CPは類×つくしです。「つくし、今日の夜空いてる?」他校生である滋が当たり前のように英徳のカフェテリアにいるのもいつもの光景だ。「ごめん滋さん、今日はちょっと、、、」つくしはそういうと、斜め右にあるソファで眠っている類のことをちらっと見る。「えー、今日バイト入ってない日じゃなかった?」つくしのスケジュールをつくし以上に完璧に把握している者の一人が滋だ。せっかくのバイトがない日、つくしとやりたいことが...
「空いてる」つくしの呟きに、エレベーターに向かっていたあきらは足を止める。つくしが玄関のドアを開くのと同時に、あきらは部屋の中からは死角になるが、すぐにつくしの元へと駆けつけられる場所に身をひそめる。「後藤くん、なんでいるの?」つくしの言葉から、部屋の中にいるのが後藤だとわかる。部屋からは騒がしいテレビの音が聞こえてくる。「なんでって俺は彼氏だろ。お前の部屋にいたって問題ないだろ」相手はすでに出来...
永遠に続くかと思う沈黙にあきらは耐える。つくしはあきらと目線が合わないよう、下を見たままだ。二人で過ごした日々を思い出す。少しずつ近づいていたはずだった。見えない亡霊に怯え逃げ出したのは俺だ。「牧野、たとえ司がお前のことを思い出したとしても、俺はお前の一番近くにいたい。もう一度だけチャンスをくれないか?」あきらの言葉につくしは顔を上げる。「もう、あたしのこと置いていかない?」震える声でつくしは尋ね...
あきらの言葉に、つくしはしばらく無言だった。自分が口を挟む立場にいない事は分かっていたが、言わずにはいられなかった。「なあ、牧野。あいつのことが好きなのか?」あいつが、後藤のことを指しているのか、記憶をなくした司のことを指しているのか、もしくは両者を指しているのか問いかけたあきらにも定かではない。やや間を開けた後、つくしは重い口を開く。「なんで、どうして美作さんがそれを聞くの?」「それは、、、」「...
何とか日本に出張する予定を調整し、久しぶりに東京に戻ったのは総二郎の電話から3日後のことだった。その間つくしがら付き合っている男のことは気になっていたが、総二郎から送られた情報以外に調べることはせず、つくしの仕事が終わる時間を見計らって会社のロビーで待つことにする。外部情報ではなく、先入観なくつくしの様子を知りたかった。たとえ総二郎がいうような男だったとしても、つくしが幸せなら自分の出る幕じゃない...
それを見たのは総二郎だった。つくしを雑踏の中で偶然見つけた。だが何やら様子がおかしい。慌てて駆けつけると、側にいる男と揉めていた。もう一軒くらい付き合えよ、明日朝早いから、つまんねーこと言ってんじゃねーよ一杯くらいいいだろ男は苛立ちを隠そうともせず、次第に声も大きくなっていく。つくしは顔をしかめ、よく見ると左手の肘のあたりを男に強く握られていた。野次馬をかき分け側に駆け寄ろうとする総二郎に気がつい...
CPはあきら×つくしです。どこにでもある大衆居酒屋、横に座ったつくしからタバコの残り香がたつ。「これこれ、仕事終わりはやっぱりこれだよね!」生ビールを一口飲み込み、美味しそうな顔をする。「お前、おっさんみたいなこと言うなよ」内心を悟られないように軽く突っ込むと、つくしも「女子に向かったおっさんってひどい!」とむくれた振りをする。仕事終わり、サラリーマンが溢れる居酒屋でよく見られるやり取り。「ホタルい...
CP あきら×つくし です。「どうせ俺はあいつらに比べれば影が薄いよ」「ちがっ、違うんだよ、美作さん!」つくしは慌てて手を大きく振り、全身であきらの言葉を否定しようとする。「いや、気を使わなくていいんだよ、牧野。こういうの慣れてるからさ。むしろ俺の存在をこのタイミングででも思い出してもらっただけでありがたいっていうかさ、」「もー、本当に違うんだって!忘れてたわけじゃないんだってば!」つくしの顔は真っ赤...
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