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海外オヤジさんのプロフィール

住所
東南アジア
出身
東京都

仕事術、健康(サラリーマンとして)、思想、歴史、陰謀論(趣味用)、教育、金融(家庭の維持用)などの本を読んでいきます。今年は息子のスタディサプリで世界史を勉強します。

ブログタイトル
海外オヤジの読書ノート
ブログURL
https://lifewithbooks.hateblo.jp/
ブログ紹介文
40歳で自分が全くデキない人間だと自覚したおっさんが、生き抜いて行くために読書をします。その読書録です。窓際からのスタートでどこまで行けるか。最近、生き抜くというか息抜く読書が多めです。
更新頻度(1年)

122回 / 365日(平均2.3回/週)

ブログ村参加:2019/12/13

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海外オヤジさん
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海外オヤジさんの新着記事

1件〜30件

  • チームを作り、ビジョンを語り、コモディティ化せずに生き残れ―『君に友だちはいらない』著:瀧本哲史

    著者について 元京都大学客員准教授。投資家。麻布高校、東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科助手を経て、マッキンゼー・アンド・カンパニー、その後日本交通へ。2007年より京都大学産官学連携センター客員准教授。2019年死去。(以上殆どがWikipediaの受け売りです) 感想 かつて「君たちに武器を配りたい」という不思議なスパイシーな本を読みました。経歴や本の語り口が非常に印象的な方でした。2020年のNHKのクローズアップ現代「2020年の世界を生きる君たちへ ~投資家 瀧本哲史さんが残した“宿題”~」に関する記事をネットで見て、実は彼がすでに亡くなっていた事を知り、余計にどんな…

  • 読んでも王様の名前は覚えられないけど、本の内容は面白い!―『カペー朝 フランス王朝史1』著:佐藤賢一

    世界史を勉強しています。私の先生は、古代ギリシア・ローマが終わると、ゲルマン大移動や十字軍、そして神聖ローマ帝国へとすすみ、あれよあれよとという間に中世ヨーロッパへと進んでしまいました。カロリング朝、カペー朝はノルマン公国はじめイギリス史と併せて流れを理解するうえでは結構重要そうなのに、さらっと触れるだけでした。もう少し知りたいなあと思い購入。 驚きましたが(失礼!)、非常に面白かったです。 自分が歴史好きというのはあるかもしれませんが、やはり筆者の腕によるところが大きいと思います。と調べてみると、なんと直木賞作家でもあったのですね。 カペー朝は戦国時代? さて、私の印象ではカペー朝時代は、日…

  • 大阪下町のちょっとほっこりする兄弟の話―『戸村飯店 青春100連発』著:瀬尾まいこ

    若い時、本当に家族が苦手でした。 心配されるのが鬱陶しいし、早く家から出たいと願っていたし(まあ家出もやらかしましたが)、必要なこと以外殆どしゃべらないという親不孝な子供でした。 社会に出て、親になり、自らの愚行を機会あるごとに両親に詫びますが、それでもなお、家族っていうのはなかなか難しいものです。最も近い間柄の人なのに、何故か素直になれなかったり、つっけんどんになったりしまったり。 そんな、家族のお話が得意な瀬尾さん。彼女の描く家族の話はとてもほっこりします。 今回の舞台は大阪の下町。実家が中華料理屋のヘイスケとコウスケ。この兄弟の成長物語です。 気に入っているのは、大阪が舞台という点、そし…

  • ―『ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質』著:ナシーム・ニコラス・タレブ 訳:望月衛

    著者について レバノン系アメリカ人。ニューヨーク大学教授。元トレーダーでもあり、現在Universa Investmentsで数理顧問を務める。ペンシルバニア大ウォートンスクールでMBA、パリ大学でPhDも取得。因みに、祖父(Fouad Nicolas Ghosn)・曾祖父(Nicolas Ghosn)ともにレバノンの副大統領を務めた。なお、祖父の名前がゴーンですが、カルロス・ゴーン(レバノンへ逃亡!)とは関係ないとツィートしていました! 感想 この哲学と経済学のミクスチャ―のような作品を読んで、内容を日記に書き留めようと思いましたが、なかなかうまく言葉にできませんでした。著者の持つ哲学的バッ…

  • 古代ギリシア・古代ローマの大著。興味があれば眠気を克服できる!?―『ギリシア・ローマの盛衰 古典古代の市民たち』著:村川堅太郎、長谷川博隆、高橋秀

    概要 故村川堅太郎(東京大名誉教授)、故長谷川博隆(名古屋大名誉教授)、高橋秀(立教大名誉教授)の三氏による古代ギリシアから帝政ローマ終焉頃までの歴史を描く大著。 感想 私、より効率的に短時間で大学受験に合格するため、世界史を勉強しませんでした。 学部卒業から20年以上たち、コンプレックス?であった世界史を今更ながらに勉強しております。 アツい人間への興味!でも、眠くなる、そして、長い そのなかで本書を購入しました。古代ローマ・ギリシアは細切れに勉強すると流れがつかめないので本で流れをつかもうという魂胆です。 結論を言います。おっさんがやる気を出して読んだのですが、すみません、眠くなります。 …

  • 2020年の読書を振り返ります。印象に残った10作品。

    おかげ様で、当方のブログが2019年12月から始めまして一年が経過しました。名も知らぬ皆さまに見てもらえて、有難い限りです。ここに御礼申し上げます。 本以外に少し2020年を振り返り さてコロナ一色であった2020年ももう終わりですね。 私にとってはコロナによって在宅勤務?ステイケイション?よくわからない中途半端な生活が(今も)続き、自らのアジャストについて試行錯誤をする一年でした。というか、ライフワークバランスでいうと、ライフ65:ワーク35、くらいのとんでもない比率で過ごしてしまいました(出社して頑張っていた皆さま、申し訳ない)。 海外より高校受験に塾なしで挑む愚息君と一緒にスタディサプリ…

  • MoMAが織りなす人間模様。芸術好き・ウンチク好きにはたまらない!―『モダン』著:原田マハ

    芸術とは何ぞや? 大学院生の時にハイデガーの「芸術作品の起源 Der Ursprunk des Kunstwerks」を原書で読まされました。当時からアホでしたので、作者の意味することも理解できませんでした。まして芸術とは何かについても、答えは得られておりませんでした。 それでもアートとか結構好きで(今思えば、アート好き風な自分が好きなだけのナルシズムですが)、関東に居れば上野へ足を伸ばし、関西に居れば京都市美術館や姫路美術館にまで美術館に出かけて絵を眺めていました。 芸術の意味がわからなくても「惹かれる」ものはありました。なんだろ、これ気になるなあ、という感覚。私にとってはそれはアンリ・ルソ…

  • 会見と印象が違う!堅実な文学作品―『共喰い』著:田中慎弥

    芥川賞受賞時に「もらっといてやる」、と何か逆切れ気味だった会見ばかりが印象にあった作家さん。当時私は文学とか読書とは縁遠い生活で、仕事と家庭で精一杯の時期でした。 さて、先日図書館に出向いたところ、在庫処分?なのか無人販売所で30円で本作が販売されておりました。手に取って作者名をみて会見のシーンを思い出し、手に取りました。 本作は表題作の「共喰い」と「第三世紀の魚」の二本立て。以下に簡単なあらすじと感想を。 『共喰い』 エッチを覚えてしまった高校生の遠馬、その彼女の千種、女性に対してはだらしない父親(しかも最中に暴力を振るうことで興奮するらしい)、父と遠馬と共に暮らす琴子さん、遠馬の実の母で隻…

  • 家族の回復と「私」の成長をユーモラスに描く。ちょっぴり悲しいけど明るい結末が素敵―『幸福な食卓』著:瀬尾まいこ

    のっけからの驚きのスタート。 「父さんは今日で父さんをやめようと思う」 春休み最後の日、朝の食卓で父さんが言った。 中学教師だった父は「父さん」をやめて予備校生となる。いいんじゃないと事もなげに受け流すのは、高校までは神童と呼ばれた、超マイペースな直ちゃん(兄)。家出をして一人暮らしをするも、ちょいちょい家に帰ってくる母も反対しない。こうした家族を淡々と、そして突っ込みを入れつつ見守る「私」(中学生)。 ありえないからこそ羨ましく、そして楽しめる。でもその後重苦しい。 この作品、面白かった! 主人公の私は中学生だからいいけど、ほかの家族が子供っぽい割り切れなさを残しつつ生きており、それがユーモ…

  • 半世紀前のスパイ活動の実状!イギリスのエリート官僚らの様子も面白い―『スパイキャッチャー』著:ピーター・ライト 監訳修:久保田誠一

    スパイ映画と言えば、一種もう固定したジャンルとして成立しています。最近で言えばKingsman、ちょっと昔だとMission Impossible、さらには古典ともいうべき007等が挙げられます。日本では縁遠い諜報機関ですが、世界じゅうに存在しています。イギリスのみならず、米国のCIA、ロシアのKGB、イスラエルのモサドなどです。 本書はイギリスの防諜機関たるMI5出身の筆者の手による、イギリス諜報機関内で行われたスパイ探索活動記です。余りに内部情報を掲載した為か、出版当時の首相であるサッチャー氏が英国のみならず、オーストリア、ニュージーランド等で出版差し止めを要求したという曰く付きの作品です…

  • 報道の存在意義と倫理を問いただす。皆さん新聞がなくなっていいですか―『新聞が消える ジャーナリズムは生き残れるのか』著:アレックス・S・ジョーンズ 訳:古賀林 幸

    (ごめんなさい。大分長くなってしまいました。) すでに大分言い古されていますが、若者の新聞離れ(活字離れ?)が叫ばれて久しい。 若くはないのですが、私も新聞をとるのをやめてしまい、ニュースはたまのYahoo!ニュースのみです。 しかし読まないからと言って、新聞社や報道機関がなくなってしまって良いかと言えば、やっぱり違うと思っています。残ってほしいし、圧力や資本の論理に抗う独立的なジャーナリズムが必要だと考えます。 本書はこのような”真正な”ジャーナリズムが今日的状況によって存亡の危機に立たされていることを説く作品です。 ジャーナリズムとは「鉄心」のニュースを紡ぐこと 筆者が焦点を当てるニュース…

  • 土曜日の大学で、推理小説に関する授業 from 香港―『見えないX』著:陳浩基

    きっかけ 香港発の新本格ミステリ作家の陳浩基氏の作品。私はこれまで『世界を売った男』『13・67』と読んできました。このどちらもアッと驚く展開が面白く、また香港の異国情緒がなんともいい雰囲気で、私のお気に入り作家となりました。日本のミステリネタも随所に出てくるので、なんとも親近感が湧きます。 上記二冊を読了後、Amazonでお勧めとして挙がったのが、この『見えないX』でした。短編の読み切りで200円でしたので、早速購入し読んでみました。 ザックリあらすじ 簡単なあらすじはこんな感じです。 主人公が土曜日の大学で授業を終えて帰ろうとすると、雨。講堂から出られずぼんやりしていると、そこにはもう一コ…

  • 本質的過ぎる良書。PDCAを回した後、再読したい―『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな」本質』著:安宅和人

    存在だけは存じ上げていました。ただ、ひねくれものの私は、人気が出るものや皆が欲しがるものについてはデフォルトで斜に構える性質があります。この本も、目の片隅で見ながら、5年後に残っているかねえとシニカルに思っておりました。 読後の感想です。はい、5年後も残っている良書だと思います。 私の思うに、本書の要点は2点。先ずは、問題設定の大切さ。次に、設定した問題を漏れなくダブりなく最適に解こう、というものだと思います。 序章を含めると全部で6章立てなのですが、前者の問題設定については序章と1章で説明されます。ここは面白かった(というかここしか分からなかった泣)。 問題設定がキモ!時間を無駄にするな! …

  • 推理小説としては楽しめる!マレーシアを知るためとしたらダメ笑―『マレー鉄道の謎』著:有栖川有栖

    マレーシアというと多くの日本人にとってはあまり馴染みがないとはないのではと思います。南国くらいしかイメージがなく、ひどい人だとシンガポールやフィリピンなどとゴッチャになっている方も見かけます。ロングステイ先としては近年日本では有名になってきましたが、やはり印象が薄いですね。 私は多少縁があり、他の方よりはよく知っているつもりなのですが、題名にマレーシアに関連するものがあるとついつい反応してしまいます。ということで本作を図書館で発見し、読んでみた次第です。 題名にあるマレー鉄道は殆ど出てこない笑 そもそも本作は推理小説のなかでも新本格と呼ばれる部類の作品とのこと。ありていに解釈させて頂くと、ずば…

  • 19世紀イギリスを文学作品を通じて読む―『大いなる遺産』著:C・ディケンズ 訳:山西英一

    まず率直に感想を言いたい。結構、面白い!すんごく超絶面白い、というわけではありませんが、150年前に英国で書かれた本であることを考えると、時間的・距離的な隔たりを越えてもなお、人間というものは変わらないのだなあと感慨深く思いました。 息子が中学校で読んでいた さてそもそもの出会いですが、息子が外国の学校に通っているときに、中学2年の文学の授業で取り扱っていました。ディケンズも大いなる遺産も聞いたことはありましたが読んだことがなかったので、では買ってみようとなり購入、息子も私も積ん読を決め込み、その一年後、私だけがこの度ふと思い出し読んでみたものです。 念の為、あらすじを 超絶端折ったあらすじを…

  • 新人用もしくは経験者の復習用に―『経理の仕事がサクサク進むExcel活用術』著:小栗勇人

    活動制限令が続いており、自宅からの勤務で少し生活がだれてきました。折角通勤時間がゼロなのだから、その時間で業務効率化について考えようと過去読んだ本を再読してみました。 本の内容 内容ですが、題名の通り経理関連業務に従事される方向けのハック集です(私は経理ではないのですが)。 で、ざっくり言うと、1.エクセル全般の技術、2.(特に)ピボットテーブルの技術、3.アクセスの技術の3つにフォーカスされています。 エクセルについては関数のコツ等ですが、ショートカットも結構載っていました。じつは、キーボードとマウスとの行ったり来たり実はとんでもなく時間を浪費します。こういうところは覚えてない方は積極的に利…

  • 太る仕組みを易しく教えてくれる(健康エッセイ風)―『人はなぜ太るのか 肥満を科学する』著:岡田正彦

    活動制限令が続き、外出できずに、家のものをポリポリ食べているうちに少し体重が増えてきました。30代初頭で何度か入院をして以来、健康には気を付けていたつもりですが、人間ですので気も緩みます。 そういう時には本を読んで反省することにしています。この本に即して言えば、太る仕組みについて改めて復習するとこができ、その結果、自分のどの行為が(まあ間食・食べ過ぎです)がどのようにして体重増加につながるのかを、よりリアルに理解することができます。 ということで数年前に買った本を再読。難しくないので気楽に読めます。 とってもわかりやすいのが良い 本書の特色はとにかく易しいということ。たんぱく質は取りすぎても排…

  • 内容が濃すぎる。米国的良心が描く日本を詰ませた生々しい米国政治の実態―『アメリカの鏡・日本 完全版』著:ヘレン・ミアーズ 訳:伊藤延司

    再読してみたヘレン・ミアーズの著作であるが、またしても読後に、言いようのないどんよりとした重たい気持ちになった。 ミアーズの主張は、ごくごく単純化して言えば、第二次世界大戦で暴走した日本は西欧列強の姿そのままであるという事だと思う。それは題名である”Mirror for Americans : Japan”に最もよくあらわれている。 今も昔も国際ルールはルールメイカーが一番強い さて、全編を通じて語られるのは日本であり、中心は満州事変前後から第二次世界大戦終戦までの日本の国際政治における振る舞いと西欧列強の反応である。日本は厳しい先輩であった西欧列強のやり方を忠実に学んだ結果を展開した。端的に…

  • データを使った、正しい世の中の読み解き方!(極めてオーセンティック)―『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』著:伊東公一朗

    きっかけ ウチの会社はどうすればよくなるか、どうすれば収益が伸びるか、どうすれば利益率が高くなるのか、何が弱いのか、どこを伸ばすべきなのか。 ・・・なんてことを、オッサン平社員の私でも、たまには小アツく思っており、そんな折に手に取り購入に至りました。たまたま計数管理という職務に従事しており数字にまつわる業務が多いので、一人よがりでいいので何とか数字で自店のベクトルを良い方向へ持っていく絵が描けないものかと思い、ヒントを求めての購入です。 感想 さて感想ですが、読後(というか読中)早速悟りますが、私のような凡才には手に余るほどの手の込んだデータ分析の世界でありました。つまりフツーの社員がこれを参…

  • 記憶という自己のアイデンティティが損なわれるとき、あなたは何を思うか?―『博士の愛した数式』著:小川洋子

    存在については随分前から聞いていたのだが、何故か米国映画『ビューティフルマインド』の二番煎じと勝手に断定して、本作を避けてきました。 ビューティフル・マインド[AmazonDVDコレクション] 発売日: 2018/03/20 メディア: DVD ところが、このところお邪魔している書評ブログの方が小川氏の作品について書いており、小川氏の作品はどんなものがあるかと物色している中に本作を発見、試してみようと購入に至りました。 さて感想ですが、やはり面白く、引き込まれるように貪るように読み、一日にて読了しました。 80分しか記憶の続かない数学者と、そこへ訪問する家政婦とその息子。老数学者の純真な探求心…

  • コレステロールだけではない。自分の体は自分で守ろう―『日本人はコレステロールで長生きする』著:田中裕幸

    かつて内海聡氏の著作で参考文献として挙げられており、興味が湧き、本書を買い求めるにいたりました。 lifewithbooks.hateblo.jp lifewithbooks.hateblo.jp 内海氏は医師でありながら、いわゆる「陰謀論」的な書きぶりが目立つ作家ですが、言っていることは極めてまともであり、私は好感を持って読んでおりました。 本作の筆者である田中氏は、逆にある意味フツーなお医者様であると感じています。非常に真摯で誠実です。ですので、「色もの」として読まないで、普通の健康本として読めます。 コレステロールの専門家による健康本 そんな田中医師が書いた本ですが、主にコレステロール医…

  • 数奇な歴史を持つ家族、そして人間の才能とは?―『無限花』著:東野圭吾

    皆さん、花に興味ってありますか。 私はさっぱりです。おっさん、まあまあ都会育ち、便利な生活大好き。そんな輩には、日常で花がその位置を占めることなぞ、これまでの人生では皆無に近かったです。花といって思い出すのは、嫁さんにプロポーズした時に一万円くらいの花束を買ったのと、(なぜか)名古屋の鶴舞公園で以前花見をしたことくらいです。 そんな花が、本作のモチーフとなります。 花を愛でる老人が殺害されますが、その真相がまた東野氏らしく、よくもまあ考えたなという展開をします。全く花に興味がない私でしたが、一日で読了しました。 一風変わった家に生まれた中学生。その子が、大学院も博士課程までいって悶悶としている…

  • 戦中日本軍から垣間見えるダメな日本―『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』著:戸部良一、鎌田伸一、村井友秀、寺本義也、杉之尾孝生、野中郁次郎

    作品について 防衛大学の戦史・歴史研究家を中心に、組織論の野中郁次郎氏(元一橋大学教授)を加え、合同研究として出版されたもの。第二次世界大戦中の代表的な戦闘を通じて当時の陸海軍の組織特性を分析している。なお、裏表紙を見るとわかる通りですが、小池百合子氏や新浪剛氏らが推薦しているそうです。 感想 この本は戦争の本ではありません。いや、戦争について書かれた本なのですが、現代的な読み方として一層意味があるのは、戦争を通じて日本の組織の特徴を考えること、だと思います。 表紙カバーに破綻する組織の特徴として5点あげられています。 「トップからの指示があいまい」「大きな声は論理にまさる」「データの解析がお…

  • 人生の見本市。良くも悪くもこれぞ人間―『一冊でまるごとわかる ローマ帝国』著:本村凌二

    感想 突然ですが、人はなぜ歴史学ぶのでしょうか。 私は、歴史の流れに人間の典型を見ることができるから、だと考えます。 現代に生きる我々ですが、対人関係に悩んだり、いがみ合ったり、恋したり、諸々のことに思い悩むのは今も昔も変わりません。先が見えない未来への対処に悩んだとき、過去にも類似のことがあったと推測するのが自然だと思います。つまり、歴史の中に「模範解答」を見出そうとするのではないでしょうか。 ローマ帝国史は人間の生き方の見本であふれている そう考えるならば、本作で描かれるローマ帝国の歴史は、人間とは何かを学ぶ上ではうってつけの教材であると思います。「正解」「不正解」かは別として、それはもう…

  • 美しい表現がちりばめられたイヤミス未満の純文学作品―『妊娠カレンダー』著:小川洋子

    感想 以前から気になっていた小川さんの作品ですが、芥川賞受賞作品とのことで、ミーハーな気分で購入しました。 小川さんの作品は以前『ブラフマンの埋葬』を読んで以来、そのなんとも言えない素敵な文章に魅了されてしまいました。 lifewithbooks.hateblo.jp 静かで穏やかで、そして何といっても、美しい。本作品でもその美しい表現力がいかんなく発揮されています。なお、本作は3つの作品からなる短編集です。以下簡単にあらすじと感想を。 『妊娠カレンダー』・・・一人称の「わたし」、姉、そして義理の兄の三人暮らしの中で、妊娠と共に変わりゆく姉の姿を描写しています。大きな起伏はないものの、精神科に…

  • 社内でのバリューの出し方。参考にはなるも驚きもなし―『最強のデータ分析組織』著:河本薫

    感想 ビジネスアナリシスセンターというあまり耳なれない部署に18年間所属した著者。現在は部署を率いる立場であり、その立場から見た組織論ないしリーダー論といったところか。 会社での位置づけを高める この目新しい組織の会社での位置づけを上げるための努力は社内での評価の低い私には参考になりました。 新部署というのはとかく周囲からは色目で見られたりシニカルな態度をとられることが往々にしてあるが、筆者は事業部門に飛び込み、話を聞いて、教えを請い、少しずつ名前を売っていた点。 同時に社外に連携を作り、同様の組織に所属する社外の仲間と励まし合い、ヒントをもらい、またそこでのレピュテーションを高め、それを社内…

  • 信じるかどうかは別として、調べる足掛かりとして―『日本が売られる』著:堤未果

    感想 これまで読んだ堤氏の著作は米国事情・米国発のグローバル企業の話が中心の感がありました。今回はフォーカスが日本であり、一層問題意識をもって読むことができました。 今回の著作のサマリは、日本政府の訳のわからん愚行によって日本の生活インフラがばんばん企業に売却されていくという話です。主なトピックは、水、土、種、農地、漁業権、学校、医療、労働、といったところです。 日本の食料はタネごと丸ごと企業に乗っ取られる!? 中でも種の話は知らなかった。 こちらは種子法改正のトピックです。私は当該分野には全くの不案内ですが、素人目に見てもかなり危険な気がしました。本文中では種子法によって管理していた都道府県…

  • 読んでもいいけど。。。ほんと、長いよ(つまらなくはない)―『ガイトナー回顧録』著:ティモシー・ガイトナー 訳:伏見威蕃

    本の概要 財務省でクリントン政権時に財務長官ルービンや財務次官サマーズ(後のハーバード学長)と共にアジア危機への対応に従事したことを皮切りに、ニューヨーク連銀総裁、第75代財務長官(オバマ大統領時)を務めたガイトナー氏。彼の手による回顧録。主に財務長官時代のリーマンショック時の対応時の記録がメイン。ちなみにガイトナー氏は幼少時をタイ、インド等で過ごしておりアジアと縁がある。 感想 タイトルにも書いた通り、余りにも長い。ですので、官僚、当局関連、政治関連の方、あるいは金融関連の方以外にはあまりお勧めはできない。ハードカバーで厚さ4cmはあろうかという大作。正直言うと、もっとコンパクトにできると思…

  • ローティーン女子の読書の入り口には良いかも。若干感覚がレトロかも―『リズム』著:森絵都

    感想 かつて小学生だった娘のために購入しましたが、本棚整理の一環で再読してみました。 あらすじは割愛しますが、本作は中学一年生が主人公です。おおむねそのあたりの読者層をターゲットにしていることと思います。その意味では良くも悪くもナイーブな書きぶりであり、ターゲット(中学生とか小学生高学年の子)には響くのかなあ思います。親戚夫婦の離婚に心を痛めたり、従兄弟が高校進学をせずミュージシャンを目指して上京することに共感したり。大人が素直に読めないような内容を瑞々しく描いていることは、素直に素晴らしいと思います。そういうの素直に読めない自分は大分汚れていると感じます笑 また本が極めて短いことも、読書の入…

  • 状況証拠を丹念に積み上げた新自由主義批判―『政府は必ず嘘をつく 増補版』著:堤未果

    筆者について ジャーナリスト。米国留学後、アメリカ野村證券勤務時に9.11を目の当たりにし、ジャーナリストへ転向。『ルポ 貧困大国アメリカ』は77万部を超えるベストセラーに。以降多くの著作を発表。ちなみにHIV訴訟で有名になった参議院議員川田龍平氏は旦那様にあたる(Wikipediaより)。 類書としてユータス・マリンズ氏、孫崎亨氏、そして馬渕睦夫氏など、ほのかに陰謀論の香りが漂う作風とは一線を画し(いや私はかなり好きなのですよ)、現場での多くのインタビュー等を通じて内容を構成してゆくスタイル。 感想 以前『貧困大国アメリカ』を読み、非常にジャーナリスティックな書きぶり・政府や企業の欺瞞を正面…

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