Clickonthephototoseeitinlargersize.「天声人語」。哲学者の今道友信さん、1950年代フランスでの清貧生活。晩ご飯を食べる小さなレストランの女性がそっと「二人分のパンを出してくれた」、ひどく寒い日に注文を取り違えたと「オニオングラタンをごちそうしてくれた」。暮らしは惨めで、嫌なこともたくさんあったけれど、そんな思い出があるから「私はフランスという国がどうしても嫌いになれないのです」。くらし欄の「ひととき」に、人生の先輩がバスで乗り合わせた青年と話をした「話」。今どき、路線バスで乗り合わせた人と話したりしません。三時間乗る新幹線でも話さない。青年は自ら知的障害があること、何の帰りでこれからどこに行くのかを話したのだそうです。「袖振り合うも多生の縁」を忘れて久しい現代だが、人と...かくありたい