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野生生物を調査研究する会活動記録
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2018/06/30

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  • ひらひらと優雅にとぶトンボーチョウトンボー

    チョウトンボその名のとおり、チョウのようなはねをもち、ひらひらと飛びます。後翅の幅が広く、翅のつけ根から先端部近くにかけて光沢のある黒紫色のトンボです。チョウトンボは開放的な池沼で見られます。ヒシなどの浮葉植物のある池などで産卵するので、浮葉植物のない池ではあまりみることはありません。オスのはねは青紫色をしており、メスでは黒緑色をしています。メスはまれにオスのように、はねが青紫色をしたものもいます。チョウトンボの翅のひみつよく見るトンの羽は透明ですが、チョウトンボは青紫色です。しかも、金属的な光り方をしています。蝶は鱗粉によって光沢をだしますが、チョウトンボには鱗粉はありません。チョウトンボの光沢は翅の構造によります。翅の翅脈が透明のトンボと比べてたいへん緻密にできています。この緻密さが光沢をみせています...ひらひらと優雅にとぶトンボーチョウトンボー

  • 7月 大阪府池田市五月山で夏の虫の観察

    7月大阪府池田市五月山で夏の虫の観察2011年7月17日(日)におこなわれた池田市五月山の夏の虫の観察会(ナチュラリストクラブの観察会より)梅雨明けとともに昆虫が動き始めます。10年前はまだこんなに暑くなかった気がします。これだけ暑くなると虫は動かなくなり「夏眠」になります。涼しくなるまでじっとして過ごすのですが・・・里山でも、午前中から30度を超えころ、顔にまとわりつく虫がいなくなります。今回は梅雨明けまでがよく見られるのですが、観察会で観察した昆虫の紹介です「2011年は平年よりも13日も早く梅雨明け。虫は梅雨の間がいちばん多く見られ、梅雨明けと同時に姿を隠すそうですが今日はいかに?」講師から観察のこころがまえ「観察のコツは「ゆっくり歩くこと!」カメの歩みで物を見るといいそうです。そうすれば100mの...7月大阪府池田市五月山で夏の虫の観察

  • 急速に個体数が減少しているミズカマキリ

    急速に個体数が減少しているミズカマキリミズカマキリ分布:北海道~南西諸島体長:50mm程度体は棒状で細長く、体色は灰褐色から淡黄褐色。前脚がカマ状で体型は長細く、お尻に長い呼吸管があります。呼吸のために長い尾の先端だけは水面に出している。前肢がカマ状なので陸上のカマキリのようなので水の中のカマキリなのでミズカマキリと名がつきました。しかし、種としては別です。カマキリはバッタやチョウなどと捕まえて食べます。ミズカマキリは池沼などの水の中にすんでいるので、小魚やオタマジャクシなどの小動物を捕まえて食べます。カマキリのようにむしゃむしゃ食べるのではなく、捕まえると、口から消化液を出し、溶けた肉液をすすります。別の種ですが生きたものを捕食するのには前肢がカマ状なのは陸でも水でも捕まえやすい形だとそれぞれが判断した...急速に個体数が減少しているミズカマキリ

  • 粘菌 ムラサキホコリのなかま

    粘菌―ムラサキホコリのなかまー枯れて落ちていたコナラの木の枝、人の腕の太さぐらいの木の枝の端に変形菌(粘菌)を見つけました。ムラサキホコリの仲間は「変形菌(へんけいきん)」だが「菌」とつくものの、変形菌は菌類(キノコやカビの仲間)とはまったく別の生物と考えられています。しかし、20世紀半ばまでは、変形菌は菌類に含まれ、「ムラサキホコリカビ」という名で「カビ」だと思われていました。単細胞のアメーバとして生活したり、集合して変形体で移動したり、キノコのような子実体をつくったり。とても神秘的な生き物です。変形菌は「変形体」と「子実体」は見かけは全く違っいます。子実体の姿がおわると、写真のように毛のような軸だけがのこりやがてかれていまいます。。粘菌ムラサキホコリのなかま

  • タケニグサと有毒植物

    タケニグサ(ケシ科)本州,四国,九州地方の日当たりのよい荒れ地に生える夏緑性多年生草本。茎は中空で切ると黄色の乳液を出す。白い花をたくさんつける。花弁はなくがく片は花が開くと同時に落ちる。細い糸のようなおしべが線香花火のようにひろがる。中心にめしべがある。花が終わると扁平な果実ができる。名前の由来については諸説あるが、茎が中空でタケに似るからといわれている。有毒植物。鹿児島では緑化の植物として使われている。有毒なためシカが食べないので活用されている。種子はアリが運ぶ。種子の表面にはエライオソーム(種冠)がついているので、それをえさにするアリが種子を運ぶ。同じ有毒植物であるクサノオウやムラサキケマンも同じように種子をアリに運ばせる野外観察会では食べると有害な植物、触ると有害な植物、公園など身近にある有害な植...タケニグサと有毒植物

  • 加東市の観光パンフより

    資料を読む兵庫県加東市の観光ガイドより先日加西市のあびき湿原での観察会をおこなった。集合は粟生駅(あおえき)。そこで、加東市の観光パンフレットがおいてあった。2種類の観光パンフレット。どちらも加東市観光協会が発行している「加東市観光ガイドマップーようこそ伝の助のかとうへ!!-」(2022.8;14刷)=以後マップ「るるぶ特別編集兵庫県加東市―大阪神戸姫路からのおでかけにぴったりー」(2023:企画編集制作株式会社JTBパブリッシング)=るるぶ版どのようにわが市の観光を伝えるか、同じ加東市観光協会が発行もとなので、企画編集の違いがでているのがおもしろいので、取り上げた。マップは1枚のマップの裏に加東市の観光・レジャー・歴史・特産品・加東市のデータが詳しく記載されている。多くの自治体の観光地図と変わらない。る...加東市の観光パンフより

  • 里地里山の1年 7月下旬の里山

    里地里山の1年7月下旬の里山今、ネササを刈らねば。7月の第一日曜日に下草をかった。しかし、一雨ふるとすぐに草は伸びる。今月中にしないとけないのはネササを刈ること。活動日に終わらなかったところを刈り取る。ネザサは梅雨が終わってからのほうが効果がある。ササはこの時期に根に栄養を貯め冬に枯れても、春から一気に活動にはいり、立派なネザサになっていく。7月中に刈り取っておけば根に栄養が少しとなり細いササとなり、来年以降は刈り取りやすくなる。3年も掘っておけばネザサも身の丈を超える。太さも小指ぐらいになってしまう。里山で日の良く当たる周りに生えていくので、時間がたつとササに被われ山に入れなくなる。7月下旬、青い実の樹木がたくさん見られた。今年は8月8日が立秋。秋に熟する様子が楽しみだ。里地里山の1年7月下旬の里山

  • クマゼミ ー「関西勢が進出してきました!」

    クマゼミ外からはいっせいにシャーシャーと鳴き声が家に入ってきて暑さが倍増する。鳴き声はクマゼミ。「クマゼミとうとう谷戸山にも関西勢が進出してきました。関西では主流のセミで、近年太平洋岸沿いに北上して来ていますが、今年になり谷戸山でも数匹の鳴き声を聴きました。」(谷戸山里山四季だより;2001年9月号)谷戸山は神奈川県座間にある県立座間谷戸山公園の冊子より。2017年度の町田市の「セミの鳴き声調査」報告書によれば、クマゼミは「7/1の調査開始から、10/15まで鳴いており、ピークは8/9だった。」と記録されている平成27年度千波湖環境学習会開催(第8回、第9回)の報告では「関西でよく聞かれるクマゼミが生息北限の上昇により茨城県でも確認されていること、」と述べられている。気象庁の夏の「いきものしらべ」でも茨城...クマゼミー「関西勢が進出してきました!」

  • 涼を求めてー箕面のシダ植物の観察会

    箕面のシダ植物この暑い時期の観察会は涼しいところがよい。阪神間、および近く涼しいところ、箕面の滝道樹木や野草、シダの観察昆虫館があるように昆虫地質などなど涼しく観察にピッタリの場所だ。昭和42年に「明治百年」を記念して東の高尾山、西の箕面に国定公園に指定された。正式な名前は「明治の森箕面国定公園」昔から紅葉の名所として、また箕面の滝で有名な観光名所。ここに行くと紅葉の天ぷらが有名。1000年以上の歴史があるという。当会でも何回も観察会をおこなっておりナチュラリストクラブ2008年7月18日(日)『箕面の滝の秘密』でシダの観察会で観察したシダ植物の紹介。涼を求めてー箕面のシダ植物の観察会

  • 里地里山の1年 7月中旬の里山

    里地里山の1年7月中旬の里山7月20日東海・近畿・中国地方に梅雨明けの発表があった。昨年より三日早く、平年より一日遅い。近畿地方では、平年の最も暑い時期を上回る真夏の暑さになると注意を呼び掛けている。里地では、稲の中干がはじまっている畑では夏野菜が最盛期を迎えるキュウリ、ナス、ピーマン、カボチャ、オクラ・・・6月はアカジソがピークにアカジソは梅干しの色付けにつかわれる。アカジソの葉にはチアニンという紫紅色の色素を利用しています。7月になるとそうめんの具や刺身に添えられるアオジソシソの香気は、しそ油という精油成分によるもので、細菌類の繁殖を抑える作用がある。醤油の防腐剤として利用され、20gのシソ油で180Lのしょうゆを防腐することができるといわれている。相模原市下原遺跡は縄文時代の遺跡。土器からシソの果実...里地里山の1年7月中旬の里山

  • 一日花 ナツツバキ

    ナツツバキ(ツバキ科)朝来市の峠道を雨の降る日に車で走っていると目に入った花がある。ナツツバキ一日花なので、今日見た花は明日はない。車を止めて、雨の中の1枚。ナツツバキは、沙羅双樹と言って寺院に植えられることの多い木兵庫県で見学できる寺院や公園・植物園兵庫県西脇市小坂町の寺院・播州成田山兵庫県神崎郡福崎町應聖寺神戸市北区念仏寺神戸市灘区天上寺明石市二見町観音寺加古川市加古川町鶴林寺神戸市立森林植物園神戸市北区兵庫県立フラワーセンター兵庫県加西市豊倉町群生自生地県立有馬富士公園(三田市)『福島ナツツバキ個体群』として、三田市指定文化財(天然記念物)の指定を受けました。(2016有馬富士公園ホームページより)県立ささやまの森公園(篠山市川原)群生地は、同公園事務所から南へ徒歩約50分の山中の谷筋一帯で、兵庫県...一日花ナツツバキ

  • 猪名川外来の魚(生きている猪名川改訂版より)訂正版

    ◆なぜ外来魚が日本にいるの?カダヤシ、オオクチバス、ブルーギルはもともと北アメリカに住んでいる魚で、それぞれ1916年、1925年、1960年に日本に輸入されました。カダヤシはボウフラ退治のため、オオクチバスとブルーギルはゲームフィシングのためそれぞれ特定の場所だけに放流されました。ところが、心ない人が持ち出し、あちこちで放流したため、日本各地の川や池沼に広まりました。特に、オオクチバスやブルーギルは魚のこどもや小動物を好んで食べるため、元からいた日本の魚が絶滅に危機に瀕しているところもあります。みなさんも、無責任な放流をしないようにしましょう。オオクチバス(サンフィシュ科)全長50cm。別名ブラックバス。体側に、黒い斑点が一列に並んでいます。ダム湖やため池、川の流れのゆるやかな場所にすんでいます。その名...猪名川外来の魚(生きている猪名川改訂版より)訂正版

  • 子どもの本がおもしろい㊷ 黄砂にいどむ―緑の高原をめざして

    子どもの本がおもしろい㊷黄砂にいどむ黄砂にいどむ―緑の高原をめざして高橋秀雄著新日本出版社(2016/2/23)『黄砂にいどむ』は、砂漠の緑化運動をわかりやすくまとめた本黄土高原の砂漠化を食い止めようと努力している研究者一前宣正氏の活動を中心に話がすすむ。黄土高原は中国北西部の海抜1000~1500m、日本の総面積の1.5倍という広大な高原。今は砂漠だが、2000年前は緑豊かな地域であったといわれる。春、日本に飛来する黄砂の発生地である。黄砂は、ゴビ(中国・モンゴルの砂礫砂漠)、黄土高原、河西回廊などの半乾燥地では冬季に降雨が少ないことと冬から早春まで植生がないことで、黄砂が舞い上がる。黄土高原に住む人々のくらしはきびしく、いまなおヤオトン(横穴住居)に住む人が何千万人もいるという。ふつうは緑化というと植...子どもの本がおもしろい㊷黄砂にいどむ―緑の高原をめざして

  • ガマとヒメガマ

    ガマとヒメガマ池の縁には“フランクフルト”のようなガマの穂がめだちはじめました。植物のどの部分なのかわかりますか。花、果実?フランクフルトの部分は、茶色いガマの穂は、ガマの果実の集まりです。ガマの穂は古い人は因幡の白兎の話でご存じの方も多いのでは今回はガマとヒメガマをとりあげました。因幡の白兎蒲(ガマ)の穂をほぐした穂綿をまるめて寝具に入れたことから「蒲団(ふとん)」になった。蒲の葉を編んで作った円い敷物を座禅に使う「蒲団」(座蒲団)というとか。北海道のアイヌの人たちも茎葉をつかって「ゴザ」を織ったといいます。竹輪蒲鉾(ちくわかまぼこ)は魚肉をねって竹のくしにつけて焼いたものだが、その形が蒲の穂ににているところからついた。うなぎの蒲焼(かばやき)も昔はウナギも今のような食べ方ではなく、ウナギをぶつ切りにし...ガマとヒメガマ

  • サイコクヒメコウホネ(スイレン科)

    サイコクヒメコウホネ(スイレン科)サイコクヒメコウホネは関西ではヒメコウホネだった。「京都の野草図鑑」(京都新聞社1985年)をみるとヒメコウホネと記載されている。「ヒメコウホネ」は愛知県のをタイプ産地としていて、関西のヒメコウホネとはちがうことがわかったのだ。関西のヒメコウホネはコウホネ×ヒメコウホネ、コウホネ×オグラコウホネ、コウホネ×ヒメコウホネ×オグラコウホネの交雑種としてサイコクヒメコウホネ(NupharsaikokuensisShiga&Kadono)となった。(志賀:2007)兵庫県ではcランク。京都府では絶滅危惧種になっている。今回はあびき湿原を環境省が生物多様性の観点から重要度の高い湿地として指定している選定理由として「県で規模が大きい湿原.多くの貴重な動植物の生息・生育地.周囲にはカタ...サイコクヒメコウホネ(スイレン科)

  • トウカイコモウセンゴケ(モウセンゴケ科)

    トウカイコモウセンゴケ(モウセンゴケ科)梅雨明けかと思われる晴天の中、ナチュラリストクラブ本日は加西市の網引湿原での観察会網引湿原にはトウカイコモウセンゴケとモウセンゴケの2種類が見られます。貧栄養な湿地、湿地周辺の裸地、水の浸みだす粘土質の崖などに生える多年生の食虫植物で、花茎の高さは10~15cmになります。葉の長い腺毛から甘い香りのする粘液を出し、これに釣られてやってきた小さな虫がくっつくと、腺毛と葉がそれを包むように曲がって消化吸収するといわれています。日本の固有種で、本州の静岡県~四国東部に分布します。最近は九州でも見つかっています。(2019中西)隣の京都府では絶滅寸前種になっています。花は6月~9月に咲き、モウセンゴケの花が白色なのに対し、トウカイコモウセンゴケはピンク色をしています。葉は、...トウカイコモウセンゴケ(モウセンゴケ科)

  • ヤモリとイモリ 怪しげな薬になった爬虫類と両生類

    ヤモリとイモリ兵庫県では比較的広い範囲で見られものの、多くの場所で減少傾向にあるのがアカハライモリアカハライモリが江戸時代には人気だったという。それが薬として。江戸時代、好きな人と結ばれるために、惚れ薬になったのがイモリ。「イモリの黒焼き」として利用されてた。映画「千と千尋の神隠し」では、リンが釜爺にイモリの黒焼きを渡された時に顔を赤らめる場面があります。「イモリの黒焼き」の効能について知っているからでしょう。元禄・享保ごろには江戸・大坂に黒焼屋の看板のところで買い求めることができたとか。使用方法は、オスのイモリの黒焼きを自分にふりかけ、メスのイモリの黒焼きを好きな相手にふりかければ、お互いに引かれて相手がふり向いたといわれています。田植えや稲刈りの時期に水田や水路で見られる求愛行動。そのことが、イモリの...ヤモリとイモリ怪しげな薬になった爬虫類と両生類

  • ハタツモリとは 「畑つ守」「旗積もり」!? ーリョウブー

    リョウブ(リョウブ科)里山では、7月、クリの花が終わるころから穂を出し始めます。樹肌が特徴的なのですぐにみわけがつきます。シカがこの木の皮をはがして食べてつるつるになっているのを見かけます。北海道南部から九州にかけて、山地に自生し、高さ8~10mになる落葉小高木で、葉は枝先に集まって互生し、先は鋭くとがり、ふちに鋸歯があります。花は枝先に小さな白い花を穂状につけ、甘い香りを放ちます。リョウブ(令法)という名前は、平安時代、若葉が食用になることから救荒食料として乾燥保存し、飢饉に備えるよう「令法(りょうほう)」が発せられたことに由来します。それが、転訛して“リョウブ”となったと言われています。花の様子から「竜尾」のように見えることから、リョウブとなった説もあります。古い時代には「ハタツモリ」と呼ばれていまし...ハタツモリとは「畑つ守」「旗積もり」!?ーリョウブー

  • アゲハチョウのなかまの卵

    アゲハチョウのなかまの卵アゲハチョウは普通4月の上旬から見かけることができますが、卵は4月の中旬から下旬ぐらいからミカンやサンショウの新芽に1個ずつ産み付けられます。ミカンかサンショウの木を植えておくと、必ずアゲハチョウが卵を産みにやってきます。チョウは飛びながら植物の色や形、においをたよりに植物に近づき、幼虫が食べることのできる植物がどうかを見分けます。調べ方は飛びながら前脚で葉をさわります。前脚で味をみるのです。その植物が幼虫の食べ物になることがわかってはじめて卵を産みます。アゲハチョウの仲間の卵は、ほとんどの種類がまん丸い球形です。ジャコウアゲハだけはタマネギのような形の赤い卵を産みます。写真①はユズに産まれたアゲハの卵、②はウマノスズクサに産まれたジャコウアゲハの卵、③はニンジンに産まれたキアゲハ...アゲハチョウのなかまの卵

  • ミイデラゴミムシとケラ

    ミイデラゴミムシとケラ梅雨の合間に里地の畑でジャガイモ掘り。掘り取った地面にはいまわっているのがゴミ虫。へっぴりむしだ。正式にはミイデラゴミムシといい、田んぼや畑などでよく見られる甲虫だ。別名「ヘッピリムシ(放屁虫)」とか「ヘコキムシ」ともいわれる。ヘコキムシの名の通り、刺激を受けると大きな音とともに、臭いガスを発射する。ヘコキムシのガスはオナラのように肛門からでるのと違って、腹にある専用の穴からでる。というのも、ガスの素は、ヒドロキシンと過酸化水素。別々の貯蔵袋にためており、刺激を受けると反応室におくられ、刺激臭のあるベンゾキノンができる。爆発音とともに100℃もの高温で発射されるしくになっている。ベンゾキノンは工業的には皮膚炎や眼の障害の原因になることがあるので,取り扱いには注意が必要な物質になってい...ミイデラゴミムシとケラ

  • スズラン(スズラン科)2004年5月大和川調査より

    スズラン(スズラン科(APGⅡ分類体系))高等小学読本巻一の「西比利亜鉄道」の中に“谷百合”と植物名がある。この草の英名の“リリー・オブ・ザ・バレー”を直訳したものだが、この谷百合にかみついた学者がいる。鈴蘭とか君影草という立派な和名があるのに「文部省は何を苦しんでこんな直訳名を用い、旧来の和名を放棄するのか」と牧野冨太郎氏で『随筆草木志』に述べている。スズランはユーラシアの温帯に広く分布するが、北米ではアパラチアン山系の一部にみられるにすぎない。兵庫県では但馬の標本があるが詳細は分からない。「生きている大和川」の調査の時に奈良県のズズランの自生地を訪問した。吐山(はやま)スズラン群落だ。日本では、おもに中部山岳地帯以北にあり、北海道に分布している。発見当時、奈良県の吐山では大きな群落が成立している分布の...スズラン(スズラン科)2004年5月大和川調査より

  • キリギリスいろいろ

    キリギリスいろいろ小学校2年の音楽の教科書に「虫の声」の歌を学習する。この歌は1912(明治45)年の唱歌集「尋常小学唱歌」第三学年用に掲載された文部省唱歌です。いまも教科書に載っているですが「こおろぎ」のところが明治は「きりぎりす」でした。「あれ、松虫が鳴いている〜♪ちんちろちんちろちんちろりんあれ鈴虫も鳴き出したりんりんりんりんりいんりん秋の夜長を鳴き通すああおもしろい虫のこえきりきりきりきりこおろぎや(きりぎりす)がちゃがちゃがちゃがちゃくつわ虫あとから馬おいおいついてちょんちょんちょんちょんすいっちょん秋の夜長を鳴き通すああおもしろい虫のこえ」実はこの歌の2番の歌詞がキリギリスからコオロギに変更になったのです。明治の教科書には「きりきりきりきりきりぎりす」となっていたのが、昭和のはじめころにキリギ...キリギリスいろいろ

  • ツユクサ(ツユクサ科)ー物言う雑草ー

    ツユクサ(ツユクサ科)3日まえに庭に刈り取ったツユクサを枯らしてからすてようと、タイルの上においておいたものだ。ところが、昨日の雨で根もないのに見事復活。大したものだ。ツユクサについて調べていると川野和昭氏の論文を見つけた。「物言う雑草/ツユクサと焼き畑民の記憶―ラオス北部と南九州の比較からー」という民俗学の論文だ。1993年の熊本県五木村の調査で、ツユクサが一番困る草だと村人から聞いたことから始まった研究。村人はツユクサが「日に干してもかれない」と理由を述べている。我が家のツユクサも干して置いたら枯れると思っていたが、枯れないのだと共感したしだい。五木村の聞き取りでは「石の上や木の上に置いておいても、風で地面に落ちるとまた増える。地面にうめても雨が降って土が崩れるとまた増える。川に流しても、どこかにひっ...ツユクサ(ツユクサ科)ー物言う雑草ー

  • 七夕

    「七夕」何の日1/7、3/3、5/5、7/7、9/95節句です。1/7人日(じんじつ)3/3上巳(じょうし)5/5端午(たんご)9/9重陽(ちょうよう)そして7/7が七夕です。1月7日が節句になっています。中国では、正月の1日を鶏の日、2日を狗(犬)の日、3日を猪(豚)の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日、そして7日を人の日とされています。日本では七草の日として春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)の入った七草粥を食べます。一年の無病息災を願って食べます。七夕は梅雨の真っ最中におこなわれます。織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)天の川を渡って、1年に1度だけ出会える夜、昨日のように雨だと出会えない日になってしまいました。本来、太陰の行事なので新暦では8月になりま...七夕

  • 子どもの本がおもしろい㊶ ジャガイモの花と実 ―オリジナル入門シリーズ5-

    子どもの本がおもしろい㊶ジャガイモの花と実―オリジナル入門シリーズ5-今はほとんどの児童がしっているが「ジャガイモは茎、サツマイモは根」このことが教科書でふれられたのは、明治14年「植物小学」でそこには「馬鈴薯(じゃがいも)甘藷(さつまいも)などは茎の地中にあるものだ」と書いてありました。その著者は松村任三氏。この名前を聞いてピンときた方は、朝ドラのファンですね。7月のドラマではまだ東大の助教授ですが、・・・「ジャガイモは茎、サツマイモは根」と訂正されたのは明治16年文部省のグレー著「植物通解」(矢田部良吉訳)だそうです。(以上あとがきによります)「ジャガイモの花と実」、この本ができたときは、日本には男爵とメークインの品種が主流だったとおもいます。著者は、ジャガイモの種はどうなっているのだろうという子ども...子どもの本がおもしろい㊶ジャガイモの花と実―オリジナル入門シリーズ5-

  • ハンミョウ釣りって?

    ハンミョウ大阪府池田市にある五月山中腹の登山道にハンミョウの幼虫がよく見られる場所があります。地面に小さな丸い穴がいくつも開いています。幼虫のいる穴です。ハンミョウ釣りで幼虫を観察することに。「ハンミョウ釣り」とは、巣穴に小枝や草を挿しこむと、中にいる幼虫がそれがえさでないので外に押し出そうと差し込まれたものをくわえたところを勢いよく引っぱって幼虫をつる、子どものころにやった遊びです。今回は、輪ゴムでハンミョウの幼虫をつり出すことできるということでやってみました。なんと本当に釣れました!!穴に輪ゴムを差し込み、幼虫が引く動くを見せるとさっと吊り上げると・・・出てきました。でも結構タイミングが難しくつれたのはこの一匹だけ、後で穴に返してやりました。釣れたのはナミハンミョウの幼虫幼虫は1年から2年、長いときは...ハンミョウ釣りって?

  • サカキ(モッコク科)とヒサカキ(モッコク科)神事はどちらを使う

    サカキ(モッコク科)とヒサカキ(モッコク科)エングラーの分類ではツバキ科だったが、APGではモッコク科と記されている。皆さんの地域ではサカキとヒサカキをどのように利用されています。今は流通がしっかりしているので、神前にはサカキ、仏前にはヒサカキがあたりまえになっていませんか!神事や仏事で扱われやすい植物のサカキとヒサカキ日本列島でも、サカキが生えない地域もあり、ヒサカキをサカキとよび利用されてきた歴史があります。(毎年、恒例のナチュラリストクラブの最終回が民俗学と植物の話、そのなかから今回はサカキとヒサカキ)サカキ枝、葉は神前に玉串として供えられる。(供えられるのは「サカキ」だが、ヒサカキを使う(「サカキ」は関東地方以北に自生しない)ところもある)葉の表面はのっぺりとしていて緑が濃く、縁が滑らかな曲線にな...サカキ(モッコク科)とヒサカキ(モッコク科)神事はどちらを使う

  • 里地里山の1年 7月上旬の里地 小川と里地周辺で見つけた貴重種

    里地里山の1年7月上旬の里地小川と里地周辺で見つけた貴重種夏の小川、雨が続いたせいで水量は豊富です。よどみのところに生えていたのがヤマトミクリです。(環境省準絶滅危惧(NT)・兵庫県RDBCランク種)大和地方に多いことからこの名がつきました。ミクリによく似ていますが、花序が枝分かれせず、1つの茎に果実が並んでつくので区別できます。花期は5月から9月。この場所のすぐ下流には水田がありましたが、現在では放棄地になっています。ヤマトミクリのほかチダケサシもありました。人が耕作していた名残の植物です。チダケサシ(ユキノシタ科)山野の湿ったところに生える多年生草本。7から8月に高い花茎に薄紅色をした円錐形の花序がでます。チダケサシ(乳茸刺)の名前はチチタケ(乳茸)というブナ科の森林に生えるキノコを花茎に刺して持ち帰...里地里山の1年7月上旬の里地小川と里地周辺で見つけた貴重種

  • 里地里山の1年 7月上旬の里山

    里地里山の1年7月上旬の里山里山では梅雨明けの気配とともに夏の植物が咲き始める。作業は、生えてきたネザサの刈り取り。西側の斜面の残っていた部分の下草刈りをしました。ここは特にネザサがぎっしり生えています。刈り取ったあと周りがすっきりして見えます。この時期の草は伸びるのがとても早く、できなかったところは背丈ほどもササが伸びていて唖然とします。池のそばでは、モリアオガエルの卵が二つ。これはことし最後の卵になるでしょう。池の周りでは、カキラン、モウセンゴケの花が咲いていました里地里山の1年7月上旬の里山

  • 食虫植物 モウセンゴケの花が咲いている

    モウセンゴケモウセンゴケは湿原を代表する植物のひとつ。虫を捕らえて、消化し、虫に含まれていた窒素やリン酸などの栄養を吸収する食虫植物である。里山では、湧水のあるため池の斜面にはえる。ササやススキを取り除いたあと、斜面に日光があたりはじめ、ため池と接する栄養のない土壌で3株ほどが生えているのを見つけたのは20年前。年ごとに、数株ずつふえ、ことしは50株以上が確認できた。このため池は、基盤が酸性岩で、酸性岩の上に0~3cmほどの土壌がたい積する。その薄い土壌の上にモウセンゴケがはえる。土壌がほとんどないので、ほかの植物も定着しにくい。ササなどが生える前には、ミカヅキグサなどの湿地の植物があったのかもしれないが、今はモウセンゴケのみである。この場所は谷筋にせきとめて、ため池作られた場所。もともとは大小合わせて6...食虫植物モウセンゴケの花が咲いている

  • ナチュラリストクラブ 梅雨の京都府立植物園でコケの観察

    ナチュラリストクラブ京都府立植物園でコケの観察梅雨の時期、雨が続くと外出も億劫になりがちですが、雨が美しさが際立つのが苔。ナチュラリストクラブは過去何度か苔の観察会を実施ししています。今回は、2014年6月22日(日)の京都府立植物園でコケの観察の記録です。普段なにげなく、大きな、きれいな花は注目されますが、小さな場所でもいろんなコケがみることができます。ナチュラリストクラブの記録より「2014年6月22日(日)京都府立植物園でコケの観察今回のテーマです。大きな木に付くコケの観察です。木肌に流れる雨のPHが違うので木に付くコケの種類も木によって違ってくる。高さ50cmぐらいまでは地上と同じ条件とみなされ、木に着生するコケを観察する時は地表から50cmより上にあるもので比較していきます。円盤状に広がったコケ...ナチュラリストクラブ梅雨の京都府立植物園でコケの観察

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野生生物を調査研究する会活動記録
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