「お母さん、お母さん…、ちょと、ちょと…」従兄弟は興奮した様子で、叔母さんにこっそりと問いただそうとしている。(口元を手で隠してこっちを見ているけど、興奮していて、質問が丸聞こえなんですけど…)「お母さん…。もしかして、もしかして、もしかしたらだよ!つくしねえちゃんの彼氏って、何年か前に…。同じ道明寺なのかな?ほら、港で刺されたのがテレビで流れて…。それで、大騒ぎしたのに、次の日には報道されなくなった…。...
新潟のお刺身は割と大きめに切り分けられている。日本海に近いだけあって新鮮なのよ。弥彦山を降った先は日本海だもんね。「このお刺身って、いつもおばあちゃんが頼んでくれている所のお刺身?」「おぉ、そうらてば!よぅ、覚えていてくれたの~?」こどもの時におばあちゃんの家に来ると、必ず仕出し屋さんに注文してくれていたの。そして、焼き鮭も。幅が5センチほどの大きさで切り分けられていて、蒸し焼きにされている。(生の...
「俺は夢を見ているのか?」道明寺が食べ物を、目の前にしてボソッと呟いている。「そう思うだろ?お前ら…」そう話を振られた斎藤さんたちも、『はい』と直ぐに返答出来るわけもないから、苦悶の表情をしている。クスクス道明寺のあんな唖然とした表情なんて見ること自体がレアでしょ?可笑しくて堪らない。見たら、みんなも唖然とするかもね?大皿で盛り付けられている様々な刺身!!分厚いカツ!大きい海老フライ!鮭の焼き物!...
「誠に申し訳ございません!!」警官二人が真っ青な顔をして、同時に90度に腰を曲げて頭を下げた。(物差しが入っているの?って、思うくらいに真っ直ぐ!!)そして頭をすくっとあげる。「つきましては早速、県警本部長より直々に謝罪をさせて頂きますので、何卒お許し下さい!」警官二人がまた90度に腰を曲げて頭を下げた。(こういうオモチャなかった…?)玄関先で、かれこれ30分。色々と身元を聞かれたが、当初は信じて貰え...
ここら辺は昔ながらの集落。何軒かの家々が道路沿いに立ち並んでいる。その家々の中でも、割と立派な石門が建てられている家の前に来た。つくしは思わずその光景を見て、「懐かしぃな…」そう呟いた。大きな松の木が植えてあるのが、平垣の外からでも分かる。つくしの言葉に司は首を捻った。「う~ん…」つくしは今は、数年前の頭の中の地図と現実のギャップを埋めようと懸命になっている。「…もうちょっと、先に行った方が良かった...
「あっ、そこを右に…。そうです。ちょっと細いですけど。…すまんねぇ」「いえ、大丈夫です」チラッと隣を見て、そう返事を返すモデル風超絶イケメン男。ふほぉ~その超絶イケメンモデル男の斜め横の顔を間近で見て、晴男は思わずため息が出た。「運転している姿をこんな隣で見れるなんて…」乙女のような感想を思わず漏らし、頬を紅らめる晴男。ふはぁ~~思わず変な声を発する晴男。「…あ、ありがとうございます…」隣から聞こえる...
車は弥彦山の方角。東を目指す。目的のラーメン店はインターチェンジを下りて、車で5分ほど。商業施設が立ち並ぶ大通りを抜け、住宅街に入ったところの一角にある。新潟に来る度に牧野家が訪れているラーメン店だ。「これから行くところは、僕が高校の時から通っているんだよ」三条市はカレーラーメン。燕市は魚介背油ラーメン。長岡市は生姜醤油ラーメン。新潟中央区のあっさり醤油。新潟西蒲区のこってり味噌。新潟のラーメンは...
牧野…牧野…つくし…つくし…ねぇちゃん…ねぇちゃん…一斉にいろんな呼び声で呼ばれ、体を揺り動かされる。あれっ、ここどこだっけ?「おい、牧野つくし!起きろ!」司の低い声が車内に響き渡る。新潟に入り、一時間とちょっと。上越新幹線とほぼ平行に走行する関越自動車道の車道。左側を見ると、燕三条駅が見えてくる。駅の周辺に沿うように商業施設が立ち並んでいて、ビジネスホテルも何件が立ち並んでいる。目線をもう少し奥に向け...
「 おい、牧野!」少しイライラしながらつくしを呼ぶ司。「「「はっ、はい!」」」牧野家の皆が一同に返事を返す。(つくし以外)「あっ、いや…その…。親父さんたちではなくて…。その…、つ、つ、つく、つく…」司は、『つくし』と名前で呼ぶこと自体が
「道明寺さん、僕からですけど、いります?」司に豚まんを差し出す進。「……」「ここのサービスエリア限定なんですって。豚肉も越後の特産とか…。いらないっすね…」自分で話を振って、その話を終わらせる進。「道明寺さん、悪いね。何を買っていいか分からなくて、探しに行ったんだけどねぇ」晴男は買ってきた肉まんを口にしない司に向けて言葉を発した。「そ、そうなのよ。二人とも買うとき見つからないから…」千恵子は、公園内で...
「つくし~~?!オーーイ。どこだぁー?!」晴男は、キョロキョロとつくしを探す。サービスエリアの中を一通り探してもつくしの姿が見えないので、建物の外に出てきた。「あっ?君たち、そういえば、串焼きの所で合ったね?」晴男は満面の笑みで話しかけた。 暫く、キョロキョロと探していると、見知った(?)人たちと出会った。何故か、出会ってしまうカップルさんたちだ。カップルは、背が低めで、どう見ても普通のおじさんにし...
花より男子の二次小説です。ど素人の作品ですが、よければ遊びに来てくださいませ
や、止め…。やだ、こんなとこで…。頭ではわかっている。太陽が優しく照りつける青空の下。しかも、十数メートル先には、恐らく沢山の人がいる。いくら、人目を盗むことが出来る場所だと云っても、こんな場所でするような事じゃない…。なのに、完全に理性より本能が勝ってきて、道明寺が、与えてくる淫らな刺激を受け入れている自分がいる。道明寺が車で迎えに来たとき、この逞しい腕の中に思いっきり飛び込みたかった。抱き締めて...
もう少し、司くんに頑張って貰った方がいいですよね?書き下ろしている最中なのですが…どんなものでしょうか?このまま暴走して、イッチャッて~~❤️という婦(腐)女子、天使ちゃんたち、大勢いますよね?大人しか見れないお話になりますけど…いいよね?お子さまと、心の物凄く清い人は見れないからね❤️...
完全な不意討ち。ふううん…ふはあぁ…思わず声が漏れだしてしまっていた。つくしにとって、全く予想していなかった場所での出来事。頭が真っ白になり、ただただ、与えられる媚薬のような痺れに身体を委ねてしまった。司は、片手でつくしのソフトクリームを持っている手首を掴み、もう片手の手でつくしの髪を撫でる。司は、唇と唇が触れたままで言葉を発した。「あんな密室でお前がいるのに、まともに触れられないなんて、拷問もいい...
コオォォォォォコオォォォォォ新潟に抜ける長いトンネルの中。十分な照明はあるものの、太陽光が直接当たるのとは違い薄暗い。「眠っちゃったね。後ろの人達」そう言って牧野が、チラッと後ろを見る。(ちゃんと前を見てても、俺くらいの視野か広いと見えてんだよ)「朝、早かったからな。仕切りカーテン閉めとけよ。その方が光が入らなくて良いから」つくしは司の言葉に素直に従う。運転席と後部座席の間を隔てるカーテンをそっと閉めた...
「ソフト、ソフト…」つくしは今、ソフトクリームを求めている。先程立ち寄った三芳パーキングエリアではね、バニラを食べたんだ。無難だけど、場所によって、濃さと粘度が違うでしょ?ここの高坂サービスエリアは狭山茶を練り込んだ、オリジナルがあるって聞いたんだ~。「券売機で購入か」券売機の前に並ぶ。朝の8時ともなれば少しずつ人が増え初めて来た。つくしが並ぶと、スッと横に大男が並んだ。「何?道明寺も何か食べるの...
「ねぇ、ねぇ、つくし。あたし達まで付いて来て良かったの?」鏡越しに少しだけ小声で娘に質問する母親の千恵子。「何で?」ここは、パーキングエリアの化粧室。「だってね…。その…、お邪魔じゃないかな~って?」「何、言ってんの、ママ。最初はあたし一人で新潟に行く予定が、道明寺がど~うしても一緒に行くってなったんだから」その言葉を、昨日から何度も聞いているので、「そうだけど…。そうだけど…」と変な相槌を打っている...
トゥルルルルルトゥルルルルルトゥルルルルル何で、出ねぇ?トントントントントントン「司様、万年筆のペン先が潰れますが?」オーストリアを代表するクリスタル・ガラスモチーフで国際的に有名なブランド。そこの万年筆を、これでもかと紙に叩きつけている。「あぁ?!知らねーよ。アイツのせいだろが、アイツの!何で電話にでねーんだよ!大学に行く予定無しとなってるだろうが!」トントントントントントントントントントントン...
いつもお越し頂きありがとうございます。(〃∇〃)小説?イヤイヤ…、作文?のような、ド素人の文章にお付き合いして頂けることに感謝、感謝でございます。たくさんのコメントや、ポチポチ。そして拍手を頂けたこと。本当に嬉しい限りでございます。天使ちゃんたちのような皆さんが大勢来て下さって、えりりんの方が力が沸き立ちましたよ~~。ありがとうございました(*≧∀≦*)少しでも明るいお話を。と思い『歳の差』をお送りしてきま...
片眉を器用に上げて、こちらを見てる、眉目秀麗な男。はぁ~~っと、美しく整った唇から吐き出されるため息。な、何よ?!その、わざとらしいため息は?そ、それに、仕事が出来ない人に向けるような少しだけ憐れむような、蔑むような眼差しを、何故にあたしに向けるわけ?「そ、そんな目で見ないでよ…。見るなーー!!」「お、おいっ、牧野?どこに行く気ーーー??!!」あの馬鹿女、叫びながら走って行きやがった。あのまま、目...
おじさまの大きな手が頬を撫で、涙を掬ってくれる。思わず涙を流してしまっていた。優しく抱きしめられたかと思ったら、唇を塞がれてしまった。うんっ…ふぁっ…ふぅん…おじさまの手が、優しく腰や背中を擦ってくる。キスしているだけなのに、身体がだんだん熱くなり、フワフワしてくる。背中のおじさまの手が触れたところから、徐々に熱を持っていく。おじさまはあたしの後頭部を大きな手によって覆ってきた。はぅ…うぅん…り、理性...
Excective Office
こんな事が起こるとは、全く持って予想しておりませんでした。まさか、司様があのようになるとは…。思い起こせば、何度かあった結婚の話を、ことごとく司様がぶち壊しましたね。終いには、女性を寄せ付けない時期があったこともあります。実のところ恋愛対象は男性なのでは?等と囁かれたこともありましたね。カモフラージュの為に性欲の処理は女性との営みで解消しているのでは?とまで言われたこともあります。なんと、わたくし...
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