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ルーの怪談シリーズ~意味が分かると怖い話~ https://s01ei1.hatenablog.com/

はじめまして、わたしの名前はルー。 10歳の女の子だよ。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。

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2019/10/02

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  • 『人工製雨機』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「……あ、雨!」 ナンシーは空を見上げて微笑んだ。 科学の発展により、人工的に雨を降らせることのできる機械が発明された。 その名も人工製雨機。 ケースの中に水を入れてセットすれば、それを特定の地域で空から降らせることができる。 この機械は干ばつの多い地域に導入され、多くの人々を水不足から救った。 ナンシーの住む地域もその一つだ。 「お母さんやったね!これで今年も、飲み水や作物に困らなくて済むね」 「ええ。それも、 人工製雨機の操縦者として働いてくれているお父さんのおかげだわ」 灰…

  • 『黄色い液体』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 今回のお話はちょっと長いよ! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ フィオナが目を覚ますと、見知らぬ部屋にいた。 「どこ……?」 一台のベッドとテーブルがあるだけの殺風景な部屋。 頭にもやがかかったようで、どうやってここへ来たのか覚えていない。 ふと、自分の服がコーンスープのような黄色い液体にまみれているのに気がついた。 「やだ、何これ……」 お気に入りの服だったのに。 いや、そんな場合じゃない。とにかくここから出て、家に帰らないと。 フィオナは、その部屋に固定電話があるのに気づき、 警察の番号へ電話をかけた。 『フ…

  • 『宇宙人に出会った話』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげる。 今日のお話はちょっと長いよ! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「うわっ」 何か轢いた。 学校の帰り道、自転車を漕いでいたサトルは、 道端にうずくまっている変な生き物にぶつかってしまった。 見ると、一見人間のような見た目をしているが、 手足はありえないほど細く、瞳は今にも飛び出しそうなほどギョロリとしている。 皮膚は青白く、頭には髪の毛が一本も生えていない。 「何だこれ……?」 奇妙に思い、サトルが近づくと、 『宇宙人じゃよ』 生き物が喋った。 「わっ」 『全く、地球人は外部の者に対する礼儀も知らんのか』 宇宙人と…

  • 『略称』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ チエリの弟のツトムには、小さい頃から変わった癖がある。 それは、家族を「略称で呼ぶ」というものだ。 例えば、母さんは「かあさん」→「かん」 父さんは「とうさん」→「とん」 チエリのことは「ねえさん」→「ねん」 と呼んでいた。 なぜそんな呼び方をするのかとツトムに聞いたところ、 「全部言うのが面倒くさいから」だそうだ。 最初はなんて変な癖だと家族全員が思ったが、 次第に「面倒くさがりなツトムらしいな」と、かえって愛嬌があるように感じてきた。 なので今では家族の誰も、ツトムのその「変…

  • 『庭の馬』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ カールの友人のダドリーは大規模農園の経営者をしており、 大金持ちとは言わないまでも、かなり裕福だった。 ダドリーはある日、一緒にお酒を飲もうとカールを家に招いた。 外観のいい大きな家の庭には馬が2頭、柵で囲まれていた。 応接室に案内され、黒人の召使い数人がカール達にお酒と食事を運んでくれた。 カールはこの日、とある算段をしていた。 それは、羽振りのいい友人であるダドリーに、自分の飼っている乳牛を買ってもらう事だ。 お酒の席でダドリーの気分がいい時を狙い、ビジネスを持ちかけようとい…

  • 『主人公』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆あたし、ラッタ。 あたしは、とある物語の主人公。 平和な国の平和な町で、やさしいお父さんとお母さんに育てられて、 毎日、大好きな友だちと一緒に遊ぶ。 そんなしあわせな物語。 けれど、「作者」っていう人が物語を書くペンを止めると、 あたしたちの時間もそこで止まる。 そして「作者」が続きを書きはじめると、 また、あたしたちの時間は動くの。 自分が物語の登場人物だって気づいてから、あたしには、 たくさんの人が本のページをめくって、あたしたちの物語を見ているのもわかるようになった。 あたし…

  • 『話しかけないで』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ アレックスは友人のダミアンに愚痴を言った。 「俺、毎日5時間は高速バスに乗るんだけどさ。 その途中、いっつも知り合いのおばあさんが俺に話しかけてくるんだ。 話しかけないでくれって言っても聞いてくれないし。ほんと迷惑だよ」 ダミアンはたしなめるように言った。 「それはちょっと酷いんじゃないか? 知らない人ならまだしも、 知り合いが話しかけてくれてるのに、邪険にするのは良くないよ」 「え......そうかな? 分かった。次からちゃんと話すようにする」 翌日、アレックスの乗ったバスは事…

  • 『裏切り者に死を』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 人気俳優のフョードルの浮気報道に、彼のファンであるマリヤはショックを受けた。 演技の実力はもちろん、仕事と家庭への思いやりを両立させる理想の父として有名だった彼が、 まさか妻や子を裏切る真似をするなんて。 部外者の自分が、他人であるフョードルの浮気に気をもんだ所で、何も出来ないのは分かっている。 しかし一人のファンとして、マリヤは悲しくなった。 部屋で一人沈んでいると、友人のリアナから電話がかかってきた。 「フョードル、浮気してたってね」 リアナは言った。 「ええ、本当にショック…

  • 『画面の向こう側』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ シンディは友人のキャシーとパソコンの画面越しにお喋りをしていた。 手元にはお酒やおつまみ。いわゆるオンライン飲み会だ。 よく「オンライン飲み会って楽しいの?」なんて言われるが、 自宅でリラックスしながら離れた場所にいる友人と楽しくお喋りできるので、 シンディ達はわりとこれが気に入っていた。 「それにしてもキャシー、ちょっと飲み過ぎじゃない?」 「あはは、良いじゃない。ストレス発散よ」 会話もはずみお酒も進んでいた頃、 突然、シンディのパソコン画面が動かなくなった。 画面に映るキャ…

  • 『ディーナの夢』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ シモンとディーナは、同じ病院の、同じ病室に入院している、小学生の男の子と女の子。 それぞれ病気にかかり、長い間ずっと一緒の部屋にいた。 同い年の2人はすぐに仲良くなり、やがて、なんでも話し合える親友になった。 ディーナは、毎朝起きると、シモンにその日見た夢の話をするのだった。 お城のお姫様になって、素敵な王子さまにプロポーズされる夢。 世界中を旅してまわる夢。 あこがれのTVスターと握手をする夢。 夢の話をするディーナは本当に楽しそうで、 シモンは、そんなディーナの話を聞くのが好…

  • 『いじめ』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ レイコは最近、娘のミナの成績が心配だった。 小学校の低学年までは、学年で一番成績が良かったミナだけど、 どうも最近、勉強に集中出来ないみたいで、成績が下がってきていた。 何度訳を訊いても、ミナは何も答えない。 勉強が嫌いというわけではないのに、一体どうしたのだろう。 レイコは買い物帰りの道を歩きながら考えていた。 道端で遊んでいたわたしは、レイコが通りかかったので教えてあげた。 「ねぇ、ミナが誰かにいじめられてないか、確認した方がいいよ。」 突然声をかけられ、驚くレイコ。 「あな…

  • 『学校に通えない子ども達』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ リンマは、SNSを通じてボランティアをしている。 貧しい国の学校に通えない子ども達のために、 お金や衣類の寄付を集めたり、署名を募ったりするのが主な活動内容だ。 「学校に通えない子どもを1人でも減らすために、私にできることをしたいです」 リンマはそう言っていた。 そんなある日、「キフォー」というアカウントが、リンマの活動を支援してもいいかとメッセージを送ってきた。 リンマはお礼を伝え、活動への参加方法を教えた。 数日後、アフリカ大陸のある国で大量虐殺が起きた。 殺されたのは貧しい…

  • 『大繁盛のスーパー』

    わたしの名前はルー。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ あるところに、とても繁盛しているスーパーがあった。 そのスーパーのレジ係は非常に手際がよく優秀で、 いつも人で大賑わいのスーパーなのに、レジが滞ることは一切なかった。 しかし、その中で特に優秀なレジ係のマリッサのレジカウンターに、 変な客がやって来るようになった。 その客は、レジでの全ての動作がとにかくモタモタしていた。 前の客の清算が終わってもなかなか買い物かごをレジに置かない、 商品をスキャンする直前で「やっぱりこれは買わない」といくつかの商品を棚へ戻しに行く、 「小銭を出さ…

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