写真はリーガー社製の二等分器(Tool to Haleve the Bassoon Cane)です。このブログを始めて5本目、当初2年ほど(20201月14日~2022年1月4日)は毎日投稿していたので5日目の投稿で紹介しています。http://blog.livedoor.jp/bassoon_biebrich/archives/5348893.html#mo
ほぼ毎日リードを作っているか、調整しているか、あるいはリードに悩んでいるアマチュアバスーン(ファゴット)奏者が、ほぼ毎日日記を更新しています。
7月17日以降、演奏会でコントラバスーンを吹く予定は暫くなくなってしまいましたが、何故か今度はコントラのリードの注文が来ました。年間で20本くらいしか作らないので、作り方を忘れそうになってしまいます。 注文①は、すでに手許にあるプッペから作り始めていま
過日追加オプション無しのヘッケルがどんなものであるか、1999年のカタログを元に検証しました。その後N氏よりご厚意で2019年のカタログのコピーを頂きました。それによって20年間で基本料金は、約73%上昇したことがわかりました。 これは毎年平均で約2.8%ずつ上昇してい
重なる時は重なるもので、注文は忘れた頃に!コントラのリードとGPSケーン!
先日は珍しくコントラ用リードの注文を頂きました。コントラのリードは耐用年数が長い?ので、手許に2本くらいそこそこのリードがあれば、1-2年は用が足ります。これは、並ファゴに比べ圧倒的に音符が少ないということと、それに比例して個人で練習する時間も短いという
下手の長糸、上手の小糸とは、裁縫の時に言われます。小学生の頃、家庭科の夏休みの宿題を家でやっていた時に母に言われました。僅か10 cm 縫うだけなのに針に糸を30 cm も通していたのです。結局2本取りをしていたので、20 cm x 2 = 40 cm も糸を無駄にしていました。
先日何気なくTwitterを観ていたら、こんなTweetがありました。オリジナルのTweetは、すでにどこかに行ってしまったので正確な引用にはなりませんが、大意は下記の通り「師匠と弟子問答」形式でした。弟子「練習は、どれくらいすればよいのですか?」師匠「本番が楽しみにな
コントラバスーン用のプッペを削り始めました。あらかじめフォーミングまで済ませてあるので、あとは削るだけなので楽?というわけでもありません。何と言ってもスクレーピングをする面積が広いので、出てくる削りカスも膨大です。ナイフの1ストークで削れる量は決まって
昨年の一時期、Twitterに東京女子管弦楽団(TWO)の広告が頻繁に出てきました。そして最近も頻出しているので、思わずクリックしてみたら「楽団員オーディション」の案内でした。要綱をみてみると、楽団員といっても演奏会毎の請負契約のようなので、正社員というよりは契
昨晩の「オモウマい店」で紹介されていた、甲府市にある和食処 加賀本店の店主は、~味と予約は絶対守る!予約マン~。見習わなくてはないらないと思いました。リード作りは天気次第とか言っていつも納期遅延をしてしまい反省しています。 ただ、共感したのは「今言われ
Wiseman Bassoon Wooden Tubular Case, 使ってみました!
昨年夏から待ちに待ったWiseman Wooden Tubular Caseが紆余曲折があって、ようやく手許に来ました。実際にケースに楽器を収納したところ、サイズ的にギリギリで少し不安がありました。楽器はHeckelの15,000 番台なので、楽器の外側は「太管」です。 以前、Wiseman Classic
「トリセツ」とは久住雅人著、「ファゴットにおけるリード製作のトリセツ」のことです。なぜ「トリセツ」なのかはご本人確認しました。「ファゴットリードえんとつ」の取扱説明書なのだそうです。 ただこの「トリセツ」は取扱の説明だけでなく、丸材から仕上げ、調整まで
「ファゴットにおけるリード製作のトリセツ」買っちゃいました!
実は元々この本を買うつもりはなかったのです。理由は現代バスーンリードの作り方や調整方法は、第二次大戦後約70年にわたって語り尽くされていると言われることがあるからです。またそれとは矛盾しているのですが、リードの作り手は、各々のレベルに応じて毎日新たな「発
ヒトは見かけに拠らないと言われます。確かに見掛け倒しという言葉があるように、中身の方が大事だと言われます。しかし、容姿が自分の好みとかけ離れていたり、許容範囲を超えていると直接コミュニケーションして、その中身に触れる機会もないので、やはり見かけの影響を
自動車雑誌が売上増を狙う時は、何は無くてもポルシェかフェラーリの特集だったとか。新製品がなくても大幅な販売増が達成できたそうです。弊研究所は、どこからも売上プレッシャーはありませんが、「ヘッケル」と呟くとアクセス数が増えるのか、「いいね」や「拍手」が増
バッハの無伴奏チェロ組曲のように、バロック時代の作品には6曲セットがたくさんあります。グレゴリオ暦では、一年が12か月、一日が24時間、一時間が60分、一分が60秒など6の倍数が関係しています。キリスト教では三位一体ということで3という数字も大事です。 1ダース
ドイツ式バスーンのフランス式バソンに対する特徴のひとつは、ハンドレストのあるなしだと思っていました。今から66年前に初版本が出版された、「木管楽器とそれらの歴史」というアンソニー・べインズの著書では、確かにハンドレストはドイツ式にあってフランス式にはない
なかなかバスーンの稽古もリード作りも思う様に時間が取れませんが、寸暇を惜しんでリード作りに勤しんでいます。工程を細かく分けて1ロットの本数(枚数)を絞れば、ちょっとずつリードを作ることができます。 先ずはプロファイリングから。最近カマプロ材(GPケーン)
音楽は時間と音高の組合せですが、室内楽は本当に濃密な時間です。特にベートーベンの作品20の七重奏は楽しい曲で、初演当初から人気を博したことは当然のような気がします。この曲を最後に演奏したのは2020年3月8日でしたので、3年振りということになります。 世間では新
昨日は、色々と(言い訳)あって朝自宅を出る時に納品用のリードを家に置き忘れるという失態をしてしまいました。気が付いた時は、新宿発の京王線高尾山口往き特急の車内で、地上に出ていたので笹塚駅付近。もう家に戻ることはできませんでした。 色々とあった言い訳は下
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写真はリーガー社製の二等分器(Tool to Haleve the Bassoon Cane)です。このブログを始めて5本目、当初2年ほど(20201月14日~2022年1月4日)は毎日投稿していたので5日目の投稿で紹介しています。http://blog.livedoor.jp/bassoon_biebrich/archives/5348893.html#mo
先日の日曜日は、不定期開催のHurry & Company 公演でした。ホールの夜枠だけを借りて、ステリハを軽くやってすぐに本番というコンセプトです。室内楽だったり、おさらい会形式だったり、室内オケだったり、演目もクラシックだったり、ジャズだったり。企画、立案、人集め
リーズンスタッフのメーキングマシン(Tip Profiler)は、「コントラバスーン交換セット」のパーツを追加で購入すると、”簡単に”トランスフォームできるとなっています。随分以前のことですが、このマシンを購入する時に故山上和宏(ヤマカズ)先生よりアドバイスをいた
毎年2月の恒例行事となっていた、〈管楽器専門店ダク 特別企画〉大人のおさらい会が2025年は5月27日に開かれました。プロの「先生方」が、6人出てきてさながらお弟子さんの「発表会」のように演奏するという異様な演奏会です。 実は先日の日曜日にY氏の代役で山梨県へ巡
応力って何だ? 私も良くわかっているわけではありませんが、ある物体に何か力を加えるとその力に抗って物体が元に戻ろうとする力のことのようです。バスーンのリードメーキングでは、フォーミングをする時に激しく実感します。 フォーミングは、リードのシャフト(チュ
今度の日曜日にシューベルトのオクテットを演奏するので、仕上げの練習をしています。冒頭の全開放のF(F3)は、ピッチの要を司るので神経を使います。練習している間中、チューナをそばに置いていて、全音域にわたってピッチが高めになっていることに気が付きました。 リ
いわゆる「リードナイフ」と言われているナイフは、片刃(諸刃ではない)の片刃(両刃ではない)カタチをしています。典型的な和包丁の刃を四角く厚くした形状なので、本来の使い方は「切る」「削ぎ切り」なのだと思います。 もちろん”本来”の使い方をすることもあるで
リードは使うとコンディションが変わります。吹きやすくなる場合もあり、吹きにくくなることもあります。このリードの変化について考えてみたいと思います。リードの変化は大別すると、二種類あると思います。ひとつは長期的な変化でもう一つは短期的、あるいは短周期的な
モーツアルトが約35年の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320と38番「プラハ」K.504です。これらの三曲はいずれ
なかなか思い出深いこの曲を演奏する機会がまだあるとは思いませんでしたが、2025年4月29日にチャンスは巡ってきました。 初めてこの曲を演奏したのは1979年3月で、高校オケ2年の時の定期演奏会でした。セカンド・バスーンを担当し、丸一年この曲に取組んでいましたが、難
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)は、1761年にエステルハージ家に副楽長として雇われました。当主パウル・アントン公は1762年に亡くなり、それ以降は弟のニコラウス・ヨーゼフ公に仕えました。1766年には前任者の死去により楽長に昇格しました。1790年にニコラ
モーツアルトは35年強の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320とこの38番「プラハ」K.504です。この三曲はいずれ
リードのカラーは、振動面の根本にあるシャフト部との段差のことで、ショルダー(肩)とも呼ばれます。現代のドイツ式バスーンリード特有の加工です。もちろんドイツ式であってもカラーのないリードもあります。 ドイツ式でもフランス式でも19世紀初頭では、リードにカラ
ベートーベンのセプテット(七重奏曲)に触発されて、シューベルトが作曲したという説もありますが、クラリネットの名手トロイヤー伯爵(Count Ferdinand Trpyer 1780 - 1851)がシューベルトに委嘱して作曲されたということになっています。 トロイヤー伯爵はベートーベ
先日文京シビックホールにて久しぶりにレ・ヴァン・フランセの演奏を聴きました。ジルベール・オダンの生音を聴いたのは10年振りくらいだったような気がします。素晴らしい演奏をすることは予め保証されていて、実際に素晴らしい演奏をしたのです。 何だか当たり前ではな
今年もコントラバスーンが大活躍する予定なのですが、リードはちょっとお悩み中でした。先日ちょとした閃きがあって、それに沿って手持ちのリードを再調整したところ、まずまずの結果となりました。(緑の糸の2本) それは、スクレーピングによってピッチを調整するとい
過日、IKE・Bizとしま産業振興プラザで木管十重奏の代奏で練習に参加しました。かつての「勤労福祉会館」を大幅改修したとのことで、チョット見は新築のようでした。ここの5階にある第一音楽室で木管十重奏の練習があり、代奏で行ってきました。 始めての場所で、自分以外
個人的な好みで言えば、高密度材が好きです。高密度といってもケーンのどの段階で測定するかで密度の測定値は測定するヒトによって変わります。(1) 四つ割りケーンGeorg Riegerは丸材を4つ割りにした段階で、ガウジングする前に測定することを推奨しています。そのためRie
久しぶりに歯医者に掛かった。先週臼歯の一部が欠けてしまい、食べ物のカスが溜まりやすくなり、食後の歯磨きが大変なことになったので、仕方なくです。治療をしてもらえば何と言うことはなく、処置だけなら5分程度であっけなく終わり、快適になりました。 歯科医を遠ざ
オーケストラで合奏を始める時にチューニングをします。各自が事前にA=440とかA=442など予め決まっている、そのオーケストラのピッチに合わせておけば済むような気がします。それでもオーボエ奏者にAの音を吹いてもらい、コンサートマスターがA線をそれに合わせます。 そ
今年は年初から厳しいお言葉をいただき、少しだけ心が折れそうになったことは否定しませんが、それによって得たものは少なくなかったのも事実です。特にコントラバスーンのリードについては謎が多く残っていたからです。 理由のひとつは、丸材から作っていないためです。
バロック時代あたりから6曲セットのソナタ集などが多いと思います。何故なのか?調べたのですがよくわかりません。グレゴリオ暦が1年を12か月、1日を24時間にしたためその約数が好まれているという説もあります。三位一体の3とか東西南北や春夏秋冬の4など。 では6は
この1週間で、リード15本、コントラ5本を出荷。年産300本体制から考えれば約2倍のペースです。基本的に一週間のうち二日をリード作りに充てているのですが、なかなかまるまる一日をリード作りに割くことも難しいのが現状です。 そこで毎日ではありませんが、曜日に関わら
演目は事前に知らせていたのが、ファッシュのソナタ、ウェーバーのアンダンテとハンガリー風ロンド、ケックランとサン=サーンスのソナタでした。ドイツのバロックと初期ロマン派、フランスの後期ロマン派と近代という組み合わせで、様式感をどのように演奏し分けるのかとい
リード作っていると色々と事故はつきものです。最悪の事故は2007年の春にカッターナイフで左手人差指を切ってしまったこと。その時は救急外来のある近所の外科病院にタクシーで駆け付け、2針縫ってもらいました。 物理的な痛みもそうですが、日常生活の不自由さが痛かっ
リードを作っている時は、「ゾーンに入る」感覚が偶にあります。偶々では困るので、屡々になって欲しいのですが…。それで、このゾーンに入ると、リードを見ているだけでどこをどう削る?調整する?のかわかってしまいます。 5本完成させるために6本仕掛けていましたが
寸暇を惜しんでという表現が正しいのかどうかわかりませんが、リード作り以外の用事が多すぎるのでそんな感じになってしまっています。昨日も午後から夜にかけて出かける用事があったので、午前中のわずかな時間に2ロット分のカバーリングをしました。 ゴールドとプレミ
先日、匠のところでティップ・プロファイラーとプロファイリングマシンの刃を研いで頂いた時のこと、匠がふと「私は不器用で下手なんです。でもだから丁寧に仕事をしている」と漏らしました。普段から「これができるのは私しかいない」などと豪語している匠にしては、意外
ラクーンバスーンリード、大変ご好評をいただきありがとうござます!もともと少ない生産能力の限界を超える状態が続き、5月末時点で約ひと月分の注残があります。ご注文をいただいた皆様には大変申し訳ないのですが、出来上がり次第順次出荷してまいりますので、今しばら
International Double Reed Society の会報というか季刊誌が届きました。このIDRSはInternational といっても殆どアメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人の為の協会で、ひとりでも外国人がメンバーになればInternational を名乗る、アメリカ人のエゴというか尊大さがうか
本当にたくさんのご注文を頂いてありがとうございます。4月と5月はこれまでの平均生産数の2倍強のご注文を頂いております。そのため納期が少し後ろにずれ込むことになり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。 並ファゴに加え、コントラも生産が滞ってしまっています。リ
理想的な数値と言っても人間ドックで算出される尿酸値とか血糖値とかではなく、バスーンのリード材についてです。リード作りの成功のカギの90%は、リード材によるものだという「教え」を実験するべく、4年間にわたって丸材から作って来た途中経過みたいなものです。 リー
リサイタルの概要: 2024年4月29日(祝)汐留ホール 13:30 開場 14:00 開演1)テレマン:12のファンタジーより第5番2)ドゥヴィエンヌ:ファゴット四重奏曲第1番3)モーツアルト:ファゴット四重奏曲第1番 K.285(原曲:フルート四重奏曲 ニ長調)♫休憩♫4)J.S.バ
何気なく”X"(旧Twitter)を見ていたら、東京音大オーケストラアカデミーの柿崎祐氏のポストに目が留まりました。「リニューアルしたヤマハのファゴットをお迎えしました!」とありました。柿崎氏は楽器を新調されたようですが、そのヤマハが「新モデル」のようです。http
私、失敗しないので…は、ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の主人公の決め台詞ですが、ラクーンは失敗することもあります。2つのプレミアム、78+14と78+16を6本ずつカバーリングをしようとした矢先に見つけてしまいました。 フォーミングの最中に振
定番のRaccoon Gold は常に作り貯めが必要なので、まずはプッペ貯金を殖やしていますが、完成リードの在庫も枯渇してしまったので完成リードの在庫も作り始めます。その一方で昨年来挑戦しているトゥーネマンとクノッヘンハウワーのプッペにも手を付けなければと、気が急か
1942年生まれで満82歳ということで、大変残念なのですが、致し方ない年齢なのかとも思います。スポーツ選手は現役を引退すると「評論家」になるケースがしばしばありますが、演奏家は演奏が続けられる限り生涯現役(を目指します)。ポリーニは昨年秋まで公の場で演奏を続
作ったリードを褒められると嬉しいものですが、いつもそう上手く行くとは限りません。ナイスショットは気持ちが良いのですが、なぜ良かったのか判らないことも多いのです。もし判れば常にナイスショットになる筈だからです。 高校一年の時、当時音大に進まれた先輩が練習
今年は1月までリード作りが激務で、年末年始と匠のところにマシンのメンテナンス(主に刃研ぎ)に行ってましたが、”幸いなこと”に2月は低調でした。”低調”で幸いとはこれ如何にということですが、2月は義父母の体調が”低調”でリード作りどころではなかったのです
Eric Arbiter の THE of CANE という本を講読したと投稿したところ、Raccoon Bassoon Cane のユーザーでもあるK氏より Abe Weiss の The Art of Bassoon Reed Making というバスーンリードの作り方を懇切丁寧に解説したDVDをお借りすることになりました。 Eric Arbiter は