「……いきなり、なんで」「母親が娘の顔を見に来るときは大体いきなりって決まってんのよ!ほら、早く入んなさいつくし……と」まるで自分の家のように振る舞う千恵子つくしの隣に立つ司に漸く気が付いたらしく二人を交互に見てから、ニヤリと笑った。「やだわぁ~つくしったら!!若い頃のあたしにそっくりで本っ当にモテるんだから!!」「ま、ママっ?!何てこというの!!」母親の勘違いに気付いたつくしが叫ぶとタマが顔を出して...
その日道明寺司は珍しく落ち込んでいた。「話にならないわ。一体今まで何を学んでいたのかしら?」母からの辛辣な言葉にプライドはズタボロプライベートは母親の懐刀事、無感情眼鏡に全部チクられる。だが、同時に司はちょっと羨ましかった。信用できる人間は司にも居るが皆、自分と同じ立場だ。とても秘書には出来ないというか、性格的に向いてない。敵はがりの環境で心から信用出来る人間が自分にも居たら違うのだろうか柄にも無...
まさか母親が怒り狂って、東京に向かう準備をしているなんてつくしは知らないからタイミング悪く優斗がドイツから日本に戻って来ようとしてるなんて知らないから玄関に置かれた新品のスニーカーに戸惑っていた。「あんたはもう少し自分にお金をかけな」タマが杖を付きながら居間から出て来て下駄箱の中を何度も見るつくしに言う「え、あの……あたしの靴」「無いのかい。そしたらそれあんたにやるよ」「いや、ここまでしていただくわ...
あたしの理想の男性はちょっとぽっちゃりしてて優しく笑う人。そうね、パパみたいな人がいいかな頼りないけど、誰より優しいし背は低いけど、誰より心は大きいママと二人三脚で入った英徳学園ママは玉の輿だーって!!いってたけど会社経営なんて、この世で一番不安定な職業だと思うわけよ銀行員か公務員。結婚するならどちらかに限る彼女が自分の目線より一段高い下駄箱を開けると、ヒラリと白い封筒が落ちてきた。……なんだろ屈ん...
司は眠れないでいた。色々言いたいことがあった。それは何故このタイミングで自分は彼女を好きだと自覚したのだろうかそしてこの女は何故こうもグースカ眠れるのか普通、目ぇ覚まさせねえか?それとも寝たフリして誘ってんのか?……ナイな。断言できる。ナイ。司は肌を合わせた女と朝まで寝たことがない行為が終わればシャワーを浴びて、女を残して帰る。別にそれが好きなわけじゃない。ただ、立場上昔のように人を殴る事もできず自...
むかーし、むかーしそりゃもうむかし王国には、カッコいいけど物凄く怖い王子がいました。王子の趣味は狩りでした。イライラしたら従者を殴るか馬に跨がって狩りに出掛けるかのどちらかでした。ある時、いつも狩りをする場所に動物が現れなくなった王子は少し遠くまで馬を走らせました。そこで、奇妙な鼻唄を歌う女を見かけました。女は花を愛しそうに見つめ、一つ手に取ると口付けをしました。王子には衝撃でした。ぼろぼろのドレ...
タマは、はてどうしたものかと思うタマがなにも言わずとも朝早く起きて家中の廊下や階段をホウキで掃いてから雑巾で丁寧に拭いているし、朝ごはんもお味噌汁は煮干しで出汁をとり、使い終わった物をふりかけにしているのには驚いた。「……あんた、ホントに20代かい?」タマの言葉につくしが「よく言われます」と苦笑する「家が貧乏だったから、晩御飯はとにかく失敗が許されなくて……けど両親は共働きだからあたしも中学生くらいから...
女の嗅覚のその後?みたいなのです。西田は世にも恐ろしいWデートを回避する為につくしに自分の予定を見せた。「………真っ黒ですね」手帳に空白の部分は無く、ビッシリ予定が書き詰められていた「それは、会社がですか?」「………」多分、あのわがままな上司が一番の原因だろうと恋人を思い浮かべる「一族に仕えるってしんどいですね」「いえ、牧野様程ではありませんよ」それは、一体どういう意味ですか?と聞きたかったがけたたまし...
人によって好きなものが違うのは当然の事例えば、そうだ
「清掃?」司がつくしに提案したのは自分の執務室の清掃業務。まだ大学生の彼女を秘書にするのは無謀だが、清掃なら特に問題ない今までは、既に隠居しているが元この邸のメイド頭だった老婆が掃除に来ていた「無理よ」つくしが時間ない。と言ってからごめん。と司に謝る「お前は口を開きゃ金ないか時間ないのどっちかしか言わねぇな」「仕方ないじゃない!!貧乏暇無しって昔から言うでしょうが!!貧乏を抜け出すのはね、簡単じゃ...
………あたし、何やってんだろ泊まっているホテルの一室部屋の窓を開けて、つくしは外の景色をボーッと眺める。ここに来た意味、無くなっちゃった。「………」優斗を責める事はできない。アタシだって結局、彼以外の男(ヒト)といるどんな言葉を並べてもそれは結局言い訳で音信不通だったそれはお互いに。優斗の居場所が解らなかったじゃあ、何でご両親にアタシは聞きに行かなかったんだろう。…………大丈夫って、思い込んでた。自分勝手だった...
皆様、こんばんは。いつも大変お世話になっております( ノ_ _)ノさて、今回の「想う」読んで頂き拍手、拍手コメント、コメントありがとうございました!!タイトル本当は、『消えた真実』だったんです。つくしの相手役も律という男で坊っちゃんも記憶喪失のままつくしが気になっているけどみたいな律は坊っちゃんと性格が良くにている設定で事故で骨折したつくしちゃんが病院で横暴な態度を取っている律に切れて司と重なり勢いで松葉...
息をきらして、桜子に抗議する滋をつくしは黙って見つめた。やっぱり、アタシは………………━━━2時間前奏太がスクープ!!スクープ!!と週刊誌を持ってきてつくしに見せてくれた。そこには何かのパーティーで、滋と話す司の姿見出しは
遅れましたが一周年記念?の短編をやはり収まりきらずに前中後編に………(-_-;)*************それは、幼馴染みの青池和也が持ってきた情報だった。何でも小学校時代の恩師が今年定年らしくこれまで先生にお世話になった生徒が集まってありがとうの会をやろうって話になったと言う引っ越しに次ぐ引っ越しでとっくの昔に学区を離れていたつくしにはそんなおしらせの手紙が来るはずもなく、和也の友人から和也へ和也からつくしへと伝言ゲ...
とりあえず、新しく短編を上手くいけば後編が今日書き上がるはずなんで前編を更新出きるのですがちょっと、重たい話になってる気が……(我が家基準)これ、うーんと今さら悩んでます...
予約したつもりが下書きにorzくるみぼたん様から頂いたもう1つのお話です❤️❤️もう本当に感謝してもしたりない(´;ω;`)「ねぇ、キスして。」つくしからの誘いを断るわけねぇ。頬を挟み込んで唇を合わせチュッ、チュッとキスを落としていくと「もっと……」更に煽ってくる。下唇をキュッと噛むと、少し開いた口の中に舌を差し込み歯列をなぞるように舌を這わせつくしの舌を探し出して絡める。「んっ…んんっ……」しばらくつくしを堪能...
ひっっっっっっっさしぶりの更新です。皆様からの温かなコメントに短編は間に合いませんでしたがせめて………と(-_-;)明日はくるみぼたん様から頂いたもう1つのお話を公開させていただきます❤️繰り返される優しいキスツクシには初めてのキス……ベッドに優しく押し倒された事でハッと我に返り、王子の身体を突っぱねようとするがそのキスの甘さに身体から力が抜けてしまう。王子が女性と交わる事が初めてだった場合、相手をした女は二度と...
4年の約束から1年延びて、日本支社の専務として帰国した道明寺司は彼女を自分の秘書にしたけりゃ副社長になりやがれという母、楓からの挑発にまんまと乗って更に馬車馬の如く働いた。そうして、彼が副社長に就任した時、それまで海外事業部に居た恋人牧野つくしを無理矢理秘書課に移動させた。まぁ、元居た部署が部署だしつくしの営業成績も良かったし親友大河原滋のレッスンでアラビア語が読み書きできるとか、色々合って時期外...
『Sweet morning ♡ kiss 』(くるみぼたん様からの頂き物)
一周年のお祝いに今回はねだって2つも頂いてるんです(*´ー`*✨)ぐへへへヽ(*´▽)ノ♪━━━━━━━━「ただいま」マンションに帰ってるはずのつくしの気配がない。「つくし?」部屋の中を探そうとしたら、リビングのソファで足を抱えて座っている。 「どうした?」「・・・・・」反応がない。何かあったのか?「嫌なことあったのか?」少し顔を上げ、俺をキッと睨んだ。「俺に怒ってるのか?」「・・・」答える気はなさそうだ。「つくし、...
早いもので明日で我が家も一周年らしく慌てて短編を仕上げて居ります(-_-;)←おいそんな中、仲良くしてくださってるくるみぼたん様が、お祝いを下さいまして今日の0時にそちらをupさせて頂こうと思います(*´ω`*)ありがたやー✨✨拍手コメント下さる皆様、ありがとうございます(´;ω;`)さて、wonderfulですが我が家のあるシリーズがベースになっていまして果たして皆様のご期待に添えるか非常に怪しい(-_-;)そして、プロットから大幅...
━━パーティー開始数時間前ある写真を見せられた優斗が珍しく声を荒げた。「ふざけるな!!!どうして……っ俺とは何もなかったって言ったじゃないか!!」あまりの事態に、絨毯の敷かれた床に写真を乱暴に投げ付けると、軽い音ともにそれらが散らばる「……落ち着きなさい、優斗」そう言って、父と共に日本から来た母親が一枚一枚丁寧に、優斗の部屋から出てくるヴィクトリアが写った写真を拾う。「母さん……だけど、婚約って……突然過ぎ...
司が仕事をしている間つくしはホテル付近を散歩していた。つくしには初めての海外。年甲斐も無くはしゃいでしまい司が呆れていた。一緒に来たのが優斗なら………と考えるでも今さらそれを考えても仕方ない。パスポートを取りにアパートの部屋に戻った時ドアポストに茶封筒が挟まっていた。送り主は不明。消印も無い。中を確認すると、一人の女性がホテルの部屋らしき場所から出てきた写真から始まり、連写で撮られたのか中から男性が...
「本当に大丈夫なんでしょうね…司、変なこと考えるんじゃないよ!!」「こんな、ガキみたいな身体の女襲うほど餓えてねえよ!イテッ!!殴んなよ!!」つくしを心配する椿が司の言葉を聞いて容赦なく拳を振り下ろす。道明寺家の広大な敷地の中に設置された専用の滑走路とプライベートジェットわざわざ空港に行かずとも全てここで済ませられるのだから金持ちというのは本当に凄い……時は金なりってやつね出来る人間は一秒だって無駄...
「はぁ……凄っ」つくしは目の前のビルを見上げて無意識に呟く忙しなく人々が行き交い、ビルから出てくる人たちも皆足早でつくしまで焦らなければならない気持ちになる彼女は腕時計を確認して、そろそろかな…と覚悟を決めて、その中へ足を踏み入れた。━━━━司は自身の会社の執務室で机上に2つ並んだスマホを無表情に見つめる1つは彼女の物だった。1つは、彼女の恋人の物だった。何故それが司の手元にあるかと問われたら彼が雇った...
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