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たかあきによる創作文置き場です。 メインはお題を使ったショートショートですが、たまに長編も載せます。 ジャンルは主にファンタジー寄りのホラーやSFです。

青猫亭たかあき
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2019/04/29

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  • 骨董品に関する物語・「初級者のための絵本 植物界のレッスン」その2

    可憐な薄紅と鮮烈な深紅、更に清楚な薄青。色彩だけでなく形状も全く異なる花の姿を眺めながら奴は青い花が仲間外れだと言った。それは色彩からの判断かと僕が尋ねると薔薇と石竹(カーネーション)は食用になるが昇藤(ルピナス)は種に猛毒が含まれていて食用にならないと答えが返って来た。全く以て煮ても焼いても食えない野郎だと思う。骨董品に関する物語・「初級者のための絵本植物界のレッスン」その2

  • 骨董品に関する物語・ガラスの割れた少女の写真

    昔の映画で、安物の時計でも砂漠に埋めて百年経てば宝物になるという台詞があったが、安物の時計を真の宝物に変成させる為には、単なる経年による風化以外に人知の及ばない領域で発生する大小様々な奇跡が必要であり、更に奇跡が発生した後になお形状を保ち続けるという奇跡も必要だ。骨董品に関する物語・ガラスの割れた少女の写真

  • 骨董品に関する物語・銅板手彩色の植物図版

    帰らない船を待ちながら涙を流し続けた娘の青い瞳は、やがて同じ色の花となったと話してくれた叔母は、青い花は悲しみの象徴であり、それ故に薔薇たちは様々な色彩を纏う際に決して青だけは選ばなかったのだと続けた。なら青い薔薇に焦がれ追い求めてきた人々が最後に手にするのも悲しみとなるのだろうか。骨董品に関する物語・銅板手彩色の植物図版

  • 骨董品に関する物語・エングレーヴィングが施されたデキャンタ

    容器に納めた物質、例えば瓶の中身を変容させるのは錬金術の基本だ。具体的には厳選した素材で製錬された容器を用途から導き出される術式を刻んで完成させるのだが、残念ながら未だに水をワインに変容させる術式は発見されておらず、せいぜい葡萄の搾り汁を酒に変えるのが精一杯だ。骨董品に関する物語・エングレーヴィングが施されたデキャンタ

  • 骨董品に関する物語・"LE REPAS DE SATAN"「サタンの食事」という玩具

    地獄の魔王も人間に掛かれば道化のような姿を晒しながら子供に弄ばれる存在だと古い玩具を示す僕に対して、奴は、本当の意味で平和な世界とは民が為政者の悪口を言っても罰せられない世界を言うが、現在に至るまでの歴史で、そんな期間がどれだけ続いたやらと言って意味深に笑う。骨董品に関する物語・"LEREPASDESATAN"「サタンの食事」という玩具

  • 骨董品に関する物語・銀の拡大鏡

    歳を取ると細かい字が読み辛くなるとぼやいた私に、店主は柄に精緻な細工が入った拡大鏡を幾つか取り出して来て、正直者と嘘つきのどちらが良いかと尋ねてくる。正直者は正確だが冷酷に、嘘つきは優しい虚偽を浮かび上がらせ伝えてくる、もちろん真実はお客さん次第だと。私は普通の拡大鏡を選んだ。骨董品に関する物語・銀の拡大鏡

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