今年も子犬の世話でバタバタしていましたが・・・気がつくと、もはや制御不能なほどに激しくなってきた今回の2頭。もうワルワルなんてもんじゃない。生後3ヶ月半の子犬ってこんなに強烈だったかな。お婆ちゃん犬のコーシンが子犬だった頃のことを思い出してみると…確かにワルワルだった。先輩犬のヤマがノイローゼになるほどにコーシンも激しかったのを思い出します。でもヤマは幼いコーシンに揉みくちゃにされても決して怒らなか...
「獲物が居ようが居まいがいいじゃんか。とりあえずその猟場をやって、タツ場や猟場の様子を覚えようよ」先日の合同猟で別猟隊の親方が発した言葉です。この言葉にガイド役でもある私は救われました。そして嬉しかった。それまでは「合同猟を行う皆を手ぶらで帰らす訳にはいかない」との思いから、大胆な作戦を取らなかった私。分かりやすくは、猪でも鹿でも何でもいいから獲れたらと。猟場やその時の猟犬の追われ方にもよりますが...
山の中に住むことを老後の楽しみとしていた私の両親。車の運転、病院、買い物等を考えると普通の人は逆なはず。老後は街中の便の良いところに住むのが一般的だと思うのですが。でも仕方がない。息子の私は大変ですが、生き生きと楽しそうに暮らしている両親を見ていると、それもアリなのかなと。そんな父と母ではありますが、山中生活において、唯一の困りごとがありました。せっかくの日照が成長した杉の大木により遮られていたの...
猪も鹿も食べている物によって随分と肉や脂の質が変わってきます。猪の場合、主食がドングリや葛の根などのデンプン質を多く含んだ物だと、融点の低いナイスな脂がタップリと乗り、素晴らしい肉質となります。また主食においてミカン比率が高い個体は、少し黄色っぽい脂が控えめに乗っている感じ。これはこれで食べやすく、違った味わい。選別でハネられたミカンの廃棄場近くに居付いている猪によく見られ、こちらでは「ミカン猪」...
「私はスパイダーマンを超えてみせる」そう自分を鼓舞して気分を高めてきました。。。いつでもゲッコーマンに変身できる準備が整ったのです。因みに『ゲッコーマン』とは月光仮面みたいな響きですが違います。ゲッコーとは英語でヤモリのこと。つまり私はヤモリ男に変身するのです。では・・・「ゲッコー変身!」全身に稲妻が走り、みなぎる木登りパワー。「ウォ~ッ!」と叫び声とともに、まずは木登り道具を揃えます。そして、こ...
昨日、暗闇の中で我が家の郵便ポスト内を探ると封筒が一つ。その行動に興味津々の庭に放たれていた猟犬たち。「ダメだよ、食べられないよ~♪」と言いながら差出人を見ると、それは『国立科学博物館』身に覚えのない私は、眼鏡をずらして宛名を確認。すると息子あて。「おっ、国立科学博物館からの内定通知か!」と色めき立ちたいところでしたが、息子は既に一般企業に就職が決まっている。で、家内が「開~けちゃお♪」で開封。それ...
少し前に獲った小ぶりな雌シカ。こんなシカでも管理捕獲としては一頭は一頭。心苦しい感もありますが、日本の森林のことを思うと、これも止む無し。シカの繁殖能力は驚くほど高く、現状では捕獲の手を止める訳にはいかないのです。ニホンオオカミが絶滅して百年余。天敵の居なくなった山では、もはや人がニホンジカに生息圧を掛ける方法しかなく、今日に至ります。『本来の狩猟』との枠を超えているように思う有害鳥獣捕獲や管理捕...
先週とは打って変わって穏やかな猟行日となりました。猟犬たちは捜索しやすく、撃ち手は音を聞き取りやすい無風の一日。終ってみれば猟果も まずまず。いつもの解体場では皆がそれぞれに作業を行っていました。そんな私は黙々と猟犬用のエサ確保作業。残滓も無駄にはしません。人用肉の取り分けは先輩方や若手たちに任せます。皆さん手慣れたもの。そして解体作業が終わったら、残滓の埋却や解体場の掃除開始。誰が何だと指示をす...
「周りの人に迷惑を掛けたくない」そう考えて早めに猟銃所持許可を返納し、鉄砲を処分する先輩たち。つい先日も お世話になった先輩がヤメられてしまいました。これは猟犬飼育においても同じです。「オラの方が先に死んじまうだよ」と。高齢となられた先輩方で、新たに猟犬を飼おうとする人を見たことがありません。自分が逝った後に責任を持って飼育を引き継いでくれる人が居る場合は、その限りではありませんが。残念ながら私の...
同系統の猟芸を有した猪犬同士の交配。これは生まれた子の潜在能力を親犬と同一なものとする狙いがあります。ところが思惑どおりにならないことも多い。一部の犬屋さんや、先輩方が作出した猟犬たちを見ていても、それを強く感じます。これが遺伝の妙なのでしょう。親犬と同じ能力を発揮できる遺伝子頻度を高めるには、同系統同士は絶対条件であっても、結局は確率に支配されています。よって私ごときが猟犬の交配に取り組んでも、...
心臓弁の手術を10年ほど前に受けて以来、平穏な日々を送っている父。自転車で転倒したり、階段から転げ落ちての骨折続きでサイボーグ化した母。骨格は もはや金属無しでは機能しません。大変な時期もありましたが、今は二人とも元気で過ごせていることが何より。同時に現代医療にも感謝なのです。そんなことで、父は米寿、母は傘寿を迎えることができました。この祝い事に私は何を送ってあげたらいいのだろう。記念品的な物よりも...
茹でた鹿スペアリブよりも犬の嗜好性が高いと感じている干した鹿スペアリブ。カノ・・・ちょっと顔がコワイ・・・今回は小型の鹿の背骨も使用します。丸のまま干して、完成してから小分けにする方法もありますが・・・今回も早目の乾燥を優先して、小分けにしてから干す方法を取ることに。アバラと背骨を適当な大きさに切り分けて、ピンチハンガーでの干し作業開始。昨夜は一気に気温が低くなり、湿度も下がったため、絶好の干し日...
♪予報を信じちゃいけないよ 私の心はヤル気なの いつでも楽しい猟行で 捕獲するのが好きなのさ♪ と、自分に言い聞かせて臨んだ今日の猟行。しかし天気予報どおりで朝から強風が吹き荒れていました。風速10m/s・・・との予報は的中。吹き止まる気配が全く無い凄い風。でも我が連合軍は怯まず。終ってみれば、思うような猟果は上げられなかったものの、山の恵みを授かることが出来ました。この強風予報に「あっきょ困っちゃう♪...
猟犬飼育において どのくらいの広さの飼育スペースが適切なのだろう。これが気になって仕方なく、日々観察を続けてきました。そんな中での犬舎移転。あえて広い区画も試すことが可能となり、猟犬たちをローテーションさせての観察開始。その結果が なんとなく見えてきました。結論としては「人と同じ」ではないかと。つまり広くても狭くてもストレスを感じる。人が個室を与えられた場合、一般的には6畳から12畳くらいが落ち着くス...
ここ数年、罠師に転身していた先輩猟師たち。ところが思うように獲物が獲れなくなり、罠の見回りが終わった後で時間が合えば、銃猟に加わってくれるようになりました。私としては嬉しい限り。以前のように色々と学ぶことが出来ますし、そして何よりも猟が楽しくなる。そんなプロフェッショナルな先輩たちは、私にとっては狩猟のウルトラマン。とにかく超が付くほど凄すぎるのです。ただし皆さん、猟場内の見当が付くのか、猟犬を放...
戦隊ヒーローに憧れていた幼少期。そんな私は大人になってもアベンジャーズ系の映画を観て結構楽しんでいます。心の奥底に幼少期の思いが残っているのかもしれません。「オレは犬舎のマイティ・ソーだ!」と鼓舞して、夢中でムジョルニアを振り回した犬舎移設地での夏。重量増しの改造木槌で単管杭を打ち込み続ける日々。とにかく「猟犬たちの生活環境をより良い物にしたい」との一心でした。そして冬となった今は「猟犬たちに少し...
犬舎移設地での静かな時間。鬱蒼とした森の中で猟犬たちと過ごす夜も いいものです。仕事で遅くなった日は、我が家の猟犬たちの世話をしてから犬舎移設地へと向かいます。待ち焦がれていた猟犬たちに食事を与えた後は、作業灯が煌々と照らす中での ふれあいタイム。ムツゴロウさんのように接した私は全身がすっかりとワンワンフレーバーに包まれます。それから風呂に入り、少し遅い自分の夕飯。食後は色々な作業をコツコツと。昨日...
「そこにエベレストがあるから登るのだ」挑戦者としての心意気を、理屈抜きに感じることのできる素敵な言葉だと感じています。それに何よりもカッコイイ。そういえば先日のブロブにも書きましたが、小学2年の頃の私も似たようなモノでした。校内の水道タンク塔に登り、先生から注意を受けた時の「水道タンク塔に登りたかったから登りました」と返答。うむ、我ながら流石である。これを「そこに水道タンク塔があるから登るのだ」と...
昨日、猟から家に戻ると小包が玄関に。日本の物とは思えない紙質の外箱。やっと木登りセットが届いたのです。何も印刷されていない怪しい箱を開けると更に怪しい。「こんな物に命を預けていいのだろうか」と思わずにはいられないパッケージ。どうやら中国製のよう。やはり価格が倍以上ではあるけれど、国産品を購入するべきだったか。恐る恐る中身を取り出してみると、不安のボルテージは一気に上昇。どの製品も仕上げが甘い。金属...
今日は若犬の金剛の訓練を行いました。三重地犬の金剛は抜群の機動力が身上。先導犬としたビープロのトラ顔負けの動きを見せます。よって二頭の足並みはピッタリ。先導犬のトラは鹿を追っても深追いをせず。猪に対しては、その危険性を十分に理解しつつ、ベタ追いを得意とし、早期に足止めをさせる猟芸。見習い犬を上手く導いてくれる頼れる先導犬でもあります。しかし、巻狩りでは猪も鹿も捕獲するため「猪犬」と呼ぶレベルにはあ...
いや~嬉しいなぁ♪食料捕獲作戦!の じゃんさんと猟仲間の若き勢子さんのところへ子犬たちが旅立ったのは昨年の夏のこと。子犬たちは個室のファーストクラスでフライト。。。私も同行して じゃんさんもとへと向かったのでした。そんな子犬たちは立派な若犬となり、先導犬と共に頑張っているとのこと。チビチビでプリチーだったイトちん。今ではこんなに逞しく。 じゃんさん写真借りたよ~♪ラブリーだったライ君とナナちゃん。コロ...
林業経験ゼロのド素人の私が枝打ちを出来るのだろうか。それも高さ20mほどの杉の大木を相手に。猟場ではお馴染みの杉ですが、いつも下から見上げるだけ。そんな杉の林間を縫っての射撃は頻繁にあります。もちろん杉に命中しないように十分気を付けていますが、もしも製材加工時に金属探知機が反応したらゴメンナサイ。私の可能性はゼロではナイはずです。。。ところで・・・犬舎移設地の杉の大木を見ていて思うのです。戦後の林野...
三重地犬のカノが発情フェロモンを放ちだしたようで、オスのユキカゼ号はウキウキ状態。カノは三重県の猪狩師 龍さんと猟仲間さんとの間で作出された猪犬の最後の子。その血筋の中で繁殖可能なメスは、ついにカノのみになってしまったのです。カノは持ち前の鋭い動きと勇猛さの中に慎重さを兼ね備えた まずまずの犬。猪を足止めさせてシッカリと鳴きもあるため、台雌としても十分な資質を有していると判断。ただし大型の猪との対峙...
「自分の体重管理すらできぬ者に猟犬を飼う資格は無い」この強い決意を胸に私は日々の生活を送っています。自分で言うのも何ですが、私は猟犬の使い手としては手本のような猟師なのです。・・・・・なんて言ってみたい。真夏に行った犬舎移設地での伐採や犬舎設置作業で、頑張り過ぎた私。でも知らぬ間に体重が一割も減っていました。その状態で猟期に入り、猟場での足運びが軽いのなんの。急な登りもスタスタと。膝や足首も全く痛...
伊豆半島の中では、私が猟を行っている地域の豚熱伝播が最も遅かったようです。これは伊豆半島の山の連なりに関係するものと思われますが、箱根から南の天城方面へとイノシシを介して豚熱が広がったのが3年ほど前のこと。それら山脈が木の幹とするならば、そこから枝葉が伸びるように各山々へと感染が広がった状態でした。その枝葉の先端に位置し、また伊豆半島の西北部であることから、人口密集地が多い上に隣接している私の猟場...
夏の間は杉の大木の上から照っていた太陽。ところが冬に向かうにつれて太陽が下がり・・・昼間の2・3時間は、杉の大木のせいで犬舎に日の当たらない区画が出来るようになってしまいました。これは実家でも同様の事が起こっています。昼間の2・3時間、父が寒くて震えているのです。日差しの温もりが欲しい季節なのに、杉の大木がそれを遮るとは何と皮肉なことよ。どちらも地権者には許可を得ているため、伐採しても良いのですが、ど...
職場の駐車場でボロボロの猟車から降りたところ、若手たちから散々笑われてしまいました。「通勤バイクも凄いけど、車も凄いっすね・・・ププッ」と。屋根はサビサビ、ドアは苔で緑色、車体全面に猟犬の肉球ハンコ。新車や高級車に乗って通勤している若手たち。同じ会社に勤めているのに何で私だけ これほどに困窮としているのだろう。考えてみれば、この数年は子供たちの学費や仕送りで火の車。もう我が家には何も残っていません...
豚熱や錯誤捕獲の影響で猪がスッカリ減ってしまった私の猟場。農作物被害の減少や豚熱伝播の抑止の観点からは好ましい事だと言えます。しかし、猪犬に仕込むべく三重地犬の若犬たちの訓練は中止せざるを得ない状況で、完全に宝の持ち腐れ状態。「鹿は獲物ではない」と教え込むにおいても、猪が居ないことには理解させ辛い。このまま今猟期を棒に振っていいのだろうか。そんなことを思いながら、頭の中では猪の居そうなところを考え...
今週初めの職場からの帰り道。通勤バイクを運転していたところ・・・突然「ギギギ~ッ! ガガガ~ッ!」と周辺から凄い騒音が聞こえてきてビックリ。「どこかで大工事でもやってるのかな?」と。でも何かがヘン。ヘルメットの中でもう一度聞き直してみると、どうやら私の跨っているバイクからの音。同時にバイクが進まなくなってしまいました。すぐにエンジンを止めてバイクを路肩へ。どうやら駆動系にトラブルが発生した様子。仕...
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今年も子犬の世話でバタバタしていましたが・・・気がつくと、もはや制御不能なほどに激しくなってきた今回の2頭。もうワルワルなんてもんじゃない。生後3ヶ月半の子犬ってこんなに強烈だったかな。お婆ちゃん犬のコーシンが子犬だった頃のことを思い出してみると…確かにワルワルだった。先輩犬のヤマがノイローゼになるほどにコーシンも激しかったのを思い出します。でもヤマは幼いコーシンに揉みくちゃにされても決して怒らなか...
「熱中症になるのは気合いが足らないからだ!気合いだ!気合いだ!」と、いつも声高に言っている私。でも熱中症は気まぐれ。熱中症になりそうな時にならなくて、熱中症にならなさそうな時になったりもする。日中の気温が30℃にもなる初夏の捕獲業務で大汗をかきながら真面目に頑張る勢子の私。でも以前のように熱中症で尾根で倒れて、カラスの餌食になることは無くなりました。。暑さに慣れて、体力もレベルアップしたのでしょう。...
狩猟で酷使している私の猟車。林道での横転や大木への激突などもありました。もはや満身創痍の状態。でも猟車のスズキ キャリイは一生乗り続けるつもです。ところが…猟場の下見中に岩に乗り上げてしまい、下回りを強打したことが原因で面倒なことになってしまいました。フロントのシャフトブーツが破れて、取付金具も変形。そこで、いつもお世話になっている整備工場で直してもらうことに。すると驚きの事実が判明。純正品のシャフ...
この日曜日のニホンジカ管理捕獲は県境の標高の高い奥山。私はこの地域には苦い思い出があるため、長らく猟犬を引いていません。「なんだ、犬を連れて来なかったのか」と言われても、頑なにすっとぼけ続けた8年間。「いや、また皆さんに迷惑をかけちゃうんで」と。鹿の大群を猛追した猟犬たちが隣の県まで行ってしまい…回収したのは日が暮れてから。数十名の隊員たちが その帰りを待っていてくれたのです。そして先輩方が「お疲れ...
一ヶ月ほど前に移設犬舎の訓練区画で捕まえたヒキガエルの亜成体。雌雄の判別をしてみると、メスの特徴が出始めていたため「ヒキ美ちゃん」と命名。観察も兼ねて しばらく飼育してみることにしました。エサやりは専ら自然任せ。古家の玄関灯下に飼育ケージを置くと、勝手に蛾や小さな甲虫がその中へと落ちるため、ヒキ美ちゃんはせっせと舌を伸ばして お食事を。舌の伸ばす際に「ペチッ」と舌の発射音がするのが面白い。射程距離は...
不思議なもので、世の中にはウリ科の食物が大好きな人と全くダメな人が居るようです。考えてみれば、どんな食べ物にも好き嫌いはあるものですが、ウリ科の食物は身近なだけに その違いが目立ちます。我が家でも息子は大のウリ科嫌い。キュウリだけではなく、メロンやスイカもダメ。あの共通したニオイが受け入れられないのだとか。カットしたマスクメロンを前に「いらない」と皿を押し戻す姿の何と気の毒なことよ。その瞬間「待っ...
毎年、猟犬たちの体調や仕上がり具合に応じて出猟や予防接種のタイミング等を調整しています。しかし、ここ3∼4年は豚熱の影響もあって猪狩りの方は休止状態。また勢子役が激減する中で、各猟隊が協力し合っての合同猟が増えため、一銃一狗や少人数での出猟は減る一方。そんな中で一時期は日本犬(三重地犬)のみの飼育に徹して、その中から個々の特性や気質を鑑みて一銃一狗に使う犬と巻狩りに使う犬とに分ける予定でした。しかし...
猟場の事前調査の努力に応えてくれるかのように、遠方からも多くの猟師たちが応援に駆け付けてくれた昨日のニホンジカ管理捕獲。まさに鉄壁の布陣と言えます。隣山への逃走ルートを塞ぎ、前進守備の中タツには凄腕猟師たちを配置。その布陣はまるで大阪の陣の真田丸が如く。全員が赤備えで気合いもバッチリ。いや、オレンジ備えか…そして尾根上には全国大会上位者のライフルマンたち。つまり極めて優秀な狙撃兵を見通しの良い場所...
巻狩りにおいて、囲み役や その配置場所を「タツ」「マチ」「タツマ」などと呼びます。また、これらタツの目安となるのが「通り」「ウツ」と呼んでいる獲物の通り道。山から山への日常的な移動に使う通りや、水を飲みに行くためにだけ使う通り等々。一般的には日常的な移動の通りを逃走ルートとするため、その見極めは大切です。そんなタツの場所が決まったら、次に考えることはタツ役同士で撃ち合わないための位置取りやバックス...
まずは玉ネギとニンジンを炒めて、先に煮込みを開始。主役の猪肉は、塊のまま表面を軽く焼いて肉汁の流出をストップ。塊肉のまま鍋に投入します。ちょっと猪肉の量が多かったかな。で、30分ほど煮たら塊肉を取り出します。やはり1.5kgは多かったな。カレールーの箱裏に書いてあった量の3倍だもの。でも取り出した塊肉は煮る前と殆ど同じ大きさで、肉汁を蓄えたまま火が通った状態。小さく縮んでしまった肉とは違って筋繊維間の空間...
「シェー! もう やめてほしいザンス!」「そんな つぶらな瞳で見つめてもダメ」でもヤメられない止まらない地底探検への穴掘り。懸命に掘り進めるホマレ。そこへ作業効率をアップさせようと、サカエが連結。ツインパワーで土をかき出します。その後ろで様子を見ていたコーシンの顔に土が直撃。ほら出入口が土だらけになっちゃたじゃない…って、脱走禁止!よし、言うことを聞かないのなら奥の手じゃ。父ちゃんを侮るでないぞ。前...
まだまだ続くニホンジカ管理捕獲。県担当者と猟友会上役の方々から新たなる実施区域の調査依頼を受けて、猟仲間たちと共にタツ配置のマーキング等を行いに猟場へと向かいました。標高400m程の低山を囲む巻狩りとなるため、今回も かなり大がかりな捕獲となります。こんな事もあろうかとタツ配置場所に通じる林道を復旧整備しておいて正解でした。基本的には猟場に詳しい先輩に教えて頂きながらの調査。次々とマーキングして行きま...
雨降る森の中、移設犬舎の古家で一人黙々と焼く猪肉。半径200m以内には自分しか居ないとのヘンな優越感。森を独り占めした気分になれるのです。そして森の一部にもなっている。そんな森から授かった恵みを力いっぱい美味しくいただく。猪肉は やはり焼肉が一番。今回の部位は肩ロース肉とホホ肉とタン。そう言えば未だに食器を用意していなかったな。学生の頃から使っていたラーメン鉢が一つあるだけ。我が家の食器は全てセットな...
体をかがめて暗闇の中を進んで行く。まるでノストロモ号の排気ダクトの中でエイリアン狩りを行っている感じ。そして「ぐわぁ~っ!」と、自分が狩られる…でも私はダラス船長とは違って経験豊富な凄腕猟師だから大丈夫。。まずは強力なライトで視界を確保!武器は火炎放射器…ではなくて草刈り鍬と炭スコップ。これは何となく負けている気がする…なので強力掃除機で撃退!って吸ってどうするの。ゴーストバスターズじゃあるまいし。...
「積載量 積めるだけ」なんてステッカーが貼ってある貨物車を時々目にします。そんな茶目っ気ある文句に微笑ましい気持ちにもなりますが、これがインドやパキスタンだったら大変。彼らは本当に積めるだけ積みます。とにかく怖いもの知らず。また、スクーターならベトナムやタイだって凄い。家族全員でスクーターに乗ったり、荷台に大きな豚を積んだりもする。私の愛車、ベトナム・ホンダ製のディオ110は、それら過積載を想定しての...
先日に実施されたニホンジカ管理捕獲の対象地区は隊員たちにとっては馴染の山。皆がそれぞれに鹿の逃走ルートを把握しています。また、猟期中は私たちが合同猟を行う猟場なので、手堅く成果を上げられる間違いない山でもあるのです。今回は静岡県猟友会会長はじめ、県職員の方々も参加しての大がかりなもの。よってタツ役は私たちが猟期中に行う巻狩り時の4倍も。鉄壁の囲みと言えます。おまけに参加者の多くが凄腕猟師で、射術に...
移設犬舎に建つ古家。今はこの古家で一人楽しく暮らしています。本来ならば「一人寂しく」となるのでしょうが、そのようなことは全くありません。明るい間は野鳥のさえずりの中、様々な作業に没頭し、休憩の度に猟犬たちと戯れる。暗くなって静まり返ると、今度は「この森には私一人だけ」との不思議な満足感に包まれます。都会の喧騒を離れて…って、離れ過ぎな感じがたまらなく気持ちが良いのです。ただし、そう思えるのも普通に...
職場から移設犬舎に戻ると子犬区画の地面には大きな穴がボッコリと。私が体育館座りで余裕で腰まで入れそうな大きさに驚きます。子犬区画には世話係として お婆ちゃんのコーシンも一緒。おそらくオテンバ盛りのサカエとホマレに手を焼いたコーシンがストレスから掘ったものか。呆れた私はコーシンに「いい歳して穴なんて掘らないでよ」とボヤきます。コーシンは私の言葉を理解できるため反省を…と思ったら戸惑いの表情に。「あれ?...
子犬の名前について家族からクレームが付いてしまいました。「なんで同じ名前にしちゃうの?」と。「ユキカゼ号にはユキカゼ号の思い出が、フミにはフミの思い出がある」とのことなのです。そりゃそうだ。それにユキカゼ号もフミも新しい飼い主さんの事情によっては我が家に戻って来ることも考えられます。現に今回のEさんの件でも「リハビリが上手くいかなかったらゲンを引き取ってくれないか」と言われてしまいましたから。コー...
どうにもシックリこない。あまりに安易に子犬たちの名前を決めてしまったため、名前を呼びながら遊んでいても違和感が付きまとうのです。これは今までに無かった感覚。やはり猟犬であっても犬の名前は吟味して決めるべき。つまり飼い主なりに思い入れのある名前とすることが大切なのでしょう。今回は「猟仲間が覚えやすい」を優先したのが良くなかったか。真剣に狩猟に取り組んでいる人は、どんな名前であっても覚えてくれますから...
我が家の犬舎横の道端に生えていた謎の植物。大きく育ってしまい ご近所さんの通行の妨げとなりだしたため、刈ることに。ところが庭にその植物を捨てたところ、犬たちが引っ張り出してムシャムシャと食べだしたのです。「もしや♪」と葉を齧ってみると、これが結構イケル♪粘り気があるあたりはツルムラサキにも似ている。でも毒性は大丈夫なのだろうか。今までに野草で このような植物を見たことが無かったため、調べてみることに。...
三重地犬の子犬、シオちゃん♪マチちゃん♪そして フミ君!みんな可愛い顔して もうワルワル!子犬が複数頭であっても躾のコツを掴んでいる私は、今まで全頭上手くいったと実感しています。ところが、このワルワルな3頭には そのコツが通用しない。とにかく激し過ぎるのです。そこでジックリと観察を続けたところ、あることに気が付きました。今までは数頭に一頭の割だった斬り込み隊長のような怖いもの知らずの子犬。それが今回の子...
私は素人の一狩猟者であってプロ猟師ではないため、獲物肉の販売に関する許可は得ていません。よって猪肉や鹿肉の販売はできず。また猟犬の繁殖は血筋存続が目的であり、販売を目的としていません。したがいまして、血筋存続に協力して下さる方にのみ子犬や仕込み犬を差し上げている状況です。そんなことなので、ブログ写真においては誤解を招かぬように解体場面などは極力掲載しないようにしています。以前に何度か猪の解体シーン...
私の職場では新型コロナウイルスによる病欠者が目立つようになってきました。エアコン使用による部屋の閉め切りが それを助長しているのかもしれません。いずれにしても夏季の第一次長期休暇を前に職場はテンテコ舞い。人材不足が深刻な問題となっている中で、更に人が足りない状況となり、皆がバタバタ。でも長期休暇は何が何でも休んでみせる。休日返上なんてまっぴらごめん。私は出勤日より休日の方が断然に忙しいため、休日は...
先日、近所のスーパーで半額にて購入した 丸のままのボイル豚足。1本はその日のうちに美味しく頂きました。ところが残りのもう1本はチルドルームに入れていたのに 3日ほどで残念なニオイに。ただでさえ悪くなるのが早い豚足。半額品ともなれば最大級の警戒をしつつ、早めに食べるべきでした。普段から「SDGs 命!」などと声高に言っておいて、これでは豚ちゃんに申し訳ない。とりあえず丸のまま洗ってみましたが・・・まだ少し臭う...
今年の冬で9歳になるビープロのメスのコーシン。発情期が来たものの、どうやら排卵はしていない様子。でも発情フェロモンはプンプンに発散しているようで、オス犬たちはメロメロ。犬もある程度の歳になると排卵は止まるようですが、発情は一生続くとのことで、なんだか不思議。その生態に意味があるのだろうか。祖先であるオオカミの存続において、この状態に優位性があったからに他ならないとは思うのですが。コーシンは早めに引...
最高気温が40℃とは何事なのだ!あまりの暑さにバリカンで頭を丸刈りにしてしまいました。ついでに子犬たちも丸刈りにしてあげたいくらい。暑すぎて大人しくなってしまったのです。今は扇風機で何とか凌いでいる状態ですが。でも少し体が冷えてると、大人しくしていた分を取り返さんとばかりにハッスルするのは如何なものか。子犬は冷やし加減が難しいのです。。。脱走禁止!エサも今は猛暑仕様。獲物肉と野菜を煮て一旦冷まし、後...
実直な猟犬のミカサ。人に例えるならば「真面目な働き者」といった感じで、私に似ています。。。今日はそんなミカサが猟師仲間さんへの元へと旅立ちました。その役目は先導犬として頑張ってもらうため。猟師仲間さん宅には生後4ヶ月になるプロットハウンドが飼われています。名前はスカイちゃん。とても可愛い女の子。そのスカイちゃんの先生役がミカサなのです。なんかイヤな予感がする。禁断の愛が。。。ミカサ、教え子に手を出...
狩猟を始めるにあたっては、まずは猟友会の先輩方を頼るのが一般的。右も左も分からぬ中で好き勝手に猟を始めれば、トラブルを引き起こすであろうことは誰でも察しがつくでしょうし。猟友会の会員になることは、狩猟を始める第一歩でもあるのです。問題は そのあと。「良好な人間関係の先に本来の狩猟がある」と私は強く感じています。「狩猟を行うために人を頼る」ではなく、あくまでもお互いに信頼し合えるような人間関係を構築...
生後3ヶ月半となった三重地犬の子犬たち。そろそろ躾を始めようかと考えて、1頭ずつ分けることにしました。初めのうちは寂しいのか、互いに鳴き合ったりもしましたが、程なくすると静かに。食事をゆっくりと取れるため「単独も悪くない」と気が付いたようにも見えます。毎度のことではありますが、単独飼育に移行した方が断然飼いやすい。やはり1対1だと互いの距離が一気に縮まります(これは物理的に)。マチちゃん近いよ。そして...
趣味的なことにアレコレと手を出す私ではありますが、実は一番の趣味は釣りなのです。小学二年生の時に貯水池でフナを釣って以来、もう釣りに どハマり。あの日の記憶は今でも鮮明に残っています。その後、進路においては紆余曲折あったものの、最終的には 釣り→魚類→水産との流れで その道を突き進み、挙句の果てには原点に立ち返り 脱サラして釣具屋を共同経営。傾きかけた釣具屋を買い取り、懸命に働き続けたところ、スタッフた...
昨日は3年ごとの狩猟免許更新のための講習に行ってきました。周りを見渡すと、今回が最後の更新になるであろう ご高齢の先輩方も多い。「歳なんだから やめろって家族がうるさいんだよ」と少し寂しそう。でも ご家族のお気持ちも十分に理解できます。狩猟は危険を伴いますから。人生の区切りのためにも、3年ごとの更新は意味があるのでしょう。昼過ぎに講習が終わると、同席していた会長が役場からの捕獲要請を伝えてきました。猪...
猟犬用のGPS発信機と受信機は今や無くてはならない存在です。狩猟事故防止や猟犬の命を守るにおいて、これほど心強いモノはありません。「便利なモノを手に入れてしまった以上、人類はもう後戻りはできない」との お決まりの流れに当てはまる物の一つに。つまり車や電話やパソコンといった利器と同じ。その運用のために法律が新しく制定され、今もなお改正が続いているのです。ところが運用上の不備における法律改正の狭間で、理不...
我が家の三重地犬の血筋存続計画において、次なる段階に入りました。まずは将来に向けての我が家の繁殖可能なメスが3頭となり、猟師仲間の元へと貰われて行った4頭を含めると7頭となったことで「最後の1頭」との危機的な状況は脱しました。そこでオスたちを別猟隊へと旅立たせ、武者修行を行いつつ、そちらの方の各系統の種親となってもらうことに。せっかく猪犬に仕込み上げても、こちらの地域では豚熱の影響が長引いたこと等によ...
これで三日目。日曜日は休診日なのにもかかわらず、父を診て下さった主治医の先生。抗生剤と栄養剤の点滴が父の窮地を何度救ってくれたことか。毎度のことながら感謝の言葉しかありません。父は今年で89歳。心臓弁の手術から10年以上が経過し、本人は「座して死を待つのみ」と雑音の混ざり出した心音に腹を決めています。「死の迫った老人でありながら、国家に高額な医療費を支出させてはならない」と。しかし今回の急性前立腺炎は...
今日の昼休みに母からの電話がありました。父が倒れたと。持病の急性前立腺炎が再発して、またもや動けなくなってしまったようなのです。仕事を早目に切り上げたものの、行く手を阻む線状降水帯による強烈な雨。車がアチコチで立ち往生する中、水しぶきを上げて突き進む愛機インターセプター。「マジで浮く!」と焦りながらも、なんとか実家へ到着。バイクは冠水に強い。その間、病院には家内が連絡を。こともあろうに母のスマホの...
いつもと違う格好だと、意外と警戒する犬たち。人を判断するには、声やニオイより容姿が最も手っ取り早いからなのでしょう。とくに緊張状態の犬は、その傾向が強いのです。これは日本犬も洋犬も個体差はあれ、同じ反応を示す比率は変わらないように思います。なので仕込み途中の若犬には、あえて猟友会のベストと帽子の出で立ちで接する場合も。この出で立ちに普段から慣らしておくと、若犬が初陣で戸惑わなくなります。なにせ見知...
毎日欠かさずに行っている猟犬全頭の触診。知らぬ間にケガをしていたり、腫れていたり、マダニがついていたりと。何でも早期に発見するには触診が一番だと実感しています。「なんだか この辺りが少しヘンなんだけど」と早目に素振りでも見せてくれるといいのですが。犬は よほどでないとメッセージを発してくれませんから。「我慢強い」とでも言いますか。そんな中、今年の春先にビープロのコーシンのお乳に小さなシコリがあるのを...
我が家の家計を支えているカメの繁殖販売。ここ数年は猟犬のバタバタで休業状態でした。それでも昨年はストックしていたハラガケガメのおかげで、家内に年貢を納めることができました。そんなカメの販売については、いつもお世話になっているレップフォレストの店主さんに全てを任せています。幅広い人脈と巧みなセールストークで大抵は完売してくれるため、私にとっては頼れる人。でも私が忙しさを理由にカメ繁殖をサボり続けたた...
60歳での一次定年退職が あと1年半に迫る中で、色々と考えてしまいます。昨今の人材不足により私の職場も厳しい状況にあり、その対策として一次定年退職後も月々の給与は減額されない規定に変更。それが65歳までとなったのが2年前。そして今年からは65歳での定年退職が撤廃されて、70歳まで その条件が適用。先日、人事課からの達しがありました。あの世に行くまで働けというのだろうか。これぞまさしく終身雇用。。。私自身、以前...