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2018/09/20

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  • 秘書のお仕事 キューピット編 後編

    「、、のさん、牧野さん、、、」話しかけられ、意識がその場へと戻る。「あ、ごめん。なんだっけ?」「就職活動もうしてるの?」「えっと、そろそろしなきゃなって思ってるところ」きゃー!つくしの言葉は、反対側に座っている女性陣の嬌声によって掻き消される。「そんなおっきな声だしてどうしたんだよ」先ほどまでつくしに話しかけていた男子が質問する。「進路として、企業内弁護士もいいよねって話してて、」一人の女子が答え...

  • 秘書のお仕事 キューピット編 前編

    牧野つくしには謎が多い。まず卒業大学が英徳だということ。高校からの持ち上がりらしいが、英徳から法科大学院に進学した学生は、法科大学院制度が始まって以来つくしが初めてではないだろうか。英徳と言えば、生徒の多くが超富裕層の家庭出身だ。外部生が増える大学からではなく、高校から英徳ということで、つくしもそう言った家庭出身なのではないかと考えるのが自然だ。たしかにバッグや靴、そしてポーチやお財布、時計といっ...

  • 独り言

    いつもご訪問いただきありがとうございます!そして拍手、コメントありがとうございます。中編と言いつつ、22話までかかってしまったMemories、本日最終話となりました。とはいいつつ、ここしばらくブログを確認していなかったため、先ほど久しぶりに自分のサイトを見てMemoriesの最終話が公開されたことに気が付きました。実はここ10年弱とある持病と付き合っているのですが、ここ数週間症状があまり思わしくなく、しばらくブログ...

  • Memories 22 (完)

    「おせーよ」「あんたはちょっとは待つって言葉をならったほうがいいわよ」約束の時間5分前につくと、すでに待っていた司が文句を言う。こういうところは高校時代から変わっていない。「あんたがこんなとこに突っ立ってると、人目を集めて仕方がないでしょ。ほら、早くいこ」つくしが司の手を取ると、司は嬉しそうに微笑む。「結局1か月もかかってんじゃねーかよ」「あんたも就任準備で忙しかったからちょうどよかったでしょ」「ふ...

  • Memories 21

    「滋さん、突然ごめんね」中東に出張に行っていた滋が日本に戻ってくるのは今日だと聞いていた。帰国後すぐに申し訳ないと思いながら、でも滋にはすぐに報告したかった。「ううん、つくしからの連絡だったらいつでも大歓迎!」つくしは滋に会いたいと連絡すると、二つ返事で快諾してくれ、自宅へと招いてくれた。「機内で寝だめしたから全然ねむくないんだよねー」そう言いながらストレッチをしているが、滋がお飾りで働いているわ...

  • Memories 20

    「で、なんで俺が最後なんだ?」「いや、特に意味はないから。単に予定が合わなかっただけだから」会社が同じ類、お茶の稽古であう総二郎と違って、あきらとは予定を合わせないと会えない。お互いに空いている日の最短が今日だっただけだ。「あのさ、、、」つくしが切り出そうとすると、あきらは口元に人差し指を当て、「シー」っとポーズをとる。「大丈夫だ、お前の言いたいことは分かってる。でもせっかくこれからうまいもの食う...

  • Memories 19

    翌日出社すると、朝一で類に話しかける。「専務、少しお時間頂いていいですか?」「えー、嫌だ。どうせいい話じゃないんでしょ」「嫌って。って言うか類、あたしの記憶がないのをいいことに好き勝手しないでよ。何が出向よ。あたしはあくまで外部弁護士だったはずでしょ。案件の時にだけ花沢に顔出してたのに、いつの間に同じ部屋に机並べて仕事するようになったのよ!」「だって、記憶がないまま弁護士事務所で働くのって大変でし...

  • Memories 18

    気が付けば、二人でつくしのベッドに横になっていた。ああ、あたしたち、、、ベッドの周りに散乱すうる服を見て、つくしは顔を赤らめる。後ろからつくしが動かないように、司の腕がしっかりとつくしに体に巻き付いている。くるくるの髪、きれいな鼻筋、形のいい唇、そして閉じられた瞼の下にある鋭い目最後に会った時のような、憔悴しきった司の姿はそこにはない。堂々とした王者の風格を漂わせている。きっと道明寺もすごく頑張っ...

  • Memories 17

    「なあ、お前付き合ってるやつはいねーよな」司はベッドに横になるつくしの髪の毛を優しく触りながら質問する。「いたらどうするの?」「そいつのことぶっ殺すにきまってんだろ」「そんなことやめてよ」「いったろ、俺以外の奴と付き合ったらそいつ殺すって」「もー物騒なこと言わないでよ。せっかく会えたのに、あんたが捕まったんじゃ意味ないでしょ」「じゃあばれないように殺ればいいんだろ?」「そういう問題じゃないって」言...

  • Memories 16

    「どう、、、みょう、、、じ、、、」ゆっくりと目を開けると、つくしを見つめる4つの目がある。「牧野、牧野大丈夫か?」ぼんやりとした視界がはっきりとしてくる。「類、、、それに道明寺?」大丈夫か、問いかける声を遮り、類のきれいな顔が目の前に近づく。「ねえ、牧野。今何歳?」つくしはしばし考える。ああ、そっか、私、、、「25歳だよ。25歳に戻ったよ、類」「お帰り、牧野」つくしの答えを聞いて、類がにっこりと微笑む...

  • Memories 15

    ぷぷぷっ、、、何度目かの発信音の後、相手は通話ボタンを押したようだ。「ねえ、司。なんでつくしのこと探してないの」滋はなるべく感情を出さないように司に訊ねる。かつてだったら、つくしが司の前から姿を消したら、司は何としてでもつくしを探そうとした。今NYでつくしが頼れるのは滋しかいない。それにもかかわらず、滋の電話には司からの着信が残っていなかった。「あいつは今どうしてる?」「つくしのこと探さないような奴...

  • Memories 14

    いつも通り、朝昼晩届けられる食事をとる以外、つくしは机に張り付く日々だ。せっかくNYまで来たのだ、司と会いたいと思うものの、大学が休みにもかかわらず連日深夜帰宅、早朝出勤が続く司のことが心配になる。司も大変な時期に、のこのこNYまで来て、自分が司の負担になっているんじゃないのかと、つくしも自分の考えのない行動を後悔し始めていた。付き合っているとはいえ、ここ数カ月はメールで簡単なやり取りをするだけ。お互...

  • Memories 13

    1年ぶりに司に会える、つくしははやる気持ちを問題集を解くことで抑えようとした。ここ数カ月、お互いに忙しく短いメールのやり取りしかしていなかった。つくしが高校生のときは毎週のようにかかってきていたテレビ電話も、大学に入ったあたりから回数が激減し、もはや何カ月も使っていない。東京とNY、14時間の時差の影響は思ったより大きかった。大学2年生になり、つくしは始めて司法予備試験に挑戦した。まだ結果は出ていないが...

  • Memories 12

    3人から告白されたのは嘘じゃなかったのかと思うほど、3人の様子は変わらない。もしかして、告白されたのは夢なのかも、そだよね、そんなことあるわけないもんね、つくしのつぶやきに、「夢じゃないよ」と微笑む類がいる。「えっ、専務。役員会議は?」役員会議のため、最上階の会議室にいるはずの類がいつの間にか部屋にいる。「そんなのもうとっくに終わったよ。」かれこれ2時間は経っている。「今日の仕事はもう終わったんじゃ...

  • Memories 11

    「で、そんな死にそうな顔してどうしたの?」あきらが帰った後、優紀からランチのお誘いがあった。病み上がりであることを伝えると、じゃあお見舞いに行くよとプリンを持ってきてくれる。「そうそう、プリン食べたかった!」つくしは初めてガラスの容器に入ったプリンを食べると、口中にバニラエッセンスの香りが広がる。「やっぱり食の好みは変わらないねー」記憶を失う前のつくしも、このプリンが大好きだったことを優紀は教えて...

  • Memories 10

    気が付いたら昨日はお風呂にも入らず、そのまま机に突っ伏して寝てしまったようだ。なるべく類と総二郎からの告白を考えたくなく、仕事中気になった英国法の判例を家で調べているうちに寝てしまった。うう、寒い。体もバキバキだ。シャワーを浴びようと立ち上がると、めまいがして先ほどまで座っていた椅子に戻る。あ、やばい。自分が熱っぽいことに気が付く。幸い今日は土曜日だ。休日出勤しなければならない仕事は残っていない。...

  • Memories 9

    週に二度、7時に仕事を上がると西門邸でお茶の稽古だ。どうして自分が茶道を始めたのかは分からなかったが、高校、大学と茶道部だったという優紀の影響じゃないかと思っている。毎回つくしの稽古はよっぽどのことがない限り総二郎に付けてもらっていた。それがとてつもなくすごいことだと、門下生の総二郎に対する敬意、毎月自宅へと届けられる茶道誌に総二郎の特集があること、そして総二郎の次期家元という肩書からじわじわと実...

  • Memories 8

    あー肩こった。オフィスにのこっているのはつくしだけ、椅子に座った姿勢で腕をあげ体を伸ばす。座りっきりなので体のあちこちが固くなっている。ゆっくりと首を回しながら、「ラーメン、チャーハン、天津飯、麻婆豆腐、餃子、回鍋肉」、ともしもし亀よの曲調で頭の中に浮かぶ料理を口ずさんでいた。今日は昼もデスクランチだったし、夜は温かいものが食べたいと思うが、今から家に帰ってもつくのは12時近く、それから自炊をするの...

  • Memories 7

    忙しい日々を過ごしていると、あっという間に時間は経つ。気が付けば記憶を失って1か月が過ぎ、日常生活は問題なく送れるようになった。「そろそろ家に戻ろうと思って」意を決してあきらに切り出す。どれだけあきらの母や天使のような双子にずっといてほしいと言われても、いつまでもお世話になっているわけにはいかない。それにこの先記憶が戻らないままだったとしても、自分の足で歩いていきたい。あきらからこれまで通り引き留...

  • 秘書のお仕事 通常業務編

    自然光が入り、開放感溢れる広いロビーに、硬い革靴の音とピンヒールの音が響きわたる。営業時間内、ロビーには自社の社員、訪問してきたクライアント、警備員、受付嬢と多くの人間がいた。だが皆が動きを止め、足音の主を見つめている。唯一動いているのは、足音の主である司と、その秘書である桜子だけ。「今振り向いたら、あいつら全員石になるんじゃねーか?」「私はメデューサではありませんが」「髪型似てんじゃん」「専務が...

  • Memories 6

    「生活には慣れた?」退院して以来、メールや電話では連絡を取っていたものの、優紀と久しぶりに顔を会わせる。優紀とともに現れた、まるでモデルのように可愛いらしい女の子は三条桜子と名乗る。「桜子でいいです。先輩からはずっとそう呼ばれていましたから」「あと一人、大河原滋さんと合わせて、4人でよく集まってたんだよ」「そうなんだ。今日その滋さんって人は来てないの?」つくしが尋ねると、優紀と桜子は目を合わせる。...

  • Memories 5

    結局あきらの家にそのままお世話になることになったが、その家の広さと内装にここでもつくしは度肝を抜かれる。きっと不思議の国のアリスもこんな気持ちだったに違いない。テーマパークのようなメルヘンな部屋の中に、これまたフランス人形のようにかわいらしいあきらの母と双子の妹、そしてプリンスチャーミングのようなあきら。まるで中世に描かれた絵画の様だ。そこに一人たたずむ、日本人の平均を代表したかのような自分。はた...

  • Memories 4

    翌朝、やはり自分が25歳のままだと気が付いたつくしは唖然とした。やっぱり昨日のことは夢じゃなかったんだ。鏡に映るのは頬がシャープになり、すこし大人っぽくなった自分。でもこれが25歳の自分だという実感がわかない。こんな状態で、今日からどうしよう。仕事とか覚えているのかな、途端に現実的な不安が押し寄せてくる。そして昨日は動転しすぎて気が付かなかったが、つくしは自分が大きな個室に入院していることに気が付いた...

  • Memories 3

    先ほど病室に現れた優紀は、つくしの知っている優紀からとても大人っぽくきれいになっていた。優紀のお姉さんそっくり。思わず、「やっぱり優紀美人だね」と口走る。優紀と入れ違いに3人は仕事があると言って帰っていく。優紀から、15歳から25歳までの牧野つくしのことを聞くのは、なんとも奇妙な感じだった。高校からは別の学校だったが、バイト先が一緒でずっと仲良くしていたこと、大学に入ってもその関係は変わらず、つくしが...

  • Memories 2

    そんな、信じられるわけがない。医師から伝えられたことはさらにつくしを混乱させた。自分は15歳の中学生だったのに、目覚めたら25歳になっていた。つまりまるっきり10年の記憶を失っていることになる。記憶以外にはなんら問題はないと言われたが、記憶がないこと自体で大事だ。「ねえ、ママとパパはどこですか?」医師と入れ違いに再び戻ってきた3人に訊ねる。「牧野の親は、今沖縄の離島にいるんだよ。明日到着する予定だ」つく...

  • 新年のご挨拶

    いつもご訪問いただきありがとうございます。すでに年が変わり1週間がたっておりますが、あけましておめでとうございます。年末から子供たちが冬休みに入り、朝食を作り、遊び、昼食を作り、お出掛けし、夕食を作りお風呂に入れて絵本を読んで寝かしつけるという母親業のフルコースを味わっていました。うちの子たちは0歳から保育園に通っており、こんなに家で子供と過ごすのは実は今年が初めての経験で楽しくもあり大変でもありま...

  • Memories 1

    あたしはどうやらワープしたらしい。ある日目が覚めたら10歳年を取っていた。あたしは15歳で、中学3年生で、もうすぐ高校受験を控えていたはずだ。本当は優紀と同じ都立高校に行きたかったが、母親のごり押しにより英徳学園の高等部も受験しかねればいけないことを嘆き悲しんでいたはずだ、昨晩眠るまでは。『、、きの、、、ま、、きの、、、まきの」自分を呼んでいる声が聞こえる。あと5分、そういって二度寝しようとすると大きな...

  • 秘書のお仕事 新年会

    秘書のお仕事 類編桜子の朝は早い。まだ外が暗いうちに目覚めると、白湯を飲んだ後で30分ほど体を動かす。勤務時間が長く、付き合いの会食も多い桜子は、もっとも時間が取りやすい朝に毎日運動を心掛けている。今朝はヨガで体と心のバランスを整えた後でしっかりと朝食をとる。行儀は悪いが、時間短縮のため食べながらロンドン及びニューヨークの経済ニュースの音声を流す。そして身だしなみを整えてハイヤーに乗ると、タブレット...

  • 時代 後編

    結婚式に憧れがあったのは遠い昔だ。ウエディングドレスを着たいという願望は特にない。それを話すと、夫となる人は、「結婚式には無駄が多いと思っていたから気が進まなかった。つくしさんも合理的な考えで助かります」と結婚式をしないことに賛同してくれた。入籍後は、夫となる人がすでに購入し暮らしているマンションへとつくしが引っ越しをする。マンションのローンは夫、その他生活費はつくしが負担、財布の管理は別々、お互...

  • 時代 中編

    つくしは、告白された彼に自分の誕生日はまだ伝えていなかった。一緒に祝う覚悟がなかったから。期限までわずかに残された日々を、つくしはかみしめる様に過ごす。司のことを思って暮らすのはこれが最後だ、これからは、年明けからは新しいパートナーとともに過ごす人生がスタートする。別れるとき、これだけは持っていてくれと渡された土星のネックレス。二人の青春が詰まっていた。でもこのネックレスともお別れをしなければ。誕...

  • 時代 前編

    大切な人たちに、いつまでも気を使わせてしまってはいけないと思った。あたしが動かなければ、皆身動きが取れいままだ。後悔や焦燥感、罪悪感に苦しむのはあたし一人でいい。みんなを巻き込みたくない。つくしは職場の先輩に進められるがまま、飲み会という名の合コンに参加し、そこで出会った一回り以上年上の男性から告白されていた。『付き合ってほしい、“結婚を前提に”』と。何度か会っているが、相手がどんな顔で、どんな服を...

  • After heavy rain 24 最終話

    “Tsukushi, come here! We’re taking photos!”“ Wait a second!”そういうと、自撮りした写真を添付して司にメールを送る。『約束通り、3年で卒業したよ!』黒いガウンを着た学生がホールの前に溢れかえっている。“Three, two,one・・・ “カウントダウンが終わる前にみんなのところに走っていくと、ぎりぎりシャッターに間に合った。一緒に学んだ学友たち。年齢も、国籍も、出身地も違う。最初は英語についていけなかったつくしも、...

  • After heavy rain 23

    「今日のお酒はおいしいわねー」これから店を開けるとは思えない勢いでシャンパンを飲むと、いつになくテンションが上がっている。「ママ、お店は・・・」心配性のつくしが聞く。「今日は貸し切りよ。思う存分お祝いしましょ」銀座の一等地に構えるママの店は、一晩で数百万、下手すると数千万の売り上げがある。それを司とつくしのために一晩空けてくれるという。「ママ、ありがとう」「もーつくしちゃん、私たちは家族なんだから...

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