「はたち」といえば、古い数え方で二十歳のことをいう。多少法律は変わったが、誰もが「はたち」になれば「成人式」を迎える。20年と言えば、伊勢神宮の式年遷宮が20年毎に行われる。次回は2033年である。数えて第63回、つまり20年x63回で1260年になる。16世紀に中断があったものの1300年余り続いている。遷宮は原則20年毎に、内宮と外宮の正殿、また14の別宮の全てを造り替え、神座を移す式典である。この時、付帯する鳥居など殿舎や装束や太刀等の神宝、そして五十鈴川を渡る宇治橋も造り替えられる。また特筆すべきは、役目を終えた大鳥居等の用材は、日本各地の神社へ払下げが行われることであろう。かつて遷宮に使う木は、神宮の背後の森から切り出していた。だが14世紀頃から太い桧が取れなくなり、各地のものを使っていた。だが...【日本の底流】「はたち」