会えぬまま2月の空に逝くひとよ
朝、メッセンジャーの着信音が鳴った瞬間に、 「ああ、亡くなったんだな」 と、直感した。 若い頃から通っていたお店のマスター。 10歳上だが、大学の先輩にもあたり、 家族のように接してくれていた。 私に娘が生まれたときは、まるで孫の誕生を祝うかのように 病院まで駆けつけてくれた。 自身のお父様と一緒に始めたカラオケスナックは、 今年で42周年になるという。 ほぼワンオペで、19時の開店から、 お客様が帰るまでエンドレスの営業。 本人は20年以上前から禁煙していたが、 副流煙、毎夜の付き合い酒、過酷な肉体労働。 無理が限界に達したのだろう。 一昨年、小細胞肺がんと診断された。 ふつうの肺がんと違っ…
2021/02/26 09:38