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海外オヤジの読書ノート https://lifewithbooks.hateblo.jp/

40代、全く出世しない窓際おじさんが、成長し生き抜くために読書をします。その読書録。最近、生き抜くより息抜く読書が多めです。2014年から海外で生活しています。因みに奥さんは外人。

仕事術、健康(サラリーマンとして)、思想、歴史、陰謀論(趣味用)、教育、金融(家庭の維持用)などの本を読んでいきます。今年は老後の生き方の模索とキリスト教がテーマ

海外オヤジ
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2019/12/13

海外オヤジさんの人気ランキング

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書評・レビュー 24位 25位 22位 21位 22位 21位 22位 3,906サイト
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  • 死ぬと分かるのなら、その日あなたは何をするか? 『THEY BOTH DIE AT THE END』ADAM SILVERA

    皆さんこんにちは。 娘が居所にいるとき、ふと娘の洋書(YA系)を読むことが何度かありました。そうした作品につきAMAZONの評価とかも併せて読んでいるうちに、AMAZONに色々な洋書のRecommendationが出てくるようになりました。そのうちの一作が本作。表紙のデザインが印象に残り、この本知っている?とケータイを見せて娘に聞くと、「てか、あるし」と。あらそうなの。 今や娘は日本に進学し、処分を委ねられた洋書ですが、まあ処分する前に読んどくか、という程度に手を出しました。というか居所で読み途中につき日本まで連れてきました。 で今年は、やれムスコ卒業だ、オレ手術だとバタバタしており、洋書は3…

  • シニシズム、あるいは偽善者の欺瞞を描く 『死者の奢り・飼育』大江健三郎

    はじめに・思い出 大江健三郎氏の初期の作品。表題作の「飼育」にて芥川賞を受賞。 本作も再読するのはかれこれ30年ぶりくらい。大江健三郎氏といえば私が大学に入った1994年にノーベル文学賞を受賞した方。 名前は知っていたものの読んだこともなく、同賞受賞がきっかけで私も読んだものです。当時仲の良かった先輩は「当初はとんがっていたのに、障害のある子どもが生まれた途端ヒヨった文章になった」と評していたのが今も脳裏に焼き付いています。 印象 芥川賞受賞の表題作「飼育」を含む初期の短編をまとめたもの。 ほかにもノーベル賞も受賞。受賞理由はからっきし意味不明ですが、NHKの方の解説を読むと、どうやら現代日本…

  • ユダヤ教ルールブック!? 『七十人訳ギリシア語聖書』レビ記、訳:秦剛平

    レビ記=ルールブック!? さて、昨年から始めている聖書読んでみようキャンペーンですが、今度は旧約聖書のレビ記を読了しました。 レビ記はモーセ五書のひとつですが、ひとことで言えば、ルールブック的記述の網羅が印象的でした。 ルールの内容 今付箋の箇所を振り返っています。 印象的なのは食べ物の判断。 地を這うものは不浄、ということで爬虫類は食べてはだめ。これに触ったものは7日間は不浄。蹄が完全に割れ、反芻をする動物は食べても良い、そのいずれかが欠けていたらそれは不浄、とか。 ハンムラビ経典を源流とするといわれる「目には目を」の記述もこのレビ記の24章にあります。ただ単純にやられたらやり返せ、というわ…

  • 死ぬと分かるのなら、その日あなたは何をするか? 『THEY BOTH DIE AT THE END』ADAM SILVERA

    死ぬと分かるのなら、その日あなたは何をするか? 『THEY BOTH DIE AT THE END』ADAM SILVERA

    皆さんこんにちは。 娘が居所にいるとき、ふと娘の洋書(YA系)を読むことが何度かありました。そうした作品につきAMAZONの評価とかも併せて読んでいるうちに、AMAZONに色々な洋書のRecommendationが出てくるようになりました。そのうちの一作が本作。表紙のデザインが印象に残り、この本知っている?とケータイを見せて娘に聞くと、「てか、あるし」と。あらそうなの。 今や娘は日本に進学し、処分を委ねられた洋書ですが、まあ処分する前に読んどくか、という程度に手を出しました。というか居所で読み途中につき日本まで連れてきました。 で今年は、やれムスコ卒業だ、オレ手術だとバタバタしており、洋書は3…

  • シニシズム、あるいは偽善者の欺瞞を描く 『死者の奢り・飼育』大江健三郎

    シニシズム、あるいは偽善者の欺瞞を描く 『死者の奢り・飼育』大江健三郎

    はじめに・思い出 大江健三郎氏の初期の作品。表題作の「飼育」にて芥川賞を受賞。 本作も再読するのはかれこれ30年ぶりくらい。大江健三郎氏といえば私が大学に入った1994年にノーベル文学賞を受賞した方。 名前は知っていたものの読んだこともなく、同賞受賞がきっかけで私も読んだものです。当時仲の良かった先輩は「当初はとんがっていたのに、障害のある子どもが生まれた途端ヒヨった文章になった」と評していたのが今も脳裏に焼き付いています。 印象 芥川賞受賞の表題作「飼育」を含む初期の短編をまとめたもの。 ほかにもノーベル賞も受賞。受賞理由はからっきし意味不明ですが、NHKの方の解説を読むと、どうやら現代日本…

  • ユダヤ教ルールブック!? 『七十人訳ギリシア語聖書』レビ記、訳:秦剛平

    ユダヤ教ルールブック!? 『七十人訳ギリシア語聖書』レビ記、訳:秦剛平

    レビ記=ルールブック!? さて、昨年から始めている聖書読んでみようキャンペーンですが、今度は旧約聖書のレビ記を読了しました。 レビ記はモーセ五書のひとつですが、ひとことで言えば、ルールブック的記述の網羅が印象的でした。 ルールの内容 今付箋の箇所を振り返っています。 印象的なのは食べ物の判断。 地を這うものは不浄、ということで爬虫類は食べてはだめ。これに触ったものは7日間は不浄。蹄が完全に割れ、反芻をする動物は食べても良い、そのいずれかが欠けていたらそれは不浄、とか。 ハンムラビ経典を源流とするといわれる「目には目を」の記述もこのレビ記の24章にあります。ただ単純にやられたらやり返せ、というわ…

  • 小川洋子氏の幻想的世界 with 動物 『いつも彼らはどこかに』小川洋子

    小川洋子氏の幻想的世界 with 動物 『いつも彼らはどこかに』小川洋子

    はじめに 小川洋子さんによる動物がテーマの短編集。2013年発行ですからちょい前のものです。 タイトルと主人公について 作りとしては短編集となっています。相変わらず不思議な物語を綴ります。 タイトルに動物が絡みますが、物語は時として重層的に進みます。 あらすじを書こうと思ったのですが、上記の重層性の関係で説明しきれんと思い、このようにバッサリやりました。 帯同馬・・・タイトルは『フランスの凱旋門賞で優勝が期待されるディープ・インパクト。慣れない土地への移動のストレスを緩和するためにピカレスクコートが帯同場として出国した。』という点より。主人公は(おそらく)大阪モノレール間のみ移動できる電車恐怖…

  • 余程のマニアではない限り、かなり役に立つ 『アウトルック最速仕事術』森新

    余程のマニアではない限り、かなり役に立つ 『アウトルック最速仕事術』森新

    はじめに 突然ですが、私はメールというものが嫌いです。 仕事の内容では、諸々の個人的合理化を積み重ね、やり方を変え、順序を入れ替え、マクロを作り、自分の仕事量は上司には教えられない位減りました。 ただ、メールだけはそうなりづらいのです。 役員宛てだとそれなりの文面とデータ、部長(拠点長・支店長)には構えてはいるけどより要点が伝わるシンプルなように。直属の上司だとブレットでも直接入力でもどちらかというとフリーフォーマット。 つまり、メールの打ち方や作り方に決まったやり方が作りづらいのです。結果一通のメールに1時間くらいも使ったりとかあったりで・・・。 本書の売り どうにかならないかということで手…

  • 洒脱な半藤氏の語りが光る 『歴史と人生』半藤一利

    洒脱な半藤氏の語りが光る 『歴史と人生』半藤一利

    はじめに 齢90にて2021年に逝去された半藤氏。 いつかはその著作を読んでみたいと思っていました。そしてこの度某中古本屋で裏表紙も見ず、タイトルだけで購入した次第です。ちなみに本作は著者が88歳の時に出版したものだそう。すごいですよね。 第一印象は・・・ 作品そのものの第一印象はちょっと残念、あーあー、という感じ。というのも、本作はこれまでの著作集の良い部分などを部分部分取り出して、編者が「リーダーとは」とか「漱石について」などと章立てをしたものゆえ。 個人的には誤った理解でも良いから「直接」著者を感じたかった。編者の介入なくダイレクトに著者のエッセンスを吸いたかったのです。まあ選んだ自分が…

  • 「ギャング」のアクション、今度は誘拐!? 『陽気なギャングの日常と襲撃』伊坂幸太郎

    「ギャング」のアクション、今度は誘拐!? 『陽気なギャングの日常と襲撃』伊坂幸太郎

    皆さんこんにちは。 月曜日に手術をして頭蓋骨をこじ開けてバイパス手術をして、火曜日に覚醒しました。まだだるいのですが、ゆっくり元気になって、もう少し学費を稼ぐために頑張りたいと思います。 はじめに 伊坂氏の初期作品。「陽気なギャングが地球を回す」の続編。 もう、これしか言えない 相変わらず、面白い! もうこういう作品には説明は不要。絶妙で洒脱な会話とユニークなキャラが縦横無尽に動き回る。 あらすじ 人間嘘発見器の成瀬、大言壮語の演説家の響野、掏摸の天才久遠、体内時計をもつ雪子。4人の「ギャング」 今度は成瀬(市役所の公務員)の部下の大久保の彼女が焦点に。彼女の父親はやり手のドラッグストアチェー…

  • ちょっぴり不思議で優しい「小川洋子的世界」を 『偶然の祝福』小川洋子

    ちょっぴり不思議で優しい「小川洋子的世界」を 『偶然の祝福』小川洋子

    はじめに 小川さんの作品に一か月ぶりにお目にかかります。 本作は2000年に発表された作品ですから、割と古い部類のものかもしれません。四半世紀か。 構成について 本作は連作というのでしょうか。同じ主人公によるシーンの違う短編で構成されている作品となっています。 作家が主人公、ペットとしてラブラドールを飼っている、息子さんがいる、という背景から、なんだか小川氏本人を模したのかなあなどと勝手に想像してしまいます。作家の母親がキリスト教に没頭している設定も、小川さんが宗教の家で育った(from wikipedia)影響があるのかなあ、とか。 印象:意外と普通かな それでですね、読了した段階ではなんと…

  • 作為的安っぽさと時代のオマージュで読者を引き込む 『さらば雑司ヶ谷』樋口毅宏

    作為的安っぽさと時代のオマージュで読者を引き込む 『さらば雑司ヶ谷』樋口毅宏

    はじめに 樋口氏の作品はこれで三作品目。 これまで読んできたところですと、彼の特徴といえば、どぎつ目なエログロといったところ。 「日本のセックス」ではスワッピング狂の旦那に嫌々連れていかれるうちに欲情してくるその妻の心情を描いていました。性描写がどぎつ目。 「民宿雪国」ではその民宿のおやじの実相を複数の取り巻きの視点から描写し、善人の顔から残酷な人殺しまで、ピンキリの描き方といった様子。殺人がどぎつ目。 作為的な安っぽさとネタばらし そして今回のさらば雑司ヶ谷。 今回も性描写も暴力もどぎつ目だったかもしれません。ただし今回は男と男の方。 というより、まあ設定がぶっ飛んでいてですね・・・。生まれ…

  • パンチに欠ける?もとりあえず三部作終了 『黄金のローマ 法王庁殺人事件』塩野七生

    パンチに欠ける?もとりあえず三部作終了 『黄金のローマ 法王庁殺人事件』塩野七生

    はじめに 塩野氏による歴史絵巻三部作の最終作。 緋色のヴェネツィア、銀色のフィレンツェ、に続き、黄金のローマ、であります。 もし本作を初めて手に取った場合は、悪いことは申しませんので、是非いちから(ヴェネツィア)から読むことをお勧めします。 歴史的深みにやや欠けたか 主人公はヴェネツィアの貴族マルコ・ダンドロ。今回もまた高級遊女である彼女のオリンピアと一緒です。 ただ、何というかマンネリ感は否めません。 これまでの塩野氏のあとがきによると、架空の人物であるマルコとオリンピアを使い、むしろ「都市を描く」ということでありました。これにはなるほどと感じました。 ヴェネツィアでは、トルコを相手にした諜…

  • 痛快コンゲーム的銀行強盗 『陽気なギャングが地球を回す』伊坂幸太郎

    痛快コンゲーム的銀行強盗 『陽気なギャングが地球を回す』伊坂幸太郎

    はじめに これまた十数年ぶりに読んだ本作。 初期伊坂作品らしい、エンタメ性・疾走感・そして洒脱なセリフとキャラ構成、と全てが光る作品でした。面白かった。 あらすじ 4人の出自や性別・年齢のばらばらな男女が銀行強盗を働くというもの。 夫々の特徴を生かして、華麗にかつユーモラスに強盗を働き、かつ誰をも傷つけないという、ある意味善良な強盗団の話。 そしてさる機会に、この強盗団がこともあろうか、他のワルに強盗されるという結果に。背景には何が?そしてどうやってやり返すのか? 他作品のプロトタイプが本作に 初期の作品から読み進め、改めて本作を読んでみると、他の作品と類似点に気づきます。 別の言い方をすれば…

  • 強烈なシニシズムを示す作品群 『パニック・裸の王様』開高健

    強烈なシニシズムを示す作品群 『パニック・裸の王様』開高健

    はじめに 過去にも読みましたが、実に20-30年ぶりくらいの再読。 いやあ、なかなかしびれました。 本作、4編の短編から構成された作品群ですが、強烈に感じたのが、通底するシニシズムでありました。お金、権力、偽善への痛烈な批判のようなものを感じました。 それぞれご紹介 「パニック」では、若手公務員の視点で描かれます。自らの属する官僚組織に巣食う汚職や腐敗、権力を毛嫌いしまた見切りつつ、120年に一度起こる恐慌(ネズミの巨大繁殖とその後の農作物大被害)について声高に対策を上程します。新人の戯言として無視されるも、これを「想定の範囲内のもの」としてあえて看過。のちにネズミ恐慌が起こった時の「それ見た…

  • 労働者の苦境のなかに、ちょっぴり光る幸せをユーモラスに。 『魔が差したパン』O・ヘンリー 訳:小川高義

    労働者の苦境のなかに、ちょっぴり光る幸せをユーモラスに。 『魔が差したパン』O・ヘンリー 訳:小川高義

    O・ヘンリーは昔読んだ気がします。 近年は気にもしなかったのですが、読書系ブログ界隈(まあ私が見回るところ)ではたまに言及されていたので気になっていました。 今回手術のために日本に帰国していますが、母親の「積読」文庫にその姿を発見、読んでみたものです。 はじめに なかなか良かったです。O・ヘンリー短編の中でも傑作選3冊のうちの3冊目。 東工大名誉教授の小川氏による傑作選・翻訳。 全体評 O・ヘンリーは久しぶりです。もう20年以上ぶりかも。この短編集のうち数編は何だか読んだ気がします。 洒脱な雰囲気を漂わせつつ、労働者階級の悲哀や小さな喜びを描くところがいいですね。最後にくすっと笑顔をさせてくれ…

  • メディチ家内の人間ドラマを描く 『銀色のフィレンツェ』塩野七生

    メディチ家内の人間ドラマを描く 『銀色のフィレンツェ』塩野七生

    塩野七生氏の歴史絵巻三部作のうち、これが二作目。 こんな話 前作同様、ヴェネツィアの貴族マルコが主人公。 前作末、政治勢力図の変更もありヴェネツィアでの殺人事件のごたごたの責任を取らされ、一時的な追放を余儀なくされたマルコ。外遊ということでフィレンツェへ。 これまたフィレンツェで政治騒動に巻き込まれますが、フィクションですのでそんな偶然もご愛敬。 今回の舞台はルネサンス期後半のフィレンツェです。隆盛を極めたメディチ家、ではなく、むしろ経済的には落ち目にあり、軍事や政治へシフトしつつあるメディチ家を描きます。 政体論からの、現代政治 塩野氏というと、歴史と共に、イタリア政治を語るイメージがありま…

  • ふんわりやさしめ西作品 『しずく』西加奈子

    ふんわりやさしめ西作品 『しずく』西加奈子

    西さんのイメージ 西さんの作品は、なんというか、「癖のある」感じの印象。 いつも関西弁の女性主人公が出てきて、ちょっと繊細だったり、あるいは男勝りのユーモラスなキャラだったり。 その一方で擬態語や擬音語のチョイスが読者をはっとさせ、唸らせるところも多い作家さんです。 今回はちょっと違う? そしてこの短編集。 いい意味で、何だかマイルドに感じました。曰く言い難いのですが。 いつも通り、関西弁と突き抜けた女性キャラは出てきますが、他の西作品対比、マイルドかな。 あとがきを読むと、何でもプライベートで辛い状況にあり、それを支えてくれた友人たちに捧げる本という位置づけの作品だそう。そうしたことも関連し…

  • 外交に国運を賭するヴェネツィアと、翻弄される人民 『緋色のヴェネツィア』塩野七生

    外交に国運を賭するヴェネツィアと、翻弄される人民 『緋色のヴェネツィア』塩野七生

    皆さん、こんにちは。 私事ですが、毎年Year Resolutionを作成しています。簡単に言うとプライベートでのKPI。この中で数年前から旅行KPIというのを作っており(実際は奥様の満足度向上KPI、という名称なのですが)、なるべく家内を旅行に連れ出すという事をしています(怒りの目線を私から反らす、と)。 で、今年は大枚をはたいてイタリアに行きました。 ヴェネツィアにはいきませんでしたが、ローマとフィレンツェをゆっくり回りました。 ということで今回の読書は、事後学習!?とも言うべき後追い読書の位置づけであります。個人的にこつこつと世界史を学んでいる身としては、トルコ関連の内容がこれまたしみい…

  • 次第に全貌が明らかになるエログロ・サスペンス 『民宿雪国』樋口毅宏

    次第に全貌が明らかになるエログロ・サスペンス 『民宿雪国』樋口毅宏

    皆さん、こんにちは。 上の子の高校卒業式に参加してきました。 いやあ、青春っていいですね。式が終わった後は講堂から出て、生徒一同で制服のネクタイ(通称『たくあん』:金色・黄色だから)を一斉に放り投げるというシーンも。その後は生徒同士、仲間同士、あるいは先生を交えて・父母を交えての写真撮影。いやあ、いいものじゃないですか。 そして思い返す自分の卒業式。というか出なかったという思い出。 私はその時、荒れていました。ただ成績はそこそこよく、国公立は諦めたものの、私立は概ね願ったところからは合格がいただけました。進学先を決めるところで問題が勃発。 学歴で苦労した父親は、私が合格した所謂有名私立大に行っ…

  • ニューヨークトリビアと凶悪犯との対決 『ボーン・コレクター』ジェフリー・ディーヴァー、訳:池田真紀子

    ニューヨークトリビアと凶悪犯との対決 『ボーン・コレクター』ジェフリー・ディーヴァー、訳:池田真紀子

    皆さん、こんにちは。 この前約10年ぶりにYahoo!オークションを利用し、文庫本をバルクで購入しました(塩野七生さん関連ですが)。 実は事前にメルカリも見たのですが、概観としてメルカリは高く、Yahoo!オークションは軒並み安いという結果でした。 同じ商品なのに値段が違う。なぜなのでしょうか? 売り手が既存のプラットフォームから新たなプラットフォーム・チャネルを拡大できず、他方買い手はより新しいプラットフォームに流れるから? あるいは私が購入したのは例外だったのか? マーケット、プライシングとは、これまた奥深い世界であります。 こうした複数のプラットフォームから、共通するマークアップ言語の要…

  • 2人の刑事の掛け合いから繙かれる3遺体の真実 『パズル』恩田陸

    2人の刑事の掛け合いから繙かれる3遺体の真実 『パズル』恩田陸

    皆さん、こんにちは。 そろそろ異動の時期ですね。私は外国でこじんまりと自らサイロを築いてぼちぼちやっています。しかし、所謂駐在さんはそうはいきません。異動の示達があります。 私の一つ下の上司君は、次はなんとブラジルだそうです。と、遠い・・・。日本からだと30時間かかるそう。これでは一時帰国も難しいですね。 彼は、ことし上の子が大学受験、下の子が中学受験らしく、当然の事ながら?単身赴任となる模様。ちなみに上の子は奇遇にもうちの愚息と同じ高校で同じクラブの一つ下。残念ながら甲子園予選は見れないかもしれません。 子どもの成長、家族の急用に柔軟に対応できない部分は気の毒だなあと感じます。その応報として…

  • 話すこと・吐き出すこと・受け止めること。終末に救い。 『十二人の死にたい子どもたち』冲方丁

    話すこと・吐き出すこと・受け止めること。終末に救い。 『十二人の死にたい子どもたち』冲方丁

    皆さん、こんにちは。 この前あっという間に二月が終わったとか言っていました。舌の根が乾く間もなく、日本へ帰国致しました。 これから両親の確定申告を代行します。溜息が出ますが、引退世代の年金額が凄まじい・・・。私は逆立ちしてもこんな額はむりぽ。私が両親から受けた恩恵を同じ形で(つまり金銭的に)子どもたちに与えてあげることはもはや不可能。 となれば切り口を変えて子どもたちを育てなければなりません。なんて言いつつ、子育ては終盤戦。高校生・大学生とここからお金が必要になるんですけどねえ。。。奥さん、働いてくれないかな?? はじめに 冲方氏の作品は実は初めて。 映画化されている模様で、ローティーンからヤ…

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