「フェノミナ」のチンパンジーは恐ろしかったけど、あちらは悲しみあってこそのアレだった。この映画にもチンパンジーが出てくる。ただし、こちらの方はマジで殺意しかない恐ろしい殺戮チンパンジー。劇中、過去のできごととして凄惨な事件の映像が出てくる。皆殺しの現場で唯一助かった少年が大人になって、自分がそのときに助かった理由をはき違えていたのがあわれだった。彼は悪役ではなかったけど、自業自得としか言いようがな...
芦沢央『今だけのあの子』女性の生々しい友情の描写が絶妙。相変わらずのミスリードに今回もやっぱり騙される
人は人に騙されたら腹が立つのに、相手が小説だととても爽快な気分になるのはなぜなのか?『今だけのあの子』は芦沢央の5篇からなる短篇ミステリ小説。主に“女性の友情”がテーマとなっており、中学生や主婦、様々な年代の女性同士のすれ違いや思い込みによる悲劇だったり救われていく様が、妙に生々しさのある心理・心情描写を通して伝わってくる作品だ。また、作者の仕掛ける巧妙なミスリードも相変わらずお見事。リンクなお、本...
ラブパトリーナの次は「ビッ友×戦士 キラメキパワーズ!」だそうです
現在、テレビ東京系列にて毎週日曜朝9:00から放送中の『ポリス×戦士 ラブパトリーナ!』もそろそろ放送終了が近づいている。ワルピョコ団も去った今、唐突に過去のガールズ戦士(Girls2メンバー)が登場したり、豊永氏が声以外のキャラとして登場したりと、まるで残りの放送回数を消化しているような放送内容である。そんな中、現在公開中の映画『劇場版 ポリス×戦士 ラブパトリーナ!~怪盗からの挑戦! ラブでパパッとタイホせよ...
🔰パパのための「アイカツプラネット!」楽曲編
この記事は「アイカツプラネット!」にハマったパパにぜひ読んでいただきたい。子どもに付き合っていただけなのに・・・気付けば自分も「アイカツプラネット!」にハマってしまった! というパパも多いだろう。「アイカツって?」という🔰パパは以下の記事も合わせてどうぞ。もうすぐ4歳を迎える娘が「アイカツ!」デビューしたら財布が軽くなった関連記事偉そうに書いているが、かくいうぼくもアイカツ初心者である。ウチ...
『ブルー・マインド』2人の少女の変化と揺るがない友情。ミアは本当に人魚だったのか?
(photo : Blue My Mind - Facebook)※ この記事はネタバレを含みます。『ブルー・マインド』(原題:『BLUE MY MIND』)は初潮をきっかけに身体が人魚へと変容していく15歳の少女の姿を描いた映画だ。監督は製作当時まだ30代半ばだったスイス生まれの若き女性監督リサ・ブリュールマン。本作は「人魚へと変容していく少女の物語」でもあるが、思春期を迎えた少女が性欲、ドラッグ、アルコールなどの新境地への関心を通して自分の...
ここ最近、獲得したいろんなアイテム。本当に役に立つものから、役に立つかどうか不明なものまで。あのピンポン『アイカツプラネット!』のビート/梅小路響子役の長尾寧音も回していたガチャガチャのやつ。前から欲しかったやつ。 この投稿をInstagramで見る 長尾寧音(@nagaoshizune_official)がシェアした投稿 我が家の湯張りボタンあのピンポンをゲットした人はコレも欲しくなるだろう。1回300円。実は押せ...
『キャビン』なんかこれ見たことある!の連続にイッキ観必至のホラー。ラストのアレの真意とは?
(photo : The Cabin in the Woods - Facebook)※ この記事はネタバレを含みます。本作『キャビン』(原題:『The Cabin in the Woods』)は「クローバーフィールド」の監督、または「オデッセイ」の脚本を手がけたドリュー・ゴダード監督によるホラー映画。ご存知の方も多いと思うが、この映画は単なるホラー映画とは大きく異なる。というのも、本作『キャビン』はよくあるホラー映画の「よくある」部分がオマージュとして散りば...
『るろうに剣心 The Final』観てきたんだけど映画館閉鎖するって言い出したやつは人誅の時間だ(ネタバレなし)
前作「京都大火編」に引き続き、原作ファンなら絶対に観るべきは、現在公開中の最新作『るろうに剣心 The Final』で間違いない。というわけで観てきた。まず、直感的に感想を言わせてもらうと最高だった。めちゃくちゃおもしろかった。過去作に引き続き、煌びやかこの上ないキャストの顔ぶれは言うまでもないが、雪代縁が新田真剣佑で本当に良かったと思う。乙和瓢湖や乾天門(戌亥番神の名は第1作で使ってしまったため)も上手だ...
『No Exit』なんだかアノ映画に似ているアジア系製作陣によるホラーコメディ
(photo : Crush The Skull - Facebook)『No Exit』(原題:『CRUSH THE SKULL』)は2015年のホラー映画、監督はヴィエット・グエン。本作は2011年ハロウィンに同監督により公開されたショートフィルム「CRUSH THE SKULL」に基づいて製作されたものだ。ストーリーはホラー的な展開で進んでいくが、随所にコメディ要素が含まれているためかホラーコメディにカテゴライズされている。『No Exit』は2021年5月現在、Amazon Prime Vide...
『No Exit』なんだかアノ映画に似ているアジア系製作陣によるホラーコメディ
(photo : Crush The Skull - Facebook)『No Exit』(原題:『CRUSH THE SKULL』)は2015年のホラー映画、監督はヴィエット・グエン。本作は2011年ハロウィンに同監督により公開されたショートフィルム「CRUSH THE SKULL」に基づいて製作されたものだ。ストーリーはホラー的な展開で進んでいくが、随所にコメディ要素が含まれているためかホラーコメディにカテゴライズされている。『No Exit』は2021年5月現在、Amazon Prime Vide...
『ブラッディ・ツイン』はラストの超衝撃恐怖映像のためだけに観てもいい
(photo : Let Her Out - Facebook)※ この記事はネタバレを含みます。“ヴァニシング・ツイン”という言葉をご存知だろうか。双子のどちらかが産まれる前に消失してしまう現象で、流産にも分類される症状のことである。消失した胎児は一方の胎児に吸収されるか、やがて母体から排出されるらしい。『ブラッディ・ツイン』(原題:『Let Her Out』)は、この“ヴァニシング・ツイン”をモチーフにしたホラー映画だ。消失した胎児が成長...
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「フェノミナ」のチンパンジーは恐ろしかったけど、あちらは悲しみあってこそのアレだった。この映画にもチンパンジーが出てくる。ただし、こちらの方はマジで殺意しかない恐ろしい殺戮チンパンジー。劇中、過去のできごととして凄惨な事件の映像が出てくる。皆殺しの現場で唯一助かった少年が大人になって、自分がそのときに助かった理由をはき違えていたのがあわれだった。彼は悪役ではなかったけど、自業自得としか言いようがな...
「孤島」で出てくる第六台場という立入禁止の孤島に興味を全部持っていかれた。東京に住んでいる人にとっては当たり前の存在なんですか?浮遊する水映画「仄暗い水の底から」の元ネタ。原作は実は短篇でストーリーも意外とあっさり読みやすい。娘が「見えないおともだち」と話し始めたり、捨てても屋上に置かれるキティちゃんのバッグが気味悪かったりで、実は過去に同じマンションで行方不明の少女がいるんだとか。うわ、もしかし...
いやぁ驚いた。気づいたらKEN SUSI(ギター)も Nick Pierce(ドラム)もいなくなってた。さらに、その2人が現在崩壊も同然のAS I LAY DYING にJoinしていたことだった。笑った。KEN SUSI は音楽性の違いを理由に脱退しているんだけど、前作「Extinction(s)」を聴いた人ならわかると思うけど、初期とくらべると方向性がまるで違う。KEN SUSI が腕におち〇ち〇の絵を描いてステージに立てるような楽曲はひとつもなくなっていた。NIc...
考察などは親切にも公式が特設サイトを公開していて、それを見れば映画の中で何が起きていたかはだいたいわかるでしょう。だからこの映画に関してはいちいち考察を書くのも野暮なんでざっくりと感想だけ書いちゃう。ネタバレはもちろんナシでね! これは前情報ナシで観る作品ですから!初見であれば一生懸命ストーリーを追って観るのは当たり前だけど、2周目以降はまったく別の視点からしか観られなくなる。シリアスなサイコサス...
誰がマリーなのか?死んだパパの家を売るためその準備に訪れた主人公カトリーナは、敷地内で勝手に遊んでいた謎の少女に声をかけられる。とりあえずこの少女がマリーだと思う。だけど少女はデイジーと名乗る。この少女がデイジーかどうかは終盤でヒロインが「あなたはいったい誰なの?」「マリーなのね?」と問いつめるまで謎のまま。とはいえ少女も「マリーではない」との一点張り。劇中でこんなやりとりを2回見せられる。結局ラ...
全パートささりすぎて大好きなんですけど、この歌を知ったのは、かんあきのあちゃぴの踊ってみたですね。それではじめて歌が気になったんだけど、とりあえずこの振り付けを考案したと思われるみこという人の本人が踊っている映像。とくにこれは長女と何回も見た。あちゃぴの踊りが粗削りであると気付けるくらい見すぎた。あちゃぴは「feat. ちゅーたん(CV: 早見沙織)」を使用していたけど、個人的にはみこ本人が使用している「fe...
怖いからじゃない。あまりの惨たらしさ、憐れさ、不条理さには気分が沈んで数日経っても立ち直れない。その残酷っぷりに泣きたくなった。久しぶりに読まなきゃよかった・・・と後悔した。いや、ホラーとしては最高の本だけど。せめてこどもは登場させないでほしかった・・・。主人公は子なし夫婦にでもしてくれればまだ耐えられた。頼むから幼いこどもは不条理から除外してあげて・・・。正直、恐怖演出に関してはいささか飛躍しす...
これは笑えばいいのかな? おそらくこれを観た日本人は笑うし怖がらない可能性が高い。その理由は登場する漢字の使われかたにある。まず、要所で登場する「死」の文字。これがまたトイレの落書きレベルで噴飯物だ。そして大切なクライマックスシーン。おでこにその漢字を書くのはまずかった。キン肉マンって知ってる?ダメだよそんなんじゃ。ホラー映画で使う漢字じゃない。それでは学校の怪談だ。擬似ドキュメンタリーなのはよか...
メジャー1stフルアルバム、ハズレ曲なしの名盤。全曲が主食、メインディッシュ。食べにくい・・・なんて言ったらエレカシの宮本浩次ならキレるだろう。何が気に障ったのか宮本はラジオの生本番中に突然キレた。ところが当時の女性DJ(鈴木万由香)も彼を怒らせるのは2度目だったようで「・・・まぁ、悪気がねぇってのはわかってっけどよぉ・・・」という宮本に対して「ケンカ売られてます? 私」と神経を逆なでする発言を繰り出し...
あんな終わりかただったらヒロインが身勝手な女性な印象になってしまうのであまり好きになれない。もちろんヒロインに悪気はないんだろうけど「その言葉だけで片付く映画ですかね?」ってくらい周りに迷惑かけてる。とくに破壊描写がすごい。建築物やら公共のもの壊しすぎですよ。あと犠牲者もたくさん出た。ウド・キアの使いかたが雑でちょっと残念だった。ストーリーは結構ファンタジー。復活した悪魔がガブリエル・バーンに入り...
単純におもしろいと言っていいのか、笑っていいのかわからない本。ホラーやミステリではないけれど、人間の「無意識」がもたらす不条理な世界が凝縮された第155回芥川龍之介賞受賞作(2016年)。コンビニアルバイト勤続18年の主人公女性(37歳)の視点で描かれるのは、現代社会の生きづらさ。しかしストーリーからは当人は生きづらいとはあまり感じていないようにも思える。たしかに変わった人格の持ち主で、人間としての中身がな...
どうやら何かやらかしてコールセンター業務を命じられた警察官の主人公。いったい何をやらかしたのかが重要なポイントなんだけど、観ていれば普段から短気で態度が悪く暴力性が高いのが気になる。だからだいたい想像できると思うけど、そこはちゃんと説明してくれるし見ていくうちにだんだんとわかる。そうした性格である反面、正義感も強いことから偶然かかってきた面倒そうな通報にたいして職務を越えた行動に出る。それが映画の...
前作「Withering to death.」のような重たさはなくなり、ギターはねちっこい変な音に。シングル曲も作風にあわせて再録されて重厚感は薄れてしまった。正直、個人的にはかなりガッカリした。前作があまりにも最高すぎたせいもある。とにかく音のなんとショボイことか・・・。歌メロが悪くないものもいくつかあるけど、サビで盛り上がりきらない中途半端な楽曲がほとんど。2, 3曲目がとくに顕著で、サビでテンションが上がりきらな...
巷間で「家に置いておきたくない」とよく言われている恐ろしい本。読んだ人はみんな怖すぎるとよく言う。とにかく怖い本が大好きな私もようやく読むことができた。実は2回読んだ。というのも、1回目を読み終わった後、皆が恐れ慄くほどの恐怖を感じなかったからだ。正確には感じられなかった、のだと思う。その理由はわかっていた。この本は語り手(=作者)によるルポルタージュ形式で書かれている。そこにはいくつもの土地や建物...
Perfumeの3rdシングル。いまから約18年も前のこと、初めて聴いた当時「メタルでねぇか」となったPerfume最高曲・・・とエラそうに言い切れるほどそんなにPerfumeの楽曲を知らない。これと「コンピューターシティ」以外、まともに聴いたことがないのです。別にPerfumeが好きなわけでなくて、この歌がものすごい大好きなんです。とりあえず最初に「サビが2つあるじゃん」と思った。自分はサビが2つあるような歌が大好きなので一瞬で...
Perfumeの2ndシングル。Wikipediaには「近未来3部作」のうちのひとつと書いてあった。「エレクトロワールド」はお気に入りのメタルなので聴いてるけど「リニアモーターガール」はあまり刺さらなかったのでまともに聴いていない。だから個人的には近未来シリーズは未完のまま。まぁ「エレクトロワールド」ほどの高揚感はやってこないから、それほどテンションが上がるわけではないけど、その次に好きな歌。ちなみに2曲ともわざわざ...
ホテル営業は表向き、実情は犯罪者専門の会員制治療施設が舞台のサスペンスアクション。恥ずかしながら主演の老寄りの中年女医がジョディ・フォスターだとは知らず、観終わってからアマプラのレビュー見て気づいた。いや、だってあまりにも見た目が・・・。だから「このとき何歳だったの?」と思って調べたらおやなんとまだ56歳。ウソでしょ・・・大変失礼こかせていただきますが「おばあちゃんかな?」ってくらい老けてる。驚いた...
Dir en greyのアルバムの中で一番大好きなアルバム。前作「VULGAR」は表題どおり暴力的かつ攻撃的な楽曲揃いでほとんどメタル化していたけど、それを凌ぐ重厚感がたまらなくお気に入り。とにかく低音の主張がすごくて、むしろこもりがちに聴こえるのがいささか難ではあるが、そのおかげで低音域が腹の底にまで響いてくる。このロー効きすぎサウンドが聴けるのはオリジナルのみで、以降にリリースされたベスト盤に収録された楽曲は...
キモかった。だいたいの意味ワカランか気持ち悪い映画はキモくて大好きなのでこれも最高によかった。冒頭シーンを見た瞬間、Killswitch Engage「The Arms of Sorrow」のMVかL'arc~en~Ciel「DIVE TO BLUE」のPVを思い出さずにはいられなかった。上階から男が落ちてくる映像から始まるからである。ただ、こちらは怖い映画なので着地後どうなったのかまでが映るので閲覧注意ですけど。で、落ちてきたのはヒロインの夫だったわけで、...
2003年9月。前作「鬼葬」から1年半経ったら「同じバンドですか?」ってくらいに音楽性が変わってていい意味で驚いた記憶がある。「鬼葬」はもっとも狂気的ではあったけど、Dir en greyにしてはわりとおとなしかった。ところが「VULGAR」は表題どおりとんでもない暴力性を孕んでいていい意味で期待を大きく裏切った。#1「audience KILLER LOOP」から早々にこのアルバムへの期待が高まった。イントロの京の「ヴォオオオオオオオ」で...
続編で監督が名匠ギレルモ・デル・トロになった。脚本はシリーズ通してデヴィッド・S・ゴイヤーだから内容に関しては誰も文句を言わない。デル・トロも文句を言わないで黙って脚本に忠実に続編を作り上げた。演出はさすがとしか言いようがなく、本筋と並行して「裏切り者が誰か?」というサブコンテンツが描かれていてとても楽しい。そもそも序盤からブレイドと敵陣がタッグを組む。敵も味方もボヤけたままストーリーが進む。なん...
高校のころ、ウェズリー・スナイプスに似ている同級生がいて、ブレイドというあだ名で呼ばれていた。日本人だった。テレビ放送以来、久々に観たけど記憶以上に超絶エンタメアクション映画で拍子抜けした。つまらなかったとかではないよ。アクションが最高。刀バトル中の「キンキンキン」っていうSEが爽快。グロテスクなシーンは特にないし、これならテレビでもいける。親子で観ても大丈夫。ただ、自分は肉の塊みたいな敵が焼け焦げ...
ハイ、また田舎事件シリーズ。今回の村はかなり陰湿。陰湿さが表に出過ぎているから逆に陰湿に感じない清々しさがやっぱり陰湿。今回の事件はシチュエーションがおもしろい。休職中の捜査官が一時的に故郷の村に戻る。その夜、興行サーカスが開催されるというので観覧しに行ったら、ナイフ投げイベント中にある村人の胸にナイフが命中。その村人は帰らぬ人となる。はたしてナイフ事件は事故なのか、それとも故意なのか? というの...
とんでもない名曲である。当時人気上昇中だったメロコア要素がたっぷり凝縮された楽曲。構成もわかりやすく、コピー演奏している高校生バンドをたくさん見た。音楽理論に沿って作りこまれたアドリブ感ゼロのギターソロも、不器用感が伝わってきて逆にイイ。で、どこが好きかといえばやっぱり後半の「ウォーウォーウォー」のところですよ。といっても注目ポイントはコーラスのメロ自体ではなくバッキング、コード進行のパターンが変...
この邦題以上にぴったりなものが思いつかない。「凍った湖」から3年後、続編としてあまりにも完璧な作品で驚いた。田舎事件がテーマのLandkrimiシリーズ、コレはハマるわ。「凍った湖」で謎のままだったひき逃げ事件の犯人が冒頭から登場。案の定、事故の原因はながら運転で「落としたスマホを拾おうとする」なんかいろんな映画で幾億回見てきたようなシチュエーションでこのドラマは始まる。しかしその犯人も罪の重さに耐えられず...
田舎の小さな町で起こる殺人事件や雪景色に「ファーゴ」感があった。また、人物それぞれにしっかりとした背景とキャラ設定があって、舞台も含めて親しみやすく感じた。表題どおり凍った湖で死体が見つかる。序盤、ソリの合わないベテランと新米女性警官バディがギスギスしながら事件を調べていく姿にコメディ要素があって結構おもしろい。自分が気に入ったのが猫アレルギーの新米女性警官(エマ・ワトソン似)が宿に猫の持ち込みを...
不動産屋で偶然出会った西村麗子と名乗る見知らぬ女とルームシェアすることになった春海。そうはならんやろ。ところがある日を境に麗子は晴海の前から姿を消してしまう。そして次々晴海の身近な人物が死んでいく。まず冒頭、とある事件の殺人犯のモノローグからストーリーは始まる。この作品は大きく分けるとモノローグと本筋の二部構成で並行展開され、本筋を読み進めることで冒頭の事件の真相と、そもそも誰のモノローグなのかが...
冒頭から次々と登場人物の名前が出番よりも先に出てくるので観るのをやめようか悩んだ。セリフもいちいち説明臭いし、ストーリー運びも決してうまくはないが、人々の善意と悪意が複雑に絡み合いながら展開していくプロットは意外とよかった。ミステリアスな部分の引っ張り方も、真相を明かすタイミングも悪くない。事件の解決という単純な終幕ではなく、灯台下暗し的なオチもあって純粋におもしろい。直接的な描写はないが捜査と並...
前作では描かれなかった野良の生存者が出てくる。その後「28日後…」みたいな状況に発展するのはキリアン・マーフィーが出てるから?【ネタバレ注意】怪物視点で考える『クワイエット・プレイス』関連記事おもしろかったけど、前作の方がおもしろかった。今回はエミリー・ブラントと子どもたちがそれぞれ別行動をとっていて、終盤になると同時多発的に緊張感たっぷりなピンチが訪れ、以降は心臓に悪い展開が続いていく。しかし、そ...
なかなか隠し事の多い映画だった。だから考察するのが楽しい。しかしまぁなんてサディスティックな映画なんだろう。ゴア描写が予想以上だった。死んだ母親のことを忘れられないベッキーは、パパに連れられ湖畔のキャビンで過ごすことに。ところがどうやらパパの再婚相手(子連れ)も一緒らしい。これに憤慨したベッキーはその場を立ち去り森の奥へ・・・。「ウィジャビギニング~呪い襲い殺す~」「アナベル 死霊人形の誕生」から...
Aメロ終わりからBメロ、サビへの転調が不自然で不必要と一部からは批判されてるらしいけど、聴く限りボロクソ言うほどの不自然さは感じない。むしろこの次々と転調していく展開がなければあの朗らかなサビにはうまいことたどりつかないと思う。ところでこのドリカム特有の不自然な転調は、作曲した吉田美和に音楽の知識が無かったことに起因しているらしい。どうであれドリカムは当時ヒットメーカーになったわけで、やっぱり音楽っ...
この映画は表題どおり、ブヨブヨした宇宙からの飛来物が人間を飲み込んでいく恐怖を描いたホラーである。善意の登場人物たちが次々と無惨にも犠牲になっていくのが見ていてとてもつらい。とくに序盤、最後まで死にはしないだろうと思い込んでいた青年たちがあっという間にフェードアウトしていくのには驚いた。主人公となったケヴィン・ディロン演じる不良の青年ブライアンのキャラが気に入った。言い寄ってきたスクールアイドルが...
2023年4月3日新発売、セイコーマートの鶏塩ラーメン。食べました。ぜんぜん美味しくないです。コロナの療養キットに入ってたデヴィッド伊東のしょうゆラーメンと同じくらい美味しくない。先日書いた辛味噌ラーメンがうますぎるせいか、期待したんだけどあまりにもうまくない。この差ってなんですか?今でも辛味噌ラーメンは店に行けば普通に変えるので、今でも食べるんだけどやっぱりうまい。セイコーマート Secoma 辛味噌ラーメン...
えぇ、実は。自分は大丈夫だろうと思ってたらエライ目に。コロナで家族全滅して家庭崩壊寸前だった話。2月中旬、まず長女(5歳)が発熱。3年ぶりの高熱に異常性を感じて小児科を受診。はじめは妻と「インフルじゃね?」なんて話してたら、果たしてそうではなかった。その6日後、今度は自分の番だった。自宅療養も5日を過ぎたし「さすがにもう大丈夫だろう」と油断していたらこのザマでありました。夕方からノドに違和感。その晩、3...
どうやらデジタル限定らしい。真梨幸子の猟奇ミステリ「殺人鬼フジコの衝動」と「インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実」をつなぐ橋渡し(次々に人が死んでいく作品だから意を汲んで箸渡しでもいい)となる短篇。フジコシリーズのあいだにこんな短篇があったなんて。そんなこと今さら言われても、自分は紙の本でどちらも先に読んでしまったし、なんならもう内容を覚えていない。知らなかった自分が悪いんだけど。ちなみに...
「火の鳥」が公開された時は、石月努の変貌具合に衝撃を受けてしまって楽曲どころじゃなかったよね。あれからしばらくたって先月末にようやく出ました。とんでもないのをリリースしやがりました。同世代、きこえますか。Break Outとか観てた同世代。道民ならFMロックキッズリスナーだったかい? 30周年ですって。竜司と徹はいないけど、コレ、絶対聴いたほうがいいですよ。わたしは泣きました。「SUPER SOUL」で泣きました。ちょ...
真梨幸子の作品を読み慣れた人なら気付いていると思うが、この人の書く話のほとんどはイヤミスではなくただの不快な話である(これは褒めている)。だから読んでしまう。真梨幸子『お引っ越し』誰もが恐怖を感じる引っ越しにまつわる恐怖を描いた連作短篇ホラー関連記事相変わらず無法地帯、というか無法な世界観で描かれており、警察は出てくるけどいないに等しい。だから他の作品と同様、今回の犯人もやりたい放題である。誰と誰...
まぁヒドイ作品だった。今、Kindle Unlimitedの2カ月99円を楽しんでて、角川ホラーっていうから読んでみたけど読み放題でよかった。買って読むような本ではない。この田中啓文って作家、自分はまったく知らない。どれほどのポジションにいる作家なのかも知らない。だけど、内容がなさすぎるし、浅はかで考えて書かれた印象は受けない。表題作のミミズの話がとくにヒドイ。まったくおもしろくなかった。ある女性が恨みのある別の女...
「エスター」の前日譚。彼女の正体は前作でネタバレされているし、続編どうすんだ? と思っていたら、別の方面で超絶サイコなサプライズが用意されていた。前作ではエスターに感情移入することはなかったが、今作では彼女に対する新たな感情が湧いてきてとても楽しめた。また、主演続投のイザベル・ファーマンが実際に成人になっていることから、ようやく本来の設定が存分に生かされている。エスターの正体を逆手に取った、まった...
現在、『エスター』の続編が公開されている。内容は2年前の前日譚で引き続きイザベル・ファーマンがエスターを演じる。引き続きってアンタ、26歳になったイザベル・ファーマンが10歳(という設定)を演じてるんか?どうやって少女に見せるのか。その撮影手法が興味深く、他の役者を台に立たせたり、厚底を履かせたり、さらには遠近法で小さく見せるなどしているらしい。これは早く観たい。さて、この映画を最初に観たときは、エス...