもない、と話す犯人の目的とは何なのか。斉木が指定の場所に着くと、誘拐犯はビルの屋上に。悪意の連鎖が日常を崩壊させていく恐怖を描く4編を収めた短編集。
料理学校「品川料理学園」の後継者として生まれ育った留希子は、家業を継ぐことを拒否。友人の風花と暮らしながらSNSで料理を発信。いくつかのレシピがバズり、料理関係の仕事も入るように。さかのぼって昭和二年の品川料理教習所では、女中方向のしずえが声量野菜のセロリーを前に、どう調理したものかと頭を悩ませていた。令和と昭和、料理を考え、作り続ける女性たちを描く料理小説。
十九世紀末の土耳古、スタンブール。この地の歴史文化研究に来た村田は、イギリス人のディクソン夫人の屋敷に下宿していた。トルコで発掘される膨大な量の遺跡、それらに対する学者個人の、そしてそれぞれの国の考え方を下宿人たちと語り合い、新たな発見と驚きを得る日々を過ごす村田。知人から小さなキツネのついた根付を譲り受けたところ、大きなものが走り回っているような音が村田の部屋のから聞こえてきて…。
十七歳になる直樹は、中学生の妹の典子とともに、伯母の美紀子と従兄弟の隆が住む家へとやってきたが突然隆の様子がおかしくなる。心穏やかで優しかった隆は、昏い目をして、伯母への態度も冷たくそっけない。完全に隆は別の人間になってしまった。その原因を探るため、伯母の部屋をかき回していた直樹は一冊の過去帳を発見。ページをめくり先祖をたどっていくと驚くべき事実が…。
暦が夏を迎えた四月の半ば。江戸で評判の美男・喜八と弥助、そして旬の素材を使い気が効いた料理を作る松次郎らが働く芝居茶屋「かささぎ」では茗荷料理で客をもてなす。すると茗荷料理ばかりを食べさせて客を物忘れにさせる気だ、と騒ぐ客が現れる。「それは迷信だ」と、その理由を解説してくれたのは武家の中間である藍之助。この藍之助はある人物を探しているようで…。
ビギナーズラックで馬券を当てたことで、人材派遣会社「株式会社ロイヤルヒューマン」の社長・山王耕造に気に入られ、秘書として働くことになった栗須栄治。多くの馬を所有する馬主である山王とともに、セリ市へ出かけ、馬の成長を見守り、レース展開に手に汗握ります。昔の恋人、加奈子の実家の牧場で手に入れた「ロイヤルホープ」が山王やその家族、栄治ら関係者たちの夢を背負い駆け抜ける。
大学生の牟田幸司は、同じ大学の鈴木亜梨朱に対するストーカー行為を疑われる。全く心当たりがないが、情報が拡散され、周囲から嫌悪の目を向けられ困惑。バイト先の店主から「冤罪の専門家」として遠藤紗雪を紹介される。牟田の無実を証明するため、紗雪が亜梨朱から状況を詳しく聞き出し、牟田と二人で現場の再現を行う。その検証で明らかになったこと、そしてストーカー事件の真相とは。