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  • 帰雁図鐔 古赤坂 Akasaka Tsuba

    帰雁図鐔古赤坂帰雁図鐔古赤坂三代と極められている古赤坂の作。赤坂鐔工は、江戸時代初期に京都から江戸に出てきた。京都での鉄地透鐔と言えば、京透、あるいは正阿弥派の雅な雰囲気の漂う鐔がある。即ち、赤坂鐔工の祖は正阿弥などに求められる。初、二、三代までの作には銘がないことから、古赤坂と呼び分けている。以降、忠時の銘を代々が襲名し、幕末まで続いている。この鐔では海原をゆったりとした波と帆掛け舟で表現している。赤坂の初期作は武骨な図が多いのだが、三代辺りから構成美を追求した作がみられるようになる。帰雁図鐔古赤坂AkasakaTsuba

  • 芦雁図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba

    芦雁図鐔赤坂芦雁図鐔赤坂芦原に舞いおりる雁。古くから好まれた図で、これまでにも多くの金工作品を紹介してきた。それを赤坂が表すとこうなる。芦雁図鐔赤坂AkasakaTsuba

  • 柳に鷺図鐔 赤坂忠時 Tadatoki Tsuba

    柳に鷺図鐔赤坂忠時柳に鷺図鐔赤坂忠時江戸時代後期、六代忠時の作。かなり洗練された図柄だ。柳の枝垂れた様子や鷺の姿態に赤坂の特徴が良く現れているのだが、鷺の小魚を狙う様子も見事に表現されている。透かしの面白さだけではないよ、と言いたげな作品である。柳に鷺図鐔赤坂忠時TadatokiTsuba

  • 虫尽し図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba

    虫尽し図鐔赤坂虫尽し図鐔赤坂キリギリスかコオロギか、草体化した意匠であり、前のスズムシに比べて分かりにくいが、そんなことはどうでもいい、と言いたい素敵な意匠だ。虫尽し図鐔赤坂AkasakaTsuba

  • 秋草に虫(武蔵野)図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba

    秋草に虫(武蔵野)図鐔赤坂秋草に虫(武蔵野)図鐔赤坂草の下で鳴くのはコオロギだろうか、キリギリスだろうか。光る露が一つ。草深い野を表現している。秋草に虫(武蔵野)図鐔赤坂AkasakaTsuba

  • 鈴虫図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba

    鈴虫図鐔赤坂秋草に鈴虫図鐔赤坂鈴虫も好まれて多くに金工が描いているようだ。赤坂鐔工は独特の意匠からなる透かしで事物を文様化している。鈴虫図鐔赤坂AkasakaTsuba

  • 車に蟷螂図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba

    車に蟷螂図鐔赤坂車に蟷螂図鐔赤坂前にも車と蟷螂の組み合わせになる図を紹介したが、赤坂鐔工の手にかかるとこうなる。加賀金工とは異なる、とても洒落た風情がある。車に蟷螂図鐔赤坂AkasakaTsuba

  • 飛蝗図縁頭 安則 Yasunori Fuchigashira

    飛蝗図縁頭安則飛蝗図縁頭安則この縁頭の鑑賞ポイントは、縁に描かれている菊の葉を貝殻の象嵌で描き表しているところにある。虫の図を鑑賞しているつもりであったのだが、風変わりな素材の作品があったことに気付き、貝殻象嵌に目が行ってしまった。大胆な構成。菊の花はほとんど描かれていないが、なんとも優雅で美しい。貝殻が活きている。飛蝗は高彫に金色絵であったのだが、所々擦り減って素銅地が出ている。なんともその風合いがいい。飛蝗図縁頭安則YasunoriFuchigashira

  • 鉈豆に虫図小柄 薩摩金工 Satsuma Kozuka

    鉈豆に虫図小柄薩摩金工鉈豆に虫図小柄薩摩金工小柄の本体を鉈豆で意匠し、虫は高彫。薩摩の鐔工は鉈豆図の鉄地肉彫地透の手法で造っている。その強靭な風合いが魅力で、武骨の印象が強いのだが、このような赤銅地に虫を高彫で添え描いて武骨だけではないところを示している。□鉈豆に虫図小柄薩摩金工SatsumaKozuka

  • 蝶図小柄 後藤一乗 Ichijo Kozuka

    蝶図小柄後藤一乗蝶図小柄後藤一乗正確な構図、精密な彫口で彫り出された蝶。小川の流れを銀の線象嵌で表しているだけ。なんて美しいのだろう。装剣小道具はこれ以降どこへ行ってしまうのだろうと感じさせる出来。蝶図小柄後藤一乗IchijoKozuka

  • 蛍図小柄 加賀象嵌 Kaga Kozuka

    蛍図小柄加賀象嵌蛍図小柄加賀象嵌川辺の草むらで乱舞する蛍。背景を色合いの黒い朧銀地で表し、蛍の体は真っ黒な赤銅、発光の様子は金。精巧精密な図柄表現とは言えないが、雰囲気は蛍だね。でも、蛍なんてちょっと珍しい。蛍図小柄加賀象嵌KagaKozuka

  • 蜂図目貫 河野派 Kouno Menuki

    蜂図目貫河野派蜂図目貫河野派正確な構成、精密な高彫表現、細やかなところまで再現する技量が頗る高い。この目貫も頗るシャープな彫口。金の色合いも濃密でいい。蜂図目貫河野派KounoMenuki

  • 虫尽し図鐔 加賀象嵌 Kaga Tsuba

    虫尽し図鐔加賀象嵌虫尽し図鐔加賀象嵌平象嵌を主体とする技法だが、所々に高彫を加え、その表面にも平象嵌を施している。石目地は少し粗目であり、これによって虫たちが一際くっきりと見える。加賀象嵌鐔に多い余白を活かした作風とは異なり、にぎやかな感じ。この感じもいいかなと思う。虫尽し図鐔加賀象嵌KagaTsuba

  • 鈴虫に蜂図小柄 加賀象嵌 Kaga Kozuka

    鈴虫に蜂図小柄加賀象嵌鈴虫に蜂図小柄加賀象嵌蜂も描かれることが多い昆虫だ。この小柄は、赤銅、朧銀の稲妻状削継。裏も金を加えた割継仕立てで、いかにも華やか。加賀象嵌の魅力はここに極まる。鈴虫に蜂図小柄加賀象嵌KagaKozuka

  • 虫尽し図小柄 加賀象嵌

    虫尽し図小柄加賀象嵌虫尽し図小柄加賀象嵌幾つかの作品を並べてみると、もちろん手の異なることがわかる。壮観であり華やか。虫尽し図小柄加賀象嵌

  • ススキに鈴虫図鐔 加賀象嵌 Kaga Tsuba

    ススキに鈴虫図鐔加賀象嵌ススキに鈴虫図鐔加賀象嵌秋草に虫の図というと加賀の平象嵌による繊細な表現を忘れることができない。0.1ミリの細い線を平象嵌している。平面の部分には細い毛彫が加えられている。金が鮮やかに浮かび上がるように赤銅地は微細な石目地処理がなされている。この鐔では露が光るススキが見どころ。もう一つ、裏の月が銀でおぼろなところが魅力。ススキに鈴虫図鐔加賀象嵌KagaTsuba

  • 鈴虫図小柄 佐野胤好Taneyoshi Kozuka

    鈴虫図小柄佐野胤好鈴虫図小柄佐野胤好ゆったりと流れるような曲線的構成で彫り描いたススキに鈴虫。翅の文様まで描いている。すうっと伸びた長い触覚が特徴的だが、その風に流されているような構成が面白い。鈴虫図小柄佐野胤好TaneyoshiKozuka

  • 秋草に虫図鐔 金英 Kanehide Tsuba

    秋草に虫図鐔金英秋草に虫図鐔金英金英は彦根の金工。彦根には美濃彫様式の秋草図鐔などを遺している宗典がいる。この鐔では、秋草図を美濃彫の文様風に表現するのではなく、絵画の要素として秋草や虫を描いている。また、鄙びた野の風景ではなく、武骨な武士の死生観を示した図でもなく、何となく雅な香りが感じられるのは、『源氏物語』など古典を題材にしているからではないかと思う。作品をみないので、このような金工がいたんだと、改めて感じ入った。秋草に虫図鐔金英KanehideTsuba

  • 蟷螂図目貫 古金工 Kokinko Menuki

    蟷螂図目貫古金工蟷螂図目貫古金工古金工と分類したが、作風は時代の上がる美濃彫によく似ている。秋草に虫図鐔美濃粗見すると時代の上がる古美濃のように感じられるが、江戸時代中頃以降の美濃。描かれている各々の植物や虫などの題材に新趣が感じられる。蟷螂図目貫古金工KokinkoMenuki

  • 秋草に虫図鐔 美濃 Mino Tsuba

    秋草に虫図鐔美濃秋草に虫図鐔美濃江戸時代の美濃鐔の典型。全面に秋草を散し配し、ここでは蟷螂と鈴虫であろうか、特に蟷螂の顔を目玉が大きく飛び出したかのように彫り描いている。美濃彫の蟷螂の特徴でもある。秋草に蟷螂図縁頭美濃住光仲美濃彫は、江戸時代にこのような作風に銘を「美濃住光仲」などと刻したことから美濃彫金工と呼び倣わされ、この風合いの作で桃山時代以前にまで時代の遡る作品を「古美濃」と呼び分けている。古美濃には在銘作がないことから、果たして古美濃が美濃で製作されたものかは断定できない。この縁頭は江戸時代の作。主題である秋草に虫は肉高く、地面は極端に深く処理されている。秋草に虫図鐔美濃MinoTsuba

  • 車に蟷螂図鐔 Tsuba

    車に蟷螂図鐔車に蟷螂図鐔この図が、まさに野に打ち捨てられた車と、これに絡みつく野瓜の蔓、そしてカマを振り上げる蟷螂。車の車軸が壊れているのも構成として面白い。植物などは正確な描写だが、蟷螂に少し古典的な雰囲気が感じられるのも面白い。衝立に蟷螂図鐔背景に萩が花を咲かせている。戦場ではない。どこか瀟洒な庭の片すみ。涼やかな風情がある。車に蟷螂図鐔Tsuba

  • 車に蟷螂図鐔 包考 Kanetaka Tsuba

    車に蟷螂図鐔包考車に蟷螂図鐔包考包考は会津正阿弥派の金工。江戸時代後期の田中清寿門で学んだとあるが、この鐔は東龍斎風ではない。精巧な高彫、正確な構成。車を背景にして両者の関係性を文様として完成させている。蟷螂は、巨大な相手にさえカマを振りかざして立ち向かう。武士はその行動を見習うべきであるとされたもの。さてこの図では、車のあいだにススキが生えている。どうやらしばらくの間は車も使われずにあったようだ。あるいは野に捨てられた車であろうか。車が戦のためのものでなければ、平和な時代を意味しているようである。車に蟷螂図鐔包考KanetakaTsuba

  • 百合に勝虫図鐔 野村 Nomura Tsuba

    百合に勝虫図鐔野村百合に勝虫図鐔野村夏の風景。妖艶な印象のある百合に蜻蛉の組み合わせも面白い。武家の美意識はちょっと横に置いといて、季節を楽しもう、といった風情。百合に勝虫図鐔野村NomuraTsuba

  • 鉄線花に勝虫図鐔 宗政 Munemasa Tsuba

    鉄線花に勝虫図鐔宗政鉄線花に勝虫図鐔宗政宗政は伊勢藤堂家の金工。緊張感に満ち満ちた鉄地を巧みに彫り出した、鉄の風合いを活かした迫力ある作風を得意とする。単なる夏の風景ではないようだ。鉄線花も縦横に蔓を伸ばして異風の花を咲かせる生命力と存在感の強い植物で、勝虫はその名の通り強さを示す生き物。武骨な印象がある。鉄線花に勝虫図鐔宗政MunemasaTsuba

  • 勝虫図小柄 後藤光孝 Mitsutaka Kozuka

    勝虫図小柄後藤光孝勝虫図小柄後藤光孝先に紹介した勝虫とは雰囲気がずいぶん異なる。その違いの面白さがポイントだ。赤銅魚子地に高彫された勝虫を据紋している。綺麗に揃えて打たれた魚子地の背景を含め、写実ではないが印象的な構成、彫口、三という数、全てにおいて整った後藤家らしい作風である。勝虫図小柄後藤光孝MitsutakaKozuka

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