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「花より男子 」の二次小説です。つくしと司の未来予想をふわりと書いております。

えりりん
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2018/08/23

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  • 願い事29

    つくしと司は、一の鳥居を潜り、石畳を歩いた。暫くすると、少し開けた場所に出た。その場所には、参拝する前に身体を清めるための手水舎が建てられていた。「ねぇ?このお水で清めるんだよね?」「そうだ。手順は知ってるか?」「て、手順なんてあるの?」思わず、目の前で柄杓を手にしている父親を見る。「えっ?!へえっ?!手順?手を洗って、うがいするんじゃないのかい?ねぇ?ばあちゃん」思わぬ注目を集めた晴男は直ぐ様、...

  • 願い事28

    弥彦神社は弥彦山の麓に創建されている。境内は樹齢400年から500年の老杉や子古欅に囲まれていて、鬱蒼としている。それだけで荘厳な雰囲気を醸し出している。つくしたちは弥彦公園を後にして、その足で温泉街を歩きながら、弥彦神社の一ノ門の前に来た。司は鳥居の前で斜め左方向を見て軽く一礼をする。「ここで、お辞儀するの?」「神仏の建造物に入る時の礼儀だ」「へぇ…。知らなかった」つくしも慌てて頭を下げる。二人揃って...

  • 願い事27

    つくしは醤油の芳ばしい匂いに誘われて、小さな小屋の中に入った。そこには、大きな鍋で板状に切った大ぶりの蒟蒻が出汁醤油で煮られていた。甘酒やおこわ。それに粉菓子や団子などが並べられている。散策している人達の小腹を満たすには丁度よい。「蒟蒻にしようっと。道明寺もいるよね?それとも甘酒にする?」「あっ?俺はいらねぇ」「いらねぇは認めません」最後はつくしが言葉を被せてきた。「一緒のものを見て、一緒のものを...

  • 願い事26

    弥彦駅近くにある。弥彦公園。小高い山そのものが公園として整備されていて、滝や渓流、高台やトンネルなどがあり、山の木々と美しく調和している。ツツジや花菖蒲などがいたるところに植えられ、四季折々に美しい花たちを見ることが出来る。秋はもみじ谷と呼ばれている渓流に沿って植えてある紅葉と、そこに掛かっている観月橋と弥彦山の配色と背景がとても綺麗で、この秋の見所の一つになっている。小さな子供連れの家族から、シ...

  • 願い事25

    「この道を真っ直ぐ行くと大鳥居があるんだよ」「あれか?」「そうそう。あの鳥居」弥彦神社を目指し、弥彦山の御神廟を仰ぐ道に建立している高さ30mはある大鳥居だ。天気が凄くいいから、空の蒼さと山の木々の秋色のコントラストが光で映える。大鳥居の向こうに弥彦山を仰ぎ見ると、木々の一本一本が山を作り上げているのがわかるほど。「山の上の方から色づいてくるんだね」「本当だな。それに、あそこの山以外は平野か」主要道...

  • 願い事24

    朝の食卓の匂いだ。お味噌汁に卵焼きのコラボした匂い。ふはぁ~これぞ、ザ・日本の食卓だよね。いい匂い。食欲がそそるよ。海苔に納豆も自家製の梅干しもあるし、キュウリとレタスのサラダもある。(きゅうりもレタスもおばあちゃんが朝から採ってきてくれたの)あっ、のッぺもあるよ。(給食を作るくらいの大きな鍋で煮たからね。叔父さんは片手鍋に入れて持って帰ったんだ!)あとは、もう一品なんだけど。まだかな?楽しみ~。「道...

  • 願い事23

    朝か…。ゆっくりと瞬きをして、大きく息を吸い込んだ。畳の匂いと、両サイドからの寝息と寝言。太陽がまだ完全に顔を出しきってないからだろうか。障子窓越しだということもあり、辺りはまだ薄暗い。天井は…。牧野家なのに高けぇんだよな。(仏間から続くこの居間は、天井が高く造られており、今までの牧野家のような圧迫感は全くない。ここも牧野家なのにな)ククッ改めて、今置かれている状況が可笑しくて仕方ねぇ。俺の両サイドに...

  • 願い事22

    グラスに注がれたお水をクイッと飲み干す。飲むときに上下に動く喉仏さんの動きといったらもう…。何とも言えない…。飲んだ後少し下唇を親指で拭う時があるんだけど、その仕草の色っぽい事…。周りの空気がそこだけ何かの色に染まっている…。たまんない…。そう思うのは、少しお酒を飲んだからかな?どう言ったら良いのかな?いかにも手触り抜群のフワフワ、フカフカのタオル地で引き締まった強靭な肢体を纏っているんだよね…。そこか...

  • 願い事21

    パシッパシッハイッホイッ畳の上にある美味しそうなお菓子(一つ一つで綺麗に単包されているもの)が、目にも止まらぬ早さで奪い取られていく。「道明寺、あんたやる気あんの?」つくしは有名菓子店処のマドレーヌの菓子を手に取りながら、隣にいる司に声をかける。「あぁ?やる気って…、お前なぁ…」司の覇気のない返事に従兄妹たちが挙って司に質問を浴びせる。「司兄ちゃんって、見た目によらず、もしかして…」「もしかして何だ?...

  • 願い事20

    「ベッドはどちらに運びましょうか?」引っ越し専門の運搬の人?それにしては随分と動きがエレガント。道明寺に対して、丁寧にお辞儀をしてから作業に当たっている。ホテルマンみたい…。「ホテルマンじゃねぇけどな…。そのベッドは牧野の婆さんの部屋に運んでくれ」あまりの思いがけない出来事に、知らず知らずに声に出していたみたい…。そう言われたホテルマン?、それとも運送業者の人?はおばあちゃんに部屋を確認している。お...

  • 願い事19

    司と牧野の叔父の篤男が連れだって玄関を出ると、SPの斎藤がスッと側に寄り、声をかけてきた。「司様、どちらに?」司は眼球を少しだけ斎藤に向けて、右手を上げた。「問題ない。下がってろ」司の言葉に軽く頭を下げる斎藤。「少しも離れたところに待機させて頂きます。司様の御身は何万何千の者の人生までをも背負って居られるのですから…」「…斎藤、いいから下がれ」先程よりも低く、そして威圧的な物言い。その言葉を受けて、齋...

  • 願い事18

    道明寺と二人で、みんなが集まるのを待つ。(といっても、2、3分なんだけどね。なんだか、今日一番に緊張きたかも…)あたしたちの目の前に叔父さんと叔母さんが。テーブルの横にはおばあちゃん。パパとママはあたしたちの斜め後ろに背筋を伸ばして正座をした。みんな、なんとなく畏まっている。なのに、道明寺だけは何だか威厳たっぷり。進は、最初は座っていたけど、従兄弟たちを誘って居間へと移動した。一同が顔を揃えた。つく...

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