特別支援教育という言葉が世の中に広がって、もうずいぶん経ちました。 「すべての子どもの教育的ニーズに応える」 「個に応じた支援をする」 それは本当に素晴らしい理念です。 でも、その中で、私の心にはずっと引っかかっているものがあります。 それは、「この子は“どこに”行けばいいの?」という問いを、 何度も、何度も、自分の中に繰り返してきたからです。 ある日、ひとりの母親が相談に来ました。 「通常学級に在籍しているけれど、先生の目が届かず、配慮がなくて でも支援学級に移ると“特別扱い”されるようで、本人が嫌がってい・・・」 そのお母さんの言葉には、涙と戸惑いがにじんでいました。 この子は、どこに行け…